湖畔に宿る苗木  ~義兄・グンヒルド~   作:灸丘

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原作開始の足音が聞こえるぅぅ。
今頃旅人はパイモン先生の指導の下、テイワット言語を覚えてる。

ジェレミアは部下から海沿いに「見知らぬ旅人が住み着いている」という情報は聞いてます。


ガイア・アルべリヒ、ガイア・アルべリヒがやっと登場します。
あと淑女



紙のごとし怨恨 執行官第八位「淑女」

自分で言うのもどうかと思うが「勉学」という分野は俺、ジェレミア・グンヒルドの数多ある趣味の中の一つだと思う。何かを知る事で強くなれる結果が存在する事が大変好ましい。

自分の知識や認識が次々と新しいものに変わっていくのが好きだ。最初は理解が及ばなかったピースを数多くの仮説と推論を経由して結論、または理論として理解出来るようになるのが堪らなく嬉しい。

 

昔 まだ10歳にも満たない俺が抱っこ出来るぐらい小さかったバーバラや父さんがまだ家に居て、父さんが教会に出向いた後にジンと机を並べて様々な知識を学んでいたあの頃は「グンヒルド家の人間としてやらなければならないもの」という今思えば強迫観念にも似たなにかが少なからずあったように感じる。だからこそあの日、璃月から発った貨物船で最後の契約を完了させて、稲妻へ渡るかスメールへ向かうかで迷っていた所をリサからの素論派への紹介状を思い出し、その伝手でスメール教令院に半年程在籍していた頃は本当に楽しかった。なにしろ禁忌以外ならば何をやっても、何を探究しても咎める者どころか俺が一週間かかりっきりで知恵の殿堂に篭って纏めた資料を「失礼」などと言い許可を出す間も与えずパラパラと何枚かめくり、それに付記する追加資料の場所を書いたメモを添えて短時間とは言え俺の見解に対する議論を繰り返し、区切りがついた暁には事実解明の為の探索に協力してくれると言う者までいた。

あの文学書記官(アルハイゼン)の言葉を借りるとすれば「理想的状況」いや、「環境」か。

なにせあれだけの蔵書量はモンドには存在しない。騎士団内の図書館とその奥にあるあそこを纏めれば価値という意味では少なくとも劣らないが本の量という比較では比ぶるべくもない。

それにスメール滞在時は璃月での過重労働に次ぐ過重労働の甲斐あってそれまで騎士団で貯めた多額の貯金額がその2割に満たないという有り得ない程巨額の大金を得た事もあり、璃月入国後の少しの間だけ利用していた冒険者協会での探索依頼などは体を動かしたい時に好きに使える運動場のようにすら思えた。

 

 

だが一つだけ言いたい事がある

草神の力により創造されたらしいアーカーシャ端末についてだ。

あんなものが知識の探究に本気で役立つと思っているのか。性能については認めよう。

いや立場上神に仕えてる人間が神の大権に対して認めるも何も無いのは理解しているが、、あれがある事でスメール国内のデータと確認を即時可能とさせ、マハマトラの業務などは格段に遂行しやすくなったのもある。スメール内に限っては人が神にとって変われるいや、集団であれば凌駕しかねないと言っても良い「人」の枠組みを軽く飛び越えたまさに未来を先取りした性能だ。うちの主要面子だけが極秘裏に携帯してるアリスさんの作ったドドコ通信機の即時検索機能版と言えば偉大さが伝わるだろう。

だが!!!待って欲しい。本を読め、ページを捲れ、そんな一部箇所のみを抜粋するだけの事は勉学とは言えない。それも分かっての端末だとは思うが流石にあれを何かを学ぶことに取り入れるというのは一人間としてどうかと思う。

先人たちの書き記した膨大な時間と流した汗を真っ向から蔑ろにしてはいないだろうか?

 

そして、俺たちが探索に赴いた際毎度毎度狙っているかのように先に存在したのがファデュイだ。ほんっとアイツらはどこにでも湧いてきた。外交官の皮を被って治外法権を振りかざすのが日常のように過ごすのが常。ふざけるな

 

一部を除き氷の女皇の威光を全身に受けているような言動をするのはいただけない。

俺からすればかつて関わりのあった一部を除いて烏合の衆という他なく、モンドにとっての無益(0)どころかマイナスを大きく下回る事というは言うまでもないだろう。

無益であるならなまだ許そう、宿泊しているだけでも自動的にファデュイ達が金を落としていってくれるのだから、だがとにかく有害なんだアイツら。

その上、至る所で問題を起こすのは権力に駆られた無能による謎の衝動だ。

 

