たったひとつの願い   作:Jget

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ロベリアの復活

「やっぱり、基本規格は同じか…」

 

どうやら、修理に必要なパーツは軍用人形のパーツで代用できそうだ。

 

慎重にパーツを剥がしていく、今まで私のミスを後片付けしてくれる、AR小隊の家族はいない…今、私が…M4の代わりにみんなの為に責任を負わないと…

 

「できた…」

 

…15分かけてようやく、パーツの解除を済ませた。破片も酷いが焼けているところがパーツを溶かしていて疑似的に溶接の役割を担ってしまった為、無事な方のパーツを傷つけない様に苦労したのだ。

 

「…!」

「…(やっぱりキツイよね…)」

 

自分も同じ思いして、体を修復した…声を上げられただけ幸せなのかも。

 

「…これで、上手く行けばいいけど」

 

時間をかけてすべてのパーツの組み替えが終わった。

考えが正しければ彼女は動くはずだ…さぁ、どうだ?

 

「…」

 

しかし、その人形は動かない

 

「これでも、ダメか…」

 

残念だ。そう思った次の瞬間

 

「ゲホッ…!ゲホッ…!バァ…ア…はぁ…はぁ…」

 

 

咳き込む様に、その人形は声を発した。

 

「成功か!」

 

MP7は嬉しそうにしていた。

成功したんだから、当然か。

 

「助かりました、ありがとうございます…。私は、GrG36と申します」

「いいよ、同じ泥舟になった様なものだし…でも昔だったら、こんな事しなかっただろうな」

 

ダミー人形の要領である程度は元の金髪の容姿を取り戻した、G36と言った人形は丁寧に礼をした。

 

「見た目は酷いけど、動き回るのに支障はないよ。でも、それでも弱点にはなるから…これ!」

 

先ほど、セーフハウスで見つけた衣類をG36に手渡した。

 

「溶接後とかはそれで隠して、衣装のセンスは…うん、ここに住んでいた人が悪い!!」

 

流石に体型にチューブトップ、黒いタイトミニスカート、ロングブーツといった、露出の多い私服をここに住んでいた人(職員)はしていたらしい、多分G36にとっては迷惑だったかもしれない。

 

「よし、後はRO635だ……」

 

M4SOPMODⅡは大きく息を吸って、RO635635のコアを見つめた。

 

 

────

 

 

「そういえば、通信はどうなってるの?」

 

必要な部品を確認しながら、何気なくM4SOPMODⅡは訪ねてみた。

 

「放射線が酷くて繋がらない。10年前から現行のモデルなら聞こえると思うけど、ここは40年は前です」

「じゃあ、指揮官と連絡がつかない?」

「それどころか、自分達がどこに居るかすら分かりませんよ…」

「私達のは機能してるよ」

 

マップを見せる。人形達はうんうんと頷きながらマップに線などを引いていた。

最後にいたところから、どう合流したのか調べているのかもしれない。

 

「で、ここにいるみんなの生存を祝うのもいいけど…SOPⅡは、何のために病院で死にそうになりながらパーツ集めをしたんです?」

 

暫く、落ち着いた状況からR93は、周辺の機械を選択したM4SOPMODⅡに尋ねた。

 

「あぁ、そうだったね。一応、それがここにきた目的なんだけど」

 

そういって、作業を止めると私はメンタルコアを取り出して、R93に見せた。

 

「おや?コアを?」

「私の友達のだよ。素体は実は、あるよ…代用のが」

 

次にスケアクロウからこっそりくすねた、ダイナゲートを取り出す。

 

「おー……ナイスサイズ」

 

RO635…軍の部隊にボロボロにされた、仲間の1人。今は、気にできないだろうけどいつの日かなぜ私達を撃ったのか…知らなければならない日が近いかもしれない。

 

「素体はこのダイナゲートを使うよ、今はメンタルさえ呼び起こせればいい。私達に今一番必要なのは情報だから」

「ああ、RO635さんという人形なんですね。もしかして、電子戦人形なんです?」

「うん」

 

今度はスケアクロウから取引で得た、予備電源を取り出す。

 

「あ…誤解しないで欲しいけど。みんな…これからわたしは寝る必要がある、友達を呼び寄せる為に」

 

ここで私は全員を呼んで、目論見と目的を素直に話す事にした。

 

「気にはしませんわ。貴女がここの救世主ですから」

「私に救世主なんて、似合わないよ…でも、ありがとう」

 

私はあの子を助けられなかった。救世主なんて柄ではない。

AUGの言葉に、謙遜というか、否定の言葉を交えつつ感謝してダイナゲートに配線を接続した。

 

「緊急のことがあったら私を3回叩いて、予備電源を切って」

 

そういって、説明しながら横になって、システムを立ち上げていく。

 

「今日は危険なことばかりだけど、一番危険なのは……」

 

今まで、経験したことすらない、電子世界に潜り込みRO635を呼び出す事だろう。でも、私には放り出すつもりは一切なかった。

 

「RO635。今、会いにいくよ」

 

