一瀬グレン異世界に連れられて 作:Alsace-Lorraine
グレン「ブレイン、この装置をつけてくれ。」
ブレイン「これは?」
グレン「これは能力を抑える道具。俺もつけているからレベル15程度に抑えることができてるんだ。ブレイン、お前のはレベルが四分の一程度つまりレベル30程度の元の能力値として活動してほしい。能力開放と唱えればレベル120に戻り俺が与えたスキルが使える。」
ブレイン「わかった。じゃあ俺は王都へ行くまた会おう。」
そしてブレインは去り、グレンもバハルス帝国へ向かっていた。その時の話である。
~1932年アメリカ~
この時代のアメリカは世界恐慌の影響で貧民が溢れ治安の悪化やマフィアによる銃撃事件が多発していた。その時代を生きたとある少女のメアリー・スーという少女が貧しさのあまり窃盗を繰り返していた。ある日、その少女は車に轢かれて亡くなるが…
メアリー「ここは?」
メアリーが目を覚ますと真っ白な空間が広がっていた。
神「わらわは神じゃ。汝らが崇拝しているキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の神は同じ神であり、それがわらわである。汝は望む人生を歩みたくないか?あるミッションを成功させたら汝の望む人生を歩ませてやろう。」
メアリー「望む人生?それはない。もう一度生きたいだけ。」
神がチャンスを与えとあるミッションを成功させればもう一度新たな人生を与える約束をし、メアリーは承諾した。
神「ほう、それなら話が早い。汝はとある異世界に行ってもらう。」
メアリー「異世界?」
神「その世界は魔法や異種族が複数いる世界だ。説明してもわからぬだろうが…汝にはその世界では最強クラスのチートスキルを与えよう。チートスキルは5つ。1.時間を巻き戻せる。2.初期の段階で六色聖典第十席次の人間最強並みの武技、職業レベルがある。→現地民のようにレベル上げが可能。3.初期段階で第7位階魔法のすべての魔法を使用可能。 →こちらも経験でレベル上げが可能。4.全状態異常無効化スキル。5.即死耐性/時間停止無効化スキルあり。というものじゃ。六色聖典第十席次の人間最強というのはその世界では最強レベルの戦士で、第7位階魔法というのも人間では到達できない、いやどの種族でも難しい魔法じゃ。つまりその世界では汝は最強になれる。現地民と同じようにレベル上げが可能というのは汝と同じようにこの世界に転移するものがおり、その者たちは転移後からはレベルを上げることができぬからだ。しかし、汝は転移後この世界の者と同じように経験でレベルを上げることができる。そして、その力でやってほしことがある。とある種族を救ってほしいのじゃ。リザードマンと呼ばれる種族でその種族が先ほど言ったこの世界に来た転移者によって滅ぼされそうになっている。それと汝が警戒されぬように異種族でも信用してもらう全種族アドミット<admit>という魔法を付加しておる。それは汝がミッションクリアするまで解けぬ魔法じゃ。」
メアリー「わかったわ。」
メアリーは体に変化を感じる。何故なら時間を巻き戻せて、六色聖典第十席次の人間最強並みの武技、職業レベルを得て、第7位階魔法、全状態異常無効化スキルや即死耐性/時間停止無効化スキルを得ることの変化によるものだ。メアリーはこの世界、つまりオーバーロード世界に転移することになる。そしてメアリーのレベルは74であり現地民からすれば最強であろう。しかし、ナザリック陣営と戦うとどうなるであろうか…
~リザードマンの集落にて~
