ヘイロー無し転生男オリ主の最終編とか諸々全て片付けた後の話。
「戻ったぞ〜」
「おかえり〜」
ここは227号特別教室…否、教室とは名ばかりの廃墟。ここレッドウィンター…所謂赤冬にて、停学を喰らった生徒の行き着く先である。
「あれ?ノドカは?」
「
「はぁ…お前も分かってるなら止めてやれよ…」
この、特別教室の在籍者は三人。それぞれ何かしらやらかして停学を食らっている。そして全員、その
「…よしっ!」
「よしじゃねぇよ」
「頭が痛いっ!?」
またやからそうとしていた同輩…天見ノドカが、俺の
「いきなり何するんですか!?」
「拳骨だよ?」
「見れば分かりますよそんな事!私が聞きたいのは、どうしてそんな事したのか、です!」
「どうして、って言ったか?学習しないヤツだな、自分の無い胸に手を当てて考えてみろ。」
「言ってはいけない事を言いましたねぇ…!」
「あ、プリン食べるか?トリニティで買ってきたんだ」
「わぁ〜い!食べます食べます!」
扱いやすいヤツだ。
居間(ちょっとしたちゃぶ台を三人で囲うだけ)へ移動した俺達はだらだらしていたシグレも合わせて、皆でプリンを食べていた。
「そういえば、先輩何処行ってたんですか?…もしかして、また例のバイトですか?」
「…そんな訳無いだろ?」
「先輩って私達に注意するクセに自分は一切直そうとしませんよね。」
「否定したはずなんですけど」
「じゃあ、何してたんですか?」
「…ナンパ?」
「「はったおしますよ(すよ)」」
「何でだよ!?」
「シグレちゃん、どう思う?」
「控えめに言ってサイテーだと思う。」
「おっと…美少女からの罵倒なのに嬉しくないぞ?」
「び、美少女だなんてそんな…!」
「照れるな〜♪」
「お前等随分都合の良い耳してんな?」
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朝、私は寒さでは無く食欲を唆るいい匂いで目が覚める。
普段抗いがたいはずの睡眠欲は一瞬で食欲に負けたようだ。顔を洗い、居間へ行くといつも通り既に席についている二人。
「おはようございます先輩。」
「おう、今日は自分で起きたな。」
「おはようノドカ、寝癖ついてるよ?」
「シグレちゃんもおは…ってぇ?えぇ!?寝癖!?どこ!?」
「ウソだよ」
「嘘なの!?酷いよシグレちゃん!」
「いいから早う席に着け。飯が冷める。」
先輩は、料理が上手い。朝何時に起きてるのかは知らないが、いつも朝食を作ってくれる。毎日和洋様々違う献立を嫌な顔せず作るのはスゴイと思う。…なんか敗北感
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昼、特にする事もないので、シグレちゃんと一緒に理想の天体ポインツを探していた。先輩は「納品が!」って何かを急いで作っていた。…たぶんバイトの仕事だろう。私達だけ遊びこけて少し申し訳ないが今は…!
「…うぇへへ、ここまで来れば…!」
「ノドカ?悪い笑い出てるけどどうしたの?」
「ここからなら…先輩を覗…観察出来るかなって…!」
「あ〜いっつも気づかれちゃうんだっけ?」
「そうなの…この前なんでかって聞いたら「俺のサイドエフェクトがそう言ってる…」って、カッコつけながら言ってて…」
「あ〜…」
私達の先輩は変わっている。先ずヘイローが無い。そのため身体は弱く、銃弾一発で命の危険がある。代わりにかは分からないが、冗談みたいな身体能力と(本人曰く)優れた第六感?がある…らしい。
「…よし!見えて…ひぇっ!?」
「ノドカ!?どうしたの?」
「目、目が…」
「ムスカ?」
「目が…合った…」
「えぇ?」
今起こった事をありのまま話すぜ。私が望遠鏡で遥か遠くの先輩を見たら…目が合ってしまった…!何を(ry
「目が合った…って先輩目いいっけ?」
「一般的範疇で、良い方だったはずだけど…」
「…もう一回見てみよう。」
そろ〜り、ちら〜り…あれ?