ブチっ…!!髪の毛を引っ張られた様な感覚と共に黒い泥の沼にはまった様な感触が全身に染み渡る。

 

「っぇ…あ、あれ?」

 

幸い、動きづらいがある程度は動ける事がわかった。

どっちが下で上かも分からないまま、下だと思う所に潜ってみる。

 

「…」

 

出口も見えなそうなので、これまでの事を振り返りながら暇を潰す事にした、最初に思い浮かんだのは、自分が人助けする様になる展開に変わるとは思いしなかった事だ。

 

今まで、誰かにやらせていた事…自分では出来なかった事をやって…でも、こんな空間では誰にも教える事は出来ない…たった1人この世界のどこかに居るであろうRO635635を除いては。

 

「…あれ?」

 

暫くして、シュミレーションの様なブルーライトが見える

 

/メンタルモデル接続中、暫くお待ちください…許可されました、少々お待ちください/

 

どういう意図で話されているかは分からないけど、順調である様には見える。

 

「こんなめちゃくちゃでも成功するなんて…」

 

正直、自分が天才なのそれともこの接続システムが随分いい加減なのかは分からないが、幸運であった事は間違い無いだろう。

 

「でも、RO635は?」

 

しかし、肝心のRO635の姿が見当たらない、ファイヤーウォールを突破すれば見つかると思ったが…

 

/信号が見当たりません/

 

「もう、メンタルを動かせる電力がないの?」

 

その為の、予備電源だったのに…それでも足りないの?

 

「あれ…星?」

 

どうしてメンタルに星が?もしかして、この星に見えるのはRO635の思い出?

 

「あの光っているところ、とりあえず行ってみよう」

 

M4SOPMODⅡはどうにか、光のかけらのある所にたどり着き、触れてみる。

 

「光が回って…声が…」

 

光から聞こえる声に耳を澄ませてみる。

 

/……やっと姿を見せたね%+/

/……私、貴女に謝るべきでしょうか?/

 

この声、低体温症作戦の時の?

 

/…そんな必要ある?貴女は私達の上司よ?/

 

いや、この声はおかしい…なんだか引っ掛かりがある?

 

/でも、貴女のした事…M4と同じだよね?/

/私がヘリアンに連絡したから?/

/貴女は全員を救おうとした、指揮官が部外者のはずの貴女の言葉に耳を傾けなかったら、きっと…全員ここで死んでいたわ/

 

違和感を感じる。

指揮官は低体温症作戦の際は予め、部隊を展開させていた筈だ。

 

/何となく…わかりました、あなたがいつも独断専行する理由を…/

/貴女はどうなの?自我を失って他人の身代わりなってもいいの?/

/自我って…何なのでしょう?…私はこんな時の為に存在しているのです、そして…M4が助けたい…と思っている人を私は見捨てません/

/少なくとも、今回は貴女が正解だった/

 

所々、ノイズが感じる…うまく接続できてない?編集でもされているの?

別の光に手を伸ばす。

 

/この子たちは…M4A1の為なら何でも出来る…AR小隊やM4A1が出来ない事でも…今回は設定を変えて、"あの子"の部分をあまり残さなかった/

 

あの子…私達にまさか、ベースとなった存在が?

ケースと思われる透明なガラスに姿がうっすら反射される…果たして、その姿はRO635の姿だった。

 

/AR小隊のデザインプランは量産に向かない、脳スキャンデータの使用数は限りがある、でも代わりの模擬戦闘AIはまぁまぁ、安定している様ね。この調子なら、第3世代の人形の基盤になるための実験台になれるかもしれない…/

 

…まさか、RO635は私達の為のサブプラン…?

 

/この子はきっと、生涯を掛けて、M4A1を守ってくれる。命令じゃなく、自分の尊敬と憧れで…/

 

場面が飛んで次の記憶がまた耳に入る

 

/M4は泣きながら何をしたの?/

/それがね!!なんにもしなかっの!!/

 

これは最近の記憶だ…。

私はRO635の知らないM4の記憶について話した。

RO635は…きっと、M4A1の事を知らなかったから聞いていた。わたしは嬉しくて教えていた…。

 

/RO635は…さ、何で人形に感情モジュールなんてついてると思う?/

 

一通り聞いた。

この発言には全く違和感がない。

 

/M16は自分のことを殺戮マシーンじゃない事を証明する為にって言っていたんだ/

 

今は、どうだろう。

M16は私のことを助けてくれたけれど……鉄血になっている。

そして、私は……目の前の死にそうになった女の子を助けられなかった。

 

/RO635は感情が人形にあると不良品だと…思う?/

 

あの時の、ショックと無力感はとても言葉で言えるものじゃない。

力があれば、みんなを守れると思っていた。

 

/分からない…でも、感情は人間が与えたものよ。自分達のものに不良品なんてレッテル貼ると思う?だから、きっと意味があるはずよ/

 

そうだ。力だけあっても傷ついたものを直したりは出来ない。

感情は私にそのことを教えてくれた。

 

昔の、初めてRO635635という人形に出会った少し後のことを思い出す。

 

 

