ドラゴンボールAT   作:澄ましたガール大好きおじさん

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 閲覧ありがとうございます!

 思ったよりピッコロ大魔王編が早く終わりそうなので初投稿です。

 誤字報告ありがとうございます!!ドジなおじさんなのでまじで助かります!
 時の亀…ですが…敢えて瓶ではなく、亀としてます。紛らわしくてすみません!


其之二十五 大魔王の最期

 

 ピッコロへと挑む為に飛ぶ二人の戦士は、その異変を感じ取っていた。

 

 ピッコロが、誰かと戦っている。

 相手は天津飯と、ヤムチャか。

 

 その力の差は歴然といえる。

 大魔王の強大な悪の気の前では…超達人である二人ですら赤子同然。

 まさかやぶれかぶれに戦いを挑んだとでも言うのか?

 

 さて、異変というのは…唐突に、ピッコロの気が消えてしまったのだ。気を消す…という技術は…後年地球人達にとって常識の技なのだが、この時の彼らにはピッコロが突然何者かにやられたように感じている。

 

 気になるのは、同時にヤムチャの気も消えたのだ。

 

 一体何が起きている?自爆覚悟で彼に挑み、命を賭けて倒したとでも言うのか?

 そんな甘い相手ではない。

 あの日立ち向かった時より更にその気配は強大な物となっていた。

 その程度で勝てるのなら…悟空は臨死体験をする羽目にはならなかったはずだ。

 

 生き残ったのは天津飯だけの様子。

 二人はアイコンタクトで加速する。キングキャッスルまで後数分とかからない。

 

 到着したそこにいたのは…魔族にトドメをさす天津飯の姿だった。

 ピッコロの姿はない。

 

 「天兄…!」

 「シャオ…!生きていたのか!?」

 

 にひ…ッと笑う妹分とはもう何年も会ってないような錯覚になる。

 ソレほどまでにこの数日は濃密だった。

 更に驚いたのは…彼らがあり得ない程にレベルアップを果たしていると言うことだ。

 

 「…驚いた、この数日で見違えたぞ…!」

 「そんなことより…ピッコロは…!?」

 

 天津飯は…札の貼られた炊飯器を指す。

 

 「俺が封印した。…ヤムチャと一緒に…!」

 「!?」

 「天津飯、封印の必要はねぇぞ…オラと小籠包で倒す…!」

 「馬鹿を言え…!もし…奴の力がお前たちを上回っていたらどうする…!」

 

 彼らが理解不能な強さにまで上がったのは理解した。

 しかしそれとこれとは話が別だ。

 天津飯にとって…ピッコロ大魔王の強さは底が知れない。

 だからこそ、この封印を安易に解くことはできない。

 

 「じゃあいつまでこうしておく気?」

 「…それは…!」

 

 刺すような彼女の視線…天津飯もわかっている。

 できることならピッコロを倒したい。

 

 「彼に任せてみて…」

 「シャオ…」

 「お願い。」

 

 真っ直ぐ見つめられた妹分の視線に…札を剥がした。

 瞬間、夥しい邪悪な気が吹き溢れる。

 炊飯器から、大魔王とヤムチャが飛び出した。

 

 「天津飯…!?どうして…!?」

 

 折角封印に成功したのに…何故…?

 その疑問は…大魔王に立ちはだかる少年の存在が…解答となった。

 

 「悟空…!小籠包も…!生きていたのか!!」

 「ヤムチャ…後はオラに任せてくれ…!」

 

 自信に満ち溢れた友人の顔、その顔を見ると何故かなんとかなる気がする。なんとも不思議な雰囲気だった。

 

 「ほう?小僧…生きておったか…!あいにくだが…俺様は今機嫌が悪い…今すぐにでも貴様を殺しーーー」

 ーーーどご!!!

 

 ピッコロの長々とした語りは最後まで語られなかった。

 少年の拳が頬を打ち抜き…弾丸の様に彼をキングキャッスルの中に叩きつけたのだ。

 

 ーーーみ、見えなかった…!この俺の目をもってしても…!

 ーーー速い…!!悟空のやつ…どうしちまったんだ…!

