拾ったコーディネーターと生きる転生C.E.   作:yatagesi

2 / 42


C.E.70 2月14日 この日プラントと地球連合は本格的な戦争状態に突入、連合側は核を投入しユニウスセブンを破壊し25万人近い人間を虐殺、後に血のバレンタインと呼ばれることになる悲劇から戦争が始まった。

 

俺はそこに至るまでに、いろいろ動いていた、幸い転生者たちがこの時代を生き残るために作ったグループに入ることができ、そこが作った傭兵組織「マイスター」に入ることができた。

コーディネーター差別により地球軍所属のコーディネーターの多くが追放されたこと、大西洋連邦の南アメリカ合衆国侵攻という国家主権の完全無視の暴挙もあり、質の高い傭兵を多数確保できていた。

この戦争においても中立であり、双方に依頼があれば平等に派遣するというスタンスである。

もっとも中身は傭兵の紹介と斡旋であり、マイスターはその仲介業者ではあるが。

宇宙船を持っていたこともあり、ジャンク屋しつつ傭兵もこなす、無論船は別だが。

 

世界樹攻防戦、第一次ビクトリア攻防戦、オペレーションウロボロスとエイプリルフールクライシスを経て、現在は4月17日、地球連合軍第5、第6艦隊はプラント本国を攻撃するべく侵攻、ザフトも資源衛星ヤキン・ドゥーエにて迎撃、この戦場が初陣となった。

 

「すでに戦闘は始まってるか…第一種戦闘配備!MS隊は発進用意!」

 

俺が今使っているのは連合製のドレイク級護衛艦、武装強化もなければMSも甲板に張り付けてたが、戦闘艦なだけましではある。

艦長席に座らせてもらっているが、それは所属前から艦長してたというだけの事、戦闘に関しては専門家に投げている。

 

「ソキウス、状況は?」

「第5、第6艦隊ともに苦戦しているようです、先に出ていた同業者も同じです」

「今更か…」

 

操舵手席に座っている薄い青色の髪の青年、ソキウスはそう返してくれる。

この船は数人で動かしているので俺の横にとはいかない、しかし戦況は不利か。

ある程度先を知っているとはいえそれは前世の事、その通り進む保証はどこにもないが、これは勝つのは厳しいだろうな。

 

「シルヴィ、出撃してくれ」

『了解です、マスター』

「生きて帰ってこい」

 

あの日拾った少女、あの後俺はシルヴィア(本人はシルヴィと呼ぶし呼ばれたがってる)と名付けて、いろいろと教えた、MSについても作業に便利だと教えたが、結果として今はパイロットだ。

こんな時代でなければなとおもうが、自分が生き残るために利用したのは否定できない、どちらにしろ今は仕事をするしかない。

 

「後詰としての派遣だったが、可能な限りの救助活動にあたる、乗ってきたメビウス隊も出してやれ」

「よろしいのですか?」

「向こうが出たがってるんだ、俺の指揮下に入ってないし、引き留める力はない」

「了解」

 

ソキウスとしてはナチュラルを死なせたくないんだろうが、そのナチュラルたちが出たがってるんだ、せいぜいシルヴィやこの船の盾になってくれればいいが。

 

ーーーーー

シルヴィ SIDE

 

ドレイク級の艦首艦橋側に固定されていたジン、そのコクピットには銀髪の少女、シルヴィがいた。

彼女は必要な機体の調整を終えて、いつでも出撃できる状態であった。

 

『シルヴィさん、戦況は連合が圧倒的不利です、我々はMS戦力の提供のためここまで来ましたがそれもかないません』

「依頼は失敗?」

『残念ながら、しかし今できることをしてください、離脱する艦艇の護衛をお願いします』

「了解、誘導はお願い」

『了解してます』

「シルヴィ・コッペリア 出る!」

 

シルヴィの操るジンは甲板を蹴り上げ、戦場へと進む。

彼女の脇を同じ母艦から出撃したメビウスが4機、スラスターを吹かして飛んでいくが彼女は気にしない。

彼らはしょせん同じバスにたまたま乗り合わせたようなもの、それにこちらの援護はいらないと出撃前から言われていた。

 

「ここが、戦場」

 

シルヴィのジンはバルルス改特化重粒子砲とMS用アサルトライフルの重突撃機銃、そして重斬刀とジンとしてはD装備に近いものを持っていた。

戦場では敵味方が混在し混戦状態となっていたが、無防備な機体を見つけるのは早かった。

 

