ドラゴンボールAT   作:澄ましたガール大好きおじさん

25 / 120

 閲覧ありがとうございます!

 悟空と主人公の成長速度がチートなので初投稿です。

 あんころ餅さまいつもいつもありがとうございます!!!!
 頭があがりません(もっとちゃんと推敲しろ)
 感想もめちゃ嬉しいです!ありがとうございます!


其之二十三 超戦士爆誕!!

 

 「悟空君には気の扱い方を学んで貰うね。」

 「おう、よろしくお願いします。」

 「気というのは私たちの中にある生命エネルギー……えっと、生きる力みたいなモノかな。それを感じ取って」

 

 悟空の手を握る。そして、自身の気を彼の身体に少しずつ流していく。身体に微かな力と、熱を、悟空は感じた。

 

 「今のが気。わかった?」

 「なんとなくわかった気がするぞ。」

 「じゃあ、今度は自分の中から、それを探ってみて。あるはずよ、悟空くんの中に、大きな力が」

 「わかった。」

 

 悟空は座り、坐禅を組む。瞳を閉じて意識を自分の中に落とし、溶かしていく。この無機質な空間の中に鼓動の音と、自らの呼吸音だけが響く静寂、そして次第にそれすら届かない深い深い意識の底。

 

 ーーーここからが難しい、さぁ…君はどのくらいでマスターするのかn

 

 ざわ…!

 

 「!」

 「なぁ、こんなんでいいのか?あんまし強くなった気がしねぇぞ。」

 

 まだほんの少しではあるが、確かに悟空は自身の気を表出させ…全身に淡い光を灯している。あの日、かめはめ波を一目見ただけでマスターした天才振りを発揮した。並の人間なら下手をすれば一生かけてでも辿り着けない境地に…僅か数秒で到達したのだ。

 

 

 ーーー出鱈目だなぁ、相変わらず。

 

 「凄い…!じゃあ修行の第一段階はクリアだね!」

 「なぁんだ!意外に簡単じゃねーか!ハハ!」

 「う、うん…ハ、ハハ…」

 「で、次は何をするんだ!」

 「空を、飛んでみようか。」

 「ぶくーじゅつって奴か!」

 

 ここからは奥義の伝授、これは流石に即興で出来るモノではない。考えて見れば悟空はかめはめ波を、気を集中させ放つ事はできるのだ、気に対する理解は常人よりはるかに勝っている、自分の中の気を見つけ引っ張り出す事もそう考えたらこの短時間で出来るのは、納得できる。しかし、今度のは違う、かめはめ波のように気を力任せに放出するのとはわけが違うのだ。気を全身に纏わせてそれにより宙を自在に飛ぶ、このコントロールが難しい、気を掴んだ程度でおいそれと出来るわけがない。

 

 「すげえ!筋斗雲無しに飛べてっぞ!」

 

 そう、できるわけがないのだ。これは鶴仙人が何十年とかけてようやくたどり着いた境地であり気のなんたるかを自覚して1時間とたっていない悟空ができるはずもない。

 

 「面白ェーや!ハハ!これでオラも空中で戦ェる様になったんだな!」

 

 そう、できるはずもないのだ。

 

 「悟空くん、キミ天才だって周りに言われたことない?」

 「何がだ?オラ天ぷらなら大好きだぞ!」

 「…う、うん…その技…あんまり簡単だって言わないでね…一応、私のお師匠様の奥義だから…」

 「じっちゃんのかめはめ波みてえなモンか、だから簡単だったんだなぁ!」

 「やめて!それ以上言わないで!」

 

 小籠包は半ば半泣きだった。ていうか泣いてた。

 

 「次はどうすんだ?」

 「はァ…じゃあ、いよいよ気の解放をしてみようか。」

 「おう、お前ェが武道会でやってた奴だな。」

 「うん、さっきみたいに自分の気を表に出してみて。」

 

 もう、何が起きても驚くまい、彼は天才を超えた超天才なのだ。このまま行けば自分など簡単に飛び越えていくだろう。悟空がまた意識を自分のなかに向ける。程なくして炎のように白い光が湧き上がる。随分と気を高めている様だが、これでは″気の解放″ではなく、高めているに過ぎない。

 

 「もっとだよ、自分の全部を目一杯…曝け出すつもりで。」

 「わかった…!」

 

 悟空の体からゆらめく炎の様な力が徐々に力を増していく。最初はリラックスしていた彼の表情から楽が消えて、険が増していく。次第に青筋すら立てて力みが入る。

 

 ーーーはァァァァ…!

 

 遂には裂帛した気迫をその胎の底から声となって搾り出す。そのあまりの力の高さに彼女は目を見張る。

 

 ーーーすごい…!一体どれだけの力を秘めているの…!?