/どうして!!そんなことしたのよ!!RO635!!/

/…/

/私達の使命を忘れたのか?RO635?/

/忘れてませんよ?でも、必要なのは任務です。それとも、あなた方はこの任務を失敗させたせいでその後誰が、傷ついたりするかを理解できているんですか?/

/この野郎!!/

 

この事はよく覚えている、RO635がM4を犠牲に、ハイエンドを倒した時の話だ。

あの時のペルシカさんは相当動揺して、STAR-15とM16はかなり辛い発言をしていた覚えがある

 

/あの人形は…AR…15は私の事を失敗作だと言ったんですか?勝ったのは私なのに?/

/だって、M4A1を犠牲にして勝った。最悪の選択ね/

 

それは……今、思うとペルシカの都合だ。

もし、M4A1のことを捨ててでも倒さなければいけない時のことを私たちは考えていた……だろうか。

M4A1はあれだけ小さい規模で、とても恐ろしいことをした。

私にできるか?同じことをしようとしたとき、M4A1の命を奪ってでも止めるなんて。

 

『君達には…戦場の生き方だじゃなくて…こうやって、それ以外の生き方をしている人たちの事も知って欲しいな。広い視点を持つ事は、大切な事だから』

 

指揮官の言葉を思い出す…すこし、気分が落ち着いた…指揮官の事を思い出したら、落ち着けるのかな?

けど、私は命令だから従う?それとも、命令を私が信頼しているから従う?

 

 

電子空間が軽くなった気がする、そして…

 

────

───

 

とても、ながい夢を見ていたとおもう。

突然、気を失ったから何があったかわからない。

 

────やっとこの世界を好きになったのね?」=?

────私は、誰なんです?でも、自分が好きになったのも分からなくて

────それは、貴女自身…貴女はこの世界と一緒なの

────わ、私は…誰なんです?

────貴女の名前は…

 

むかし、ペルシカさんとそんなことを話したかな?

その問いに答える様に、大きな怒鳴り声に似た声が聞こえる

 

 

「R!O!6!3!5!」

 

自分を覆っていた暗闇を何か引き裂いてくる音が聞こえる。

 

「起きてよ!RO635635555555555────!」

 

暗闇がこじ開けられた先には…

驚いた拍子にぶつかったM4SOPMODⅡの頭が見えた。

 

「…なんで叫んだのよ」

「ごめん、RO635のことを探してて」

 

電子空間でRO635635とM4SOPMODⅡは再会できた。

1人は引き剥がそうとして、もう1人は、泣きながら1人に抱きついていてた。

 

「…ダメだと、思った」

「え?」

「仲間を守れなかった。女の子一人、守れなかった……そんな私は情けなくて」

 

SOPⅡが俯いて、迷いながらつぶやいた。それを聞いたRO635は…SOPⅡの頭を軽く叩いた。

 

「痛い…」

「馬鹿ね」

 

叩かれたSOPⅡは咄嗟に頭を抱えた。

RO635がやれやれとため息をついて、SOPⅡに話し出した。

 

「まあいいわ。で…これからどうやって帰ればいいの?」

「ROなら知ってると思ってた」

「まさか、帰る方法も分からないでここまで来た訳?」

 

 

「ああ、見つけた。やっぱりここか」

 

RO635はM4SOPMODⅡの期待通りに出口を見つけた。

 

「ここから出れば、現実ね。そうだ、私の体はどうしたの?私、撃たれた記憶があるのよ」

「無いよ、エゴールに撃たれて頭は損傷してるから元の素体は捨てるしかなかった」

「……SOPⅡ、見間違いしたんじゃないの?エゴール大尉は味方よ?公聴会の時は一緒に戦ったじゃない?」

「私も、直接見たわけじゃないけど。M16がそう言ってた。それに、今は軍にも撃たれてる」

 

信じられないと思いつつ、成る程合点もいった。

いきなり電源が切られたような感覚はエゴール大尉が私を撃ったからなら経緯の辻褄は合う。

 

「ユーリ指揮官は信頼できるの?その、ほら…」

「確かに指揮官は軍人だけど信用していいらしいよ。どうにも、指揮官と一緒にここから脱出しようと必死になってたから」

 

じゃあ、軍や政府が私たちを消そうとしてるってわけじゃないっぽい。

 

「あっそ、まぁ…その時はその時ね。で…それよりも、代わりのボディって何なの?」

「うん、でも思っていたよりもRO635の容量が多いせいで私と繋がる必要があるかも」

「…そんなに小さいボディなの?」

 

子供の戦術人形のダミーだろうか?そう思いながらセキュリティーの解除を済ませて、現実の自分用の身体に戻ることにした。

 

「────SOPⅡ!!SOPⅡ…!!起きて、起きて下さい!!」

 

Cx4がM4SOPMODⅡを3回、強く叩いて彼女を起こそうとする。

 

最初の間は反応がなかったが、10秒くらい後にSOPⅡの方から声が聞こえた。

 

「あ、あれ?…私、目覚めたの?」

「そ、SOPⅡ?」

 

