冒涜的なヒーロー   作:月ノ蛇

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字数少ないですか初投稿です。

fgoのオリサーヴァントの設定を練っていたら時間がなくなりました。
fgoってクトゥルフ適性高いですよね。だから探索者をサーヴァントとして入れてもいいと思うんですよ。
まぁ、設定だけ書いて小説を書くかどうかはわかんないですけど。書くなら書きたい部分までのストーリーをしないといけないので。


作戦なんて目の前の敵をぶっ飛ばすだけで十分

「あらら?なんかクローン消えてね?」

「どうしたの?お姉さん」

「あ、何でもない。…てか、お姉さんはやめて…」

「え…じゃあ、ルーラーさん?」

 

絶賛地下の壊理ちゃんの部屋で遊んでいた太陽は違和感に気がつく。クローン体とのパスのようなものが途切れたため。

どうしてなのかと考える間もなく太陽の頭の中にクローン体の記憶が流れ込んでくる。普通の人間ならその膨大な感覚に酔ってしまうだろうが太陽は無表情にその記憶の奔流を受け止める。

太陽はその記憶を読み取り何が起こったかを確認した。

 

(あーね。まぁ、あの状況ならやるわな)

 

太陽であってもあの状況であればクローンと同じような行動をとっていただろう。1人で勝手に納得する。

太陽は少し考えを巡らせながら目の前のボードゲームに目を移す。

 

(んー、あっちの作戦決行日がどうなるかかな。できるなら勝手に逃げるんじゃなくてヒーローたちの突入に合わせてやりたいなぁ)

「…次、ルーラーさんの番だよ」

「あぁ、おけおけ」

 

太陽はサイコロを振る。運良く6の目が出たため自陣から駒を1つ盤面に置く。

 

「もっかいか……1かぁ」

「それじゃあ、私の番だね」

 

現在太陽たちがやっているのは虚無ゲーと名高い『ルドー』。詳細は勝手に調べて欲しい。

2人では楽しくないので太陽が生み出した意思疎通の取れるショゴスによって合計4人で遊んでいる。

壊理ちゃんにとってもわかりやすいルールの上、この部屋には目ぼしいものが一切と言っていいほどなかったので太陽は時間を潰せることも考慮してルドーを選んだ。そのほかにも簡単にできるボードゲームを多数用意していた。

 

太陽は壊理ちゃんが以前よりも明るくなったのを見ながらクローンの見てきた記憶の奥深くにまで入り込んでいく。

 

(……ふ〜ん。殺すか)

 

その中で壊理ちゃんに対する事柄が出てくる。壊理ちゃんの身体を使って銃を作っていると言うことを見ると太陽の中から沸々と殺意が花開く。マグ姉を殺し、マジシャンであるコンプレスの腕を奪った時点で殺すことは確定していたが、今回の壊理ちゃんのことでその殺意はさらに強まる。

 

(この手で完膚なきまでにぶち壊すか)

 

神格の力など使わずに太陽のそのものの力を使うことを決意した太陽は頭の中でキャラシを広げる。

 

(どれにしようかな〜。剣、槍、銃、シャベル、マジカルな八極拳、キック、爆弾、ビーム、いっぱいあるけど)

 

太陽は慣れた手つきで駒を動かす。その駒は太陽の最後の持ち駒でありそれは丁度にゴールに辿り着く。

太陽は床に座り組んでいた足を崩して後ろに腕を伸ばす。

 

「終わり〜」

「強いよ。なんで何回も勝てるの?」

「ん〜、やりこんでるからかな」

 

太陽はトテトテとボードゲームを挟んだ反対側から近づいてきた壊理ちゃんの頭を撫でながらお喋りをする。

少し前にはあり得なかったであろう笑顔がそこにはあった。

太陽はこの笑顔を曇らせないように再度決心する。

 

(ちゃんとぶっ潰さないとな)

「壊理ちゃん。お腹空いてない?もう少しで6時*1過ぎるし」

「……りんご」

「いいね。でもまぁ、それはデザートにしようか。ごはんが食べたいとかパンとかハンバーグとか、そっちをまず決めよう」

「ハンバーグ!?…食べたい」

「よし、ハンバーグ作ってくるわ!!」

 

太陽は膝の上に乗っかっていた壊理ちゃんを優しく抱え上げベッドに座らせる。

そして扉へと向かう。

 

「楽しみにしててね。めっちゃ美味しいの作るから」

 

