久々の週2投稿。やったね!!
来週も2話投稿できるように頑張ります。やくざ編まではマジで頑張りたい。そのためにそこまでの漫画買ったし。
漫画読んでて思うのはエリちゃんのCoCシナリオのヒロイン適性の高さよ。あれはCoCのヒロイン名乗っても許されるよ。故にCoCプレイヤーは是が非でも持ち帰ろうと動くでしょう。
CoC… Call of Cthulhu の略。詰まるところクトゥルフ神話TRPGのこと。
『えー、通過できた100人の皆さん。こちらをご覧ください』
太陽の耳に音声が流れ込む。周りが少しばかりガヤガヤと騒ぎ出し、太陽は漸く目を覚ます。
声のするスクリーンを見るとそこでは先程まで一次試験をしていた会場が爆破されていく映像が流れていた。
「うへ〜、なんか壊れてるんだが」
「起きた!?」
「透、なんで俺の上に乗ってるの?」
「起きないかな〜って見てたんだよ!!」
「そ、じゃあ避けて」
「うん!!」
太陽は横になって寝ていたソファに座り直す。
そして、隣に座った葉隠に質問をする。
「そういや、通過したんだ」
「そうなんだよ!!A組全員通過できたって!!」
「よかったな」
2人が話している中も説明は続く。崩壊する街並みの中に何故か数人の人影が見える。怪我をしているのだろうか頭から血を流したりしている。乳幼児に見える人物から老人まで老若男女いるようだ。
「一応、次の試験でラストになります。皆さんにはこれからこの被災現場でバイスタンダーとして救助演習を行ってもらいます」
「バイスタンダー?」
誰もが画面越しの明らかにやばい状況に戦慄している中、太陽だけは聞き覚えのない単語に悩んでいた。
うーんうーんと唸りながら太陽は記憶にないか必死に考えている。考えても考えても記憶には一切存在しない。痺れを切らしたのか八百万が説明をする。
「災害現場にいた人のことを指します。一般市民を指すときもありますがこの場合は前者でしょう」
『ここでは一般市民としてでなく仮免を持っている者としてどれだけ適切な救助を行えるのか試させていただきます』
画面は上空から崩壊した街並みを映しているものから別のものに移り変わる。先程見えた怪我をしている老若男女のものである。
『そこで、あらゆる訓練で今引っ張りだこの要救助者のプロ!!『HELP・US・COMPANY』略して『HUC』の皆さんに手伝ってもらいます!!──────────傷病者に扮した『HUC』がフィールド全域にスタンバイしており、これから皆さんには彼らの救助をしてもらいます。尚、今回は皆さんの救出活動をポイント形式で採点していき演習終了時に基準値を上回っていれば合格とします。10分後に始めますのでトイレなどを済ましておいてください』
「救助か〜。面倒臭っ」
「そんなこと言わないの!!救助だって大切なヒーローの仕事だからね!!」
「いやだってほら、俺なら怪我人なら簡単に治せるから治して勝手に移動しろが俺のスタンスなんだよね〜」
「え〜、太陽くんならあの、《門の創造》だっけかで安全なとこに行かせられるでしょ?」
「確かにそうだけどさ。門って一定の場所に固定しかできないし………いや、動かせるように改良すればいいのか?」
「どうしたの〜?」
「まって、今考えることあるから1人にして」
太陽は壁際に移動すると壁を背に1人考える。ブツブツと呟きながら呪文の改良方法について思案する。
「固定した門の座標を少しずつ動かせば……いや、それなら門をいくつも作るのと変わらない。なら他の呪文と合わせれば……《空中浮遊》か?門を一つのオブジェクトとして考えれば………それで動かせたとしてどうする。人以外に瓦礫とかも移動してしまう……それなら門に識別機能を付ければいいか。ここまで来れば前に作った拠点の移動用の門と同じようにできるか……一応、ヨグ=ソトースに変身してやるか。それならミスってもリカバリ効くだろ。最悪、ヨグ=ソトースの権能で要救助者を移動させることもできるし……それでいいやん」
太陽は壁から移動して腕を上に伸ばす。
「あ〜、考えて損した」
ジリリリリリリリリリリリリ!!!!!!