バハルス帝国とリ・エスティーゼ王国の中央を走る境界線たる山脈――アゼルリシア山脈。その南端の麓に広がる森林――トブの大森林。そのトブの大森林に入り、おおよそ直線距離で30キロほどアゼルリシア山脈めがけ進んだ先。そこにアゼルリシア山脈より流れる、人の手によっては名前が付けられていない川が巨大な湖を形成する。およそ20キロ四方よりなる巨大な湖は、ひっくり返した瓢箪のような形を作っており、上の湖と下の湖に分かれている。そのため上と下で生活している生物も違う。上の大きい湖の方が水深も深いために大型の生物が、そして下の湖はそれより小型の生物が生活の場所としていた。その下の湖の南端。そこは湖と湿地が入り混じったような場所が広がっており、そこにリザードマンの大型の部族が点在してた。
そのリザードマンの集落に突如――怨嗟の声がした。モンスターが発していた幾つもの声が混じりあい、1つの声となる。それは先ほどのまでの意味の分からない呪詛のものとは違う。しっかりとした意味を持ったものだ。
雲状のアンデット「――聞け、我は偉大なる方に仕えるもの。」
ざわめき。そしてリザードマン達は互いの顔を見合わせる。
雲状アンデット「汝らに従属を要求する。ただ、偉大なる方は汝らを支配するに足る生き物なのか、その価値が見たいとおっしゃっている。寛大なる偉大なる方は汝らに準備の時間を下さる。必死の抵抗を――汝らの価値を偉大なる方に見せるための時間だ。本日より数えて8日。その日、偉大なる方の軍が汝らを2番目に滅ぼしに来るだろう。必死の抵抗をせよ。偉大なる方が汝らに見出すだけの価値があると理解されるように。」
雲状アンデットの死の宣告によりリザードマンの中では知識の多いザリュース・シャシャは他の四部族と手を結んで迎え撃つ連合策を提案し、自身はロロロ(ザリュースのペットで体長5mの巨大な四本頭の多頭水蛇)を連れて交流が無い、朱の瞳(レッド・アイ)と、かつて滅ぼした部族の生き残りがいる竜牙(ドラゴン・タスク)の交渉へと向かう。朱の瞳の集落に訪れた際、そこで出会った族長代理のクルシュ・ルールーに一目惚れし、求愛して恋仲となる。その後クルシュと共に竜牙の集落を訪れ、族長のゼンベル・ググーとの一騎打ちに勝利し、連合を締結する事に成功する。
ザリュース「ここまでは順調だな。ん…誰だ?」
メアリー「こんばんは。困っていますよね?」
メアリーには付加魔法全種族アドミットというどの種族にも溶け込めるため明らかな人間種であるメアリーに対してザリュースは何の違和感を持たず今までの経緯を話した。
メアリー「私は第7位階魔法を使えます。ウソではありません。」
ザリュース「さすがに信じられないが、君が強いのはわかる。」
ザリュースは動物的感覚からメアリーがかなりの強者だと感じ取った。
そして――約束の日が来る。ナザリック陣営の軍はゾンビ2500体、スケルトン2500体、アンデッド・ビースト400体、スケルトンアーチャー200体、スケルトンライダー120体。総勢5720体に、指揮官および守護兵。
リザードマンは5部族同盟。グリーン・クロー部族、戦士103名、祭司5名、狩猟班7名、オス124名、メス1105名。スモール・ファング部族、戦士65名、祭司1名、狩猟班16名、オス111名、メス94名レイザー・テール部族、重装甲戦士89名、祭司3名、狩猟班6名、オス99名、メス81名ドラゴン・タスク部族、戦士125名、祭司2名、狩猟班10名、オス98名、メス32名、レッド・アイ部族、戦士47名、祭司15名、狩猟班6名、オス59名、メス77名。計、戦士429名、祭司26名、狩猟班45名、オス491名、メス389名
総勢1380名に、部族の族長およびザリュースとメアリーが参加することとなった。
メアリー「最初から本気で行きます。第7位階魔法、陽光爆裂<シャイニング・バースト>」
