湖畔に宿る苗木  ~義兄・グンヒルド~   作:灸丘

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登録した覚えがないクロスオーバーがあったので消しておきました。
あと寝る前に見返したら大量に誤字やら脱字ありましたね。
第二話です。二日おきに投稿していきたいっていうのを建前としています。
ちょくちょく年単位で時間飛ぶ予定です。こんなに端折るのはここだけですが。
それではどうぞ。騎士団篇スタートです。



承 種は芽吹き、開花する

 

それからジェレミアは文字通り人が変わった、初任務をディルック君と終えたあの日まではいままでのあの子だった、だがそれ以降は芯が変わったように心からの笑みを見なくなった。

他は口をそろえて「少しすれば元に戻る」や「何も変わっていない」と言うがありえない。

私とジンには見ただけで違和感に気づいた。

家族なんだ、今までとは明らかに何かが違うのを感じる。

いや唯々純粋過ぎたのかもしれない。人生で最も不安定な心境の中、何の目的もなしに入団したのに対し目標を定めてから騎士団に入る前から鍛錬に励んだ片手剣を捨て新たに槍を取り研鑽を重ねたあの子は弱冠15歳にして、西風騎士団の湖畔騎士の銘を継承するまでに至った。水元素の神の目を授かりアビス教団や魔物たちに対し西風長槍で薙ぎ払う彼の姿はこの年にしてその後ろ姿を見た多くの者達から「武の極致」とまで称され、誰もが口々に叫んだ「英雄の再臨」「モンドは安泰」「だが若すぎる」「実力がそれを物語ってる」「成長が楽しみだ」と口々に言ってしまう。

 

 

城内のその評判に対しジェレミアはなにも反応を示さなかった。何故か?

最早時間がないのだ、西風の鷹を継ぐ。まだだ、まだ足りない、いや足りなさすぎる。

何もかもが足りなかった。

モンドで最も重いその名前が、宙に浮かぶ星のように遠い。

 

 

 

 

1年後 ジェレミア、ディルック16歳 ジン、ガイア15歳

 

いつもの様に目を覚ますと書類の山といういつも通りの悪夢が現実へと俺の意識を強制的に覚醒させる。不思議だ、、昨日はこれの五分の一もなかったはずが今日はやけに多い。

寝ている間に増えた、、だと、、、そんなことがあって良いのか。この真っ黒福祉企業めが。

この半年間偵察や討滅以外はずっとこの部屋で書類とにらみ合っている記憶がある。

妙に騒がしいと思い何事かと思って日誌に目を通すとジンの「獅牙騎士」任命式だった、俺も礼服に着替えて騎士団に来いとの命を受けた。いや、俺騎士団に入ってから3年くらいは此処で寝泊まりしてるんだが、、10日ぶりに家に戻るべきか?いや、鉢合わせしそう。

まずあの件以来あまりジンと話せていないそんな俺にジンを祝う権利があるのだろうか。気まずいなんてもんじゃない、仮面でもつけていこうか。いや、そんなトントン「ん?どうぞ」

 

 

 

騎士団本部にて

 

「北風騎士ファルカの名のもとにジン・グンヒルドを獅牙騎士に任命する」

「はい」透き通るような鋭い声に続き騎士団の面々の手を叩く音が騎士団ホールに響く。

だがその凛々しい声を発した若き騎士ジン・グンヒルドの顔に笑みはない。理由は多々にわたるがやはり家族関係だろう、血を同じくしたバーバラへの思いと血など分け合っていなくとも幼き日よりずっと一緒にいてくれた兄、ジェレミアとの交流がほぼ絶たれたことも全てが過去のものだ。あの日に戻れるなら彼女は喜んで戻り兄の胸の中で泣くだろう、だが今の彼女にはそんなことは許されない、何故なら今の彼女は唯のジンではなく正式な勲章騎士となった以上決して失態は晒せない。

バタッと大きな音を鳴らし騎士団の扉が開かれる。(まさか)と思い視線を向けるもそこにいたのは兄の親友にして先輩でもあるディルックだった。一筋の希望にすがって再度沈んでいく私の思いとは裏腹に彼の顔には満足な笑みでこちらに向かって親指を上げる。ちがう、私じゃない私の前に威風堂々と立つ大団長に向けてだ「ふっ、あのバカ野郎が」いったい何を、だがこの人が昔からこう呼ぶのは決まって一人だけだということも私は知っている。 

 

私の兄さん、湖畔騎士の「ジェレミア・グンヒルド」だ。

 

