ブレイン傭兵事務所へようこそ   作:上代わちき

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細かいことは気にしないスタイルでお願いします(三回目)


四話「強制監査妨害」

 

 

 

 ジャベリンを手に入れたぞっ!!!!!

 

 

 

「……なんすか、それ」

 

 

 オールマインド製の武器だよ。

 知らんうちにログハントポインツが貯まっててもらったんだ。

 

 

 

 

「武器……これ、ミサイルか」

 

 そゆこと。

 僕のストーミングはオービットとタレットで定着しちゃったからねぇ。

 だからスカルちゃんにあげようかと思って。

 

 

 ほら、スカルちゃんのACって引き撃ち機だろ。

 なら横に飛ばして相手の横っ面に叩きつける軌道のミサイルは、すんごく相性いいと思うんだ~。

 

 

 

「なるほど。女へのサプライズにしては落第点だが、AC乗りへのプレゼントにしては気が利いている。ありがたく頂こう」

 

 どういたしまして~。

 

 

 

 

「それで、だ。ブレイン所長殿。アセンブリ計画はどがんすんよ。壁からさらに何件か仕事して稼いできたけどさ」

 

 基本はスカルちゃんのACを強化する方面で考えてるよ。

 君には何としてでも生き残ってもらいたいからねぇ~。

 

 だから敵の攻撃を避けやすいよう、今以上に速度特化にしてもらうよ~。

 引き撃ち戦法的にもそっちの方が相性いいだろうし。

 

 

 

 

「それは嬉しいが、あんたのアセンはいいのか?」

 

 まぁ僕のは一部ベイラムの安物パーツで誤魔化しているとはいえ、大部分はお金をかけて整ったから。

 それよりもスカルちゃんのACをいつまでも最低限の安物にしてるのが申し訳なくて。

 

 だから僕のためにも強化されて欲しいな。

 

 

 

「そうかい。まぁどうしてもというなら、その方針に従おうか。まぁ、まずは資金を貯めきってしまわないと、だが」

 

 だね~。

 それじゃあ、お仕事しよっか~。

 

 

 

 

 

 

「今回はケイトとかいう独立傭兵からのお仕事だ」

 

 独立傭兵?

 どゆこっちゃ?

 

 

 

「なんでもBAWS第二工廠に対する惑星封鎖機構の強制捜査を妨害したいんだとさ。あくまで独立傭兵の突発的な襲撃っつう形で。とよ」

 

 うーん……。

 ますますよくわかんないな。

 

 

 

「一応アーキバスを敵にする奴じゃないから保留にしといたが、報酬がやたら高い。惑星封鎖機構を相手にすんだから当然と言えば当然だが……」

 

 罠の匂い、ぷんぷんするね。

 

 

 

「断ろうか?」

 

 いや、危険だけどあえて首を突っ込んで報酬と一緒に情報を引き抜きに行こう。

 これは単なる『だまして悪いが』とは違う気がする。

 

 

 

 

「避けるだけが正解じゃない、というのがこの仕事の面倒なところだな。了解、すぐ奴に連絡する」

 

 さてはて、鬼が出るか蛇が出るか……。

 どっちにしろ、スネイルの敵になるならぜひとも探りたいところだねー。

 

 

 

 

 

 

「ミッション開始。惑星封鎖機構をアツアツのローストチキンにすっぞ」

 

 あいよー。

 

 

 

「なっ……コード15ぅっ?!」

 

 流石は惑星封鎖機構のSG部隊。

 解放戦線のMTとは一味違うね~。

 

 

 

「……あちしには大差ないようにしか見えんが。次から次へとハンドガンとダガーで沈んでるところとか、まるで一緒だ」

 

 いやだってこいつら自体は弱いし……。

 

 

 

「いや、LC機体とやらが混じってんだぞ。監査にしてはなんか過剰戦力なんだぞこれ。なんでそれで弱い判定できんだよ」

 

 フロイトよりはマシだからさ~。

 

 

 

「そりゃ全人類弱く感じるわな」

 

 まぁ感覚がマヒしてる自覚はある。

 

 

 

「こいつらなんなんだ……どっちも化け物みたいに次々とっ?! これが独立傭兵だと……っ」

 

 

 ふぅ。

 壁よりも手ごたえがあっていい感じだね~。

 またLC撃破。

 

 

 

「まぁこれ結構な修羅場だよなっとこっちもLC撃破。……この横っ面ミサイルトリッキーだな。単体じゃともかく、ライフル垂直ミサと組み合わせると割といい働きだ」

 

 封鎖機構の奴らにはフレア焚いてくる奴がいるのがあれだけどさ。

 そういうのが開発されてないAC相手なら大分強いと思うよ~。

 

 

 

「だな。……あら、この辺りのはもう殆ど死んじゃったみたいだ」

 

 おんや、これでお仕事は終わりか?