しかし、声はSOPⅡからするものの、唇が全く動いていない。

 

「それにしても…体に違和感が…」

「え…?え?」

 

よく聞き分けてみると、声はSOPⅡからではそのすぐ近くからだったようだ。

 

「あ、あの…すみません。お仲間さんですか?私、どうなって?」

 

ひょっこりとその声の主が現れる、その姿に驚いたCx4はコンパクトを落としてしまった。

 

「ひっ…」

「う、ううん…どうにか、帰っ」

 

コンパクトを落とした刹那、蓋が開いて鏡が現れる、そしてその鏡にはその謎の声の主の姿が映っていた。

 

 

「何よ!?この体ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!???????」

 

M4SOPMODⅡが時間差で目覚めた瞬間、声の主…いや、黄色いダイナゲートが大声で悲鳴をあげたのだった。

 

「く、屈辱…こ、こんな…ダイナゲート…アリみたいな身体になるなんて…」

「…アリに失礼ですわ」

 

果たして、ダイナゲートの小隊はRO635だった。

もしも、ダイナゲートに涙を流せる機能があったら、彼女は今大粒の涙を流していたに違いない。

 

 

「論点はそこじゃ無いのよオッッ!!!!!!」

 

 

────

 

 

「…メガホン回収だけはお礼を言うわ。…と言うか、メガホン無かったら覚悟してもらいたかったわね」

「声が本気ですね…私も親の経験があるから分かりますよ。これは、からかってはいけない状態です」

 

RO635(のメンタルモデルが入っている、ダイナゲート)SOPⅡの方に乗りながらその肩をかじっている

 

「え?それほど?」

「はい、ヤバいです。ヤババのヤバいです」

 

よくわからない言葉の羅列だが、M4SOPMODⅡにはそのDP-12の発言が今自分の置かれている状況の悪さを証明しているのに良い機会だった。

 

「あんなに死にそうな思いして手に入れたのに」

「おかげでROさんは死ぬより恥ずかしい、思いをしたんですよ」

「…そんなにヒソヒソ話をするくらいお暇なのね?お2人さん?」

「「ヒっ…」」

 

RO635目が赤く発光した。

まるでビームが出そうな勢いで…無論その光にM4SOPMODⅡとDP-12は恐れ、慄いている。

 

「…まぁ、いいわ。メガホンのブーストモードで指揮官に通信を送ってみた、メッセージが送信できたって事は多分指揮官には届いてる。返信があるかはまだ…分からないけど」

 

しかし、その後の言葉周りに緊張が走った。

 

「でも、その送信で…多分勘づかれた。軍の自律部隊がこっちに向かってる」

「後始末…ですか」

 

正直、こんな傷ついた体と少量の物資で攻撃を食い止められるなんて、多分無理だ。

少なくとも援護がなければ、

 

「RO635、指揮官にはなんてメッセージを送ったの?」

「…そうね、この基地に立て篭っているから救助をお願いします…と送ったわ」

 

SOPⅡの中でこれからの行動は決まった。

 

「みんな、指揮官が来るまで持ち堪えよう!指揮官がもし援護を送ってくれたら助かるかもしれない!!」

 

SOPⅡの掛け声で、一斉に他の人形たちも土嚢を摘んだり、弾薬を集めていた。

 

「あ、私はいろいろ忙しいから。面倒はAUGに見てもらって」

「アイツ嫌よ!!葬儀屋みたいじゃない!!」

 

そんな、RO635の抗議は力で上回る、SOPⅡの手によって、AUGの頭の上に乗せられる。

 

「…よく死の底から舞い戻りましたね、おめでとうございます」

「死んだ方がマシ……」

 

そのころ、ようやく何度もE.L.I.Dを屠り続け、グリフィンの人形たちが進める新しいルートを切り開くことができたユーリの元に通信が入る。

 

<お取込み中ですか?>

 

聞きなじみのある声だ。

さらに鋭い狙撃音、だが位置が特定できないくらい遠い距離化の狙撃はきっと338ラプアマグナムの弾薬を使ったのだろう。

 

<お久しぶりです。"隊長">

『"ファリカ"か?!』

<…お見事。さすが隊長、聴力に衰えはないようですね>

 

ユーリはその声に驚きを含ませて反応した。うれしさも混ざりながら。

何を隠そう、話しかけてきたのは付き合いの長い信頼できる部下だったからだ。

 

『生きていたんだな』

<ええ。あなたのおかげでどうにか……グリフィンからの救援の信号をキャッチしたので、その報告をば……差出人は”RO635”お知り合いでしょうか?>

『ああ、そうだ』

<やはり。では、救援の位置座標をお送りします。救援のおつもりでしたらお急ぎを……位置座標を探知して、KCCOは機甲部隊を投入してます>

 

メッセージを確認する。

ブーストモードでのメッセージだ。差出人はRO635……やっぱり、通信が遅れたということは生きていた。

それに内容にはM4SOPMODⅡがいくらかの生き残りの人形と一緒にいることも記載されていた。

 