またもや扉が開かれる、今度はギギギッとゆっくり。先ほどとは違いゆっくりと大きな箱?に布がかぶせてある先頭に立つのはガイア、横には顔なじみと兄さんの部下たち。

  だが全員戦闘後のように切り傷を作っている。

「さて、これが今日の大宴会の開宴式だ盛大にやってくれ二人とも」「大団長?いったい何をドンッ

「あの、あの中にはいったい何が、、、ゴオオンガラ、ガラッコォントントン「うわっ「おいおい

「流石に脳筋が過ぎるぞ  ジェレミア 」

 

「いや、わけもわからず眠らされた挙句牢屋に入れられてるって何?

お前ら騎士団やめて人攫いでも始めたの???あと俺よりゴリラなお前にだけは言われたくない」

「兄さん」「は、、、、ジン、」兄さんがいる、、こんな近くにいる、、、、言葉が出ない、、、何て言おう何を話そう、「おら、さっさとお互い言いたいことを言っちまいな」大団長、、、、

「はああぁぁぁぁぁぁ、そういうハナシね理解理解」「ど、どういうことだ兄さん」

「ジンの獅牙騎士祝いに何かやろうと思ったんだろうけどジンが無欲すぎるから俺がプレゼントになったんだろ、多分」は?兄さんがプレゼント??つまり兄さんは私の所有物ってことか????大団長やっぱりあなたは理想の上司です「なーんでそうなるかね、俺が言いたいのはいつまでもクヨクヨと引きずらねえでとっとと仲直りしろってだけだよ。」うん、やはり反面教師にして生きよう。

「取り敢えず全員いったん出てって下さい」「「「「「ええーーーーーーーー」」」」」

「当たり前でしょう、なんだ酒のつまみにでもするつもりだったんだなそうなんだろ」「いや流石にな「そんなことは「俺らもそのあたりはなあ「善良な皆さん手に持ってるもんとそのでかい籠に入ってるもんを確認してご確認を」

 

「「ワイン、チーズ、干物、etc..です」」「出てけ」「皆さん出ますよ」「家族の談笑のお時間でーす」ディルック、ガイアすまんなこのあと俺の奢りで飯行こう

 

幕間

「。。、、、、、、、、」

「。。。。。。。。。。。。。。。。。。、、、」 、、、気まずい、、本当に気まずい。でも今回の一件は間違いなく俺が確実に10割悪い、なら俺から謝るのが筋ってもんだ。でもさあ、何て言えばいいの??モンドを守るため?いや、ジンは他人には尽くす側なんだけど俺には尽くされたい方に何故か大きくシフトチェンジするからな、、、よし

「「あ」」口下手なのか?この兄妹は、、「「、、、、」」「ジンすまなかった、一人で勝手に突っ走ってお前のことを気にかけてやれなかった、ごめん。でも決してジンの事を嫌いになったとかじゃないんだ、「あ「俺は今でも変わらず何があったとしてもジンの味方だ」

今の俺が考え付く限りの心からの言葉を尽くしたつもりだ。

「。。。、、、兄さんはずるい、、そんなことを言われたら私は何も言えない、許すも許さないもないじゃないか、それに私が不在の時兄さんがよく私の部屋に入っていたとアインから聞いたよ、何をしたんだ??」カァ

「ん?ああ、あれはジンの飲むだろうコーヒー豆を全部オーガニック産に変えた」「兄さんのバカ」あれ??「えええ、機嫌直してくれよせっかく仲直りしたんだからさ」「、、、なら一回」「へ?」

「だから一回、そ、、そのデ、デート。昔みたいに。それで仲直り、「妹よ、俺ら血はつながってないが兄妹でな、、、」

「ならいいじゃないか」「何にもよくないからね?あのジン?ジンさん??」

「だ、大団長ファルカ曰く兄さんは私の所有物なんだぞ」「いや、違うって言ってたじゃん。」「せっ盛大にやっちまえとも言っていなかったか」「そういう意味じゃないでしょ。ジン良いかいったん落ち着けそして今までの発言を思い返してみろ」これも俺が変に色々と一人で拗らせてしまった結果なのかだとしたら本当に俺は馬鹿である、ゴメン「何をいまさら、兄さんは私の、、、しょっしょしょしょゆうぶつぁぁっぁあっぁぁぁ」壊れちゃった。いや、昔の様に元に治ったというのが正しいか?「はいはい落ち着こうはい、息を吸って、吐いて、もう一回」トントン 思い返せばこれやるのも久しぶりだな。「んっ」(マズイ、久しぶりの兄さんからの供給過多に離れられない!腕に力が、、、、)ギュっギチギチ(手っ、、手が!ち力が籠って、、、、)

