決して別作品のネタが消えたからやったわけじゃないです。本当です。
突如脳内に天啓が降りたんです。クトゥルフ×ヒロアカを書けと。
あと注釈芸をしたかった。
だからやりました。反省も後悔もしてません。
雄英高校入試当日。
銀髪赤目の少年は他の受験生と同じ様に期待を胸に雄英の門を潜ろうとする。
自分の〝個性〟が異質なものだと理解していてもヒーローになりたかった少年はこれから始まる入試に一縷の期待を寄せる。
「な、んだ?」
その時、突如脳内に溢れ出した知らない記憶。
いきなり情報の奔流を受けた少年はその場に蹲る。
前世の学生であった記憶。ネッ友とクトゥルフ神話TRPGをしていた記憶。よくある10tトラックに轢かれた記憶。
そして彼は全てを思い出す。
「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい。なんだよここ」
ここは彼の知っている世界ではない。
〝個性〟と言うものが蔓延し
街を歩けば事件が起きているのではないかと思えるほどだ。
平和な世界にいた彼、しかしそれでも受け入れてしまう。これがこの世界にいた記憶を取り戻す前の彼の感覚が残っているからなのだろうか。
(おい、待てよ。この〝個性〟!?〝クトゥルフ神話〟って何なんだよ!?)
彼もやはり〝個性〟を持っている。
その名は〝クトゥルフ神話〟。彼が前世でいちばん楽しんでいたTRPGの題材。
彼は新旧両方のルルブも買っておりサプリメントもほぼ全て持っているほどの熱狂っぷりだ。
その〝個性〟が使えるときたなら彼は喜ぶだろう。例え、幼少期に触手しか出せずに変態野郎と揶揄されていたとしても。
だがしかし、クトゥルフ神話とはコズミックホラーの作品だ。
姿を見れば発狂ものの化け物然り、人を殺すための呪文然り、頭の可笑しいアーティファクト然り、どれもこれもヒーローが使っていい様なものではない。即時回復の呪文や死者を蘇生する呪文があるがそれでもマイナスだ。
どうして記憶を取り戻す前の彼はヒーローになろうと考えたのだろうか。どちらかというまでもなく
彼はさらに頭を抱える。目には生気が宿っておらず深淵を宿している。
(あ、じげんのむこうからしょごすがみてる。かわいいなぁ*1)
「あああ、あの。だだ大丈夫ですか?」
太陽の背後から声をかける人物がいた。
太陽は死んだ様な目で声の方を向く。
そこには緑のモジャモジャヘアーでそばかすのある見るからにオドオドしている少年*2がいた。
「あ、だだだだだだだだだだ大丈夫*3」
「そ、そうかな?あっ、もう行かなきゃ」
「あれ、お前もここの入試受けるのか?」
「うん。そう言う君も?」
「そうだが………じゃあ、どちらも頑張ろうぜ」
太陽はそう言うと颯爽と雄英高校に入っていく。
広すぎる校舎で迷子になったのは別のお話*4。
─────────────
「テスト超むずかったぁァァァァァァ」
偏差値70オーバーの高校様だ。入試もそれなりに難しい。
しかし、前世でも今世でもそれなりに勉強していた太陽はスラスラとは言えないものの解けた。
そして、頭を使いすぎて実際に溶けた*5。
スライムの様に地面を這って実技試験の説明会場に行く。
周りからは気色悪い生物の様に見られる。吐き気を催す人もいた*6。異形系は普通の世界だろうとも玉蟲色の粘液生物は受けいられないらしい。
説明会場に入ると同時に人間に戻る太陽。周りからギョッとした目で見られるも気にしない。
番号が示された席に座るとステージに先生がやってくる。
『受験生のリスナー!今日は俺のライブへとようこそ!エヴリバディセイ!ヘイ!!』
試験と無縁な大きな声でコールを求める先生。しかし、誰も反応しない。
記憶を辿るとプレゼントマイクというヒーローを思い出す。
〝ヴォイス〟という声の個性を使ったヒーローらしい。
『こいつぁ、シヴィー!!!それじゃあ実技試験の説明をサクッとプレゼンするぜ!!』
めげずに切り替えるとこはそれなりに慣れているのだろう。
これから受験生は10分間の模擬市街地演習を行う。持ち込みは自由で、この後それぞれの演習場に向かうらしい。
スクリーンには3種類のロボットが映し出されて説明が続く。
3種類のロボットはそれぞれ1P、2P、3Pとなっておりそれを倒してポイントを稼げばよい。
(あれれ〜?プリントには4種って書いてるけど?記載ミスかな)
太陽はプリントに書かれている文字に注目する。
他の人も気がついたのか手をあげて質問する。
「質問よろしいでしょうか!?」