本心から言う「即刻荷物を纏めて消え失せろ」

 

その無能達の中でも一際面倒な女が率いているであろう愚人衆が今、俺の故郷であるモンド城内を土足で踏み躙っているのが心底気に入らない。

 

 

 

 

モンド城内 ゲーテ・ホテル前にて

 

「止まれ、それ以上の立ち入りは執行官様のご命令により禁じられている!」

なんだコイツは?何か言ってるようだがよく聞こえんな。

「邪魔だ! いや そうだな、喜べ!公平に則り、君に5秒の猶予を与えよう。

 その間に俺の前から消え失せろ。そうでなければ全身に灰を被ったあのヒステリックな妄執女を呼んで来い!」コイツらごときに時間をかけるのも面倒だ、速戦即決と行こう。

 

「なっ!無礼だぞ我々はスネージナヤが女皇陛下様より直々にこのような辺境に遣わされた正当な権利を持った使節団である!それ以上の無礼は「うるさい」常人の目には移すことを許さぬ程の速さで、ジェレミアの手刀による突きがファデュイの腹部へと捩じ込む。「ガっ  ゲほっグふっ」

 

「おや?いきなり地に伏してどうしたというのだ?腹痛か?それとも道端に金貨でも落ちていたかね??だが、些か無礼が過ぎるのではないか?なぁ由緒正しき使節団殿???」「きっ貴様ァゲホッごほっ!」

 喧しく意地汚い、そして何より人としての芯すらないと、やはりこの国にコイツらは合わん

「待ちなさい!この者の無礼を代わりにお詫びいたします。

 こちらの者が失礼を致しました事お詫び申し上げます、湖畔騎士殿。」

 

ほお、今時その爵位名で俺を呼ぶとは、、以前にどこかで会った事があるか???

「まず名を名乗れ何をするにも話はそれからだ」

「はい、リラと申します。」リラか、、、記憶にはないな

「そうかリラ と。良い名だ、覚えておこう。ではリラ殿早速君の部下を呼びそちらの彼を寝室に連れて行き、早急に手当をしてやってくれ給え。腹のあたりが痛むそうだ、大方床に落ちた食事でも摘まんでいたのだろう自業自得だ。」

「いえ、申し訳ありませんが私は一兵卒に過ぎませんので私が「これより!この場にて虚言吐きし者、西風騎士団副団長の名の下に老若男女問わず一切合切を鏖殺する」

よく響く、されど透き通るような声が女の鼓膜のみを集中し一点に突き刺した。

 

「ッっつッ!」    表情が目に見えて変わった

「それ以上の虚言は言わせん、いや言うまでもないかまあ当然だな。」

「これで二度目だ、君の部下を呼べ」 その声は届くことはないが

「はっはっはっ、はい  わ、か、かしこまりました。お お前たち早く!」

 

だがその言葉に反応する者は誰一人いない。

「はっ、早く来なさい!出なさい!何をして「落ち着け、事の本質を見逃すことなかれ。お前ほどの実力を持つ者にコレも見えないとまでは言わせん」

「はっ?  これはっ!?水の膜?どうしてこんなところに!」

「(やはり見破ったか、となればやはり、、、)

 再度聞く、お前の本来の所属部隊は何処だ?吐け。

 口を開かぬ場合そこの哀れな男と同じ末路を迎えることになるが?どうだ?」

 

「し、執行官「隊長」様の所です!本当です!信じて下さい!」

 

 

 

チッ.....最悪な目の賽子を引いたな。となると俺の情報は筒抜けか??

いやそんなことは、、、無いと思いたいが、、、

「誰に何を聞いた??」

「くっ詳しい事は何も!ただ、その「ただ?なんだ言ってみろ」「たっ、他の執行官の下に就いていたとしても隊長様の名を出せば命までは取らないと!」

「はあ?」

何を言っているのかさっぱりわからない。

この女は正気か???その程度で俺が止まるなどと、この状況においても本気でそう思っているのか???だが嘘をついているようには見えない、、、、つまりどういう事だ???

 

「まあいい、其れ以上詮索の一切をしないことをこの場で誓うのならばこの幕を上げてやろう」

 

「わっ、、分かりました、誓います。今後私はモンド城内において湖畔騎士殿に少しでも関わる諜報活動の一切を禁じます!!ですので」それでいい

「ああ、約束は違えん。」パチンッ

親指と中指で音を鳴らし、周囲を覆う天蓋は消え去る。それは彼女の影や周囲の物陰に潜む者たちの目には映らないほど極小の膜だった。

 

「何でですか?」「疑問があるのなら主語を付けろ」 

「なんで!どうしてあの膜を私に気づかせずに!いつから!」

 

    そんなことか、

「最初からだ」「は?」

「最初から、君たちの元を訪れるより更に前、騎士団を出た時にはとっくに天蓋を身に纏っていたと言っている」

「ウソをおっしゃらないでください」「なに?」

「そんなでたらめがまかり通るはずがないでしょう!!」  ああ?