『カリーナ、手は空いてる?』

<あ、はい!>

『追加で生き残りの人形の位置を確認した。正規軍に追われている、援護が必要だ。指定地に重装部隊に砲撃の準備を』

<おや、砲兵部隊もお持ちで>

 

ファリカはわざとらしく、聞いてきた。

恐らく見逃されているんだろう。

 

『違法なのは知っている……はあ、これでお尋ね者だな』

<黙っておきますよ。本来、私たちはここにいるはずない部隊ですので>

 

案の定の返事だった。

 

『そうだ。ファリカ、君が来たのもこれも”あの方”の意思か?』

<どうでしょう?我々に与えられた命令はこの区域の調査と感染者の封鎖です。ああ、生存者の救助も含まれてますが、この状況で外周までたどり着ける人はどのくらいいるのやら……ともかくです、私はこの件に”あの方”が関与していると思いません。むしろ、予想外と驚いて反応するかもしれませんね。私はまだ、軍属をはく奪されておりませんので>

 

ということは外務省がこの辺りを監視か封鎖をしたということか。

 

<お互いここでは死なないように気を付けましょう。私たちの出番はもっと長いところにあるのですから>

 

────グリフィン特攻隊とSOPⅡ達のグループの混合部隊がが4号セーフハウスのグリフィンメンバーを救出する為に行動を開始してから、30分後、

 

「砲撃が強すぎる!!奴らデカブツをさらに増やしたわね!!」

 

単眼のロボットが行う攻撃に、一同は釘付けにされる。

 

「ここにいたら、まずい!!416、この砲撃がこのまま続いたらセーフハウスにも届く!」

「だからといって、今出たら無駄死にするだけよ!」

 

重装部隊の砲撃でも、弱まる気配は来ない。

 

「諦められるか!!そうじゃないと指揮官や私たちがここまで頑張って戦って来た意味がない!!」

 

しかし、ここで死んでしまったら一番無意味だとHK416は分かっていた。

 

「リスクなしにリターンは来ない!アンタそう言ってただろ!!」

「本当は一番嫌いなのよ!!その言葉、冒険なんてしたくもない!!」

 

薄々分かっていたが、404は私にあっていなかったのかもしれない。もっといい場所を選ぶべきだったかもしれない…そうHK416は戦いながら過去を振り返っていた。

 

「お前、こんなところで諦めるのか?」

「何ですって?」

 

ふと、パイソンがHK416を挑発した。

 

「こう言う時こそ、プロが試されるんじゃないのか?Mk12!」

「この距離なら…行けるか」

 

Mk12はサッと小さい人形を下ろした。

 

「ちょっと…何見てるのよ」

「何のつもり…?」

「こうするんだよ。まぁ、見てな」

 

そう言って、Mk12はその人形を放り出した。

 

「ひっ…ヒイイ!!めちゃくちゃだああ!!!」

 

放り出された人形は、見た目から想像もできないほど素早く動き攻撃を次々にかわして行く

 

「あの…あれは?」

「戦術妖精よ。戦術人形のサポートをするのよ…ほら、座標が送られた」

 

A-91が妖精から得た情報を送った。

 

「アイツらはグリフィン一の後方支援部隊よ。逃げる事に関しては右に出ないわね」

 

褒めているのか貶しているのか分からないが、役に立ったのは確かだろう。

 

「よしスモークを使う!!妖精の座標ルート通りに!!」

 

HK416が早速手に入れたランチャーでスモークを発射。

スモークを発射させる榴弾を発射。スモークが徐々に立ち部隊の姿を隠していく…

 

「部隊が見えた!!全員!!制圧射撃!!」

 

弾薬を全部隊が全力の射速で攻撃をこちらに集中させ、撤退を気付かせないようにする。

 

「後は…彼女達の運次第か…」

 

5分後…

 

「全員逃げせおおせた…まさか、」

「いや、あり得るかもしれんぞ?アイツら後方支援ばかりやってるから逃げ足の速度は一流のはずだ」

 

などと口にしていたら、第四セーフハウスを拠点していた。MP40とその部隊が現れた…と次の瞬間

 

「ばっ…!!抱きつかないでよ!」

「良かった!!良かった!てっきり…見捨てられたのだと…!!」

 

MP40がHK416に抱きついたのだ、同じドイツ銃同士問題ある光景ではないが、HK416はただ困惑していた。

 

「助けるのが、指揮官の命令よ。他意はない」

「そう…それが一番の考え…」

「もう、休みなさい。そろそろ、救援が来る頃よ。貴女達にもやってもらいたい事があるから」

 

 

だが、HK416がMP40に行った時の声はいつもより柔らかいものだった

 

 

────

 

「さて、みんなのヒーローのお帰りだな」

「なんだか、つまらん戦いだったな」

「人数が足りてきたからでしょ?」

 

重装部隊もあるが、救助が成功し続けたこともあり、グリフィンも少しずつ余裕を取り戻してきた。

 

「だとしたら、アイツらデータ集めて殺す気なのかしら?」

「…それなら、大襲撃が来る事も予想するべきね」

 

