ブレイン傭兵事務所へようこそ   作:上代わちき

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チャプター2を飛ばしてチャプター3編開始です。
ただし今話は短めです。ご了承ください。


五話「観測データ防衛」

 

 

 

「仕上がったか、あちしのACが」

 

 おーぅ。

 仕上がったぜスカルちゃん~。

 

 

「ついにフレームがシュナイダー製のナハトライアーに。これで一段階機動力があがるな」

 

 逆関節並の上昇力があるから、なおさら空中戦が得意になりますぜぇ。

 四連ミサイルをオールマインド製の横面ミサイルに換装した件もあるから、より引き撃ちと回避に特化した形だね。

 

 普通なら重装甲にした方が生存力高まるけど、スカルちゃんの場合は技量が高いからね。

 その方が生存力が高まる……ってのは今更かな。

 

 

 

「ついでにジェネも大豊製の明堂からアーキバス製のVP-20Cに。これで本格的にあちしのACもアーキバス寄りになっちまったな」

 

 まぁ僕らの独立傭兵って立場、もう殆ど形骸化してるからね。

 実質V.ⅨとV.Ⅹのコンビだよ僕ら。

 

 

 

「そのヴェスパーの片割れ、ライバル企業の武器とパーツ使ってんだが」

 

 首席隊長がそうゆう方針だからいいんじゃないの~。

 

 

 

「そういやそうだった。本当に苦労してんなあの声眼鏡」

 

 

 

 

 

 

「いきなりだがミッション開始だ。中央氷原ヒアルマー採掘所に侵入してきた独立傭兵をサンドイッチにすっぞ。……あっこの観測データを守れってこったな」

 

 スネイルも人使いが荒いよねー。

 近くに船を停泊させたのをいいことに緊急ミッション発注とか。

 

 

 

「今はあんましベイラムに情報を渡したくないからだろうな。どう考えてもベイラムの差し金だろうし、あれ」

 

 本当に、うっとうしいねあいつら~。

 おまけに今回、すんごい嫌な予感がする奴だしー……。

 

 

 

 

「AC……? いや、スネイル閣下が召喚された独立傭兵ブレインか」

 

 やっほーぃ。

 ここが観測データの受け渡し場所ね。

 

 例の独立傭兵の迎撃は僕等でやるから、君達はここの観測データをきちんと持って帰ること。

 頼んだよー。

 

 

 

「ヴェスパーごっこもそこまでだブレイン所長。……奴が来たぞ」

 

 あいあいーっと。

 

 

 

 

「さて識別は……独立傭兵レイヴン?! 以前ブレインが言っていた奴か!」

 

 

 いよいよお出ましってわけか、ハンドラー・ウォルターの猟犬!

 

 スカル、こっちもギアを上げていく。

 君も新パーツの力を見せてあげて。

 

 

 

「おうさ! ……というわけでまずはあちしが相手だレイヴン。別に無視してくれてもいいが弾幕は食らってもらうぞ!」

「お前は…………621、気をつけろ。スカルという識別の方は見ての通り高機動型だ。ペースに持ち込まれるな」

 

 流石にそうそううまくはいかないか。

 けど、レーザータレットの配置は済ませた!

 

 ここからが本番だぜレイヴン!

 

 

 

「独立傭兵ブレイン。奴の武装は近距離に特化した短期決戦型だ。詰められるな」

 

 逃げる気か。

 タレットのコストがもったいないが、追うだけだ!

 

 

 

「ついでにミサイルのおまけつきだ。痛かろう辛かろう」

「近距離型ACで攪乱し、高機動型ACで確実に消耗を強いる戦法か。下手に姿勢を崩されたらダガーで仕留められるぞ」

 

 

 わかったところでもう遅いよハンドラー・ウォルター!

 

 こっちの狩場は、もう仕上がっているんだ。

 このまま不穏分子には消えてもらおうか!

 

 

 

「さぁこれで…………んあ? 何この音?」

 

 っ?!

 まずい?!

 

 今すぐ離脱しろスカル!

 

 

 

「うぉっと?! 上空に、艦?!」

 

 

 お前らもだ、そこのMT達!