 

「貴様、誰に向かって口を聞いている?よくぞまあ、いち愚人風情がよく喚く、、、

 西風騎士団副団長ジェレミア・グンヒルドを前にしてよくもまあ無礼千万な態度を取れる」

 

一周回って最早面白さすら感じられてしまう。つい先ほど俺が言った言葉すら忘れるほどなのか。だとすればあの女の下に少しいた程度で鈍りすぎだ、アイツらは何があろうともそんなことには決してなりえなかったと言うに。

 

「あまり私のところの子達に対して虐めをしないでもらってもよろしいかしら?

 ねぇ?西風騎士 ジェレミア・グンヒルド殿??」

ああ、本当に気色が悪い 久し振りの俺を苛立たせる声が聞こえる

 

目を向けた先にはやはりと言うべきか、、あの女が立っていた

 

ファデュイ執行官第八位「淑女」

 

 

  やはりな、、ここ最近の俺の中で嫌気がさす曇りの日にも似た感覚はこれか。

予想はしていたとはいえ、五本の指に入る程に会いたくない人間が同じ地に足を踏み入れているというのには中々不快なものがある。

 

「クソが」

「あらモンドの副団長様ともあろうお方がなんとも汚い言葉をお口に出されるのね」

「ハッ!相変わらずの口の減らない態とらしい女だ。つくづく執行官の女郎どもと言うのは蟲毒を目にした時にも似た、名状しがたい吐き気を憶えさせるな。それで?何用だ、見ての通り俺は忙しい。お前なんかとは違ってな。俺の気が変わらぬうちに早く要件を言え。

 言わぬというなら俺の視界から消え失せろ、早くしないと俺の目が腐り落ちてしまう」

「フンッ、まあいいわ立ち話もなんでしょう?入りなさい。」

「は?普通に嫌だが???誰が好き好んで泥水の浮いた湖に入りたいと思うのか、言ってみろ」

 

「これだから陛下の恩寵に目をくれなかった人間は 特にこの国の人間はダメね」

またソレか、、少し前とは言えども汚い心の恩讐は相も変わらずか 笑えるな

 

「で??お前は何か???自殺志願者の類か?それなら今すぐにでも俺が殺してやろう。躯は徹底的に調べ上げた後で棺に入れて送ってやるから案ずるな。」

「ッッッツ!分かったわ、いえ、分かりました。それで?何の用???」

 

「単刀直入に、お前らの目的は風の大権かそれの近しいものだな????」

「   そうかもしれないわね  」

「なら諦めろ、風神様はお前のような者と語る暇があらば遠征隊の方にでも顔を出すだろうよ」

「早く要件を言いなさい?」

「話を逸らすのが下手すぎるぞ女、幾年ものの知恵といえども使用者次第ということか、笑ってしまいそうだな」

「  お前はどこまで知っている??」

 

どこまで、、、ね

「さてな、少なくともお前に俺と対等に話をする権利はない。

 一つだけはっきりと言えるのはお前たちの程度の、小さな蝋燭の火に取って代わられるような小さな炎では私と言う名の湖は消えない」

「ほんとうに気色悪い、、」

「お互い様だ、灰かぶり。いや泥まみれの「黙りなさい!」

「ヒス声が喧しいぞ」

 

「黙れっ!お前が!お前程度が!私をそんな風にっ呼ぶなっ!」

 

醜、、、、、、、気色悪、虫唾が走る、、、、、

やっぱ出ていってくれないかな

 

「ジェレミア」

 

 

うん?

ジェレミア「ガイアか、どうした?」

ガイア「どうもこうもあるか、我らが代理団長と図書館司書に頼まれてな。」

「つまりなんだ? お前は見に来ただけ????」

「それもある。一に野次馬、二に見物って感じだ」

「別に何も面白いことなど無いぞ?あるのは我らが風神様に憎悪を抱く醜悪な魔女とその他愚人衆からの熱烈な視線のみだ」

「時々、俺はお前が少し恐ろしいよ」

「何を言う、我が友にして西風騎士団騎兵隊長ともあろうものがこの程度の弱者を集めた輩に負けるなどとは微塵も考えたことはないぞ??」

 

「「まあ騎兵隊はみ~んな遠征に行っちゃったけどな!」

揃いも揃って互いを指さして笑う、その時のジェレミアの脳内からは横で自身に対して憎悪の目を向けていた外交官の存在など消え失せていた。

 

