拾ったコーディネーターと生きる転生C.E.   作:yatagesi

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7.1

フランス、パリは花の都と呼ばれた美しさは影を潜めている、戦時下であることと、スペインからの避難民がここにも流れ込んでいるからだ。

こちらに撤退して3日ぐらいたってるが、イベリア半島の連合軍はどんどん押し込まれてる。

 

「マスター、ソキウス様とクナ様は今頃コロニーでしょうか?」

「まだ到着してないかもしれないな」

 

俺たちは今、パリからそう離れていない旧ブレティニー・シュル・オルジュ空軍基地で用意された一室で過ごしている。

ここは旧世紀の時点で運用を終了していたがC.E.になってからは民間利用もなくなったのをいいことにラウンドテーブル社が購入、マイスター社のフランスにおける拠点として整備した。

滑走路にはTINコッドや輸送機、そしてザフト製の往還シャトルが並んでいる。

 

「しかし、急に宇宙に上がるとはね」

「何かあったのでしょうか?」

「さぁ、この前の関連かもな」

 

ソキウスとクナはここに着くや否やマイスター社からの指示で宇宙に上がった、なんでもこの前のテルエル空港の件に関連してだそうだ。

どうも連合として戦線支援とテルエル空港への対処を同列に対処を依頼していたようだが、あの指揮官が後回しにしていたらしい。

指揮官は前線の連合軍指揮官の要望を優先したと言っていたようだが、降格確定らしい、ヴィクトリアで活躍したらしいから無能ではなかったようだが。

俺たちに関してはまぁ悪いことではないんだろう、ソキウスも期待していいと言ってたし。

 

「ところでマスター」

「なんだ?」

「なぜシルヴィ達は基地から出れないのですか?」

「あー、警戒状態だからな」

 

シルヴィはパリの街を見てみたいと思ってたようだが、イベリア半島の事もあって基地は警戒状態だ。

基地にはMSも運び込まれていている、MSと言ってもザウートとワークスジンだが。

 

「プラントが汎イスラム会議とつながったから、それもあってだな」

「なぜですか?」

「旧世紀からの因縁」

 

汎イスラム会議は反大西洋連邦、反ユーラシア連邦の色が強い、イスラム教過激派もいる。

この戦争で汎イスラム会議は新プラント陣営、敵の敵は味方でプラントは汎イスラム会議に支援を行っている。

この支援の見返りというのが問題になってくる、プラントにはできないが彼らにはできることがある。

 

「旧世紀から続くイスラムネットワークは、宗教の権威が失われてなお健在だ」

「つながりは、消えない?」

「あぁ、そのつながりが、厄介なんだ」

 

旧世紀でも、過激派による欧米でのテロは起きていた、そしてそれを可能としたネットワークはいまだに生きている。

彼らのプラントからの支援に対する対価は、ザフトが直接攻撃できない地域でも戦闘、真正面から戦うだけが戦争ではない。

 

「実際、連合の安全圏と思われている地域での後方基地を狙ったテロは開戦後頻発している、ほれ」

「…グラフが崖みたいになってます」

「それだけ暴れてるってことだ」

 

シルヴィはタブレットに示されたグラフを見て崖と評したが、それだけのテロが起きている、そのうちどれだけがプラントが支援したかはわからないが。

連合だってブルーコスモスにプラント内部やザフト占領地でテロ行為させているが、あれは末端の暴走という側面もあり、統制しきれていない。

 

「プラントとイスラム過激派はかかわって日が浅い、だがブルーコスモスのテロより効果的に実行する」

「旧世紀からの、積み重ね」

「いやなもんだが、下手したらここも狙われるかもな」

「マイスター社は中立」

「そう中立、だがテロ組織には関係ない」

 

実際連合を支援するマイスター社が邪魔だからテロ組織なり他の民間軍事会社なり傭兵なりに攻撃させることで、プラントは関与を否定して連合に不利益を与える、これくらいはしてくるだろう。

裏を探るのも時間がかかる、戦時下では証拠が戦火で消えることもあり得る。

 

「イベリア半島から制空権維持のためにザフトが攻撃してくる可能性、ブルーコスモス、またはザフトの息がかかった第3勢力の襲撃、この二つに備えて警戒しているんだ」

「…パリジェンヌ」

「平和になったら連れて行ってやるから」

 

こんな時代でなければ、世界を見て回るのはシルヴィにとって確実にいい影響になったはずだ、未知のものに触れることは成長につながるからだ。

コーディネーターで貴重なパイロット、今のシルヴィを失うのはマイスター社にとっては俺が死ぬより痛手になる。

それもあってシルヴィの行動制限はマイスター社からも言われてる、寒い時代ってやつなんですかねぇ。

 

「まぁ、宇宙に上がったら月面都市に連れて行ってやるから」

「…マスター、約束ですよ」

「わかった」

 

月面都市…ラウンドテーブル社とかかわりが深い、SEEDの原作にない都市がいくつかあるんだよな。

まぁ月面都市が一つだけというのは、それはそれで維持管理できるのかってなるし。

 

「それでマスター、今はどうしますか?」

「…ケーキでも食べるか?」

「はい!」

「元気がいいな」

 

そうなると、基地にあるカフェに行かないとダメだな、味はどうだったか。

 

「まぁ、テロ対策で外に出なくてもある程度楽しめるのはいいことだが」

「いろんなお店があります」

 

基地にある各種店舗についてのパンフレットを見てどこに行く考えてるな、こうやってみるとほんと年ごろの少女。

まぁ福利厚生の一環で充実してるが、ぶっちゃけブルーコスモスのテロ対策なんだよな、あいつらコーディネーター皆殺ししか考えてない連中だし。

 

「行きたい店をリストアップしとくと良い、ここにはあと二日はいるし」

「了解です、マスター」

 

メモ帳を片手にリストアップ開始か、これは財布が持つだろうか…銀行まで入ってるから下ろしてこれるんだがそれでも来るものがあるんだよねほんと。

一般公開しても

  • いいんじゃない?
  • チラシの裏がテメェの居場所だ
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