拾ったコーディネーターと生きる転生C.E. 作:yatagesi
エンデュミオンクレーター、ここには以前は地球連合のエンデュミオン基地が存在していたが、グリマルディ戦役でのザフトの攻勢により虎の子のメビウス・ゼロ部隊が壊滅。
基地を奪われるくらいならと、採掘設備の一つであるサイクロプスを暴走させ味方もろとも自爆、今は単なるクレーターである。
この辺りは戦場跡であり、激しい戦いの為多数の兵器の残骸が残されている。
そして、それを求める連中も、沢山いる。
「シャン主任、掘り出し物はあったか?」
『腕や武器がいっぱい落ちてるアル、宝の山ネ』
ブランリヴァルの艦橋モニターからは、ジャンク屋マークを付けたミストラル達が戦場跡で物拾いをしている様子が映されている。
まぁ俺達でもできるはできるんだが、ジャンク屋名義でやった方がもめる要素は減るからな。
一応、シルヴィが護衛に出てるけど、今のところは問題なし。
「武器類にジンの手足、胴体もあるな」
「手際がいいですね」
「そこら辺は流石プロだな」
正規のジャンク屋は入手できない部品もあるけど、こっちはマイスター社でジン作ってるからな。
フランケンシュタインの怪物みたいなつぎはぎだらけになるが、それでも動くものを作れるなら問題ない。
『重斬刀の刃先が刺さったメビウス・ゼロを見つけたアル』
「コクピットは?」
『脱出済みアルネ、持って帰って良いアルカ?』
「問題ない、格納庫はまだまだ空いてるぞ」
メビウス・ゼロ、拾ったとして乗り手いないんだけどね。
連合のメビウス・ゼロ部隊もエンデュミオンの鷹を除き全滅らしいが、全員戦死ではないとはおもう。
まぁ戦線復帰できるかどうかってやつや、ザフトの捕虜になってるやつは戦力には数えないか。
『マスター、メビウス・ゼロに乗るつもりですか?』
「シルヴィ、俺にガンバレルは扱えないよ」
『…使えなくても、乗れはしますよね?』
「疑い深いなぁ」
まぁ、乗れはするけどさ、強み生かせないわけだし。
「ソキウス、乗れたりしないか?」
「僕もガンバレルは扱えませんよ」
「そうか、まぁ渡せば誰か乗れる奴探すだろ」
『せっかく見つけたのに勿体ないアルカ?』
「乗れる人がいないので仕方ないんです」
予備機で置いとくのもいいけど、ガンバレル使えないとただの機関砲ポッドが4つついたミサイルの使えないメビウスだし。
「シャン主任、まだこの辺りで集めるか?」
『いや、そろそろ移動するネ』
「そうか、拾得物は格納庫に積み込んでから」
「レーダーに感ありです!」
積み込み始めようとしたところでかよ、どこの連中だ?
「機種は?」
「…バクゥです」
「バクゥ?」
「ここは宇宙ですよ?」
「でも、バクゥです」
バクゥって地上用のやつだろ、ここにいるわけ…いやまてよ?
「シャン主任急いで戻れ!シルヴィは迎撃!」
『了解』
『わかったアル』
「ソキウスは積み込み支援を」
「わかりました」
たしかアストレイのアクタイオンの話に、主翼のないバクゥのジャンクが出てたはず。
宇宙でバクゥのジャンクが有ったりする辺り、どこかで使われてたはず、宇宙でバクゥが使える場所は。
「映像、出せるです!」
「バクゥだな、確かに」
月面用のバクゥ。主翼がないだけで、そんなに変わんないな、速度もデータより遅いか。
「バクゥよりメッセージ、島荒らしの報いを受けろ、いやなら提示額を払えと」
「ヤクザかマフィアか、コペルニクスかどっかの連中か、まぁ従う義理はない」
奴らからしても、海賊相手に拾ったもの売ってたんだろうな。
そこを荒らした形だが、地球ならともかく、月でバクゥはなぁ。
「シルヴィ、地表に降りる必要はない、いいな」
『了解』
「オールウェポンズフリー、戦闘開始!」
「了解です」
『まだ積み終わってないネ!』
「後部格納庫から積み込んでください」
『えぇい、後で拾わせるネ!』
バクゥの数は6機か、向こうはこっちが何者かわかってやってんのか?
