蓮ノ空×イナズマイレブン 〜英雄たちのヴィクトリーロード〜 作:松兄
浦の星ボールのスローインになり、試合中だが俺は秋の話を聞くだけ聞いてやることにした。
秋「アタシと蓮華先輩は同じ中学だったんだけどね……、その頃は、あんな人じゃなかったの……」
晴也「……………………」
聞く話によると、蓮華の父親はごく普通の会社員だったらしいが、収入は全て父親に頼っていたと言う。
だが、1年と半年前、父親が車に轢かれそうになった子供を庇い重傷。
――生死の境を彷徨ったらしい。
幸い意識は戻り、命の危機は凌いだものの、重篤な怪我を負ってしまい治療には2000万という大金がいると言う。
しかし、収入は父親1人に頼っていたためにそんなお金はない。
現在は母親が頑張って最低限の生活費を稼いで何とかしているが、治療費までは回らない。
――だから、
秋「蓮華先輩は、自分がプロになってお金たくさん稼いで絶対にお父さんの怪我を治すんだって……そしてお母さんや兄弟にも、楽な思いをさせてやるんだ……って。だから、プロのスカウトの目に留まるように、フォワードとして一番の結果である得点を奪うのに……必死なの……」
泣きながら話してくれる秋。
俺は―――、
晴也「事情は分かった。でも、アイツがコレ以上好き勝手なプレーをするなら、協力はできない。どこかでチャンスを作ってやる。それが最後のチャンスだ。アイツがそれを見逃さないように見ててやれ」
秋「っ! ……ありがとう」
そして、試合に戻る。
試合は既にスローインから始まっており、ボールは友梨に。
友梨「決める!」
友梨がシュートを撃ってくるが、さやか先輩が足を伸ばしてブロック。こぼれ球を征也が押さえた。
晴也「ナイスブロックですさやか先輩!」
さやか「ディフェンダーとしての、私の世界への物語を止められませんからね!」
晴也(………物語?)
晴也「あ!」
東果『うん。この瞬間は、アタシが試合の主人公になった気分』
晴也("主人公………!!!"いや、ひょっとして、どれも同じか? 東果が俺たちを倒すために最大限の集中力を高めた理由と、蓮華が今、盲目的に信じようとしている感覚は……。自分自身を"主人公"だと信じて、何かを成そうと突き動かす……!)
晴也(蓮華がさっきまでとんでもないゴールへの執念をを保ていたのは、ただ「点を取る」ためじゃない……自分の家族を救うと言うアイツの物語を、蓮華が『主人公感』を感じていたんだ……)
『その「
晴也(人間の
晴也(ゴールが欲しい主人公もいれば、相手の攻撃を阻む主人公もいる。合理的な物語もあれば、感情的な物語もある)
晴也(この世界は、無数の物語と、"主人公"で回ってやがる!!! その主人公同士が、同じ
『これが、"
晴也(単純に合理的なだけじゃあ説明できない。それぞれの主人公感を分析して、その思考の
『『
晴也(そんでこの試合……最後は!!)
試合に戻り、ボールは綴理先輩に渡るが、美海と友梨が2人で仕掛けてきた。
MATCH UP!!!
綴理 vs 美海・友梨
美海「いくよ綴理さん!」
友梨「美海ちゃん! 私もサポートするわ!」
綴理「くっ!」
ボールを持った綴理にすぐさま追いつく浦の星の中盤2人。綴理も抜き去るのは厳しい状況。
綴理(ここでボールを奪われて、また点を取られたら負け……!絶対に渡せない!!)
しかし2人のディフェンスを相手に普通のドリブルで勝つのは至難の業。隙が無い。
さやか(ダメだ!ドリブルだと仕掛けたところをどちらかに取られる!だったら………)
さやかは辺りを見渡すと、フリーになっているメンバーを見つけた。
さやか「綴理先輩!左斜め後方40度!距離18メートル!!」
綴理「っ!!」
綴理先輩はさやか先輩の指示で、周りを見ないままに思い切り体を反転させて右足を振り抜いた。
綴理「
美海「なっ!」
友梨「見えないままパスを出した!?」
飛んだ先には………、
パシッ!