「い、居ない…?」
「…えっと…最初が見間違いとか?」
「私が先輩を見間違える訳無いよ。」
「確かに」
と、話し込んでいた私達に向かって飛来する白い物体。突然の事で反応出来ずにモロに当たってしまう。…冷たっ!?
「「〜ッ!?」」
「ふははは!顔真っ白だぞお前等!」
「…先輩?いつからそこに?」
「割と最初から。」
「私がさっき見たのは?」
「俺の発明。ボタンを押すだけで窓際に俺の等身大パネルが起き上がるシステム」
「…納品っていうのは…?」
「モ◯ハンしてた。」
「「…」」
「ちょっ!おい!無言で雪玉投げてくんな!っ!上等だオラァ!」
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「っくしょん!〜寒い…」
「いい歳して雪合戦なんかするからそうなるんだよ」
「「先輩?」」
「悪かった、謝るからその手に持った望遠鏡と酒下ろせ!」
夜、帰ってきた私達は各々で過ごし、時間になったら集合してご飯を食べる。準備を手伝おうとすると、「頼むからお前は座ってろ」と言われるので、先輩とシグレちゃんだけでご飯の準備をしている。
「今日はすき焼きだぞ〜!手洗って席に着け〜!」
「わぁーい!」
すき焼きと聞いてテンションMAXの私は爆速で手洗いうがいを済ませに行く。
「すき焼きするお金なんて何処にあったの?」
「この前先生の手伝い行った時に色々貰ったんだよ」
なんか先輩とシグレちゃんがコソコソ話してる…なんだろ?…私、気になります!
「何話してるんですか?」
「何もだよ何も」
「…むぅ、隠し事ですか?」
「食後にプリンがあるぞ」
「わぁ〜い!プリンだ〜!」
やったー!
「チョロい…」
先輩が失礼な事を言ってますが、今の私は余裕があるので許してしまいます!
「ふぅ〜食った食った…」
「お腹いっぱいだね〜」
「二人とも!プリンがまだですよ!」
まだメインディッシュが残っているというのに二人は!まったく…しょうがないですねぇ…
「食べられないなら食べてあげますよ!」
「明日食うから置いとけ」
「私は今食べよっかな〜」
「先輩のケチ!かわいい後輩に譲ってくれてもいいでしょう!?」
「俺の金で買った物だから俺のですぅ〜」
「大人げな…」
「むぅ…!先輩のケチ!頭でっかち!脳筋!頑固!女誑し!」
「待て最後は聞き捨てならねぇな!?」
これもいつも通り。これからもこうやって、三人でお話して、ご飯食べて、たまに遊んでそうして過ぎていくのだろう。
それがとても、幸せだ――――
――――――――――――――――――――――――
「先輩っ!」
「…のど…か…?」
照明や日光で明るい、しかし雰囲気は真っ暗な病室で、先輩が横たわっていた。左腕は無くて、顔は半分が包帯で覆われている。
何にも無い日だった。ただ、少し喧騒があって、流れ弾のように手榴弾が飛んてきて、避けきれずこうなった…らしい。
たったそれだけで、無意味に、無感情に私の大好きな先輩は、息絶えようとしていた。
「…よぉ…昼飯、作ってやれなくて、悪かったな…」
「そんなことっ!いいですから!死なないで下さいっ!」
「…悪い」
「謝らないで…!死なないって…!言って、下さいよっ!」
「…」
押し黙る先輩。それが、私に否応無く現実を突きつける。それが分かってしまった私の目からは止め処なく涙が溢れ出す。
「…泣くなって…」
「…むりです…っ!」
「あ〜ほら、昨日の…プリン、やるからさ…な?」
「プリンなんて要りませんからっ!生きて…死な、ないで…!」
「…悪い」
「嫌っ!嫌です先輩!まだ三人で話したい事やしたい事たくさん…あるのに…!」
「…」
「…先輩?」
「…」
「うそ…ですよね?昨日みたいにビックリさせる気なんですよね?そんなんですよね?先輩?」
「…」
それから数日経った今でも、冷蔵庫の中にはプリンが一つだけあるらしい。
続きは考えてはいるけど投稿は…どうしよ?