東京喰種 〜The Mantis〜   作:嘆きのラジオ

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お礼と称して自宅へと誘われた天内

 

だが先程の異様な光景を観て動揺しない彼女に違和感を覚える

 

女性は開口一番に問う「貴方はどの組織の喰種なのですか?」

と問われる

 

意味のわからない主人公

 

記憶喪失だと女性に説明し喰種、そしてこの世界について知る

 


喰種

「貴方もお腹が減っていたのね」

目が覚めたとき綺麗な女性の顔が映る

 

女性は柔らかな笑みを浮かべ、こちらをジッと見据える

 

一瞬何を言われているのかが理解できず、なんのことか?と問う、そう口を開くよりもさきに女性が言う

 

「隠さなくても大丈夫ですよ」

 

「隠すも何も記憶にないのですが」

 

「それほどまでお腹が空いてたんですね!!」

話しが通じない

 

底抜けに明るい声、だがなんとなくその声色に違和感があった

 

彼女の話しでは自分が先程の喰種と呼ばれる怪物を殺しその死肉を貪っていたという話しだ

 

にわかには信じがたいが意識を失う前の強烈な空腹感の消失服と口についたであろう他者の血液、そして眼の前の貪られた死体

 

不思議と死体をみてもまるで見慣れているかのような妙な落ち着きがあった

 

それが女性が言っていることが真実だと容易に理解できた

 

それから成り行きのままに自身が喰種ということが分かった

 

(俺は喰種だったのか???……喰種て何だ?)

 

自身が喰種だと知る、だがそもそも青年にとって喰種がなんなのかが分からなかった

 

「え、、、と、、まさか喰種が何なのかわからない?」

女性は戸惑ったように青年に問う

 

「……」

 

「……」

 

互いに沈黙し気まずい空気が流れる

 

社会で喰種というのは常識なのだろう

 

「と、、、とりあえず良かったら私の家に来ませんか?暴漢から助けて頂いたお礼もしたいので」

沈黙を切り崩すように女性は変わらない明るい口調で話す

 

気を使われているのがとても申し訳ない

 

一瞬悪いと思ったが、今後どうするかもわからなかったので彼女の好意に甘えることにした

 

 

「ここが私の家です、どうぞ遠慮せず上がって下さい」

 

「おじゃまします…」

喰種の家、なんの変哲もないアパートのようで思っていたよ

りも意外だった

 

もっとこう血なまぐさいような拷問部屋を想像していたので拍子抜けだった

 

女性には道中自分が記憶喪失であること、名前以外は何も覚えていないことを伝え

 

助けたお礼としてこの世界についての基本的な情報を提供してもらうことを見返りとした

 

「それではまず、私達について説明しますね」

 

「私達は喰種、そう呼ばれています」

 

「人間を主食とする生物、人間の天敵、というか人間しか食べれないんだけどね」

 

「あぁ、その人間というのは私達自身喰種も該当するの、私は人間のほうが美味しいから食べないのだけど、喰種だけを狙う偏食家もいるから気をつけてね」

 

「そして私達の食事を邪魔する目障りな人間組織、喰種対策局CCG、私達の赫子をベースに作られた武器を使っています、まぁほとんどは雑魚なのですが、その中で注意しなければいけないのが特等捜査官、有馬貴将、彼だけは別格です」

 

「数多の喰種で彼にかすり傷すらつけられた者は殆どいないらしいです、白い死神、喰種の間ではそう呼ばれています」

白い死神、人間を餌とする彼等にそうまで言われるとなると有馬と呼ばれる人間がどれだけ危険なのか想像に固くない

 

確かに警戒すべき相手ではあるが問題なのは今である

 

(どうやって生活すればいいんだ)

当然であるが青年は住所不定の一文無しである、捜査官に狩られる前にその日の生活だって怪しい

 

人間を狩るなんで嫌だが、そもそも喰種としての記憶がないため人間狩りのノウハウなど全くわからない 

 

下手に狩ってはそれこそ捜査対象となり追われる日々になっては記憶を取り戻すなんて夢のまた夢だろう

 

「どうかしたのですか?あ〜なるほど人間狩りの仕方ですか」

 

黙り込む青年を察してか女性は話す

 

「そうですね〜助けて頂きましたし少しの間でしたらここに居ても構いませんが、幾分私も成長期ですから沢山食べるので残念ながら分けてあげることはできません」

 

女性はオブラートに包みこんで自身が大食いだと言う、

 

「いやいやそんなの当然ですよ!それに何もわからない俺にこんなに良くして貰ってありがたいです」

 

「クス、そうですか、ですが同族を放っておくわけにも行きませんから、良ければいい所を紹介しますよ」

 

「紹介ですか?」

 

「はい、私とは違って組織だって狩りを行うめんど、、、失礼、安全を重視した素晴らしい組織です」

 

彼女の言葉に一瞬の棘があったのを聞き逃さなかった

 

冷静に考える、彼女が喰種であるならあの暴漢に襲われていた理由はなんだったのか

 

痴情の縺れ?あの男の口振りからそれはないだろう、あれはそういったものではなく明確な怨嗟からくる殺意だった

 

だがそれを知ってどうする、彼女が例え極悪人であれなんであれ今は彼女を利用するしかないのだ

 

「そういえばまだ名前を聞いていませんでしたね」

 

「私は利世(リゼ)、神代利世」

 

「俺は天内玲(あまないれい)です」

 

「短い間だとは思いますが仲良くしましょうねレイさん」

そう言いリゼは握手を求めてくる

 

悪魔の握手、レイはそう思えてならなかったが、その握手に応じた

 

「それでは紹介先の話しですが鴉という組織をご存知ですか」

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