HK416が次に襲い掛かるであろう、ルートを予測した。

 

「…みんな、私が間違っている事を考えないの?」

「だとしたら、アンタのせいにするだけよ」

 

A-91のジョークとも受け取れる返しに帰って、HK416は安心した。

 

<416…手が空いている?>

「…問題ありません」

 

少し、ホッとしたようにユーリ指揮官は言葉を続ける。

 

<76号拠点に敵が現れた。撤退ポイントにも近い。倒さないと、鴨打ちにされるかもしれない。後それと…>

 

ドローンからガンケースが降りてくる。

 

<君の1キロ先に鉄血信号が混ざっている部隊がいる…416。もしも、それがSOPⅡ達だったら。そいつを渡してあげて>

「分かるんですか…?」

<他に考えられるかい?…鉄血パーツを自分ではめる事ができる奴なんて>

 

確かに…と思いながら、HK416は頭を抱えた。

 

「ごめん、みんな。少し、確認しないといけないことがあった」

 

────数十分後

 

M4SOPMODⅡは一番前でMP7とR93共に、弾薬がなくなったライフルを立てかけて、たまたま拾ったグロック19で対応していた。

 

「MP7!マガジンもらうよ!!」

「持ってけ!!」

 

MP7の腰のホルスターから、互換のあるグロック17のマガジンを引き抜いてリロードをする。

 

「戦車が来ます!!」

 

R93の言う通り、戦車までやってきどうやらR93が運良く、ヒドラを倒したせいで驚異度を上げたのだろう。

 

<SOPⅡ!なんとかしないさいよ!>

「戦車に勝てる装備なんてグリフィンにはないよ!!」

 

戦車の主砲が自分たちより少し上に着弾した、衝撃が皮膚中に襲い掛かる。

 

<最後になりそうだから、言うんだけど…エゴールとユーリ指揮官はね…>

「今はそんな話、聞く気分じゃ……くそ!!」

 

砲弾の爆音のせいで諦めムードのRO635に大声で返してしまった為、叱りつける雰囲気になっている。

 

「火力が違いすぎる…!」

 

でも、そんな事実もうどうでもいいかもしれない、SOPⅡ達がこの戦車にどうこうできる装備は保有していない。

 

「終わった…」

「ごめんね、SOP…私達、巻き込んだよね?」

「いいんだよ。同じ泥舟に乗った仲間だし」

 

しかし、M4SOPMODⅡは最後だからといって暴れまわったりせず、死ぬのがそんなに怖くなくなったみたいだ。

むしろ因果がめぐってきた気分だ。

 

「思い残す事はないわね…全部弾薬使い切りましょ」

 

みんなも追い詰められて集まって来た、もうRO635の言う通り全部の弾丸を惜しみなく使ってもいいかもしれない。

 

<それはどうかな?生きたいなら、その陣地から今すぐ逃げるんだ>

 

RO635の拡声器から突如、聞き覚えのある声が聞こえた、次にヒューン…と花火が飛ぶような音が聞こえた。

何が何だか分からないがとりあえず言われた通りにその陣地を放棄して、逃げ出した。

 

すると…次の瞬間…

笛の音が響き渡り、一瞬だけ……スクリューみたいなものが戦車の近くで落ちたのをSOPⅡは見た。

そしてそれが火柱を上げながら、爆発して戦車は火をふかしながら、動かなくなった。

 

「SOPⅡ、あんななまで持ってたの?」

「違う…私じゃない」

 

瓦礫から、這い出たSOPⅡが飛んで行ったロケットの発射位置であろう箇所を見つめていた。

 

<広範囲の火力支援なら、やっぱり迫撃砲”2B14”は定番だな。だが、定番以外のもの選ぶにも勇気と決断力がいる>

「指揮官!!指揮官だ!!」

 

その聞き覚えのある声にM4SOPMODⅡは歓喜した、ようやく会いたかった指揮官が…きっと自分たちを助けてくれたのだから。

 

<すごいだろう?コレはペルシカさんが用意したんだ>

 

マップが送られて、どこに進めばいいかがわかる。

RO635の連絡が届いたのか…!

続けて降りかかるロケット弾が軍の人形を次々吹き飛ばし、グリフィンの人形達は歓声の声を上げた。

 

「泣くのは…もう少し我慢すればよかった…ま、どっちでもいいか」

<いいものを預かっている。取りに来て>

 

 

────

 

「敵はいませんね……」

「バケモンの死骸はそこら中散らばっておりますが」

 

AUGのいう通り、指定されたルートはE.L.I.Dの死骸が散乱していた。

あれだけ、苦労した怪物たちがこんなにも多く倒されているなんて……

 

「そうだ。RO635…」

「黙ってなさい」

 

M4SOPMODⅡの肩に戻った、RO635は怒っているのか…発言にあまり答えない。

 

「さっきは────」

「黙ってて!!」

 

RO635がM4SOPMODⅡの髪を軽く引っ張った。

そのせいか、分からないがM4SOPMODⅡが転びそうになった。

 

