以下の状況を想像して質問に答えてください
『あなたは大好きな彼と2人きりで旅行に行く事になりました。ところが、飛行機に乗っていざ出発、というところで忘れものに気がつきます。さて、あなたは一体何を忘れて来たでしょう」
姫路の答え
『頭痛薬や胃薬などの医薬品」
綾倉「これは『あなたが好きな人に何を求めているか』について分かる心理テストです。忘れ物は貴方に欠けている物を現し、忘れても気がつかずに出発してしまったと言う事は、一緒にいる彼がそれを補ってくれるとあなたが考えているからなのです。どうやら姫路さんは想い人に安らぎを求めているようですね」
飛鳥の答え
「弁当」
綾倉「あなたの想い人は料理上手のようですね」
優子の答え
「むしろ相手が救急セットを忘れていた」
綾倉「これは……興味深い解答ですね。想い人が無茶をしても自分が補ってあげようとしている、もしくは想い人に頼って欲しいとも解釈できますね。よほど相手のことを大切にしているのでしょう」
翔子の答え
『手錠』
綾倉「忘れ物の前に、持っていこうとする時点で間違っています」
愛子の答え
『下着をはいて行く事』
綾倉「あなたは好きな人に何を求めているのですか……?この私をしてドン引きです」
※バカとテストとスポンサー~愉快な彼らのバカバカしくも素晴らしき日常~も更新しました。
明久と美波の誤解が解けてからしばらく時間が過ぎて昼休みになる。二人の交際疑惑が誤解だと言う事実が伝わり、Dクラスは試召戦争の準備を取りやめたらしい。美波は姫路と相席になったことで清水の怒りも幾分か収まっているだろうが、どうやら清水の代わりに今度は美波がご機嫌ななめのようだ。大方明久がまたデリカシーに欠ける誤解の解き方をしたのだろうと和真は当たりをつける。
美波「瑞希、お昼にしない?」
明久「あ、美波」
昼休みのチャイムが鳴るや否や、姫路を連れて教室から出ようとする美波に明久が声をかける。
美波「何よアキ。ウチに何か用?」
明久「えっとさ、今朝言ってたお弁当なんだけど……」
美波「……なぁに、アキ?ウチにあそこまで恥をかかせていおいて、まさかお弁当までたかろうって言うのカシラ?」
毎度お馴染み明久の図々しい発言に美波は片眉をつり上げる。言葉の端々から殺気が立ち上っているのも感じられる。
明久「ごめんなさい。心の底からごめんなさい」
美波「まったく、アキは本当に無神経なんだから……。瑞希、今日は天気も良いしこんなバカのいない気持ちのいい場所で食べましょ」
姫路「あ、美波ちゃん、待って下さい。そ、それじゃ明久君。また後で……」
肩を怒らせ先に教室を出た美波を姫路が小走りで追いかけて去っていく。これはしばらく後を引きそうだなと思いつつ、和真も購買で購入しておいた昼飯を取りだし教室を出ようとすると、ついさっき登校してきた雄二が声をかける。
雄二「なんだ和真、今日は外で食べるのか?」
和真「いや、Aクラスだ。昨日電話で優子達とメシ食う約束しててな」
『『『死ねぇぇぇぇぇ!!!』』』
突如クラスメイト達が一斉にカッターを投げつけて来るが、お馴染みの勘で予測していた和真は畳で全て防ぎきり、第二波が来る前に信じられない超スピードでリーダー格の須川に接近しアッパーカットを食らわせる。
須川「プゲラッ!?(ガシッ)……ゑ?」
信じられない力で殴られた須川は宙に吹き飛ぶが、和真はすぐさま浮き上がった須川の右足を掴み、そのままバットのように構えて須川の近くにいたメンバー数名のもとに駆け寄る。
和真「愛と友情と殺戮のぉぉぉ……カズマホォォォムラン!(ドギャァァアアアン!!!!!)」
『『『ぎゃあああああ!?!?!?』』』
哀れ須川のボディは仲間を滅却する武器に成り下がってしまった。フルスイングされた仲間達は教室に転がって動かなくなり、須川が気絶しているにもかかわらず和真は使い心地を確かめるように素振りをしている。生き残っている他のメンバーもあまりに凄惨な光景に一歩も動けないでいた。
和真「よく聞けボンクラども、俺ぁまだ寝不足が抜けきってなくて不機嫌なんだよ、これ以上俺にいらん手間かけさせんなやゴルァ……この聖剣エクスガワカリバーの錆になりてぇなら、話は別だがなぁ!!!」
許可もなく勝手に聖剣にされた須川を振りかざして脅迫する和真に異端審問会はすぐさま全面降伏の態勢に入る。それを満足そうに見届けた和真は、聖剣(笑)をその辺に投げ捨てて悠々と教室を出ていった。
その光景を一部始終見届けた雄二は思う、どうして俺は教師達の間であんな暴君より問題児扱いされているのかと。
雄二(というかあいつ、普段から好き放題しているように見えて、ある程度はちゃんと自重してたんだな……そして今はそのブレーキが寝不足でうまく働いてない、と……)
和真「そんなわけでうちのクラスは停学明け早々宣戦布告されかけたりと、相変わらず騒動に事欠かねぇよ(モグモグ)」
優子「飲み込んでから喋りなさい」