『
部屋中に響き渡るサイレンの音。さらにその音を掻き消すほど大きな声が聞こえる。
その声が終わると同時にまたもや控え室がパカリと開く。
それと同時に多くの受験者が走り出す。
「行こう!!」
緑谷の一声でA組も走り出す。太陽はその場に佇み〝個性〟を使う。
「《変質 ヨグ=ソトース&シュブ=ニグラス》」
太陽の肉体が変化する。性別ごと変化しその胸には豊満な脂肪が現れ、髪の毛が伸びる。髪の毛は伸び切ると根本から色が白に変化し、ウネウネと動き回る。服までも変化しスリットの入った漆黒のドレスに変わる。右足だけ
「さて……怪我人は100人か」
太陽の目が玉蟲色に光り輝く。太陽は手を振りかざす。それに伴い周りに浮遊していた球体の一つが広がる。それ以外の球体は水滴ほどまでに分裂しフィールドの四方八方に飛び出す。
「さて、問答無用で移動してやるよ」
分裂した球体の一つが要救助者に接触する感覚を覚える。太陽はその瞬間「《移動》」と呟く。すると分裂した球体を介して要救助者は太陽が広げた球体に転送される。
「は?は?」
「よし、怪我してるな。《治癒》」
一瞬のうちに全く違うところに移動させられた要救助者は目を白黒させて驚いている。太陽はその要救助者が怪我をしているのを確認すると《治癒》を唱える。その瞬間、要救助者は光り輝き怪我も疲労も消し飛ぶ。血に見えたものは血糊だったのか取れずじまいだが問題はないだろう。
「次、《移動》《治癒》《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 《移動》《治癒》 ──────」
太陽が呟くたびに他の要救助者が転送されてくる。空中から落ちてくるため太陽は地面から触手を生み出してその要救助者をキャッチする。《即死》効果ではなく《自動的に引っ掛ける》効果を持っているため安全に地面に降りすことができる。太陽は降ろした要救助者がどこか怪我をしているとその度、《治癒》によって怪我を全快させる。
「お、おい!!」
「ん?」
そんな中、太陽に話しかける者がいる。それは先ほど転送した要救助者。怒りを孕んだ様子で太陽に詰める。
「お前、トリアージは?応急処置は?こちとら怪我人だぞ!?ちゃんとやれよ!!」
「…はぁ?《治癒》で全快してんだから文句言うなよ」
「治癒?全快?何言ってんだ?」
「………あ、怪我してねぇのか」
「まぁ、そうだが」
「ならわかんないか…ちょっと待て」
太陽は自らの右の掌を要救助者に見せるように差し出す。そして、左腕の爪でその指をごっそり切り落とす。切り落とされた指は地面に落ち、断面からはとめどなく血液が流れ出す。
「おまっ!?何してんだ!?」
「ちょっと見てろ。《治癒》」
太陽は呪文を唱える。するとみるみるうちに指の断面から新しい指が生えてくる。それはまるで蜥蜴の尻尾の再生のようだ。そして数秒後には綺麗さっぱり怪我は消えていた。
「わかったか?なら、そこの広いとこに並んどけ」
その様子を見て呆気に取られた要救助者を尻目に太陽は再度転送をしていく。
数十秒後、全ての要救助者が集まる。そこで終了の合図が鳴る。
『はぁ!?もう終わったの!?なんで!?』
スピーカーからは男性の驚いた声が聞こえる。そして数秒経った頃、冷静さを取り戻した男性の声が聞こえ始める。
『あ〜、えっと。わかりました……1人の受験生によって全員が救出されたようです。誠に言いにくいんですけど………その受験生を除いてもう一度やります。今回の試験の合格が1人だけとか言えない。言ったら絶対文句言われるその受験生は、一旦フィールドから出ていってください。できるなら観客席で見ててください。本当に、お願いですので。あんたはもう合格でいいので!!』
何故かそれと同時に背後の入り口から2人の屈強そうな黒服に身を包んだ男がやってくる。その男たちに連れられて太陽はフィールドから退場する。その際、要救助者の方々は軽快な動きでもと居たであろう持ち場に移動しているのが見えた。リフレッシュして元気になったのだろう。
「お疲れ様で〜す!!」
太陽は観客席で相澤先生を見つけるとスキップしながら移動する。相澤先生は呆れた様子で太陽を見ている。
