ドラゴンボールAT   作:澄ましたガール大好きおじさん

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 大変遅くなり申し訳ありません。(語録無視)


其之百 ピッコロの究極パワー?ネイルと同化!

 

 新ナメック星は未曾有の危機に陥っていた。

 突如現れた巨大なマシンに惑星の半分を包み込まれ、同朋達はそこから現れたロボたちに片っ端から拉致されていったのだ。

 

 拉致られた巨大建造物の中から同朋の気が次々と消えていく。

 それが何を意味するかはいうまでもない…。

 

 そして憤った同胞達がロボ達に戦いを挑み、無惨に散っていく。

 ギリギリ殺さない程度に痛めつけられたのは…殺してはならない理由があるからだ。

 恐らく…あの建物の中では悍ましいことが行われているのだろう。

 現最長老であるムーリはこの事態に頭を抱えた。

 ポルンガに彼らを消してもらうことは難しいだろう。

 とはいえ別の惑星に移住もできない。

 ナメック星人は善良でありすぎるがゆえに同胞達を見捨てて逃げることはできない。

 

 だがこのままナメック星人が皆殺しにされては本末転倒である。

 そんな体たらくを晒しては先代に顔向けができない。

 たとえ彼らに殺されたとしても死んでも死に切れない。

 

 地球の戦士達にこれ以上世話になるわけにはいかないが、そんなことを言っている場合ではないことは百も承知。

 

 刻一刻と仲間達は数を減らしている。

 ムーリは決断を迫られていた。

 

 そんな時である。

 小籠包達が彼女の瞬間移動によって何の前触れもなく彼の前に現れたのは。

 

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 「おぉ…みなさん…よくぞきてくださいました。」

 

 開口一番ムーリは小籠包の手を握った。

 彼のフリーザを倒した戦士達だ、今回もきっと何とかしてくれる。

 そんな希望に満ちた瞳。

 

 「お久しぶりです。頂いたご恩を返しにきました。」

 

 この恩とはまでもない、彼らを移住させる前に散々ポルンガを利用させてもらったことである。

 だかそれこそムーリにとっては筋違いだ。

 あれこそ彼らにとっての恩返しであり「借りを返しにきた」と言われては立つ瀬がない。

 

 「何をおっしゃいます。我々の危機を救ってくださったのです、あれくらいは当然のこと。」

 「おい、そんなことを言っている場合か、さっさと状況を言え。」

 

 小籠包を押し除けてピッコロが彼を見下ろした。

 他の同胞達とは明らかに気配の違う彼にムーリは驚きを隠せない。

 彼は困惑しながらもことの経緯を説明した。

 

 「…想像以上に深刻なようだな。」

 「そうね、それにクウラのスピリットは…想像以上に大きい。」

 

 例の建物、巨大惑星の中心からはクウラのモノと思しきパワーを感じる。

 ナメック星で戦った時とは比較にならないほど大きくなっている。

 

 「ふん、怖気ついてるのなら貴様はここで留守番でもしていろ。このベジータ様がカタをつけてやるぜ。」

 

 鼻で笑うサイヤ人の王子…彼の言葉を無視する。

 怖気ついてはいない。

 仮にそうだとしたら、自分の死に対してではない。

 

 「ベジータ、そんなこと言ってる場合じゃねぇぞ。」

 「言っても無駄だカカロット、好きにやらせておけ。」

 

 ラディッツの手が肩に置かれる。

 俺たちに任せておけ。

 そんなことを言っているように感じた。

 

 ーーー…ほんっと、頼りになる相棒だこと。

 

 こちらにはスーパーサイヤ人が三人もいるのだ。

 如何に相手がクウラと言えど、負ける要素は限りなく低い。

 

 ーーー…でも、この胸騒ぎは何?