「討たれる前に、撃つ!」

 

シルヴィは何のためらいもなく無防備をさらしていたジンに照準を合わせ、バルルス改の引き金を引く。

放たれたビームはジンの脇腹に命中し、上半身は光球となって空に消えた。

すぐにシルヴィは移動し迎撃に備えるが、その前に通信が入る。

 

『シルヴィさん、そこから11時の方向に損傷したアガメムノン級1隻が退避中、支援してください』

「了解、すぐ行く」

 

シルヴィは撤退する空母の支援に向かう、逃げる連合に情けをかけれるほど、ザフトに余裕はない。

空母を発見するが、同時に空母に向かうジンの4機編隊も発見する。

 

「狙うは、先頭」

 

シルヴィはバルルス改を空母へ向かうジン編隊の先頭を飛ぶ機体の未来予測位置に定め、発射する。

先頭を飛んでいたジンの右スラスターに命中するが、撃破するまでには至らなかった。

この攻撃に気が付いた3機のジンがシルヴィ目掛け、アサルトライフルを撃ちながら突っ込んでくる。

 

「接近戦に移行」

 

シルヴィもバルルス改を捨てアサルトライフルに持ち換え、左手に重斬刀をもって迎え撃つ。

細かな動きをしつつ攻撃を回避し、彼女の方から突撃してすれ違いざま、重斬刀でジンを切り裂く。

目の前で仲間がやられたことに動揺し、動きを止めた敵にアサルトライフルを叩き込もうとした時、敵機の接近を知らせる警報が鳴り響く。

 

「なに?きゃっ!」

 

その場を移動しようとしたシルヴィのジンに衝撃が走る、それは最初にバルルス改で狙撃されたジンだった。

そのジンに背中からショルダータックルを叩き込まれたのである、ランドセルのスラスターはメインはまだ生きているが、損傷を受け推力も低下していた。

 

「くっ!」

 

隊長機がアサルトライフルでとどめを刺しに来たが、シルヴィの方が早く引き金を引き、相手のアサルトライフルを破壊する。

しかし状況は不利、メインスラスターが生きている事、そして敵の狙いは空母であることが、シルヴィを生かしていた。

 

『シルヴィ!こちらから支援する!』

「シルヴィを目印に」

『撃てるか!気を散らせる程度で』

 

母艦から援護が来るまで避ける、シルヴィにそう指示が出たその時であった、レーダーが新たな機影を捉えることを告げたと思ったと同時に、彼女を狙っていたジンの首に重斬刀が突き刺さり、その持ち主が敵機の肩に乗る。

 

『そこのジン、新入りか?』

「はい、マイスター所属の」

『自己紹介はいらない、空母の護衛に回れ、ここは僕が相手する』

「り、了解」

 

通信を入れ、シルヴィにそう伝えたジンは、背中にプロペラントタンクを増設した、青と白で塗られたカスタム機であった。

その機体は、まるで踊るかの如く、その場にいたジンを瞬く間に撃墜した。

 

「…シルヴィも、いつかは」

 

空母の護衛に向かうシルヴィは、ただそれを見つめることしかできなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

乱入してきたジンのおかげで助かったが、あれはどこの誰だ?

シルヴィに通信をつないだ当たり、友軍のようではあるが。

 

「ソキウス、今のは」

「メレディス・スー、先に戦場入りしていたマイスター社派遣の傭兵です」

「同僚ってことか、シルヴィは?」

「空母の護衛に周り戦線を離脱中」

「シルヴィを助けてもらったんだ、こちらから援護する用意があるとメレディスに伝えてくれ!」

「了解しました」

 

同業社と思ったら同僚だったか、助けてもらった以上こちらも何もなしというわけにはいかないな。

 

「こちらはマイスター社派遣『ベルリヒンゲン』そちらを援護する用意があります」

『援護は不用、離脱した空母の護衛に回ってください』

「通信、切れました」

「…いらないというならいらないんだろ、こちらも空母に向かう」

「了解」

 

こちらの援護が邪魔というところだろうか、それにメレディスという傭兵かなり腕は立つみたいだな。

まぁこれはもう負け戦だ、どうしようもない。

俺は空母への合流と医療設備の提供と準備、そしてシルヴィを回収するために、離脱中の空母へと向かうよう指示を出した。

一般公開しても

  • いいんじゃない?
  • チラシの裏がテメェの居場所だ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。