「はぁ、お前はどうしてこんな……」
「どうしたんすか?疲れてるなら俺のおっぱいで休みます?今女性体ですしおすし」
「しないが?!てか、さっさと戻れ」
「了解です」
太陽は首を振って髪の毛を空中にはためかせればその髪の毛はみるみるうちに短くなっていく。体にあった異形もどんどんと体の先端に消えていく。最後に服とその服を引っ張って強調している胸部が元に戻ると正真正銘元の太陽に戻る。
元に戻った太陽は相澤先生と一つ席を空けて座っていた女性の真ん中の空いている席に座り込む。
「さぁ、元に戻りましたよ!!」
「お前さぁ。もっとこう、なんかなかったか?」
「なんかってなんですか?」
「ブハハハハッ!!!あのイレイザーが言葉に詰まるなんて!!!」
「なんか、いきなり笑ったんだけどこの人。怖」
「ブハッ!!!相思相愛の私たちの間に割り込んで怖いとか!!!最高!!!」
頭にバンダナを巻いた円熟した青緑の髪の毛の女性は女性らしからぬ笑い声をあげている。相澤先生と恋仲と言っているがどう見ても一方的だ。相澤先生の呆れた顔を見れば一目瞭然。太陽のことを見ている可能性も0.0000001%ほどあるだろうが確実にその女性について呆れているのだろう。太陽は考えた。
(よっしゃ、この2人くっつけてやろ)
お節介極まりないが太陽は楽しそうなこと面白そうなことには目がなかった。それがたとえ人に迷惑をかけることだろうが自分が楽しければそれでいいのだ。
「え!?先生、相思相愛なんですか!?いいですね!!応援します!!」
「そんなわけないだろ。お前の目は節穴か?夢見」
「ブハッ!!わかるか?そうだよな、私らは相思相愛「違うが?」。よし、イレイザー!!結婚しようぜ!!」
「しない」
「え〜、なんでだよ。私と結婚したら笑顔溢れる新婚生活を送れるんだぞ!?」
「絶対、心から笑ってないだろ」
「ブハハハハッ!!!確かに!!!」
「…………話が逸れたな。それで、お前の個性ならもう少しうまく運べたんじゃねぇのか?」
「え、だって。面倒だし」
「ブハッ!!!こいつ面倒って言いやがった!!」
「はぁ、お前がどれだけ治せると言っても上限はあるだろ?それならもう少し安全に配慮してだな……」
「え?上限はないですよ」
「は?」
「え?」
「上限はないって言うか……《治癒》って怪我や病気を治す呪文なんですけど……怪我とか病気とかの規定ってないですよね」
「まぁ、そうだな。怪我と言っても擦り傷から打撲、骨折まである。病気であっても風邪から癌まで幅広く存在するな。それが………お前、それらを全て治せるわけじゃ」
「そうですよ。てか、俺の解釈次第では指一本残ってれば肉体を再生できます」
「「はぁ!?」」
「あ、でも死体は生き返らせれないです。結局、怪我や病気を治すだけなので」
相澤先生とその女性は立ち上がって大きな声を出す。現在進行形で再度の救助訓練が行なっているが2人にはそれが目に入らないほどの衝撃をうける。
「それって、腕がなくなっていたりしたら」
「生えますよ。元通りになります」
「指一本あれば肉体を再生できるってどう言うこと!?」
「指以外を損失した怪我って解釈すれば余裕です」
「はぁ…お前、それってリカバリーガールみたいに体力を削るとかの代償は」
「回復される側の代償はないですよ。精々俺のMPが減る程度です」
「それなら、あの暴挙に出たのもわかる、か?」
「てか、誰ですか。この女の人」
太陽は隣で大声で笑っている女性を指す。相澤先生は呆れた様子で紹介をする。
「お前、知らずに話してたのかよ……こいつは」
「私はMs.ジョーク!!スマイルヒーローだ!!よろしくな!!」
「スマイル、ヒーロー?」
「こいつの〝個性〟はスマイル。他人を強制的に笑わせることができる」
「巷では狂気に満ちたヒーローって言われてるよ!!!可笑しいね!!!」
「狂気……狂気!!!」
太陽は目を見開いてジョークを見る。『狂気』と言う単語が気になった様子。
「狂気ですか!!どんな感じなんですか!?」
「おっ、気になるか!!!じゃあ笑おうぜ!!」
