拾ったコーディネーターと生きる転生C.E. 作:yatagesi
それと誤字脱字報告、いつもありがとうございます。
整備班が乗り込んだブランリヴァル、4人で使われていた頃は埃を被っていた設備も活用され始めていた。
「こんな良い厨房有るのに、未使用だったなんて信じられないネ」
「過剰設備だったので」
「掃除の手間を考えたら」
「それは認めるアルガ」
艦内食堂、これまでは宇宙食用の設備だけが動いているだけの部屋だった。
現在は整備班に紛れ込んでいたコック達により、価値を取り戻し立派な食堂として使われていた。
「シルヴィ達では調理場は過剰でした」
「4人では広すぎて」
「今は違うアルネ、さっ、何食べるアルカ?」
食堂のメニューも中華料理のレパートリーが増え、良い匂いもしている。
「シルヴィは天津飯に唐揚げを」
「私は回鍋肉に御飯を」
「ワタシは麻婆豆腐にサラダ、シルヴィは野菜食べるネ」
「タブレットで」
「シルヴィさん?」
「・・・野菜ジュースを」
周囲からの圧力により、野菜ジュースを追加するシルヴィ。
料理はすぐにでてきて、三人でテーブルにつく。
「全く、シルヴィさんは料理の好みが男の子です」
「そうでしょうか?」
「自覚ないアルカ」
天津飯を食べながら、唐揚げを齧るシルヴィ、どちらかといえば男の子っぽかった。
クナもシャンも、なんだかんだで栄養バランスを考えていたが、シルヴィはそんなの考えてなかった。
「野菜取らないと、肌とかに悪いですよ」
「オシャレも大事ね」
「?」
首を掲げるシルヴィの肌は、愛玩用コーディネイターだけあって、お手入れなくても美しかった。
その事実に、二人はどこからか怒りがわいていた。
「野菜が嫌いじゃないんですよね?」
「食べれますが、おいしい方を優先したいです」
「すぐさま食育が必要ネ」
「クナ様?シャン様?」
何かやばいものを感じ、シルヴィはアピールとして野菜ジュースを飲み切るが、即座にお代わりが注がれる。
「お代わりは不用ですが」
「ほんとはサラダがいいんですが」
「しっかり野菜取るネ」
このままではいけないという親心が根底にあるのはわかってるが、シルヴィから見れば恐怖の姿であった。
「と、とらないと、ダメですか?」
「ダメです」
「女として最後の一線アル」
ここからしばらく、クナとシャンによるシルヴィオトメ教育計画、第一弾の食育が開始されたのであった。
「マスター、サラダをお分けします」
「シルヴィ、ちゃんと食べないと」
「マスター」
「…しょうがないなぁ」
「アランさん?」
「艦長、甘やかすのはダメアル」
「あっ、はい」
「マスター?」
「…シルヴィさん、食事の栄養バランスの大事さは愛玩用も戦闘用も、コーディネイターもナチュラルも変わりませんよ」
その影響で、アランの食事バランスにも手を入れらることになり、それを第三者で見つめるソキウスは、関わらず傍観者に徹するのであった。