 

 少年の溢れる気が焔の様に湧き上がる。

 瓦礫の中から立ち上がる大魔王に悠然と歩み寄っていく。

 

 力の差は…歴然だった…。

 

 「ふ、ふふ…嬉しいぞ小僧…この俺様が本気を出すに相応しい相手だ。では見せてやろう…!恐ろしい真のパワーと言うやつを」

 

 ーーーぐぬぬぬぬぬぬぬ…!

 

 ただ気迫をこめただけだと言うのに、地面が揺れている。

 大まかな気の大小しか感じられない二人にも解る巨大な気。

 だが恐怖は感じなかった。なぜなら…

 

 「うゥゥりゃァァァァ!!」

 「おぐ!?」

 

 ソレは…孫悟空のモノより遥かに小さいモノだったからだ。

 

 悟空の鉄塊の様な拳が再び大魔王の頬をうちぬき、

 ごしゃ…と何本かの歯が砕け散る。

 

 大魔王の攻撃は届かない。

 リーチは遥かに彼が有利なはずだ。

 だと言うのに、ピッコロの攻撃は届かず、悟空の烈脚が、豪拳が、大魔王の身体を破壊する。

 彼が得たのは永遠の若さではあるが不死ではない。

 そして、ダメージを即座に回復することもない。

 

 たった数発のクリティカルヒットで、大魔王の身体は満身創痍だった。

 

 「こ、小僧〜…調子に乗るなよ…!」

 

 彼の身体から禍々しい気が噴き出る。

 再び地面がおおきく揺れた。

 悟空を一度死の淵に叩き落とした″爆力魔波″だ…!

 

 「くくく、覚えているか?貴様はこれで死にかけた。あの時は老体故にパワーが堕ちていたが…今度はそうはいかん…!」

 「やってみろ。」

 

 悟空は動かない。

 ピッコロ大魔王を睨み付けたまま腰をおとす。

 

 ーーーバカめ、自信過剰なのも大概にしろ…?受け止め切れるものか…!

 

 全盛期、フルパワーの爆力魔波…その威力は前回の優に3倍はあるだろう強力な一撃だ。

 

 「悟空!逃げろ!ソレを受けるな!」

 「大丈夫だヤムチャ、見ててくれ。」

 「見ててくれって…お前な!!」

 

 改めて、悟空は構えを取り彼の最凶の一撃に備える。

 その様子は大魔王のプライドを大いに傷つけた。

 望み通りに殺してやる…!

 両腕に溜め込んだ気の光を掌に集約し…解き放つ。

 生意気な子猿を粉々にしてやらんと…!

 

 「!!」

  

 ソレを、悟空はあっさり片腕で弾き飛ばしてしまった。

 

 「な…!な…!?」

 「今のがお前ェの全力か。」

 

 ピッコロは目の前の現実が受け入れられずにいた。

 自分の最高の技をあっさり片手で弾き飛ばしてしまう。

 そんな存在がこの世にいてはならない。

 自分は、世界を恐怖のどん底に突き落とした最強最悪の魔族なのだ。

 その自分の渾身の一撃が、こんな小僧に弾かれてはならない。

 

 「これでお前を思いっきりぶっ潰せる!」

 

 悟空の片腕に力がみなぎる。

 焔の様な彼の気が片腕に集約されていく。

 目の前の小僧が受けてたったのだ、これを受けないことは彼の無駄なプライドが許さなかった。

 

 ガードを固める大魔王に…小籠包は哀れに思った。

 少し意識すれば、その攻撃が防げないことなど解るはず。

 防げると思っているのだ、彼は自分が最強であると信じて疑わないから。

 

 悟空の身体が、消える。

 いや、消える程の速度で大魔王に迫る。

 その動きはなんとか目で追えた。

 少年は一直線に迫りピッコロのガード目掛けて拳を撃ち込む。

 

 ーーーごしゃ…!

 

 結果は…無惨と言わざるを得ない。

 大魔王の両腕は砕けほとんど千切れかける程のダメージを負った上に…その拳は…彼の胸を真っ直ぐ突き破っていた。

 

 ーーーごふ…!

 

 紫色の体液が口から逆流する。

 

 ーーー馬鹿な…この、ピッコロ大魔王サマが…!?