一応のためにと対戦相手として出していたショゴスに護衛の命令を出して太陽は居住スペースへと移動する。

 

「お疲れ様です〜」

「…はぁ、なんのようだ?」

 

居住スペースに行くと運がいいのか悪いのか治崎と出会う。

太陽は表面上、いい笑顔を作ってさも敬っていますと言うふうに声をかける。その声に治崎は嫌そうな目を向けるとここまできた理由を問う。

 

「食材をとりにきました。ついでに料理を作りに」

「なんでお前が勝手にやるんだ?一応軟禁してんだぞ?」

「何言ってるか分かりませんが、私が作るのは私の分と壊理ちゃんの分なので。みなさん、特に治崎さんには関係ないですよ」

「…チッ。まぁいい。壊理はどうだ?」

「どうって?」

 

太陽は今にも料理を作りたい衝動を抑えながら治崎と会話をする。

 

「はぁ、お前を信用しているかどうかって事だ」

「……わからないですね。私目線では仲良くなってますよ。壊理ちゃんがどう思うかは分かりませんが」

「そうか………近々、ヒーロー共がここに来るだろう。それまで壊理を見てろ」

 

治崎は言いたい事を言い終わると太陽の下から離れていく。

 

─────────────

 

「よし、ではハンバーグを作りますか」

 

太陽は食糧庫からいくつかの材料を調理室に持ってくると腕まくりをする。

その側には3体の小さなショゴスが触手をあげて頑張ることを表明している。

 

「包丁」

 

太陽が呟くとショゴスは触手で器用に包丁を取り出すと持ち手を太陽の元へと向ける。太陽はそれを受け取ると丁寧な手つきで食材を切っていく。今切っているのは玉ねぎ。このくらいでしか包丁は使わないだろう。

太陽が玉ねぎを微塵切りしている間に側ではショゴスがフライパンを取り出して火に掛けている。太陽は切り終わった玉ねぎをフライパンに入れる。ジュージューと音を立てながら玉ねぎを炒める。これらはショゴスが器用にやっていた。担当している2体のショゴスは小さいながらも力強い触手を使い料理人さながらの手際で焦げないように炒めている。

太陽はその様子を一瞥すると椅子を取り出して終わるまで座って待っていることにした。

 

「テケリ・リ!!」

「ん、あぁ。終わった?」

 

ボーッとしていた太陽の元に1体のショゴスが近づき元気な声で太陽の意識を元に戻す。

ショゴスに促されるままに向かうと粗熱が取れた飴色まで炒められた玉ねぎができていた。

 

「んじゃ、やりますか」

 

予め冷蔵庫に入れていた粗挽き肉を取り出す。

ボウルに粗挽き肉、塩胡椒、卵、パン粉、牛乳、先ほど炒めた玉ねぎを入れるとビニール手袋をつけた手を入れて混ぜ始める。

混ぜ始めて数分が経つとショゴスたちが近づき「テケリ・リ」とやりたそうに太陽を見つめる。

 

「お前らは見た感じ汚いからちょっと待ってな。《ナークティトの障壁》これでいいんじゃないかな?」

 

少し呪文を弄りショゴスの肉体に合わせて動く障壁を作り出すと太陽はショゴスに合図をかける。ショゴスは触手でタネをこねていく。よく見るとショゴスとタネの間に薄い壁のような膜があるのが見える。太陽はそれを確認するとうまく呪文が機能したと頷く。

 

ショゴスが主導となってタネをこねる。もう十分にこね終わったことを確認するとショゴスはタネを分けて成形し始める。二つは普通に成形しもう二つは中にチーズを入れて成形する。楕円状に整形された4つのタネのうち1つを太陽は手に取り空気を抜くためにペチペチと両手で叩く。ショゴスたちもそれを見習って3体で1つずつやり始める。

 

太陽は2つの空気を抜き終えると残りをショゴスに任せて先ほど玉ねぎを炒めていたフライパンに油を挽いて火をかける。

残り2つもすぐに終わり太陽はハンバーグをフライパンに置いていく。一度に2つしか焼けないようなので2つを置くとハンバーグのタネは良い音を立てながら焼けていく。

 