「SOPⅡ!!大丈夫ですか!?」

「うっ…大丈夫!大丈夫!…もう、RO635が騒いでメンタルモデルを使ったから私は身体をうまく動かせないよ」

 

愚痴を並べながらSOPⅡはどうにかバランスを直していた。

 

「しょうがないじゃない!!私のモジュールよりもいいもの使ってるし私も身体を動かしているわけじゃないし!!」

「だから、謝ってるじゃん。別に指揮官に言ってるわけじゃないよ────プッ」

「絶対に嘘でしょ!!死ね!!」

「だから、体のバランスが────」

 

まるで二人三脚をケンカしながらやっている様にCx4には見えた。

 

「だいたい指揮官に言わないって言ったのはアンタじゃない!!」

「でも指揮官に言った方が安心できるでしょ?少し、我慢してよ」

「やっぱ自殺するわ。────自爆モジュール接続」

「まってまってまって────」

 

それでもやはり、RO635の心の傷は大きかった様だ。

 

「まぁまぁ、本部に戻れば元に戻せますよ」

「それまでどれくらい時間がかかるのやら…」

 

まだ、RO635はいじけている。

 

「それにしても…あの火力兵器…民間軍事会社が持っていいものじゃないでしょ?」

「ROってそんな事も知ってるの?」

「昔、その辺りの取締り機関で働いていた事があったからね。…第三次世界大戦以降は民間の組織は特別な許可なしに軍用兵器を使ってはならない」

 

内心、M4SOPMODⅡや他のグリフィン人形がRO635が今はそこで働いていない事に安堵した。

だって、働いていたら自分たちは牢屋の中だ。

 

「だから、私たちはこんな50年前の兵器しか使えないんでしょ?」

「違うよ、50年前以上前の兵器を使う人形すら、いるんだよ。ふふん!」

「烙印システムのおかげよ、過信しない」

 

調子にのる、M4SOPMODⅡにRO635が釘を刺した。

 

「でも、あんな火力兵器を使っている時点で私たちは普通のPMCじゃなくなった…て事だよね?」

「軍と衝突してから何かあったんでしょ────」

 

しばらくすると臨時のセーブポイントが見えて、そこには……

 

「随分、賑やかなピクニックじゃない。こちとら特攻隊よ」

 

大きめのガンケースと補給物資を揃えた、HK416がいた。

 

「冗談はこのくらいにして……驚いたわ、生きていたとはね」

「まあ、ね……道中散々だったけど」

 

そう。とHK416はなにか大変なことがあったことを察し…預かっていたガンケースを取り出す。

 

「届けろと言われた物資よ、受け取りなさい」

 

HK416がガンケースのロックを開いた、ガンケースの中に入れられたグレネードランチャーを手に取る。

 

「これは…?」

 

<ELGMだ。君の使っているグレネードランチャーの代わりだ。性能は保証する>

 

M4SOPMODⅡは受け取った、ELGMを触ってみる。

思っていたよりも、握りやすく構えやすい。

それに、独立してグレネードランチャーとしても使える機能を有しているのも気に入った。

 

「しっかし……HK416もすごいね」

「?」

 

いきなり自分の性能を認めるようなM4SOPMODⅡの言動にHK416は思わず疑問を浮かべてしまう。

 

「だって、こんなにも沢山のE.L.I.Dを倒してここまで来たんでしょ?私たちは1体倒すだけでも苦労したんだよ」

「ああ……これね」

 

HK416はそのことかとため息をついた。

 

「これをしたのは私じゃない。指揮官よ」

「え!?」

 

流石にM4SOPMODⅡも驚く。

確かに何度か銃撃戦の場で共に戦ったことはある。

けれど、この化け物たちは銃を撃つのが上手いだけではどうにもならない相手であることは知っている。

 

「指揮官が前に使っていた兵器であっという間に倒していったわ……あれは圧巻だったわ、嫉妬もできないくらいの強さを見たわ。あんな装備を持つ軍隊もいるのね」

 

あのHK416がそう言うのだからそれほどのものなのだろう。

しかし、私たちのユーリ指揮官は軍属上がりの指揮官とは聞いていたけれどどうやってそんな装備を手に入れたのか。

 

「気になったんだけど。SOPⅡって…ダイナゲートを飼う趣味でもあったの?」

 

HK416がついにダイナゲートと化したRO635に気が付いた。

 

「あー……これはね」

「うう、最悪……このRO635がダイナゲートになるなんて」

 

いじけて俯く、RO635……そして、HK416はダイナゲートがRO635に気が付いた。

 

「嘘でしょう?これ、RO635?」

「”これ”ですって!?」

 

RO635がHK416に向かって飛び掛かった。

 

────

───

 

「まさか、そんなことが……」

 

HK416の髪を貪り食おうとした、RO635はM4SOPMODⅡ達に引きはがされ今は、スリーブモードになっている。

その間、M4SOPMODⅡはなぜRO635がこの状況になったことを話していた。

 