 ちょっと拍子抜けだなぁ。

 

 

 

 

「いや待て。……ケイトから通信。封鎖機構に想定外の動きだってよ」

 

 

 

 

 

 

「貴方が独立傭兵ブレイン。壁越えにも携わった、アーキバス寄りの傭兵。……その力、頼りにしますね」

 

 

 うわぁ……。

 あれカタフラクトだぁ……明らかに欠陥だよねおい。

 

 

 

「エクドロモイのおまけつきだぞ」

 

 あー……そっちはおまかせしていい?

 僕はカタフラクトのパイロットをあぶり焼きにしてくる。

 

 

 

「コード23……っ?!」

 

 はーい、まずは蹴ってー。

 事前に撒いておいたレーザータレットがカタフラクトの真ん中を襲って―。

 ついでにオービットと一緒にハンドガンねじこんでー。

 

 じゃあやっぱりレーザーダガーからのアサルトアーマーでフィニッシュだねー。

 相変わらず決まると気持ちいい。

 

 

 

「はっや……もうオーブンだ……」

 

 スカルちゃんも大概だよー?

 なんかめっちゃ避けまくってるもん。

 修理費やすそー。

 

 

 

「ここからさらにシュナイダー製で強くなるもんな、あちし……先は明るいなー」

 

 まぁ当たり前のことを当たり前にできるって、それだけでも才能らしいからねっと。

 エクドロモイも撃破ー。

 

 

 

「はいおつかれちゃん。一時はどうなるかと思ったが、いつもよりきついだけでいい金になったな」

 

 だねー。

 これでシュナイダーのフレームが揃うといいなー。

 

 

 そっちのご依頼主さんもお疲れ様。

 

 

 

「……お疲れさまでした。ブレイン。それにスカル」

 

 

 

 

 

 ……ふぅ、離脱してったね。

 

 

 

「これ、どーゆー話だったんだか」

 

 

 さぁねぇ。

 こればっかりは独立傭兵にすべて話すってわけでもないだろーし。

 

 額縁通りの独立傭兵なら、彼女も何も知らない側だと思うよ。

 額縁通りの独立傭兵なら。

 

 

 

 

 

 

 ……ってことがあったのさ。

 

 

「惑星封鎖機構の監査部隊、ですか」

 

 ああ。

 中には特務部隊のデータも入れてある。

 

 多分惑星封鎖機構の敵対は避けられないだろうからな。

 そんな奴らのデータを先んじて手に入れられたのはでかい筈だ。

 きちんと役立ててくれよ。

 

 

 

「ええ。貴方にしてはよい働きです。先進開発局の開発も捗ることでしょう」

 

 けど懸念事項も増えちまった。

 調べてほしいことがある。

 

 

 

「……先に以前の件を片づけましょうか」

 

 ハンドラー・ウォルターと独立傭兵レイヴンの件だな。

 

 

 

「結論から言いましょう。……貴方が調べた以上の情報はありませんでした」

 

 ……何?

 

 

 

「特に駄犬の情報が予想より少なすぎる。ブランチのメンバーであったことは突き止めましたが、飼い主と組んでいる件に繋がる報告があがりません」

 

 ハクティビストの『ブランチ』か。

 あのコーラルの件をリークした。

 

 けど、あのレイヴンは多分そういうのじゃない。

 ウォルターも、こいつらとは無関係だと思う。

 

 

 ……なぁ、スネイル。

 

 

 

 

「みなまで言うな。……情報部門も、私の敵の息がかかっている。どうしても知られたくない情報があるのか、あるいは足止めの一環か」

 

 思っていた以上に、僕達の立場は脆いのかもな。

 この調子じゃケイトの件もまともに情報を集められるかどうか……。

 

 

 

「だが今は、獅子身中の虫であることを承知のうえで奴らを泳がすしかない。ベイラムと解放戦線、それに封鎖機構の件があります」

 

 まずはアーキバスとしてコーラル争奪戦を制する必要があるってわけだな。

 オキーフやラスティの粛清は、その後か。

 

 

 

「例の駄犬の飼い主から、北西ベイエリア爆発とそれに伴うコーラル反応についての『商談』がありました」

 

 中央氷原に、大量のコーラルがあるって件だな。

 独立傭兵界隈じゃ、わかる奴はもうわかっている。

 多分ベイラムもだ。

 

 あいつ、わかっていてリークめいた真似をしてやがるな。

 

 

 

「忌々しいですが、そちらについても後手に回るほかない。貴方も、例の船で中央氷原へ向かい先行調査を」

 

 了解。

 まずは何としてでもコーラルを手に入れないとな。

 

 

 

 

「幸い壁の件で多少は上層部に対する発言力が増しました。これからはお互い動きやすくなるはずです」

 

 そうか。

 そいつはよかった。

 

 

 

「……ブレイン」

 

 なんだ、スネイル。

 

 

 

「せいぜい犬死にしないように気を付けることです」

 

 あい。

 かしこまりましたよ。

 

 

 




次回は閑話です。

追記
エクドロモイをエクドモロイと勘違いして書いてました。
……不覚!(報告ありがとうございました)
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