源太「……そういや徹、テメェ知らねぇ内に生徒会職降ろされてたそうじゃねぇか。抗議とかしねぇのかよ?」
徹「もともと鳳に誘われてなんとなしに引き受けたものだからね、特に不満はないよ」
愛子「徹君何気に字すごく綺麗だからね~。ところで新しい書記にはだれが着いたのカナ?」
飛鳥「3年の宮阪先輩よ。去年書記だった縁で教師が打診したら二つ返事で引き受けてくれたそうよ」
和真「ああ、あの腕相撲強い先輩か。俺も危うく負けそうになったことがある」
飛鳥「うん、それは知らなかったけど……まあ確かに見た感じ強そうよね」
徹「体も大きいしね……妬ましい(ギリィィィ…)」
優子「そうね……高望みはしないけどせめて、せめて美紀ぐらいには……」
源太「そんなに大きいなら徹や優子にでも分けてやりゃ良いのにな」
「「よろしい、その喧嘩買おうじゃないか!!!」」
Aクラス教室において、『アクティブ』の面々が昼食を取りつつ和気藹々としていた。抑止力である蒼介が休日不眠不休でフル稼働した代償に欠席しているせいでいつもよりヒートアップしやすいのはご愛敬。キャットファイトを繰り広げる三人を肴にしつつ、和真は飛鳥達と談笑を続ける。
和真「しかし覗き騒動がきっかけで各クラス内の力関係も随分変化したなオイ」
愛子「ほとんどのクラスの男子達は発言権を無くして肩身がせまそうにしてるね~。例外はほとんどが男子の和真くん達Fクラスと……」
飛鳥「蒼介のカリスマ性が幅を利かせている私達Aクラスね。蒼介は久保君達の発言権はしばらく取り上げるって言ってたけど、そもそも男子も女子も最終決定は蒼介に委ねているからあまり影響はないと思うわ」
和真「優秀過ぎんのも玉に瑕だな。……メシも食い終わったし、そろそろ教室戻るか。メンテナンス中じゃなければお前と優子に勝負吹っ掛けるつもりだったんだがな」
飛鳥「なあに?一勝一敗の状況にケリをつけたいの?」
和真「それもあるが、お前らボスクラスの自律型召喚獣ぶっ倒したらしいじゃねぇか。以前よりパワーアップしてるんじゃないかと期待してんだよ」
飛鳥「あれは私達だけで倒したわけじゃないし……そうそう和真、あなたの優子への悪影響について話があるんだけど」
和真「もう時間無いから今度じっくり聞いてやる。それじゃあな」
源太「ギャアアアア!?和真テメェ、俺様を助ける気は無いのか!?」
和真「自業自得って言葉、知ってるか?」
流石にほぼ同格の相手二人がかりではどうしようもなかったのか、アイアンクローと間接技の餌食になっている源太を平然と見捨てて教室を出る。そのままFクラスに戻る途中美波と姫路を見かけたので和真はかけ寄って話しかけた。
和真「よー、お前ら」
姫路「あ、柊君」
美波「アンタも外で食べてたの?」
和真「いや、Aクラス教室で源太が優子と徹に処刑されているのを眺めながら食べてた」
美波「うちのクラスとあんまり変わらない光景ね……」
姫路「あ、あはは……」
その光景の原因の一つである美波が呆れるのはお門違いだろう。だが確かに、もしかするとAクラスは蒼介がいないとFクラスと大差無いのかもしれない。
和真「しっかしお前も災難だったな島田」
美波「ホントよ!まったくアキったらデリカシーが無いんだから……(ブツブツ)」
和真「ようやくヘタレ脱却したと思ったのにとんだ肩透かしだったなぁ……。まああんまり興味無いけど頑張れ二人とも」
姫路「柊君、翔子ちゃんと坂本君のときはあんなにイキイキしているのに私達の恋愛事にはかなりドライですね……」
和真「ストレートに告白する勇気すら無ぇ奴に部外者が首突っ込んだところでねぇ……」
美波「うぐ…相変わらず容赦ないわねアンタ……」
和真「それにお前らとは翔子ほど仲良くねぇしな」
姫路「事実ですがそんなハッキリ言わなくても……柊君らしいと言えばらしいですけど……」
そんな感じで軽く談笑しつつ教室に戻ると、明久達いつも四人がやけに真剣な表情で顔を付き合わせていた。
和真「雄二、何かまた問題でもあったか?」
雄二「良い所で戻ってきたな、三人とも来てくれ」
三人に事情を話し始める雄二。なんでもBクラスがFクラス打倒のため試召戦争の準備を進めているらしい。普通は上位クラスが勝ったところでメリットが無いのだが、雄二曰く代表の根本の目的は覗きの主犯であるFクラスを打倒することで失った発言権を取り戻すことらしい。
戦力の整っていない今の状態ではBクラスには確実に負けるだろうから、雄二はBクラスに宣戦布告されるまでの時間を稼ぎつつ、引き分けに持ち込めそうなDクラスを挑発して宣戦布告させるつもりらしい。試召戦争が終結すれば点数補充期間を申請できるため、一度Fクラスに負けているBクラスはFクラスが万全な状態になれば万一を考えて手を出してくることはなくなるだろう。
和真(そういやさっきAクラスで源太がさりげなく試召戦争から話題を変えてたな。あいつめ、いつのまにそんな腹芸が出来るようになったんだ?)