 

 

 

30分後

「おー、ジンごめんな今まで。さ、そろそろ良いか帰るよ、久し振りに家族でご飯食べよう」「、、、一週間お風呂とお休みもなきゃヤダ」出たジンの我儘モードだ、、、「風呂はダメ、ベットは寝るまでなら一緒にいてやる」「手つないで」「、、、分かった分かった」

「これ以降も家族の時間大事にして」「はいはい」「はいは一回」

「はい」やだ、ウチのジンがこんなに成長して、、、成長??してるよな???

「はい、顔洗っちゃいな「うん、久しぶりだなこれも」「そうだな」ブクブクと音を立てて簡易洗面台でジンが顔を洗う、よし吹っ切れたいい美人さんの顔になったな「兄さん」「ん?」

「拭くものはあるか?」ああ、ハンカチは持ってるけどってことね「ほい」「拭って」「了解」

暫くジンのお世話する役職にでもなるかと我ながら馬鹿っぽいなあと考えているとすっかり元気を取り戻したジンが「帰ろう」とつい一時間ほど前まで半絶縁状態だったとは思えない声で極々当たり前のことの様に口にした「ああ、帰ろう」 バタっと扉を開けると 

「ヨシヨシやっと元に戻ったか」という声とともにすっかり長い付き合いとなった

()()()()ファルカさんがいた。

 

 

「「ありがとうございました」」

「いいよ、ジェの児もジンお嬢ちゃんも昔に比べて立派になって、、俺は嬉しいよ」

「アンタの嬉しいは書類仕事を片付けてくれる人が増えるから嬉しいって認識でいいんだよな」

「相っ変わらずのその態度、俺は北風騎士で大団長だぞ??」

「なら俺は湖畔騎士兼騎士団の書類の4割を回す人間ぞ?崇め奉れ」「ったくお前はこうでなくっちゃな。おかえり」グッと拳を前に突き出す団長に対し俺も拳を突き出しそれに応える。

「ああただいま」グッ  ファルカさんのデカく荒々しい拳と俺の未だ小さい拳の関節同士が軽くぶつかり小さく音を立てる。「じゃあ「にっ兄さん、私も」と言い拳を繰り出すジン。可愛いかよ可愛いだな「応よ」先ほどの二つに対しほぼ同サイズの拳同士がコツンと軽く鳴らし離れる。

「それじゃ、また明日な大団長」「失礼します大団長」

「お前さんら2人は特別にファルカさん呼びでいいよ」この人はなんていうか変わらないな。

「そっか分かったよファルカさん」「帰ろうジン」「うん」

 

 

 

 

「これで良かったんで?フレデリカさん??」建物の影から威風堂々と出てくるのはグンヒルド家の現当主フレデリカ・グンヒルド

「まあ、平均点以上はくれてやるさ」

「相変わらず手厳しい。まあ、昔から知ってる身としてはアイツらが元に戻れて何よりですよ」

「ねえあの日ジェレミアが私に面と向かって何て言ったと思う」「どの日ですか」

「初任務を終える3日前さ」「何年前だったか、、知らないっすね」

「アイツなヴァネッサ様になるって言いやがったんだ、私の前で」

「???伝承のままにいつか天空の島に昇るってことですか?」

「西風の鷹になるってことさ」マジか、、、

「それは、、難しいんじゃ?いやアイツならもしかすれば、もしかするかもしれないですね」

「あの朝のあの子良い目をしてたよ、てっきりもう最近はもうあきらめたかと思ったけど二人の話聞いて私は確信したよ。アイツは必ずやり遂げる。なんてったって私の子だからね」

「親ばかってやつですかい」「親は子供をいつになっても信じてやるもんだろう」

「成程ねえ、勉強になります」「大いに学びなクソガキ」

「大団長って肩書はアンタら親子の前だと意味ないんですかねえ」

「昔から知ってる奴にどういう顔して敬語使えと??」「冗談です、フレデリカさん」

「それにファルカアンタも見たでしょう、あの目を」

「ええ、アイツ文字通り光を取り戻したような眼をしてました。あれは本当の戦士の目です。

アイツ間違いなくまだまだ強くなりますよ」

 

現大団長ファルカも昔はフレデリカの後ろについてモンドの各地へと赴いた一人である。

 

 

 

グンヒルド宅前

「久し振りだな」こうして二人揃って玄関をくぐるのも「ふふん、そうだなあ実に4年と238日振りだなあ」おーっと、これはマズイ。 ビキビキと脳内に謎の音が響き渡る。

「ジン、、俺の心に来るからもうやめてくれ」このやりとりも帰ってくるだけで5回あったのだもう俺の心は人差し指で粉砕する一歩手前である。「よし、兄さんちょっと待っててくれ」ん?

