⑨ちゃうわ!   作:ポンコツ太郎

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前話が1000文字ぽっちだったのに3人も投票してくれた人がいてビックリしました
すんごいうれしい……ありがとうございます……
でもご期待に沿えるかは分かりません()


それでもあたしはやってない

「お、おおお……?」

 

 朝起きると、周りが真っ赤に染まっていた。目に悪い。寝起きなので尚更そう感じる。

 初めは変なとこぶつけて血でも流してしまったかと思って焦ったけれど、別にそんなことはなく。じゃあ何事かと外に出てみれば、木々も空も湖も真っ赤に染まっていたと言う訳だ。なるほど、どう見ても異変だわ。

 

 先日霊夢の勘が働いていたので強い敵でも出るのかと考えてたけど、まさか一目見てわかるほどのものとは思わなんだ。霧が出ているのと薄暗いので遠くがよく見えない。首謀者を見つけるのめんどくさそうだな、なんて思ったり。

 

「……ま、なんとでもなるでしょ」

 

 そう、異変解決なんてものは霊夢含めた人間の仕事だ。全部任せてしまえばよろしい。あいつらの事だし、いつの間にか解決していることだろう。よって、あたしがでしゃばる必要はなし。

 

 霧のおかげか昨日までの暑さはどこへやら、むしろ寒くて快適なので、個人的には感謝していたり。真っ赤なのはセンスないと思うけど。しかし言ったら怒られそうだから口には出さない。近くに出した本人がいたらやだし。

 

 ともかく、もう少しこの環境を堪能したい。見れば湖の方はもっと寒そうだ。いい異変が起こったもんだと思いながら、あたしはウキウキで湖の中心へと向かった。

 

 

 

 

 

「あ、いた」

 

「いたな」

 

「げ」

 

 ウキウキタイムは速攻で終わった。霊夢に出会ってしまったのだ。しかも魔理沙もいる。いつもの異変解決コンビだ。非常〜にまずい。

 と言うのも、基本的に巫女が解決しなくてはいけない都合上、異変中は霊夢がとてもピリピリしている。目についたやつ全員撃ち落とす勢いだし、実際あたしのことも撃ち落とす気だろう。冤罪でボコされた奴は数知れず。一部に鬼巫女と言われる所以である。

 

「あ、あたしは何も知らないよ!」

 

「犯人は大体そう言うのよ」

 

 そうだろうか。そうかもしれない。言い訳がましく聞こえたと言えばそんな気がする。でも何も知らない。ホントにやってないので勘弁して欲しい。

 

 だが相手は妖怪絶対ぶっ飛ばすマシーンと化した霊夢だ。話はできるが全く通じないのである。よってコレとこれ以上話すのはほぼ無意味。もう1人の方がまだ聞いてくれるだろう、それに賭けることにする。

 

「魔理沙ぁ!魔理沙は信じてくれるよな!」

 

「んお?あーうん。信じるぜ。信じるけどその前に一回倒させてくれ」

 

「絶対信じてないじゃん!お前もブルータスか!」

 

 ダメだった。この場にあたしの味方はいない。孤独である。最も、いてもまとめてボコボコにされるだろうけど。

 

「ほら、さっさと降伏する!」

 

「ちょ、ちょっとタンマ。今考えるから」

 

 もうこうなったら仕方ない、徹底抗戦の構えである。こいつらのことだ、逃げようにも逃がしてくれまい。なら全力出して二人を退けることに力を入れた方がまだ可能性があるはず。まだ舞える。そう考えたあたしは懐からスペルカードを取り出し向き直……

 

「……」

 

「……」

 

「……あの……なんでそんな目の前に?」

 

初手ブッパのためよ

 

「……まあ待て、話せばわかる」

 

「問答無用。夢符『封魔陣』」

 

「ちょ──」

 

 あたしは吹っ飛んだ。至近距離からの封魔陣に対応することができなかったのだ。あらやだ殺意が高いわ。

 

 

 

 

「よーし、じゃあきりきり吐きなさい」

 

「だから何も知らないっちゅうねん!!!」

 

 吹っ飛ばされ、拘束され。あたしは現在絶賛尋問中である。今日は厄日か。あたしの博麗神社に対する株が下がった。

 

「嘘おっしゃい、こんな涼しくなって一番得するのはアンタでしょうが」

 

「霊夢だって『なんなら幻想郷中を冷気で覆って涼しくしてもいいのよ?』とか言ってたくせに」

 

「記憶にございません」

 

「おいコンニャロ」

 

 この脇出しあほあほ紅白巫女め。冬覚えてろよマジで。

 

「まあでも、主犯ってのは大体引きこもってるもんだろ?コイツは違うんじゃないか?」

 

 そーだそーだ!

 

「んなこた分かってるわ。とりあえずよとりあえず」

 

「え?」

 

「じゃあ仕方ないかぁ」

 

「ええ?」

 

 もしかして多分違うけどとりあえず叩いておくかみたいなノリでやられたの?怒っていい?

 

「でも今んところ1番怪しいのは事実なのよ、あんた」

 

「うーん……」

 

 いやまあ、そうなのかもしれないけど……

 

「あたしが異変を起こすなら雪を降らせる。そして何より……」

 

「何より……?」

 

「こんな紅くしないよ!!」

 

「…………確かに」

 

「あ、納得するんだ……」

 

 そう抗議すると、意外なことに、さっきとは打って変わって霊夢は納得した様子だ。……それはそれで嫌な予感がするな。

 

「よし。じゃあこうしましょう」

 

「やだ」

 

「チルノ、あんたもついてきなさい」

 

「ヤダーッ!!」

 

「拒否権はないわ、犯人じゃないってなら異変解決に協力して証明してもらうわよ」

 

「子供を拉致って危険な場所に連れて行くのはいけないと思います!横暴だと思います!」

 

「私が秩序よ、諦めなさい」

 

「鬼!悪魔!脇!」

 

「脇?」

 

 ということで、あたしは異変解決コンビに連行されることとなった。結局厄介ごとに巻き込まれたじゃんか!金返せ神様!

 

 




「……ところで、魔理沙はなんでここに?」

「おいおい、こんなでっかい異変が起きてるんだ、外に出なきゃ損だろ?絶対面白いだろうしな!」

「魔理沙も大概おかしいよね」

「失礼な。私は普通の魔法使いだぜ」

「魔法使いの時点で普通じゃないの!」
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