美波「……それで、ウチにどうしろって?」
友人の予想外の成長に和真が感心している一方、美波は何をやらされるのか薄々理解したのか不機嫌そうに訪ねる。
雄二「明久と付き合っている演技をしてもらいたい。それも周りで見ているヤツがムカついて血管が切れそうになるくらいベタベタな感じでな」
美波「絶対にイヤ」
和真(まあそりゃそうだよな)
そんなことはお構いなしに雄二は今の美波が最も嫌がるであろう要求を告げる。おそらく今Dクラスで一番発言力がある清水を挑発しようという魂胆なのだが、当然のごとく美波は却下する。
秀吉「そこを曲げてなんとか協力して欲しいのじゃ。島田だけでなく姫路にも」
姫路「え?わ、私ですか?」
秀吉「うむ。明久と島田の演技だけでは現実味に欠けるからの。お主には二人の仲を妬む役を頼みたいのじゃ」
姫路「明久君と美波ちゃんの仲を妬む役、ですが……」
姫路としてはそんな縁起でもない役回りなど御免被りたいところであるが、脳裏に転校がちらつくのも事実なので引き受けるべきかどうか葛藤する。
美波「ウチは何と言われてもイヤ。こんなバカと恋人同士なんて、冗談じゃないもの」
秀吉「島田よ、冷静になって考えるのじゃ。確かに色々と思うところはあるじゃろうが、これはお主にしかできんことなのじゃぞ。それなのに静観を決め込むなぞすれば、後々必ず悔やむ時がくる。例えば……姫路が転校してしまうなんてことになった時、お主は自分を責めずにいられるかの?」
秀吉の言葉に美波は息を詰まらせていた。クラスの設備が今よりも悪くなれば、また前のように姫路の過保護な両親が転校なんて話を持ちかけて来る可能性は十分あり得る。
明久「あのさ、それなら相手が僕じゃなければいいんじゃないかな?」
姫路「え?それって、他の誰かが美波ちゃんの恋人役になるってことですよね?それはいい考えかもしれませんけど……誰がやるんですか?」
明久「誰って、例えば雄二とか」
雄二「ほほぅ。お前は俺に死ねと言うのか」
和真「『翔子の恋路を手伝い隊』隊長としても見過ごすわけにはいかねぇな」
雄二「そのロクでもない部隊まだ解散してなかったのかよ!?」
明久「それもそうだね。……それじゃ、ムッツリーニは?」
ムッツリーニ「……盗聴器の操作がある」
明久「じゃあ、やっぱりここは女子生徒撃墜数No.1の和真に……」
和真「人を色魔みたいに言うんじゃねぇよ失礼な……。第一、俺と清水は不可侵協定を結んでるから不可能だ」
美波「何よ不可侵協定って?」
和真「島田へのアプローチには口を出さないかわりに飛鳥に付きまとうのはやめろって協定」
美波「何勝手にウチを生け贄にしてんのよ!?」
その後しばらく美波が和真に掴みかかり続けるもも悉く避けられて数分、美波のスタミナが尽きたところで一時休戦する。
雄二「…………というか、代役は無理だ。事情は全て聞いているが、それだけのことを公衆の面前でやっておきながら他のヤツと付き合っているなんて誰が信じる?これはもうお前と島田しかできないことなんだよ」
姫路「あの、美波ちゃん、明久君。気が乗らないかもしれませんけど、お願いしますっ。凄く個人的な理由で申し訳ないんですけど、私やっぱり転校したくないんです。だから、協力してくださいっ」
明久「え、あ、いや。僕は勿論協力するけど……」
美波「…………うぅ……。わ、わかったわよ!とりあえず形だけでもやればいいんでしょ!けど、演技の内容次第じゃどうするかは知らないからね!」
姫路「美波ちゃん、明久君……ありがとうございますっ」
友情とプライドを天秤にかけて友情が勝ったようだ。そんな美波の返事を聞いて姫路は深く頭を下げた。
美波「ま、まぁ、確かに畳や卓袱台もこの前買ったばかりだから結構使い易いし……。瑞希の為だけじゃないんだから、そこまで気にすることも……」
