拾ったコーディネーターと生きる転生C.E. 作:yatagesi
それと毎回誤字脱字報告、ありがとうございます。
ブランリヴァルはアラン、シルヴィ、ソキウス、クナの四人で運用されている。
設備は少人数運用を前提とした作りになっていたが、それでも大きすぎる設備は大きかった。
「クナ様も、食事ですか?」
「シルヴィさん、食堂は食事のための場所です」
ブランリヴァルの重力ブロック、遠心力で月程度の重力が作られるここには、医務室と食堂がある。
どちらも重力が必要な作業が多いため、ここに設置されている。
シルヴィとクナは休息がかぶり、共に食堂に来ていた。
「クナ様は何をお食べになりますか?」
「そうですね、ラーメンセットにします」
「シルヴィはパスタを」
乗員数に対して大きすぎる食堂、厨房施設はほとんど使われておらず、ごく一部の設備だけが使われていた。
「クナ様、ラーメンセットです」
「ありがとうございます」
シルヴィは冷蔵庫に仕舞われていた低重力区画用宇宙食をクナに渡す。
ラウンドテーブル社傘下の食品企業が生産したもので、マイスター社向けに質より量と値段を優先した代物。
シルヴィはフリーズドライであるそれを、専用のお湯注入機にセットする。
「作るのは楽なんですが」
「味は劣りますよね」
シルヴィは封を開け、トレーの上にトマトスパゲティを出す、一緒に食べるのは袋詰めのクラッカー。
クナは袋詰めのチャーハンを皿に、ラーメンを丼に入れる。
「では」
「シルヴィさん?」
「・・・いただきます」
席に着き食べようとしたシルヴィを睨み、いただきますを言わせた。
「相変わらず安い味です」
「質は我慢です」
質、つまり味より生産コストを優先した為、正直言えばそんなに美味しくない。
軍用レーションと比べたら格段に旨いが、コック着きの軍艦の方が美味しい料理が出てくる。
とは言うものの、上を見ても今の食事が変わるわけではない。
「こうやって重力下で食べれるだけでも、贅沢なんですよ」
「理解は、しています・・・」
重力ブロックが有るのはある程度の大型船からで、小型船には基本的に搭載されていない。
そんな船での食事は、旧時代の宇宙食からあまり進歩していないものばかり。
シルヴィも小型のホワイトアーク級イエローポニーに乗っていたので、その辺りは理解していた。
「ところで、シルヴィさん」
「クナ様?」
「サラダとか、食べないんですか?」
「・・・」
クナは野菜ジュースを飲んでいたが、シルヴィはそれすらない。
「トマトソースとベジタブルクラッカーなので」
「野菜、苦手ですか?」
シルヴィは無言で頷く、マスターとしたうアランと一緒にいたせいか、シルヴィは野菜が苦手だった。
「せめて、野菜ジュースは飲むです」
「シルヴィは飲まなくても」
「飲むんです」
クナの圧力に、最後にはシルヴィは屈するのであった。