「え…あはははははははははははははははは!!!!!何これ、最高!!わははははは!!『肉体的なヒステリーまたは感情の噴出』か!!!あはははははははははは!!!久々だよ。この感覚!!いひひひひひ!!!!」
太陽はお腹を抑えて大声で笑いながらのたうち回る。数分後、横隔膜を揺らしながらも太陽はようやく笑いから解放される。
「どうだったか!?」
「最高です!!!」
ジョークが質問すると太陽は親指をグッと立ててサムズアップする。
その頃、突如としてフィールド端の壁が爆発で崩壊する。
「うおっ!?なになに!?」
「ブハッ!!壁壊れてるんだけど!!!」
「お前らうるさいな。もっと静かに見てろ」
その破壊された壁の中からはギャングオルカがやってくる。普段の時とは違い獰猛な目つきで受験者を見下ろす。
「ギャングオルカを
「合理的好きすぎだろ!!!本当、最高だぜ!!イレイザー!!!どれ、結婚しよう!!!」
「しない」
ギャングオルカがやってきたことで少々混乱が発生したものの一部の受験者がギャングオルカを相手取り残りで要救助者を見つけて避難させると言うところで収まった。少しばかり戦闘組でトラブルもあったものの最終的には最後の要救助者が助けられて二次試験は終了となった。
「ほら、結果発表の時間だ。行ってこい」
「は〜い」
太陽は相澤先生に言われ受験者のいる控え室へと向かう。控え室についたものの中には誰もおらず、太陽は足を止める。しかし、すぐに着替えに行ったのかと考え更衣室へと走っていく。更衣室の中にはすでに着替え終わった男子受験者が駄弁っている。太陽は堂々と大きな音を立ててドアを開いて入っていく。その音に気がついたほぼ全ての受験者は太陽を見ている。だが、太陽は何事もないかのように自らの服の入っている鞄を取り出し着替える。
着替えていると背後から聞き覚えのある声が聞こえる。
「夢見〜!お前だろ?1人で要救助者全員助けたの!」
「そうだけど。見てたの?」
「当たり前だろ!!オイラが長身爆乳異形女子のこと見ないはずがないだろ!!ビビッときたから見に行ったら体育祭で見たことある女子がいたんだ。お前だって気づくわ!!」
「ちゃんと、要救助者を見つけろよ……」
「ふっ、1回目はオイラが見つけなくても何も問題なかったからな。安心だぜ」
峰田が話していると峰田を追いかけるように上鳴や切島もやってくる。
「夢見!!お前、全員助けるなんて漢らしいな!!!」
「何したかわかんないけど全員助けるのはマジですごい!!どうやったんだ!?」
「え、〝個性〟の応用でちょちょいのちょいって」
「まじか!!夢見の〝個性〟の詳細めっちゃ気になるんだけど!!概要しか言ってないじゃん!!」
「確かに。今度暇な時にでも教えてやるよ」
「本当!?よっしゃ!!!!」
そんなこんなで太陽が着替え終わる頃には受験者は結果発表のため更衣室を出ていく。太陽もそれに倣って移動する。
結果発表は倒壊した街の少し開けた場所。そこにはすでにモニターと壇上が設置されており公安の人が立っている。
「あ〜!!太陽だ!!!どうかな、私合格してると思う!?」
「してるんじゃない。よく見てないけど」
「太陽はいいよね。合格確定でしょ?」
「まぁ、なんかそう言われてたしそうなんじゃない」
A組の面々がだんだんと集まってくる。他の学校の受験者も学校ごとに集まっているようだ。
数分が経過しただろうか、壇上に立っていた公安の人がマイクを通して説明を開始する。
『では、みなさん。長いことお疲れ様でした。これより結果発表を行いますが…その前に一言───────────採点方式です。我々ヒーロー公安委員会と『HUC』のみなさんによる二重の減点方式であなた方を見させてもらいました。つまり…危機的状況でどれだけ間違いのない行動を取れていたのかを審査しています。例外もいますが…まぁ、とりあえず合格の方は五十音順で名前が載ってます。この採点方式を踏まえて確認してください』
その言葉が終わると同時に壇上のモニターに名簿が映し出される。太陽の苗字は『夢見』なので殆ど名簿の最後だろうと思いながら太陽はモニターを凝視する。案の定、太陽の名前は名簿の一番最後に載っている。