 

 彼が力を絞り始めて数分、遂にその時が訪れる。

 

 「たァ!!!!!!!」

 

 とてつもない爆風を生み出して周囲の物を吹き飛ばした先に、別人の様に力を増した悟空がそこにいた。″気の解放″を見事に体得したのだ。…だが。

 

 ーーーぷしゅゥゥゥ……

 

「な、なんだこれ…めちゃくちゃ疲れるぞ…」

 

 そう、この技の難しいところはここから、放出した力を自身の身体に維持し充実させねばならない。今彼が行ったのは″全身にかめはめ波″相当のエネルギーを解放させただけにすぎない。″気の解放″とはそれを常時自分の力として保持して…発散せずにとどめておくことで初めて技として完成するのだ。

 

 「それを維持しないといけないの。…こんな風に…ね。」

 

 彼女の全身から気が迸る。大量の力みを伴う悟空とは違う、ごく自然体に全身に気を漲らせている。数日前、大会で見せた時より更に速く、安定しているように悟空は見えた。

 

 「お前ェ…また強くなったな?」

 「早くしないと置いてっちゃうよ。」

 

 数日前から行っている常時気の解放。

 既に彼女はその感覚を掴みつつあった。

 時折緩めてはいるが、直に日常レベルでこの状態を維持できるようになる。

 悟空の修行の邪魔にならないように緩めていたが、もうその必要はなさそうだ。

 

 「やっぱりお前ェは凄ェ…!絶対追いついてやっかんな!」

 「それはこっちのセリフ。私、キミに負け越してるんだから。」

 

 それから一週間…悟空は気の扱いの手解きを受けた。これまでの肉体的な鍛錬ではなく、気という抽象的なモノを扱う修行。初日は気の解放を体得し、そのゴールの遠さを思い知る。

 

 二日目:

 初日の苦戦はどこへやら、或いは師から具体的なゴールを明示されたのが良かったのか。彼は気の解放を維持するまでに至った。

 

 三日目:

 気の解放を体得した悟空はその効果時間を着実に伸ばしていく。不安定さはあるものの、悟空は組み手ができるレベルまで状態を安定させた。

 

 四日目:

 現実世界でちょうど丸一日が経過した。

 数日前、気の扱いをロクに知らなかった悟空とは別人。1秒とたたずに自らの気を解放する。これなら戦闘に扱えるには十分なレベル。次はこの状態を維持する…漸く彼は師匠と同じ修行の段階にたどり着く。気を学ぶという知見では修行完了と言っていい。

 対する小籠包は、流石に睡眠の時は気の解放を解除しているが…この数日でそれを克服しようと試みている。文字通り″日常的″に力を引き出してる状態に辿り着こうとしていた。

 

 五日目:

 悟空に触発されてか、彼女の修行の成果も加速度的に上がっていった。気の解放を継続しながらの悟空との組み手により互いに気のコントロールの精度を更に上げていく。そして彼女は悟空に先んじて常に一定量の気を纏う″完全なる気の解放″を完成させた。

 

 六日目:

 一方悟空も着実に″気の解放″をマスターしつつあった。寝ているとき以外は常に全身に一定量の気を纏う。最早、起きてさえいれば彼の気に劣る攻撃は大きなダメージにならないだろう。そして…常に最大出力を維持し続ける事で二人の気の大きさは格段にあがっていった。

 

 七日目:

 現実世界で丸二日が経過。

 気の解放を完全にモノにした悟空は、気の探索をも会得した。そして改めて自分に力の使い方を教えてくれた師を見上げる。

 自分よりも更に安定した静かな気。例えるのなら…凪一つない穏やかな湖、肉体の頑強さは自分に劣るが、気の扱いは何歩も先を言っている。

 総仕上げに…彼らは組み手ではなく試合をする。

 

 結果は…悟空の勝ち。

 気の扱い″のみ″に特化した彼女はやはり悟空に一歩遅れを取る。

 しかし目的は彼を超えることではなく、彼を鍛えることだ。

 そう言う意味では修行は大成功と言っていい。

 

 ここに対ピッコロ大魔王に向けての修行は…完成した。

 

 

 

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 彼らが壺に入って丸二日と少しが経過した。

 下界ではピッコロがドラゴンボールで永遠の若さを手に入れ、

 武天老師が死に

 国王を玉座から引き摺り下ろし

 犯罪者たちが大手を振って闊歩する地獄。

 

 正にヒャッハー!

 アホヅラ下げた小悪党がマシンガンを乱射し

 手榴弾をBOKAAAAAAN!させる大混乱。

 正に、この世の終わりである。

 

 そして、カリン塔に二人の戦士が戻ってきた。

 

 「カリン様戻ったぞ!」

 「お待たせしました。」

 

 カリンは目を擦り、何度も彼らを見直した。

 別人だ。

 中ではたった一週間ほどしか立っていない筈。

 

 ーーーこ、こやつ…一体どんな修行を悟空にさせたのじゃ…!