 今すぐヘリを動かしてデータを守れ!

 無理そうなら機体を捨てろ!

 

 命令違反が怖いってんなら後で僕の名前を出せばいい!

 スネイルならそれで納得する!

 

 

 

 

「上空から来る……これは、惑星封鎖機構の執行部隊か?! LCも混じっている!」

 

 ハンドラー・ウォルター!

 ここで三つ巴は面倒だ、休戦と共闘を要請する!

 奴らは僕達の共通の敵だ!

 

 友軍タグを交付する!

 

 

 

「やむを得んか。621、独立傭兵ブレイン・スカルと協働して執行部隊を排除しろ」

 

 

 

 

 

 

「ま、以前にも交戦したLC程度で倒れるほどあちしらは安くないわけで」

 

 だね。

 監査の時にはいなかった強襲艦にびびりすぎちゃった感はある。

 

 それでもそこなレイヴンに休戦を取り付けたのは正解だと思うけどね。

 絶対データ防衛どころじゃなくなったもん。

 

 

 

「アーキバスMT部隊の作戦領域離脱を確認。後は向こうにいる強襲艦か」

 

 上空をふわふわしてるからねー。

 悪いけど、そっちに関しては任せていいかい?

 

 多分弾幕がやべぇとは思うけどー……。

 

 

 

「そのためのシュナイダーフレームだろ。全部避けて落としてくるから安心しな」

 

 あい。

 お願いね~。

 

 

 

 

「戦闘の混乱を利用して観測データを逃がすか。俺達を嵌めたな?」

 

 まぁそこまでは仲良しこよしでいてあげる義理はないからね。

 文句があるならこの僕が受けて立つよ。

 

 そのボロボロの機体で喧嘩を売ってくるなら、の話だけど。

 

 

 

「いや、やめておくべきだろう。強襲艦と執行部隊は、本来封鎖圏内では運用されない。それが派遣されたということは……」

「ブレイーン。こっちは終わったぞー。……けど、どうやらまだ終わりでもなさそうだ」

 

 

 来たな、惑星封鎖機構の艦隊が。

 道理で首の裏がチリっと焼けるわけだ。

 

 

 

 

『ルビコンに不法滞在するすべての企業・ルビコニアンに告ぐ。ただちに武装解除し、投降せよ』

 

『これ以上の滞在は惑星封鎖機構への宣戦布告とみなし、例外なく排除対象とする』

 

『繰り返す、例外はない。企業・ルビコニアン共に、ルビコンの滞在は不法である』

 

 

 

 ひっでぇ数の艦……。

 この場での殲滅は現実的じゃないな。

 

 

 

「どうやら、やりすぎたらしいな。お前達も、俺達も」

「……あちしらも撤退すんぞ所長。このままじゃあちしらがサンドイッチにされちまう」

 

 

 だな。

 

 決着はまた今度、ってことでいいな?

 ハンドラー・ウォルター。

 

 

 

「ああ、そうしよう。621、帰投しろ。……ここからは、惑星封鎖機構への対応に追われることになるぞ」

 

 

 

 

 

 

「独立傭兵ブレイン」

 

「アーキバス経済圏を中心に、アーキバス寄りとして活動する移動傭兵事務所の所長」

 

「そして、ヴェスパー第二隊長スネイルが直接召喚した傭兵。道理で壁越えの時にこちらへ仕事を回さなかったわけだ」

 

「このタイミングまで情報を隠していたということは、事実上スネイルの懐刀とみなすべきか」

 

 

 

「だが」

 

「独立傭兵スカル」

 

「ブレインが運営する傭兵事務所の一員にして、彼の助手」

 

 

 

「間違いない」

 

「……生きて、いたのか」

 

 

 

「618」

 

 

 




惑星封鎖機構の文言はなんとなく原作のそれからずらしてます。


ところで余談なのですが、観測データ奪取辺りにはモブ独立傭兵がいても良かったよーな気もします。
多分原作のノリだったら戦闘途中に惑星封鎖機構のLC部隊が現れて、その噛ませ犬になるだけで終わりそーな気もしますが……。

ブレイン&スカルはその辺イレギュラー寄りなので普通に生存します。
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