拾ったコーディネーターと生きる転生C.E. 作:yatagesi
地球のほとんどは海、人類はわずかな地上でひしめきあってくらしてる。
記憶の中にあるファーストのジオンもこの世界のザフトの水上艦艇より潜水艦や水陸両用艦艇をメインの海軍を運用している。
まぁザフトは地球に味方してくれる国家や組織が多かったおかげで潜水艦運用の人材確保はできていたのだろう、ザフトの水陸両用MSも正式採用機は今のところジンワスプとグーンくらい、そこらへんはうまくやってる。
これに対して地球連合は後手に回ってる、対潜技術の断絶と潜水艦以上に小回りの利く水陸両用MSは、連合の対潜部隊にとっては厄介であった。
そりゃ本来はMSよりはるかにデカい潜水艦を排除するのが前提の装備、母艦狙いでも護衛のMSとの戦いになる、それが難しいらしい。
ファーストの連邦軍は財力にものを言わせて空輸してたがこの世界ではそうもいかない、コストの安い海上輸送は護送船団方式などで今でもメインである。
PMSCマイスター社も海上輸送をしている、大型のRORO船を改造し、寝かせたMSを乗せたトレーラーが積めるようにしたMS輸送船と、旧世代の遺物ともいえる護衛をつけて。
「マスター、海を楽しみたいです」
「空母の上だぞ無理だ」
「海…」
「シルヴィ、あきらめも大事だ」
俺とシルヴィは輸送船に乗っていない、離れた場所に浮かぶ輸送船を眺められている。
俺達が乗っているのは、再構築戦争前に建造された遺物、キエフ級航空母艦「ミンスク」である。
なんでこんなもんPMSC、民間軍事会社が持ってるのか、そこにはいろいろ裏技を使った結果であった。
「しかし、旧世紀の空母がまだ浮かんでるとはな」
「マスター、テセウスは古い空母なんですか?」
「そうだぞ、後この船の名前はミンスクな」
「ですがテセウス2と」
「それはコールサインだよ、テセウスの船同然だからな」
この空母、俺の前世の記憶では中国で博物館か何かにされて、それが倒産した後放置されていたはずである。
こちらの世界でもそこまでは一緒だった、そして再構築戦争中に今のラウンドテーブル社の偉いさんが購入したらしい。
ここで大事なのは購入した時、何として購入したか、いかにC.E.でも海上軍艦の購入はできない。
そこで一計を案じた、この空母を、ホテルとして購入したのである。
幸いにも姉妹艦のキエフがホテルになっていたので、すんなり購入できたそうだ。
「この古い空母は何度も改修を繰り返してる、外した部品でオリジナルを再建造できたくらいにな」
「マスター、意味が分かりません」
「軍事歴史的遺産として交換した部品をユーラシア連邦に返してたら組みあがったんだよ、この船に残ったオリジナルの部品はない、まさにテセウスの船ってことだ」
ブロック化して交換したり機関を換装したり、なにせ個人用空母の新造なんて絶対に許可が下りないし空母みたいな客船の建造許可も下りない。
そうなるとこのミンスクをミンスクとして言い訳できる状態で近代化するしかなかったのである。
こうしてミンスクは書類上の艦齢は100歳越えなのに実際は20歳ほどとなっている。
関係ないがコールサインがテセウス2なのは、同じ手法でキエフも購入しそちらがテセウス1だから。
「シルヴィさーん」
「クナ様」
「クナ、なんだパイロットスーツを着て」
ラフな格好の俺たちに対してクナはパイロットスーツを着てる、哨戒飛行の予定入ってたっけ?
ザフトの連中、目の前の輸送船が中立かどうか確かめないときあるしな、俺たちは一応中立のはずだが。
「飛行機を貸してもらえたんです、ですからシルヴィさんと一緒にと思ったです」
「マスター」
「行っておいで、俺はここで昼寝でもしてるさ」
「わかりました」
クナとシルヴィはこれから呑気に遊覧飛行か、まぁザフトもこんな骨とう品狙うような真似はしない、たまに救出任務の依頼でザフト兵も救ってるみたいだし。
「出てきた…インフェストゥスか」
エレベーターが稼働し、格納庫から出てきたのは畳まれたザフト製VTOL戦闘機インフェストゥ。
ヘリコプターを同じく位の大きさで格納することを求められて開発された機体だそうだが、まぁその要求からくる折り畳み構造のせいで性能はコーディネーター脅威の技術力でスピアヘッドに少し劣る程度らしいが、肝心のザフトはディンの方を主力にしたいらしいんだよね、いろいろ不遇な奴だ。
マイスター社がこいつを運用してるのは空母くらい、なんせキエフ級航空母艦はVTOL機前提の空母だったから小さくたためるインフェストゥスぐらいしかなかったらしい。
まぁそのザフトはいまいちVTOL機を使いこなせてないが、連邦はフォークランド紛争のイギリス海軍みたいに大型コンテナ船を徴用してスピアヘッドと対潜ヘリを乗せて簡易空母として運用してるらしい。
そのうちザフトも真似するだろう、そしたらインフェストゥスにも活躍の機会が回ってるくかもしれないな。
「マスター、行ってまいります!」
「おう、楽しんで来いよ!」
コクピットから手を振る二人に、俺も手を振り返す。
クナの操るインフェストゥスはミンスクの飛行甲板から飛び上がると、のんびり空の旅を始めた。
一般公開しても
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いいんじゃない?
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チラシの裏がテメェの居場所だ