「こっ湖畔騎士殿!」

「あ?ああリラ殿か如何したのかね??」

「しゅっ淑女様より伝言があるでしょうとの命を、、、」

 

ああ、そういえばそこが本題か、、、、ふむ、そうだな

「まず最初に、これ以降モンド城内及び周辺地域への人間に対する警戒網を最大に引き上げる。

 本日この時間以降の外出は控えるように伝えておけ。

 2つめに今日までは愚人衆を外交官という形で丁寧に扱い、取り調べ以上の事はしなかった。

 しかしこの数週間だけでもお前たちは害が過ぎるので今後はこちらの法に順守させる。

 拒否権などとうにない、すべて従ってもらう。

 3つめにモンド城内における愚人衆全ての隠密行動、及び体色変化の全てを禁じる。

 例えそれが一度でも、何かのハプニングだとしてもだ。

 その場合騎士団の牢獄内において更生に努めてもらうことになる。

 これら3か条の全てを漏らさずあの女に伝えろ。

 後々、聞いていなかった、情報の漏れがあったなどはこちらから聞き入れない。」

 

「分かりました、、私などで謝罪にはなりえないのでしょうがこの中の愚人衆全てを代表してお詫び申し上げます。これまでの数々の無礼、大変申し訳ございませんでした。」

 

「成程なるほど、中々どうして意外と頭の柔らかい女性だな。」

「だろ?こんな部隊に配属されたのが運の尽きだ」

 

「あの湖畔騎士殿、ひとつよろしいですか?」

「??どうしたリラ殿、3か条を忘れたか?君が伝えるのは大雑把なもので構わんよ、どうせ後日契約書を送るのだから」

「いえ、要点を記述してありますので、大丈夫です。

 その、、私がこの部隊に配属された理由についてです」

「応? それ部隊機密に関する情報なら言わぬが吉だぞ???」

「それには及びません、そのあたりは頭に入れておりますので。貴方です。

 私は貴方がモンドに戻ったという報があったので急遽淑女様の部隊に配属されています」

「おい、その言い方は止めろ! 俺がお前をそういう目で見ているようじゃないか」

 

「え?見てないのか?」

「見てるわけねえだろボケ。愚人衆として最高評価ってだけだ!」

他が低すぎるともいう

「話を戻すと、執行官様達の中で貴方には特記戦力と称されています」

 

「何それカッコいいじゃん」カッコいいな

「おいおい、、」

「おっと、すまない。ちょっとばかり素が出てしまった。」

「故に少なからず情報を持つ隊長様の部隊から私が召集されたのです」

「そういうことか、情報のすり合わせに感謝するよリラ殿」

「では失礼します」

「戻るぞガイア」

「了解了解」 

ちゃんと踵を返しても見送りする礼儀には人間として評価するに値するな

 

「リラ殿!」

「はっ、はい!なんでしょうか」

「淑女の奴に伝えておけ!

 大遠征で頭数が減ったこの機に乗じて送り込まれたのだろうが思いあがるな!

 四風守護の守るこの地で、奪うというのなら奪ってみるがいい!

 我らの栄光は依然として揺るがん。あの言葉は宣戦布告と受け取った!

 本国には棺の準備をするようにと!いと尊き女皇陛下に伝えられるがいい!」

 

「はっ???」

 

 

「やりすぎだ、、困惑してらっしゃるぞ??」

「脅し程度でトントンだ。それで?今日は呑むのか???」

「そうだな、、、昨日はエンジェルズ・シェアで吞んだからな。今日はあそこで呑みたい。」

「一応言うがあそこ(塵歌壺)はフリースペースでも何でもないからな??」

「ならアレは返すべきか??」

「いや??いらんよ」

「そういうことだ」

「どういうことだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




自分の中の初期構想では騎士団篇やら色々終わってようやくここに着く予定だったってのに上手くはいかないもんですねえ。
「コイツくちわっっっっる」って感じた方々、正解です。
ジェレミアは少女を除く女性執行官3人とリネリネ、胡堂主に刻晴、なんかと一周回って仲いいんじゃねレベルに両者ヘイトがヤバいです。
逆に男の方の執行官は博士とかいう「論外と全ての元凶」を除いて全員と仲いいですねハイ。
アンケート有難うございます、幕間と原作をそれぞれ一話ずつのペースで書いていこうと思ってます。
今後もよろしくお願いします。














たいちょ 月琉 バーバリアン 阿頼耶式 Drachen vier マリモ52世 しゃち13 (敬称略)
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