第7位階魔法陽光爆裂<シャイニング・バースト>は第7位階位の範囲型の攻撃魔法。太陽の様な輝きと灼熱が炸裂し、白い光が半球状に顕現する。相手のカルマ値が低ければ低い程ダメージを与えられるが、高いと大したダメージは無いが相手はカルマ値が低いアンデットでありメアリーの魔法で1000体以上の敵軍が一瞬で消滅。さらに生き残った者もかなりダメージを受けていた。
そこへザリュースは突撃し、負傷した敵軍の指揮官であるエルダーリッチのイグヴァ=41に戦いを挑む。イグヴァ=41は元々人間であったがナザリック陣営の支配者であるアインズがこの世界で最強と言われる英雄級のモンスターであるエルダーリッチに変えたのである。
イグヴァ=41「第3位階魔法ファイヤーボール。死ねぃ! リザードマン!」
イグヴァ=41はファイヤーボールを100発以上連射してきた。第3位階魔法ファイヤーボールはかなり強力で十数cm程度の火球が100mほどの飛距離で弓矢程度の速さで飛んでくる。しかし、ザリュースは切り札を使う。
ザリュース「――氷結爆散<アイシー・バースト>!」
ザリュースの氷結爆散<アイシー・バースト>は範囲内の存在を一気に凍りつかせる範囲魔法でかなりのダメージを与えることができる。しかし、イグヴァ=41は本来それに耐性があったがメアリーの陽光爆裂<シャイニング・バースト>による攻撃でダメージがあり致命傷であった。
イグヴァ=41「おぉぉ……ぉ……ば……かな……あい……ずさ……ま……お、おゆる……し……を……」
イグヴァ=41は崩れ去り消えた。
ザリュース達の勝利である。メアリーがいなくとも勝てた戦いかもしれないがリザードマン側の犠牲者が少なく済んだ。ザリュースは気付いていないがその戦いをナザリック陣営のレベル100NPCであるコキュートスは見ていた。
コキュートス「見事……シカシ、コレホドノ強者ガイルトハ…アインズ様ニ報告シナケレバ。」
~ナザリック陣営~
アインズ「コキュートスの報告によれば第7位階魔法が使われている。これはもしかしたら転移者か?いやユグドラシルのプレイヤーならもっと強力な魔法を使うはず。まだコキュートスに様子を見てもらうか。」
そしてメアリーとコキュートスとの戦いが始まる。
~数日後~
コキュートスはアダマンタイト製の鎧を身に着けた数千いや数万単位のスケルトンを配置し、戦いに挑む。
コキュートス「生贄ヲ選ベ。種族ゴト滅ボスワケデハナイ。強者ダケカカッテコイ。」
メアリー「私一人で行く。みんな下がって。第7位階魔法獄炎<ヘルフレイム>」
第7位階魔法獄炎<ヘルフレイム>は吹けば消えるような黒い炎が放たれ、相手に付着すると、対象の全身を一瞬で覆い尽くす。天すら焼こうとする勢いで燃える黒炎であり魔法職などで魔法に耐性が無い場合レベル50に達していない相手であれば一撃で倒せ、レベル100であっても炎が弱点の種族であればダメージは大きい。コキュートスは自身の甲殻によってアーマーなどは着ることができず防御力が低いが、コキュートスはレベル60未満の攻撃は無効化する。しかし、メアリーはレベル74でコキュートスに攻撃が届いたのであった。そのため第7位階魔法獄炎<ヘルフレイム>の効果は大きかった。
コキュートス「少シハ強者ガイルヨウダナ。」
しかし…コキュートスはまるで戦いを楽しんでいるかのようだった。
コキュートス「フロスト・オーラ。」
フロスト・オーラは冷気オーラによるダメージを与え、相手の動きを若干低下させる。効果範囲、威力は調整可能。かなり強力な冷気オーラを発生させメアリーに攻撃した。
メアリー「無駄。状態異常は私には効かない。」
そうメアリーは全状態異常無効化スキルがありコキュートスの攻撃は効果なかった。
メアリー「止めよ。第7位階魔法獄炎<ヘルフレイム>」
コキュートス「――煩ワシイ。」
コキュートスにダメージを与えたが致命傷を負わせることはできなかった。しかし、コキュートスは斬神刀皇を一閃し、語る。