乙夜「ナイスパスゥ……」
ボールは乙夜に渡る。
乙夜「そんじゃ、とりあえず終わらせようか……!」
日本代表攻撃陣が、一斉に相手ゴール前に雪崩込む。
晴也(「FLOW」×「FLOW」が、化学反応の方程式!!――完全に理解した!!)
この夢中を止めるな!!!
まずは……
晴也「蓮華!! 最後まで走れ!!」
蓮華「っ!!」
蓮華(ふざけんな……何を今更……いや、アタシが諦めたら……家族は!!)ダッ!!
何とか
香澄「止める!!」
香澄が先に行った蓮華にマークにつく。
晴也「っ!」バッ!!
俺は、その後ろから一歩遅れて外側に
蓮華「っ!」
蓮華(利用された………、アタシは……ここで…終わる……)
乙夜から入って来るボールは俺に。だが、そこへ珠奈が、直ぐ様身体で止めに来る。
珠奈「行かせないよっ!!」
このまま撃ったら、間違いなく取られる。
――だが、
晴也「作りたかったよ………、この状況を。俺が撃ったら、間違いなく止められる。そして、アイツのマークが全員の意識から外れるこの瞬間を!!」
俺は、
晴也(俺に全員の意識が向いたこの瞬間、俺が闇に沈めた蓮華が、死に際で蘇る!!)
蓮華「っ!!」
ボールは、蓮華の足元へ……!
晴也「撃て蓮華!! ゴールと
蓮華「っ!!」
見てくれた……(黙れ!) 晴也くんは……(黙れ!!) あたしを……!(私のエゴを縛るな!!) ――晴也くんだけがくれた、このチャンスは……!!
蓮華『たとえ神にも、奪わせない!!』
ドゴォオオォオオオンッ!!!
蓮華のシュートが炸裂。ボールは途轍もない速さと勢いで、ゴールネットに突き刺さった。
GOAL!!!
日本代表 3 ー 2 浦の星
ここで―――、
ピッ、ピィイイイーーーッ!!!
3点先取― 試合終了 ―
蓮華「うぉあぁああぁあああっ!!!」
吠える蓮華。
晴也「ナイシュ……」
蓮華「……秋から聞いたの?」
晴也「ああ。俺はチャンスを与えただけだ。それを掴んだのは、お前の力だ」
蓮華「はんっ……」
蓮華には、さっきみたいなトゲトゲしさは薄まっていた。
晴也「ストライカーなら点を取りたいのは当たり前。でも、お前にはそれよりも大事な目的があった。俺の目標とお前の目的……、違うけど、利用しあって喰らい合うくらいが良いんじゃねぇの?」
蓮華「………そうね」
晴也「ったく、憑き物が落ちた様な顔しやがってよ。まあ、良いや。思う存分、刺し違えようぜ」
蓮華と俺は、ハイタッチを交わす。
涼太「ど、どうなってんの………?」
蜂楽「さぁ? でも、悪い雰囲気じゃないや……」
千切「冬真……あんな顔できたのか…………」
さやか「一時はどうなるかと思いましたが」
梢「晴也くん、最後には最良の結果を出してくれたわね」
綴理「ん。誇らしい」
乙夜「ふぃー疲れた」
征也「もう少しディフェンス練り直すか……」
みんな、訳が分からない顔をしていたり、浮き彫りになった課題をどうするかと考える中、1名………。
秋(晴也くん……ありがとう)
試合を見ていた監督たちは………
豪炎寺「どうだ?」
風丸「豪炎寺。協会長様が観に来たのか?」
豪炎寺「ああ」
吹雪「この試合の内容を見たら、もうキャプテンは決まってると思うよ?」
鬼道「ああ。このチーム、キャプテンはアイツだな」
― 試合終了 ―
日本代表 3 ー 2 浦の星
― つづく ―
感想・評価宜しくお願いします!!
ぶっちゃけ本編とNEXT DREAM編どちらの方が面白い?
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本編
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NEXT DREAM
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コラボ回(キャプテン翼サンシャイン)
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コラボ回(二つの世界のサッカー)