 

 早速敵を倒しに出かけた彼らの背中を見つめて思考を回す。

 ナメック星人を攫ったのはロボだとムーリは言っていた。

 敵の気配はクウラのみ。

 流石の彼女でもロボ相手では気配を感じとることはできない。

 無機物にスピリットの概念は存在しない。

 

 「…おい、まさか本当に怖気ついてるわけじゃないだろうな。」

 

 思考を回してるところに邪魔が入る、露骨に舌打ちをしながら流し目を返した。

 

 「…考え事してただけ、嫌な予感がするの。」

 「話してみろ。」

 

 異形の瞳が少し考えるように視線を逸らしてから、彼を見つめ返した。

 

 「ロボがどうのって、言ってたよね。…仮に、クウラが量産コピーされていたら、…そんなおかしな妄想をしてたところ。」

 「フリーザ以上…そう言っていたな?」

 「そしてラディッツ未満。…相手が一人なら問題ないよ。私とマジュニアは間違いなく殺されるけど。」

 

 皮肉たっぷり口角を吊り上げてみせる。

 ピッコロはこの中で間違いなく最弱だ、そしてそれを自覚している。

 

 「そう簡単に殺されてたまるか、知ってるだろう、俺様はしぶといんだ。」

 「そうだった、私がボコボコにしても倒れなかったもんね。」

 「けっ、いつの話をしてやがる。」

 

 あまりにも歪な師弟関係。教えを説き、乞うのではなく。

 どちらが相手を蹂躙できるか?それを競い合う2人の間柄はもはや師弟ではなくライバルに近かった。

 

 「待て、地球の同胞よ。」

 

 背後から響く声。

 そこには、かつて最長老の近衛を務めていた戦士タイプのネイルがそこに居た。

 

 「私も共にいかせてくれ。」

 

 ナメック人にしてはかなりの戦闘力を誇るネイル。

 しかしそれすらも天才戦士であるピッコロからすれば型落ちもいいところ。

 

 「大人しく残ってるんだな、足手まといを守れるほど俺たちにも余裕があるわけじゃない。」

 

 あまりにもストレートな拒絶にネイルは自重気味に笑った。

 

 「そんなことはわかっている。同胞よ、同化は知っているか?」

 「同化…?」

 

 ナメック星人には己が肉体と魂を相手に託すことで…その力を何倍にも引き上げる能力を持っている。

 連れていけ、というのはネイル自身を戦力としてつれていくのではなく、己を糧としていけという意味だった。

 

 「お前と地球の神は本来1つの存在…それ故に本来の力を引き出せていないのだ。一つの存在となれば…あのスーパーサイヤ人にも引けを取らん戦士になるかもしれんぞ。」

 

 その言葉にピッコロの眉根がかすかに動いた。

 

 「この俺が奴と融合だと?馬鹿馬鹿しい、死んでもごめんだぜ。」

 「だろうな、だから私がお前と一つになり、その力を引き出そうというのだ。」

 

 ネイルがここまで食い下がるのには理由があった。

 戦士タイプである彼は幼い頃から訓練を重ね今の力を身につけた。

 しかし…目の前の同胞、ピッコロと名乗る彼は…そんなネイルの生涯を懸けた強さをあっさり踏み越えたのだ。

 彼は己が運命を託すのならピッコロしかいない。

 そう確信したのだ。

 

 「フリーザが我々の星を襲ったあの時…本来私は死んでいた。だったら、ここでお前と同化しても同じこと。」

 

 彼の最後の心残り、最長老を守る責務を全う出来ず、客人にナメック人を救ってもらったこと。

 そして、自らはのうのうと生き延び平和な日々を過ごしている。

 そんな自分が許せない。

 客人に何一つ返せていない己の不甲斐なさが。

 

 「折角の申し出だがお断りだ。人格まで貴様と同化するつもりはない。」

 「そうね、面倒な奴に面倒な奴を混ぜ込んだらもっとややこしくなるし。」

 「…貴様は黙っていろ。」

 「はぁい。」

 

 そういうわけだ、そう言って彼を置いていく二人にネイルは食い下がる。

 

 「安心しろ、お前に干渉はしない。…私はただのきっかけ、言っただろう。あの日死んでいた、私の全てを持っていけ、そう言っているのだ。」

 

 手を差し出した。

 その手を握れば、彼の魂も肉体もピッコロの中に吸収され無になる。

 だというのに、ネイルの口元は笑っていた。

 