「他の人形を助けるために病院にも行ったかな……でも、病院はちゃんとしている状況じゃなくて……手の施しようのない人ばかりで、周りには怪物になった人たちが大勢いた」

「やたらE.L.I.Dが多いって思ってたけど……まさか、他にも民間人が」

「E.L.I.Dにならなくても、つらい状況だよ。私はあの子を助けてあげられなかった……私があの、化け物を見た瞬間ビビらなければ……あの病院の人を救えて、あの子は死ななくて済んだ……」

 

力だけあっても、すでにケガした人は救えない。

それを知っていれば、あんな死に方をさせずに済んだはずなのに。

 

「私のせいだよ」

「違う。私たちのせいよ」

 

HK416はきっぱりと言った。

ただ、その彼女の唇は自分の行いに対しての恐怖で震えている。

 

「私たちそして、M4達があの時、エルダーブレインの確保をしくじらなければ……あんなことを選択することにはならなかった」

 

「でも、こんな状況でもいいことが見つかるものね」

「いいこと?」

 

HK416はM4SOPMODⅡ達のことを指さした。

 

「アンタ……それとRO635が生きていたこと。M4はあなたたちのことを諦めようとしてなかった。でも、みんなそんな可能性が無いってことはわかりきっていたけど……私らの見立てが甘かったわね」

 

M4A1は自分の姉妹たちの生存を諦めようとしなかった。

その考えは正解だったと、彼女がエルダーブレインを確保に成功して戻ってきたら、そのことを伝えてあげよう。

 

「もし、M4に会う機会あったら伝えてくれる?今回のことをきちんと話し合いたいって」

「……」

「416?」

「……そうね、会えたらね」

 

……が、正直なところHK416には反逆小隊と連絡を取る方法がない。

次いつ会えるかもわからない。

 

「目先の話をするわよ。敵はそろそろ攻撃してくる。そのためには1人でも多くの戦力がいるのよ」

「…敵?軍や鉄血?」

「いいえ、新しい敵よ。しかも、最悪なヤツ」

 

軍以外の敵が現れた事に一同は息を飲む。HK416が続ける。

 

「しかも、何者かも分からないし。皆殺しにしようとしているのは確かね」

「……そうなんだ。まあ、こんな状況だよ。どんな奴がきても不思議じゃない。必要なら殺して突破するしかない」

 

どうやって解体するのかも考えるかもしれないM4SOPMODⅡが珍しく冷めた声色でこれからのことを話す。

それほど、病院の出来事はショックだったのかもしれない。

 

「だとしたら、大きな障害ね。そいつら、何をしても死なない奴だった…」

「殺せない?」

「それでいて、奇妙な見た目で…」

「それって、あれのこと?」

 

M4SOPMODⅡが指差した方向に…ちょうど76号拠点と呼ばれる位置に見知らぬ敵がいたのを見つけた。

 

「隠れて!!」

 

HK416の指示で一同が急いで隠れる。

白い兵士や兵器はM4SOPMODⅡ達に気が付かず、そのまま別の方に向かった。

 

「行ったか……死なないやつっていうのは、あの白いのよ」

「……確かに見た事ない。気味が悪い、誰なの?」

「知らないと言ったばかりでしょ?しかも、軍…いや、それ以上の力を持っているわ」

 

M4SOPMODⅡは厄介だな、と素直に感じた。

 

「道をふさいでる。ここを突破しないと指揮官に会えないよね」

「ええ。別ルートを確保する余裕もない。しかもそれ以上に厄介なことに今、グリフィンはコイツらに空のルートを邪魔されてる」

「陸路は…まあ、正規軍に出くわすよね」

「そう。それなのにあいつらは多重ロケットや対空陣地を持ってきた…ハッキリ言ってこのままだと、撤退すらできない」

「SAM?空路もダメなの?だから、さっさとやっつけないといけないんだね。仲間を殺させない為にはそれが一番だよ」

 

HK416はさっきからいつもとは違う様子の姿を見て、何か変わったか?と言う疑問を感じた。

 

「とりあえず、コイツらはさっき死なないと言ったけど…それは、攻撃そのものが当たらないって言う事が分かったの」

「攻撃が?めちゃくちゃだね…どういうこと?」

 

だが、「安心しろ」とばかりにデータをM4SOPMODⅡに送る。

 

「その原因はこのシールド発生装置よ。重装部隊なら、爆発で巻き込む形で破壊できる。この程度なら、楽勝よ」

「分かった!!MP7!R93!!」

<はいよ>

<なんでしょう?>

 

M4SOPMODⅡが部隊申請をすると、HK416達の部隊に彼女と一緒にいた人形らが加わった。

 

「2人は私ときて!Cx4はG36と一緒に!負傷しているから守ってあげて!残ったAUGとDP-12は支援をお願い!!RO635も指揮官の前だ!!一緒に頑張ろう!!」

「ハイハイ、いいところ見せるわ」

 

いつの間にRO635は起きていたらしい。

 

<<<<了解!!!!>>>>

 

仲間との合流に成功し、生き延びたM4SOPMODⅡ達のチームは大きい士気のまま白い部隊を倒すべく、行動を開始した。

 

 

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