まぁ、面子的に、逃げるという選択肢はなかったんだろうな。
『マスター、交戦開始!』
「支援する、スレッジハマー、てっー!」
地表を走るバクゥに当たるとは思えないが、けん制するには問題ない。
ただシルヴィの支援にはなるからな、回避して隙ができれば。
『甘い』
「シルヴィ機、1機撃墜!」
ミサイルの爆風をよけようとして、クレーターに足を取られて転げたバクゥに、シルヴィが容赦なく弾を叩き込んで撃墜。
それでもこっちに突っ込んでくるか、メンツがあるんだろうな。
「バリアント展開、砲撃開始!」
「了解です!」
艦尾のエンジン真横に増設されたバリアントは、あのアークエンジェルでも活躍した武器だからな。
連射速度は高いけど、羽の位置で死角はあるが、便利なんだよな。
「避ける時が無防備になるはずだ」
『了解、マスター』
地上と違って上から叩けるからな、月面だと。
バクゥは地上の王者でも、月面では王者とは足り得ないってわけだ。
『僕はシルヴィさんの支援に回ります』
「頼む」
「バクゥ、下に入ってきます」
「迎撃開始する」
ブランリヴァルは、底部にも機銃が付いてるからな、下に回り込んだからって。
「リニアガンもあるからな、下にもぐりこんで油断したな!」
底部に回り込んでリニアガンを悠長に構えるバクゥに、底部のリニアガンを叩き込む。
予想外の一撃だったか、避ける間もなく爆散した。
「ミサイル接近するです!」
「耐えられる!」
揺れはするが、装甲で耐えられる。
『ダメコンいつでも出来るネ!』
「シャン主任、お願いします!」
人が少ないからといって、致命傷になる可能性の傷もあるからな、そう簡単に潰れはしないが。
「ミサイルとバリアントはシルヴィとソキウスの支援に、接近するバクゥは機銃と底部リニアガンで対応する!」
「二人の支援は任せてほしいです」
「頼んだぞ!」
いかに地表であれば素早いバクゥでも、上を取り続けられる月面じゃ分が悪いだろ。
下に回り込まずにミサイルやリニアガン撃ってきてるけど、此方だって動いてるし迎撃もしてるんだからな。
「やっぱ手動は」
「気合いで当てるです!」
クナも当てれてないだろ、まぁ向こうは支援だからな。
「お前ら何やってるネ!」
「シャン主任!?」
「どうしてここに?」
「見てられなくて来たネ、艦長火器管制渡すヨロシ」
「あっ、まてコラ!」
リニアガンのコントロール奪ってどうする気だ。
「こういうのは機銃を一部だけ手動にしといて」
機銃をオートにして、リニアガン追従にしないのか?
「隙見せたヤツをシバクアル!」
リニアガン避けたヤツを機銃で蜂の巣にしやがった!
「シャン主任・・・」
「手が足りないならちゃんと言うヨロシ」
「はい、すいません」
「バクゥ撤退していきます」
流石に被害がでかすぎたか、バクゥが帰っていくな。
方向からコペルニクスかな?まぁ、それより。
『マスター、バクゥ殲滅しました』
『飛べて助かりました』
「そうか、なら帰投して」
「まつネ、バクゥの残骸拾ってくるアル」
「シャン主任?」
あの、連合のパトロールがくる前に逃げ出したいんですが。
「さっきの拾い損ねも、バクゥの残骸も回収アル」
「拾い損ねはともかくバクゥは」
「迎撃に手を貸す分、収益が必要アルヨ」
あぁ、これは断ったらダメそうだな。
まぁ、同じ艦に乗ってるわけだし、限界まで応えるか。