「なんかあるのか?」「いや、唯私がやってみたいことがあるんだ。扉を閉めて30数えたら入ってきてくれ」というと先に入ってしまった。???周りに比べて賢いといわれる俺でもジンが何をしたいのか全く分からん7.92サプライズがあるからそれの最終確認、、いやだとしたらあの時のジンの表情と周りの認識が一致しない。15.19今日の誘拐の件は表情からしてジンに伝えられていなかったはずだ、ならこれから21.86 アインさんたちを集めて何かするのか、いやそうだとしたらジンの気配が玄関から動いていないのが気にかかる、、何だろう30.37

ガチャ

 

 

「おかえりなさい兄さん」    

「あ、、ああ、た、ただいまジン」はーー、成程ね。やりたいことってこれか、我が妹は時々俺の思考の上を行くな、流石。

その日の晩御飯はジンの作ってくれたピザがこれでもかと食卓に並び大いに盛り上がった、アインさんや母様にもあの日以来久々に正面から顔を合わせた。で、どんなに忙しくても週に三日は家で寝ることを初代様に誓わされた。OMG仕事が。。。。。まあ何とかなるか

で、、深夜に差し掛かっただろう時間にもう何周したかも定かではない「岩王帝君記」を読んでいると風呂上がりのジンが部屋を訪れたおっと、、、「兄さん、約束を果たしてもらうぞ」どこの時代の青春活劇の台詞だそれは「そんな剣呑な表情しないの、、覚えてるから」ぶっちゃけジンが来なかったらあやふやにするつもりではあったのだが来てしまった以上もう俺も引けない。

「分かったよジンの部屋に行こう」「ここで寝る「ファッ??」え?聞き間違いか?聞き間違いだよな「なんて?」「だから私の部屋じゃなくて此処。兄さんの部屋で寝る」おお、神よ、、ヘルス、ヘルスミー

「いや、、でも、、「私はどこで寝ると指定しなかったんだからこれは何も間違っていない、契約の範囲内だ」うーん、屁理屈と言えば屁理屈だが正論と言えば正論である。なら

「そうかじゃあこの話をしようか「大丈夫だ兄さん。いつも何かあるとお話を使ってうやむやにするのは兄さんの十八番だからな、先輩もガイアもよく言っているし当然私も知っている。それともなんだ?兄さんは私の部屋に入りたいのかそれならそうと先に言ってくれ私としても吝かではないしむしろ「ジン」

「ッッ」「あまりお兄ちゃんをからかうのはよしなさい」「はっはいごめんなさい」

「大丈夫怒ってないから。先ベッドに入って待ってな」「は、はい」ガタッ

水と、、明日に支障出ないようにあったかいミルクでも淹れてくるか。

 




飛ばし過ぎじゃボケナスって賛同してくれたら何よりです。
多分合計で最低でも4年???くらい端折りました。
神の目に関しては対外的に親しい人や家政婦以外には母様が隠していました。
なので旦那と同時期ぐらいに神の目を授かったとモンド住民は思っています。
ジンさん、、何時貰ったんですか??妄想で書いてもええんか??
副団長になってからなんかで貰ったって書いてあった記憶が。
昨日やっとレポートの評価貰って安堵しながら帰ってエトワール拾ってから風の行方を初めてやりました。
ムッっっっちゃおもろいですね。レンジャー側だと捕獲範囲むっちゃ広く感じるのに鬼側になると狭く感じるのはなぜか。

次回予告
多分ジンジェレ(多分恐らく99%健全な全年齢対象)3割に業務6割
とうとうディルガイ(多分この時系列のやつは味がしないって言われそう)1割ぐらいの比率です。
転は2~3話くらいに厚みを持たせたい。
起承転結パートは承知してるだろうけど一応原作前です。

ジン「兄さんと先輩の絡み全くないが??」
炙丘「ジンさんとの絡みを濃く書いてたらなんかどっか行きました。」
ジン「ならばよし。あともっと濃くしても構わない」
「「落ち着け」」

何文字くらいが読みやすい?

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