 

 拳をひきぬいた悟空は驚きを隠せない。

 ほとんど致命傷だ、だと言うのに大魔王はまだ膝を屈さなかった。

 

 「き、貴様ら…一体何者だ…!この世にこれほどのパワーを持つものなど…。」

 

 大魔王の視線が揺れる…その先にはかつて自分が面白いと嗤った異形の少女がいた。

 

 「そ、そこの女…貴様は異形のモノだろう…!どうだ、我ら魔族に与する気はないか…!」

 

 哀れな大魔王の命乞い。

 これが世界を滅ぼしかけた悪党の末路か。

 彼女は満面の笑みを浮かべて()()()()()()()()()()

 

 「()()()()()()()()()()?化け物の上司はごめんです。」

 「やい!小籠包を一緒にすんなやい!こいつは…良い奴だ!お前ェの仲間になんかなんねーぞ!」

 「……悟空くん、早くトドメを。」

 

 あり得ない、数日までコイツらは簡単に踏み潰せる存在だったはずだ。この孫悟空という小僧だけではない。この小娘も大魔王たる自分を超えている…!

 

 ざり…!

 

 哀れな魔族の王が無意識に後ずさる。彼の魔封波以来の恐怖、アレさえなければ、神龍さえなければ…この世に彼を脅かすモノは存在しないはずだった。血と暴力の限りを尽くす魔族の楽園が手に入るはずだったのだ。

 

 力で支配してきた彼が、力に怯えるとはなんたる皮肉。

 暴力に溺れたモノはその相応しい末路を辿る。

 もうこの世に彼の味方は存在しない。

 

 「お前ェは絶対に、許さねぇ…!」

 

 ーーーか…め…

 

 悟空の両手に光が集約する。かつて自身の大技で蹂躙した技は魔封波と比べるまでもない。アレは()()()()()()()()()()()()()()()だ…!

 

 ーーーや、やばい…アレをまともに食う訳には…!

 

 本能が大魔王のプライドを凌駕した。

 しかし、動けない。

 逃走を図る彼の身体が縫い付けられた様に動かない。

 金縛りの術…。

 魔族の王たる自分が、大魔王たる自分がこんなちんけな技で指先一つうごかせない。

 

 ーーーう、動けん……!

 

 辛うじて動かせる視線が原因を探す。

 悟空の後ろで力をみなぎらせる少女の姿が、そこにあった。

 

 ーーー貴方は、ここで死ね…!悟空くんの手で、死ぬのよ…!

 ーーーこ、小娘ェェェェ!!

 

 憎悪に満ち溢れた、悪の権化の一瞥を受け止める冷たい瞳。

 彼女は時と場合によっては殺しを正当化する悪党。大魔王たる彼は慈悲を与えるべき対象ではない。どんな手を使っても…ここで殺す。冷たい覚悟の光にピッコロ大魔王は最早なすすべがない。

 

 ーーーはァァ……めェェ……!!

 

気の奔流が高まる。彼にもわかる。自分を絶命させるのに十分な一撃…!

 

 しかし…この土壇場で彼はニヤリと不敵に微笑んだ。

 

 「ガハハハ!いいだろう小僧共!滅ぼしてみろこのピッコロ大魔王を!いずれ俺様の意思を継ぐものが必ず現れ…貴様らを殺すだろう!その時まで…精々首を洗ってまっておれ…!ハハハ!ガーハハハハ!」

 

 ーーー波ァァァァァァァァァァァ!!!」

 

 「ぐぉぉ…息子よ…悪の…根を……絶やす…な…よ…ォォォォォォ…!」

 

 その断末魔は誰に届くでもなく…。

 気の奔流に焼き尽くされて…ピッコロ大魔王は完全に消滅した。





戦闘力

 ピッコロ
  魔封波による衰弱 300=>250
  フルパワー 500
  爆力魔波 570

 孫悟空
  龍拳もどき 750=>1500

 小籠包
  金縛りのジツ 600


 国王「封印できたと喜んでたらあっさり大魔王殺してくれました。何あの子。」

 前話と今回を国王目線で考えると草生える

 そろそろなんのプロットもててない23回天下一武道会か近づいてできて怖いです。更新頻度は落ちると思います。
 

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