「プリントには四種の敵が記載されています!誤載であれば、日本最高峰たる雄英に於いて恥ずべき痴態!我々受験者は、規範となるヒーローのご指導を求め!この場に座しているのです!……ついでにそこの縮れ毛の君!先程からボソボソと…気が散る!物見遊山のつもりなら即刻、ここから去り給え!」
メガネの少年が質問した後に1人の生徒を指差してディスる。
その指さされた少年を見ると朝に声をかけてくれた少年。
その少年は縮こまってしまいそれを見てクスクスと笑う人までいる。
(うわ、民度低っ。普通笑うかな)
太陽の心中でメガネの少年や笑っている受験生への好感度がダダ下がりしている中、プレゼントマイクが質問の回答をする。
『オーケーオーケー受験番号7111君、ナイスお便りサンキューな』
『4種類目の仮想
プレゼントマイクが言うにはドッスンの様な存在で関わるだけ無駄という。
(あぁ、ぶっ殺すことのできないKPCか!!納得納得)
無駄にKPによって体力を高くされて殺せない上に殺したら殺したでめんどい事が起きるとかいうあのクソNPC*7。
太陽が1人納得していると説明は滞りなくスラスラと進む。
なんか最後にプレゼントマイクが『Puls Ultra!!』といって終わった。
─────────────
「えーっと、俺の会場は……デデドン!!D!!さてどこだ!?」
太陽は会場を出ようとする人を見回す。
そして、1番近い人に話しかける。
「ねぇ君!!会場どこ?」
「うえっ!?ウチ!?」
黒髪で耳朶が伸びてイヤホンジャックになっている少女。
驚いた様に太陽の方を向く。
(うわっ、ヴィジュ良っ!?APP15くらいありそう。なにこれ漫画か?*8)
胸はないが可愛い容姿をみて太陽はフリーズする。
少女、耳郎響香は戸惑いながらも話しかけた上で固まっている太陽をグワングワンと揺らす。
ようやく「はっ!?」という声と共に再起動する太陽。
「あれ?で、なんの話だっけ?」
「あんたがウチにどの会場かって聞いたんでしょ!?ウチはDだよ!!」
「マジ!?俺もDなんだけど。どこかわかんないから連れて行って」
「えっ……ガチで?」
「うん、マジマジ」
「……いいよ」
実技試験会場D。
案の定最後についた2人はそこで別れる。
「あ、そうだ。俺の名前は夢見太陽。よろしく」
「ウチは耳郎響香。どっちも頑張ろうね」
「次は教室かな!」
太陽は開いている扉の最前列に行く。
一歩歩けば周りが一歩退いてくれるので簡単に行けた。
太陽は最前列で脳内で〝個性〟について考える。
(自分が神話生物の特性を受けることはできる。あと、試してないけどアーティファクトとか魔導書とかも生み出せるはず。神話生物の召喚もできるだろうけどここでするわけには行かないよなぁ……みんな発狂しちゃう*9。一部分なら召喚可能かな。『はいスタート』子供の頃はそれをしてたみたいだし)
太陽が思考の海から戻ってくると周りには誰1人いなかった。全員走り出していた。
そう、考えている内に出遅れていたのだ!!
「やばぁ〜〜。急げ急げ」
ようやく太陽は走り出す。
走りながらぶっつけ本番でアーティファクトを生み出す。
「おらっ!!バルザイの偃月刀じゃい!!」
バルザイの偃月刀。それは青銅製のシミター刀剣。ヨグ=ソトース召喚時に、地面に魔法陣を描く等に用いる。
仮想
『ニンゲンブッコロ!ニンゲンブッコロ!!』
「あぶない、なっ!!」
路地から出てきた1P
『ウオー!!ヨクモキョウダイヲ!!』
『ユルサネー!!』
『ミンチニシテヤル!!』
路地からはどんどん多くの1P
剣の心得もなにもない太陽はブンブンとバルザイの偃月刀を振り回す。
それは1P
しかし、1P
更には2P
「なんで、こんなにいるんだよ!?」
『ウルセー!!ブッコロブッコロ!!』
『テメーハオレラヲオコラセタ!!』
『ダシナ!!オマエノスタンドヲヨォー!!』
「変なの混じってねぇか!?」
無駄口を叩きながらも太陽は剣を振り回す。
豆腐の様に切れる仮想
路地にいたすべての仮想
「ふ〜、次行くか」
太陽は路地を後にし会場を走り回る。
時にはバルザイの偃月刀で仮想
突如、ゴゴゴゴゴゴゴゴと地響きが鳴る。
ビルが倒壊して一つの大きなロボットがその姿を現す。
「あれが……0P
その大きさは有に20mを超す。
それがビルを壊しながら暴れているのだ。
多くの受験生は背を向けて逃げ出す。その場で尻餅をついている人も見える。
「きゃー!!」
太陽のすぐ近くで悲鳴が聞こえる。