周りでは落ちたか受かったかで一喜一憂している受験者の姿が見える。ふと、クラスメイトを見ると轟と爆豪の周りだけ異様に暗い。誰か落ちたのだろうか。太陽は近づいて行こうとするとそれよりも先に夜嵐が轟に近づく。
「轟!!!…ごめん!!!あんたが落ちたのは俺のせいだ!!俺の心の狭さが招いた!!!ごめん!!」
夜嵐は頭を地面にぶつけるほど深く謝罪する。そう言えば、ギャングオルカとの戦いの時に2人とも競い合うように〝個性〟を乱発していたっけと太陽は記憶の中から引っ張り出す。炎が辺りを焼き払い暴風がそれを巻き上げる。要救助者がいる場でやってはいけないのは太陽でも理解できる。故に2人とも落ちたのだろう。
因みに爆豪も落ちてた。十中八九口調だろう。あんな暴言、一般人でもいかんでしょ。
「元々俺が蒔いた種のせいだ。俺こそごめん。お前が直球でぶつかったおかげで見えたこともあるんだ。そんなに気負わないでほしい」
その様子に芦戸達も轟が落ちたことを知る。
「轟…落ちたの?」
「うちの3トップのうち2人が落ちたのか〜」
「2人ともトップクラス故に自分本位な部分が仇となったわけだ」
「おい葡萄。俺は自分本位な上受かってるが?言いたことはそれだけか?」
「くっそ〜!!例外のせいでオイラの名言が言えないじゃねぇか!!」
「迷言だろ」
しんみりとした雰囲気を打ち砕くように放送が流れる。
『確認し終わったでしょうか?続きましてプリントをお配りします。採点内容が詳しく記載されていますのでしっかり目を通しておいてください』
黒服が数人がかりで受験者の名前を呼んでプリントを渡す。太陽の元にも一番最後にプリントが渡る。
『ボーダーラインは50点、減点方式で採点しています。どの行動が何点引かれたかなど詳しいことがズラリと並んでいます』
太陽は自分のプリントを見る。
99/100点
とデカデカと書かれている。1点足らず100点には届かなかった。減点欄には一つだけ書かれている。
『目の前で指切り落としたの頭おかしいと思った』-1
太陽はグシャリとプリントを握りつぶす。
(お前らが《治癒》に文句言ったんだろうが)
太陽はイラっときた。
「どうだった〜!?」
「ん、99点」
「やばっ!?ヤオモモでも94点なのに!?」
「うえぇ!?本当だ!!」
「なになに減点されたのが『目の前で指切り落としたの頭おかしいと思った』?なにしとんの!?」
「だって、《治癒》の効果見せるのに手っ取り早いんだもん」
「大丈夫!?指ついてる!?」
「大丈夫だよ。《治癒》で綺麗さっぱり元通り。心配性だね、響香は」
「いや心配するでしょ!!普通!!」
その後は公安の人が色々と言っていたがあまり太陽の記憶には残らなかった。興味がなかったからね、仕方ないね。
帰り際、合格した全員に仮免の証明書が渡される。こう言う技術には素直に尊敬できる。これも〝個性〟が発達したおかげなのか。
夕陽に照らされながらA組は帰る支度をしていた。同じく帰る途中であろう士傑やジョークが教師をしている傑物学園の生徒とも交流をしていた。
そして、太陽達はきた時と同じバスに乗って学校へと帰っていくのであった。
「そう言えば」と太陽はバスの中で呟く。耳聡い葉隠はその言葉に反応する。
「どうしたの?なんか気になることあった?」
「いや、みんな頑張ったんだな〜って」
「そうだよね!!!そうだ!!褒めて褒めて!!!頭撫でていいよ!!!」
太陽はそう言ってきた葉隠の頭を撫でながら考え事をする。
(ヒミコちゃん、変身して士傑に紛れ込んでたけど何してたんだろう…?)
神格ってシナリオの都合上、見知らぬ白い部屋に呼び出すことがあるじゃん。その時って門の創造持ってない神格はどうしてるのかなって思った。故にこの小説では門の創造に似た呪文のような技能を持たせることにした。それなしでもヨグ=ソトースなら門の創造以外のもの持ってても不思議じゃないよね。あれは時間と空間を司る神格だし。
あとは2人の神格を混ぜ混ぜした肉体を作ったのはガッツリ俺の癖です。いいよね、二つの別々の力を手に入れた結果、その二つを併せ持ったような肉体になるのって。