数分後、もう良いだろうと太陽はフライ返しでハンバーグを裏返す。焼かれていた面はいい焼き色をしている。

そして同じようにもう片面を焼き終えると次の2つを焼き始める。

そうして4つ全てが焼き終え用意していた皿に2つずつ入れると太陽は続いてソースを作る。ハンバーグを焼いていたフライパンをそのまま使い、ケチャップ、ウスターソース、醤油を入れる。弱火にして混ぜながら煮詰めるとハンバーグソースの完成となる。ソースをハンバーグに掛けトマトなどの付け合わせを皿に盛り付ける。ハンバーグだけでは駄目だろうと、太陽はどこからともなく茶碗を取り出し米を盛り付ける。

 

太陽は両手にハンバーグの皿をもち、ショゴスに茶碗を持たせて壊理ちゃんの部屋へと向かう。

扉をショゴスに開けさせ中に入ると扉に前に壊理ちゃんが立っている。

 

「おかえり、なさい」

「ただいま。それじゃあ、夕飯にしようか」

 

太陽は部屋の中心にあるテーブルに皿を置く。ショゴスもそれに合わせて茶碗を置く。

壊理ちゃんと太陽はテーブルを向かい合わせにして座る。壊理ちゃんはハンバーグに目を輝かせている。

 

「食べようか」

「うん!」

「それじゃあ「いただきます!」」

 

手を合わせて食前の挨拶をする。壊理ちゃんは箸を手に取るとハンバーグに切れ目を入れる。そのハンバーグはチーズ入りだったようで断面からは濃厚なチーズが流れてくる。その様子に目を輝かせながら壊理ちゃんはハンバーグの一切れを口に入れる。

 

「ん〜〜〜」

 

壊理ちゃんは頬が落ちそうなほどいい笑顔でハンバーグを頬張る。太陽はその様子を見て頬が緩む。

 

「そんなに美味しい?」

「うん!初めて食べたから」

 

太陽はその言葉を聞いて治崎に更に敵意が向く。それを表に出すことなく太陽は壊理ちゃんの言葉に耳を傾ける。

食べ進めていくと太陽の話になる。壊理ちゃんの部屋にはテレビのような外と繋がるものが一切ないので外から来た太陽の話になるのも自然なことだろう。

太陽は普段の高校の話から結構前に出会った事件のこと、普通とは違う神話的な事象について話す。神話的な事象については知ってはいけないものや人の死などもあることが多いので少し暈しつつ壊理ちゃんの興味が出るような話をする。壊理ちゃんは食べながらもその話を楽しそうに聞く。

 

食事が済み、使った皿を処理した後、太陽は壊理ちゃんの部屋でゲームをする。

 

いつもこの部屋から出ることができない壊理ちゃんにとっては1人でできるお絵描きくらいしか娯楽がなかった。しかし、太陽が来たことによって新たな物事に触れることができ毎日が新鮮で楽しい。特に太陽が持ってくるゲームは難解なルールのものが少なく6歳児の壊理ちゃんでも楽しく遊べる。他にも太陽が生み出す生命体はスライムのようなものでありながらも感情豊かで更に楽しい。壊理ちゃんの中の太陽という存在は名前の通り1つの壊理ちゃんの世界を照らす太陽のようなものになり始めていた。

 

時間帯で言えば夜8:30。子供が眠くなる時間帯。壊理ちゃんも例に漏れず眠気が襲ってきてウトウトとしてしまう。

 

「寝る?」

「もうちょっと…遊びたい」

「明日もあるから、もう寝ようか」

 

太陽はまだ遊びたそうにしている壊理ちゃんに声をかけるその軽い体を持ち上げてベッドに寝かせる。ベッドに横たわる壊理ちゃんは瞼を閉じ掛けながらも必死に太陽の手を掴む。

 

「…行かないで」

「…安心して。俺はここにいるよ」

 

太陽がそう優しく声をかけると壊理ちゃんは安心したように目を瞑るとすぅすぅと夢の世界に旅立つ。太陽は眠った壊理ちゃんの前髪を優しく掻き上げその寝顔を見ると部屋の電気を暗くする。そして太陽はベッドの近くに椅子を出して座る。

 

「絶対に1人にしないから」

 

太陽の強い意志を持った宣言は静かな部屋の中に消えていく。

*1
夜です。当たり前ですよね




今回は日常回。


話は180°変わりますが探索者を英霊にするんならハイサーヴァントがいい気がする。数多の探索者と旧神を混ぜ込んだらいい感じになるんじゃね。って感じで設定練ってる。
次の話も短くなるかもしれないです。設定考えるのが楽しすぎる。
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