秀吉「そうと決まれば、早速演技開始じゃな。三人とも、これを受け取るのじゃ」
秀吉が明久、美波、姫路にそれぞれ一部ずつホチキスでとめられた冊子のようなものを渡す。おそらくは演技に使う台本であろう。
明久「台本?もう書き終えたの?いつのまに?」
秀吉「殆どはワシが持っておった台本からの引用じゃからな」
それにしたってさっき作戦が決まってから姫路と美波が戻ってくるまでの5分程度でこんなものを作るとは、実姉から演劇狂いと言われているだけのことはある。
和真「この有能さが少しでいいから勉強に活かせればなぁ……というか停学中に優子から電話でお前の成績が低空飛行を続けてるって怒られたんだけど」
秀吉「そ、それはスマンかった……停学期間中姉上に勉強を見て貰ったんじゃが……その……」
珍解答のオンパレードだったことが嫌でも察せられる。常識はあるが学力は無いのが秀吉である、下手したら日本史が大幅に向上した明久にも劣るかもしれない。
雄二は「お前らはそいつを持って屋上で演技開始だ。ムッツリーニ、屋上にあるらしい清水の盗聴器はどうなっている?」
ムッツリーニ「……さっきは接触不良を装っただけだから、今はまた動くようにしてある」
雄二「そうか。だとしたら、演技以外の会話は一切しないようにするんだ。清水にバレたら元も子もないからな」
明久「ちょっと待ってよ。まだ台本を憶えるどころか目を通してもいないのに」
和真「お前が台本暗記し終わるのなんざ待ってたら日が暮れちまうだろうが」
明久「否定できない……」
ムッツリーニ「……屋上のカメラには死角がある。台本を読みながらの演技でいい」
ムッツリーニは紙を取り出すと、簡単な屋上の見取り図を書いてその上に死角となるポイントを書き加えていく。
姫路「そうですか。読みながらでいいのならなんとかなりそうですね、美波ちゃん」
美波「そうね。それは助かるけど、でもせめて内容を確認させてくれない?変なシーンがあるかどうか気になるもの。その……キスシーンとか……」
秀吉「安心せい。そのようなシーンは入れておらん。まぁ、たとえ入れたとしてもカメラの死角におるのじゃから、音だけで事は足りるしの。それよりも、時間がないから急ぐのじゃ」
四の五の言わせる前に秀吉は明久と美波と姫路の背中を押して教室から追い出した。
和真「んじゃ、終わったら起こしてくれ(ゴロン)」
雄二「なんだ、お前は盗聴器ごしに明久達の状況をチェックしないのか?」
和真「ハッキリ言うぞお前ら、どう転んでも明久達は失敗すると俺の勘が告げている。正直時間の無駄だ」
秀吉「縁起でも無いこと言うのうお主は……失敗すると思うのならお主はどうする気じゃ?」
和真「保険は用意してある。雄二、お前も予備プランぐらい考えてるだろう?」
雄二「……まあな」
保険は最低2つ用意されている、何も不安になることはない。そう考えながら和真は深い眠りに落ちていった。
『あのね、ウチは……アキのことが……
嫌いなのっ!』
意識が落ちる寸前に聞こえてきた美波の声は、和真に作戦の失敗をより強く確信させた。
【ミニコント】
テーマ:綾倉ドリンク改良
布施「あれ?今回の試作品はおいしいですね」
鉄人「口当たりも喉越しも悪くありませんな」
綾倉「ちょっとした改良をしてみたんですが、どうですかな?」
鉄人「綾倉先生……!ようやく……ようやくわかってくれたんですね!」
布施「体の中からパワーが溢れてくるようですゴハァァァッ!?」
鉄人「!?どうしたんですか布施せん……ングっ!?」
綾倉「そう……ちょっとした改良をしたんですよ……遅効性にね!!!」
二人((改良じゃなくて改悪だそれは!!!……ガクッ……))