拾ったコーディネーターと生きる転生C.E.   作:yatagesi

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18.2

ミスティルテイン、ターンエーで出てきたディアナ・ソレルの星ミスルトゥと酷似したアステロイドコロニー。

見た目はそっくりだが、此方は資源採掘した後に、コロニーとして使えるようにした物。

今は地球連合の基地として使われている、中で行われているのはMS開発なのは間違いないようだ。

 

「マスター、ここの部隊はどうですか?」

「集団戦の練度は十分かな、さすが月の裏側、連合の庭だ」

 

シルヴィとブランリヴァルの艦橋で話すが、ここの部隊の練度が高いのは本当だ。

 

「対MS戦術の開発、MS運用ノウハウ取得の為のMS隊、庭じゃなきゃやってられないだろ」

 

此処にはメビウスだけじゃなくて、鹵獲されたジンによるMS隊もいる。

当然動かせる連中は、ブルーコスモスの連中から狙われるから、月には置いておけない。

月の裏側が連合の勢力圏だからこそ、MS隊を編成出来ると言うことだ。

 

「ただまぁ、今のザフト軍と戦えるかと言われると」

「不足なのですか?」

「不足はないが…足りてもないな」

 

ザフトにもまだまだエースがいるし、連携という意味では問題ないが、その連携を崩されると脆い。

連合としてはこの後MSの集団戦術を主軸とするからそれで問題ないんだが、いまは物量が使えないからな。

 

「戦いは数だが、その数が足りてない、それに生存率は個人の技量にも左右されるからな」

「シルヴィは、足りてますか?」

「足りてる、それは保証する」

 

シルヴィの技量は具体的にどのくらいかはわからないが、実戦経験もあるし、訓練もしてるからザフトのエースを相手にだと撃墜はできなくても逃げ回れるくらいは。

贔屓が入ってるかもしれないが、とにかく生き残れるようには育ててきたつもりだし。

 

「お二人とも、ここにいましたか」

「ソキウス様」

「ソキウス、仕事か?」

 

ソキウスが上がってきたということは、何かあったということだしな。

 

「はい、シコルスキー大佐より、データ収集のため模擬戦をと」

「誰と誰が?」

「僕とシルヴィさんが」

「仕事なら、ソキウス様」

「お手柔らかに」

 

シルヴィとソキウスか、こっちとしてはいつもやってるけど…向こうとしてはそうでもないか。

 

ーーーーーーーーーー

 

シルヴィ SIDE

 

ミスティルテインはアステロイドコロニー、その名の通り重力区画が存在する。

いくつかの回転区画があり、その一つには荒野が広がっていた。

 

『これより模擬戦を行う、ペイント弾と刃引き済みの実体剣を使用、ダメージや撃墜判定はコンピューターによって行う』

 

シコルスキー大佐が演習の取り決めを説明するが、簡単に言えばどちらかが撃墜されるまで戦えだ。

 

「ソキウス様、手合わせお願いします」

『いつもしていることが実機で、重力下に変わっただけですよ』

 

ソキウスはそう言っているが、シルヴィは見られての模擬戦は初めてであった。

シルヴィからはソキウスの機体は見えない、荒野には破壊された車両や壁が設置されている。

 

『では、状況開始!』

「手加減は無しです!」

「こちらこそ」

 

シルヴィはシグーを起動させて、歩き始める。

レーダーから目を離さず、襲撃に備える。

 

「狙撃でしょうか、それとも」

 

近くの壁に身を隠し、ソキウスの攻撃に備える。

手数はこちらの方が多いが、腕は向こうの方が上だ。

どんな手で来るか、シルヴィには予想できなかった。

 

「レーダーに…っ!」

 

レーダーに反応がでて、それが突っ込んでくる、シルヴィはすぐさま壁から離れると、その壁を重斬刀が貫く。

次いで壁の上からソキウスのジンが現れ、射撃をくわえてくる。

シルヴィはシールドを構えて防ぎつつ、後退する。

 

『いい反応ですよ』

「刃引きしてあるのに」

『壁の強度が足りないんですよ』

 

ソキウスのジンはシルヴィのシグーが持っているシールドに蹴りを加える、コクピットには左腕の不調を知らせるアラームが鳴り響く。

重いシールドを支える左腕は、宇宙での戦いばかりで強化されておらず、ここで不調をきたした。

 

「まだ!」

『おっと』

 

シルヴィもソキウスの着地直後をアサルトライフルで反撃するが、わずかなステップで躱される。

 

『反応はいいですが、これはどうですか?』

「えっ?」

 

ソキウスは左のストレートで、シルヴィのアサルトライフルを破壊する。

さらにその動きで右足を軸にして、脇腹に蹴りを叩き込む。

シグーは倒れ、そのままコクピットにペイント弾が叩き込まれる。

 

「…パンチは卑怯じゃありませんか?」

『戦場では何でもありですよ』

 

シルヴィは頭を押さえながら抗議するも、ソキウスの言い分が正しいので、それ以上文句は言えなかった。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ほう、格闘技か」

「1対1の演習でしたからね」

 

シコルスキー大佐はよろこんでそうだな、こっちとしては、2台の修理費が怖いが。

 

「実戦に使えるかどうかは別として、新兵達にはいい刺激になったな」

「MSが人型である以上、格闘技を使われる可能性はあります」

「その通りだ、兵士は生き残るためなんでもするからな」

 

ソキウスが格闘技使えるのは初めて知ったが、今回の演習のデータ、G開発に使われるんだろうな。

 

「新兵も個人技量の重要さを学べ、貴重なデータもとれた、整備はこちらでしよう」

「よろしいのですか?」

「対価以上の働きには、報酬を払わなければならない、私はそう考えている」

「ありがとうございます」

 

人情か言葉通りか、どちらにしろ、整備費は考えなくてよさそうだ。

データは取られるかもしれないが…まぁその程度なら、どうにかなるだろう。

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