 

 悟空だけではない、小籠包と言う少女も大きくレベルアップしている。

 まさに究極レベルアップと言っていい二人の進化。

 

 「…あっちか…すげえ妖気だ…!」

 「お、お主…分かるのか…!?」

 

 悟空はキングキャッスルの方向に意識を向ける…今なら分かる。

 ピッコロ大魔王の禍々しい気配が、

 彼女は、こんな恐ろしい気配を前にしながら一緒に戦ってくれたのか。

 

 「カリン様、行ってくる!」

 「待て悟空…一粒食っていけ。お主もじゃ、小籠包。」

 「ありがとうございます。」

 

 ぽり、ぽり。消耗した体力を回復する。

 二人から迸る恐ろしいほどの力。

 たった一週間で彼らの力は何倍にも膨れ上がっていた。

 

 ーーーこれならば、なんとかなるかもしれん。

 

 胴着の帯を締め直す悟空は、うし!と気合いを入れ直す。

 互いに視線を併せて頷きあうと、改めて塔の主人に向き合う。

 

 「カリン様、お世話になりました。」

 「じゃ、行ってくるぞ、カリン様!」

 「悟空くん、挨拶くらいちゃんとなさい。」

 「いちちち…わかったよ。お世話になりました。」

 「…二人ともよう頑張ったの。」

 

 自信に溢れた二人の戦士…カリンは確信する。この世界は間違いなく彼らによって救われる。

 しかし、惜しい。これほどの達人…それもヒトを導く才覚あるものを戦場に赴かせるのが。

 

 「じゃ、カリン様!オラきっと二人で元気に帰ってくるから!」

 「決して死ぬでないぞ。」

 「ヤジロベーも来るか?連れてってやるぞ。」

 「じょ、冗談じゃねえ!俺は早死にはごめんだぜ!」

 「そっか、じゃあ元気でな!色々ありがとう!」

 

 ヤジロベーの返事を待たずに…悟空はすごいスピードで飛び去っていく。数日前とは完全に別次元、もう人間でねーな。ヤジロベーがポカンとしてるなか、カリンが小籠包をこれ、と呼び止めた。

 

 「…ここに残る気はないか?お主なら更に上を目指せる。師匠のように…仙人にだって達するやもしれぬぞ?」

 「どうして心を読まないのですか?」

 「大事な事は、直接口で交わすべきじゃ、違うかな?」

 「…地獄行き確定の極悪人には勿体無い言葉です。」

 「そうか、気が変わったらいつでも来なさい。100年くらいなら待っててやるぞ。」

 「…はい。ヤジロベー、下まで送ってあげましょうか?」

 「いんや、俺はここに残る。」

 「お主はとっとと出てけ。」

 

 仙猫の無慈悲な切り返しに二人は思わず笑いを溢す。突如現れた下界のモノを数日匿う度量の猫だ、一人増えたところで特に気にしては居ないだろう。

 

 「ではカリン様、今度こそ行ってまいります。」

 「待て、餞別じゃ。」

 

 投げつけられる小さなモノを反射的に受け止める。それは彼の食料でもある仙豆だった。

 

 「う、受け取れません…!」

 「よい、一月断食すれば十分元が取れるわい。」

 「で、ですが…!」

 「貰っとけ、このじーさん、何かやりたくて仕方ねーって顔だ。」

 「お主はとっとと出てけ。…世界の危機を委ねる報酬がそんなものですまんな。」

 「…十分です。大事に使います。」

 「うむ、お主も死ぬでないぞ。」

 

 もう一度、彼女は頭を深く下げ、″行ってまいります″。その一言と共に悟空を追いかけて大魔王の居城へ飛び去っていく。

 

 「振られちまったな。カリン様」

 「…だからとっとと出て行かんか。」

 

 望むものは去り、望まぬものが残る。人生ならぬ猫生はままならない。800年生きた仙猫は小さくため息をついた。

 

 「筋斗雲もあやつらには不要じゃろう…どの道あの娘は乗れんだろうがのう。」

 「?」

 

 悪人とはいえ何人も殺めた元殺し屋″鬼姫″。彼女の行き着く先は地獄だ、そんなモノに筋斗雲は扱えない。いや、もしかすると…今回の功労で多少恩赦がきくかもしれない。

 そんなことを考えながら二人の若人が飛び去った方向をカリンは何も言わず、見つめ続けていた。





 孫悟空
  復活パワーアップ 200=>250
  気の解放習得 250=>720

 小籠包
  気の解放完全習得 180=>700

 ドッカン覚醒完了しました。

 このまま大魔王編完結まで駆け抜けます!

 閲覧ありがとうございました!
 評価・感想いただけますと泣いて喜びます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。