 「今のお前では、彼らの足手纏いになりかねん。恩ある地球の戦士を死地に送るのであれば、少しでもその可能性は無くしたい。この手をとってくれ。」

 「…いいだろう、ただし気に入らんようなら…すぐにでも俺の中から追い出してやる。」

 「言ってくれる、素晴らしい贈り物をしてやるというのにな。」

 

 何を感じとったのか、ピッコロは遂に観念した。

 彼のまっすぐな瞳に弟子である悟飯を思い起こさせたのか、或いは故郷を守る指名を全うさせたかったのか。

 ピッコロ自身にもその真意がわからないままその手を握り返した。

 

 「!!」

 

 直後、二人の体が眩しく輝く。

 あまりに眩い光にピッコロも小籠包も目を開いていられない。

 激しい閃光が二人を中心に放たれ、それが収束したころ。

 ピッコロの手を握っていたネイルは影も形もなくなっていた。

 

 小籠包は彼のスピリットを探った。

 微かに感じる、ピッコロの中に眠る小さな小さな気配。

 その代わりに…とてつもなく巨大に膨れ上がったライバルのスピリット。

 

 ネイルは、約束を守ったらしい。

 

 「こ、これが…同化という奴なのか…?」

 

 しかしどうにもピッコロの様子はおかしい。

 何かに困惑しているかのよう。

 脳内に過ぎる様々なネイルの経験、つまり記憶がピッコロの中に共有された。

 それすらも、己の力になっていることがわかり歯噛みする。

 しかも、しっかりと「他人の記憶」と認識できるのだ。

 

 「おめでとう。私くらいなら殺せるんじゃない?」

 「…抜かせ、これでもラディッツの野郎には敵わん。」

 

 みしり、と拳を握る。

 確かに遥か高みに力は高まった。しかしそれだけである。

 この程度ではスーパーサイヤ人の足元にも及ばないのだ。

 

 「しかも、これでもまだ貴様に勝てるかはわからん。」

 「パワーだけは私を超えてるし、ワンチャンスあるんじゃない?」

 「やはり何か隠してやがるな?」

 

 彼女から感じた余裕。

 今のピッコロは小籠包を超えている。それは間違いない。

 それなのに小籠包は彼に薄ら笑いを浮かべたままだ。

 彼の追求にその邪悪な笑みは益々濃くなった。

 

 「めざといな、ラディッツだって知らないのに。」

 「大方、技の完成まで使うつもりなどないのだろう。」

 

 彼女の性格、思想はよく分っている。

 なんなら、彼女が心を寄せているラディッツ以上にピッコロはこの性悪な師匠のことを理解している。

 

 「大当たり、私を殺すなら今のうちだよ?」

 「ふん、まずはクウラの野郎をぶっ潰してからだ。貴様はその後でゆっくりと殺してやる。」

 「精々死なないようにね。」

 「貴様もな?」

 

 戦力を減らす労力をかける時間などない、そんな風に鼻で笑いながらピッコロはサイヤ人達を追いかけるようにオーラを噴き出して飛んでいった。

 向かう先は今まさにロボ達に襲われている集落である。

 遅れて飛んだ彼女は内心冷や汗を流していた。

 

 ーーースーパーサイヤ人?同化?何それずるじゃない!

 

 こっちが必死こいて高みに昇っているというのにインスタントに進化されては溜まったものではない。

 今ならヤムチャの気持ちがちょっとだけわかる気がする小籠包だった。

 

 

 

 

 





 戦闘力更新

 ピッコロ
 基本最大:90万
 ネイルと同化:1000万

 我らがピッコロさんの進化は止まることをしらない。
 レベル上限をあっさりご都合主義で上書きして大幅パワーアップ!
 これなら進化した小籠包を確実に叩きのめせるだろう。

 小籠包
 基本最大:40万
 真気功法:800万
 ???:???

 旦那にすら秘密の隠し玉あり。
 最低でもピッコロは殺せると踏んでいるようだがその実態は…?
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