拾ったコーディネーターと生きる転生C.E. 作:yatagesi
ミスティルテイン、ターンエーで出てきたディアナ・ソレルの星ミスルトゥと酷似したアステロイドコロニー。
見た目はそっくりだが、此方は資源採掘した後に、コロニーとして使えるようにした物。
今は地球連合の基地として使われている、中で行われているのはMS開発なのは間違いないようだ。
「マスター、ここの部隊はどうですか?」
「集団戦の練度は十分かな、さすが月の裏側、連合の庭だ」
シルヴィとブランリヴァルの艦橋で話すが、ここの部隊の練度が高いのは本当だ。
「対MS戦術の開発、MS運用ノウハウ取得の為のMS隊、庭じゃなきゃやってられないだろ」
此処にはメビウスだけじゃなくて、鹵獲されたジンによるMS隊もいる。
当然動かせる連中は、ブルーコスモスの連中から狙われるから、月には置いておけない。
月の裏側が連合の勢力圏だからこそ、MS隊を編成出来ると言うことだ。
「ただまぁ、今のザフト軍と戦えるかと言われると」
「不足なのですか?」
「不足はないが…足りてもないな」
ザフトにもまだまだエースがいるし、連携という意味では問題ないが、その連携を崩されると脆い。
連合としてはこの後MSの集団戦術を主軸とするからそれで問題ないんだが、いまは物量が使えないからな。
「戦いは数だが、その数が足りてない、それに生存率は個人の技量にも左右されるからな」
「シルヴィは、足りてますか?」
「足りてる、それは保証する」
シルヴィの技量は具体的にどのくらいかはわからないが、実戦経験もあるし、訓練もしてるからザフトのエースを相手にだと撃墜はできなくても逃げ回れるくらいは。
贔屓が入ってるかもしれないが、とにかく生き残れるようには育ててきたつもりだし。
「お二人とも、ここにいましたか」
「ソキウス様」
「ソキウス、仕事か?」
ソキウスが上がってきたということは、何かあったということだしな。
「はい、シコルスキー大佐より、データ収集のため模擬戦をと」
「誰と誰が?」
「僕とシルヴィさんが」
「仕事なら、ソキウス様」
「お手柔らかに」
シルヴィとソキウスか、こっちとしてはいつもやってるけど…向こうとしてはそうでもないか。
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シルヴィ SIDE
ミスティルテインはアステロイドコロニー、その名の通り重力区画が存在する。
いくつかの回転区画があり、その一つには荒野が広がっていた。
『これより模擬戦を行う、ペイント弾と刃引き済みの実体剣を使用、ダメージや撃墜判定はコンピューターによって行う』
シコルスキー大佐が演習の取り決めを説明するが、簡単に言えばどちらかが撃墜されるまで戦えだ。
「ソキウス様、手合わせお願いします」
『いつもしていることが実機で、重力下に変わっただけですよ』
ソキウスはそう言っているが、シルヴィは見られての模擬戦は初めてであった。
シルヴィからはソキウスの機体は見えない、荒野には破壊された車両や壁が設置されている。
『では、状況開始!』
「手加減は無しです!」
「こちらこそ」
シルヴィはシグーを起動させて、歩き始める。
レーダーから目を離さず、襲撃に備える。
「狙撃でしょうか、それとも」
近くの壁に身を隠し、ソキウスの攻撃に備える。
手数はこちらの方が多いが、腕は向こうの方が上だ。
どんな手で来るか、シルヴィには予想できなかった。
「レーダーに…っ!」
レーダーに反応がでて、それが突っ込んでくる、シルヴィはすぐさま壁から離れると、その壁を重斬刀が貫く。
次いで壁の上からソキウスのジンが現れ、射撃をくわえてくる。
シルヴィはシールドを構えて防ぎつつ、後退する。
『いい反応ですよ』
「刃引きしてあるのに」
『壁の強度が足りないんですよ』
ソキウスのジンはシルヴィのシグーが持っているシールドに蹴りを加える、コクピットには左腕の不調を知らせるアラームが鳴り響く。
重いシールドを支える左腕は、宇宙での戦いばかりで強化されておらず、ここで不調をきたした。
「まだ!」
『おっと』
シルヴィもソキウスの着地直後をアサルトライフルで反撃するが、わずかなステップで躱される。
『反応はいいですが、これはどうですか?』
「えっ?」
ソキウスは左のストレートで、シルヴィのアサルトライフルを破壊する。
さらにその動きで右足を軸にして、脇腹に蹴りを叩き込む。
シグーは倒れ、そのままコクピットにペイント弾が叩き込まれる。
「…パンチは卑怯じゃありませんか?」
『戦場では何でもありですよ』
シルヴィは頭を押さえながら抗議するも、ソキウスの言い分が正しいので、それ以上文句は言えなかった。
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「ほう、格闘技か」
「1対1の演習でしたからね」
シコルスキー大佐はよろこんでそうだな、こっちとしては、2台の修理費が怖いが。
「実戦に使えるかどうかは別として、新兵達にはいい刺激になったな」
「MSが人型である以上、格闘技を使われる可能性はあります」
「その通りだ、兵士は生き残るためなんでもするからな」
ソキウスが格闘技使えるのは初めて知ったが、今回の演習のデータ、G開発に使われるんだろうな。
「新兵も個人技量の重要さを学べ、貴重なデータもとれた、整備はこちらでしよう」
「よろしいのですか?」
「対価以上の働きには、報酬を払わなければならない、私はそう考えている」
「ありがとうございます」
人情か言葉通りか、どちらにしろ、整備費は考えなくてよさそうだ。
データは取られるかもしれないが…まぁその程度なら、どうにかなるだろう。