其方を見ると響香が倒壊するビルに押し潰されそうになっている。
太陽は走り出す。
「ぶっ飛べ!!《ヨグパンver.2.0》!!」
不可視の拳が太陽から飛ぶ。それはビルをぶつかるとぶっ飛ばす。
反対方向に倒れ込むビル。
「大丈夫か!?」
「あ、夢見くん!?」
太陽は響香に手を差し出す。
響香は驚きながらもその手を取る。
グイッと引っ張り上げ響香を半ば無理矢理立たせる。
「じゃあ、俺はちょっといくわ」
「え!?何処に!?」
「あいつをぶっ飛ばしてくる」
指を刺すのは未だ暴れ散らかしている0P
響香が止める前に太陽は走り出す。
「このくらいの大きさはクトゥルフか?*10まあいい」
太陽は獰猛に笑う。
その顔はヒーロー志望がしていい顔ではない。どちらかといえば
それに呼応する様に太陽の足元に五芒星の中に目のある形の魔法陣ができる。
それは禍々しい輝きを放つ。
「いあいあクトゥルフいあいあクトゥルフ。さっさと出てこいクソ野郎……《神格部分招来 クトゥルフ》!!」
0P
その魔法陣から巨大な触手が5本出現する。
それは0P
触手は0P
後には膨大な力で握り潰された0P
「うぃ〜〜、キッツ。呪文を弄れるけどその分魔力喰うな*11」
その時試験会場全体に響き渡る大きさでブザーが鳴る。
それは試験終了の合図の様。
試験会場の入り口を見ると教員がやってくる。
「怪我はないかい?飴ちゃん食べる?」
「食べます!!」
お婆ちゃんのヒーローの様で杖をつきながら受験生に怪我がないか聞いてまわっている。
確か、リカバリーガールというヒーローだったはず。
「んまんま……そういえば《治癒》使えるやん」
治癒。2d6ラウンド*12後に体力を2d6回復する呪文。
そうと決まればリカバリーガールが行っていない怪我人の元へといく。
「へいへい、大丈夫?《治癒》《治癒》っと」
呪文をかけられた人で時間は違うものの60秒後には体から傷跡が綺麗さっぱり消えている。
それどころか試験で疲れ果てたはずの体力まで回復している。今ならばフルマラソンも走れるほど。
「よっしゃ、いい仕事した〜〜」
ひたいの汗を拭う仕草をしながら太陽は会場を後にする。
リカバリーガールがその後に怪我人だった人のところにきて太陽の行動に驚いていた。
─────────────
「実技の結果が出ました!!」
スクリーンには上位の記録を残した人の得点が映し出される。
「救助ポイント0Pで2位とはなぁ!!」
「時間いっぱい会場を動き回っていた。普通であれば鈍くなるがこいつはその間も攻撃をやめなかった。タフネスの賜物だな」
金髪で今にも人を殺しそうな鋭い眼光をする青年が映し出される。
その映像には〝爆破〟で会場を飛び回って仮想
「対照的に
「アレをぶち壊すなんて久々に見たな!!痛快だったぜ!!」
「一回の試験で2回も壊されるとは思ってもいませんでしたが……」
映像にはモジャモジャヘアーの少年がパンチひとつで0P
「で、1位は……」
「やばい。の一言だな」
「剣を生み出して戦っていたと思うと変な触手を召喚していたものね」
「更には救助までしっかりとしていたし、リカバリーガールによれば回復もできるらしい」
「本当にとんでもない逸材だな!!……だが、あの触手はなんなんだ?見た瞬間に心臓を掴まれる様な感覚がしたぞ」
「それは個性が関係しているんじゃないかしら?ほらこの〝クトゥルフ神話〟ってやつ」
太陽の個性届けが置かれる。
そこには『〝クトゥルフ神話〟 創作の神話であるクトゥルフ神話に関する事だったらなんでもできる』と書かれている。
「創作の神話。これだけでも危険な香りがするが、それによってあの触手が出たのだろうと考えると……」
「あの威圧感のあるものをヒーローが使えていいのかってことか!!」
「いいんじゃない?そう言うのを教えるのもヒーロー科でしょう?……それ以上にあの子を落として
「それじゃあ、彼を主席にするのさ!!」
オリキャラその1。
夢見太陽
頭のネジが10本単位で外れたTRPGプレイヤー。
ステータスと技能値とダイス目の暴力でKPを殴り続けていた。
記憶を取り戻してからは何となくでヒーローを目指している。
暇になったら
個性〝クトゥルフ神話〟
一言で言うとルルブとサプリとキャラシを持って色々具現化できるやつ
ヒーローが持っていい様な個性じゃない
《神格の招来》をそのままやると大量の人が発狂するので部分招来を可能にしました!弱体化ですね!!
この世界にはクトゥルフ神話はないですが実際にクトゥルフがいるかも?