コキュートス「認メヨウ。」
コキュートスは斬神刀皇でメアリーを切りつけた。マッハ5という速さで対応できなかった。そして致命傷だった。
メアリー「時よ戻れ。武技可能性知覚、武技能力超向上、武技剛腕剛撃。」
少し時間が戻り切りつけられる前に戻り避けた。メアリーは感覚を強化し、能力を上げて打撃攻撃をした。メアリーは六色聖典第十席次の人間最強と同程度の力であるがレベル60未満の物理攻撃無効化のコキュートスには効かなかった。六色聖典第十席次の人間最強のレベルは55程度でありその攻撃は効果がなかった。しかし、目眩ましにはなり魔法攻撃を撃つチャンスができた。
メアリー「第7位階魔法、陽光爆裂<シャイニング・バースト>」
コキュートス「効カナイ。」
そうコキュートスはアンデットとは異なりカルマ値は低くない。そのため大したダメージにはならなかった。
そして…
コキュートス「即死ニ至ル攻撃ナラ時間ハ戻セナイ。終ワリダ。」
コキュートスは斬神刀皇でメアリーを切りつけた。マッハ5という速さで…
メアリー「うぅ…」
メアリーは魔力切れと大量の出血で倒れ死亡した。即死耐性というのはナザリック陣営のアインズの絶望のオーラレベル5という相手を即死させる魔法/スキルによる攻撃の対策であり通常攻撃の即死には対応していなかった。メアリーは経験値でさらに強くなることができただろう。それによりコキュートスに勝てたかもしれない。しかし、あまり時間がなかったのだ。
そしてメアリーのみ死亡し、他のリザードマンはナザリック陣営へ隷属化し生き延びることを約束された。
ナザリック陣営は調査のためメアリーの亡骸を持ち帰った。しかし、第5位階魔法蘇生魔法をかけたが蘇らず、第9位階魔法真なる蘇生<トゥルー・リザレクション>ですら蘇らなかった。
メアリーはこの世界とは別の世界の神に証拠を残さないようにいかなる魔法をもってしても蘇らないようにされていたのである。ただこの死体のみをナザリックは保管していた。これでデス・ナイトを作るとどうなるのか?実験するためにだった。しかし、この死体からはデス・ナイトもエルダーリッチも作れないようでナザリック陣営、特にアインズは困惑していた。コキュートスはこの強者に武人として礼を尽くし敬意を払い埋葬することを進言し、アインズはどうにもならない死体であるという考え<ゴミとして捨ててもいいという考え>もあったがコキュートスの意見を取り入れて埋葬することとなった。しかし一応、何かわかるまで調べたいということでナザリック大墳墓の敷地内に埋葬したのであった。
~バハルス帝国にて~
カール「メアリー、死んだのか…」
グレン「メアリーって誰だ?」
カール「いや何でもない。」
そう、メアリーはCIAに連れてこられたのである。カールがCIAを使い過去の時代の犯罪者などに力を与えナザリック陣営と接敵させ、ナザリック陣営がどれだけの強さなのか調べるためだった。時間旅行などもフィラデルフィア実験の応用魔法が可能にしておりたまたま選ばれた不幸な少女がメアリーで神などの演出はカールの化身が行っていた。また、いかなる蘇生魔法を無効にするのはアノスの理屈改変の簡易版<改変>をメアリーに付加魔法をかけたためである。そして望む人生なども与えることはできないあれは嘘だった。生き返ったのは単なる蘇生魔法で所謂、異世界転生ではなかったのである。
グレン「おい、何か隠してるだろ?」
カール「…いずれ話す。私が甘かっただけだ。」
しかし、メアリーのおかげでリザードマンはほとんど犠牲者がなく戦いは終わった。
そしてグレン達はワーカーのチームと合流する。
そこであり得ないほど高額な報酬の仕事があると話を聞いたがカールが疲れた様子だったためグレン達は宿で休むことにした。