ドラゴンボールAT 作:澄ましたガール大好きおじさん
スケベ爺さん書くのクソむずかったので初投稿です。
なお、本作のサブタイは″Assassin′s Tale″の略です。
殺し屋はアサシンじゃない?
細けぇこたァいいんだよ!!
今更ながらの注意書きですが、戦闘力ならびに気の解釈は読み手の皆様と乖離があるやもしれません。なんかそれっぽい雰囲気でフーンって流してくれればと思います。よろしくお願いします。
アンケートのご協力ありがとうございます。
とりあえずストック分は見直し完了次第公開します。
この日、パパイヤ島には多くの観光客が訪れていた。3年に一度の天下一を決める大会。武を志す物が一度は夢見る″天下一″。その称号を求めて…あるいは戦士たちの勇士を求めて…世界中から人が集まり…島は大変な賑わいとなっていた。
「凄い人、みんな暇なのね。」
「わざわざ時間を使ったのだろう。なにしろ数日後には天下一が誰か決まるのだからな。」
「どいつも、こいつも、雑魚ばっか。」
「そうだね、誰も彼も天兄の気に比べたら、路傍の石にもならない。」
「シャオ、桃白白様を下したという小僧の気はありそうか?」
「…ダメ、これだけいると、よくわかんない。ごめんね。」
「まあいい、本戦に行けばわかることだ。」
小籠包は、彼らの中で最も気の扱いに長けている。この齢で気を探るという高等技術を習得しているのも彼女だけ、それでも精度は低い。人がごった返す中で一人の戦士を探すとなると更に高い精度が要求される。
もとより期待されてなかったのか大して落胆もされてない悔しさに、足取りが若干重くなる。そんな彼女の心を無視して鶴仙人が視線を向けずに彼女に語る。
「シャオ、お前に仕事だ。…今から亀のクソジジイに会いにいく。お前は奴らから上手いこと聞き出せ。あのジジイは色仕掛けに弱い、その無駄についた乳の使い所だぞ。」
「承知しました。」
そういうアンタもヒトのことは言えんだろ。…そんなことを毒づきながら、襟元のボタンを緩める。
聞けば彼は相当な女好きらしい、手あたり次第に痴漢行為を働き、女性に引っ叩かれるなど、日常茶飯事だとか。武の神様、それでいいのか。
体つきにはそれなりに自信がある。肌の色はともかく、顔立ちも母がくれた可憐な顔立ち。愛嬌さえ振る舞えば大概の男はガードを緩めてくれる。
そうして鶴仙人は受付前のとある一団の前にたどり着いた。一頻り、彼らを煽るとわかりやすく怒気を示す…扱いやすそうな連中で安心した。先に会場に足を運ぶ師の目配せに応える。ここからは自分の仕事だ。
「ご不快な想いをさせて申し訳ありません。老師はあれで…皆様に檄を飛ばしたおつもりなのです。どうか、お気を悪くしないでくださいね。」
出来る限り丁寧に頭を下げながら、視界の端で各々の様子を伺う。黒スーツの老人が武天老師、若い二人はその弟子か…?豚と猫は…彼らの友人だろう。後ろには二人の女性…かなりの美人だ。そんな彼女らに慣れていては異形の自分の色仕掛けは通じないかもしれない。
「むっほ〜♡鶴のやつ…こんなピチピチギャルを弟子にとってるとはけしからん!お嬢さん、あんな奴のもとでなく、ワシの元で学ぶ気はありませんかな♡」
ーーー節操なしか、このジジイ。ヒト様を勧誘するなら目をみて喋りなさい。乳を見るな乳を。
わかりやすく困惑の顔を見せてやる、言葉を選ぶ振りをしながら各々の反応を確認、女性陣どころか、他のメンバーすら呆れ返ってる様子。苦笑いを浮かべてあはは、と笑ってやれば水色の髪の美人さんが老人の頭を引っ叩いた。
「いい加減にしろスケベジジイ!…ごめんねェ、この爺さんはいつもこうだから、許して上げて…私ブルマ、よろしくね。」
「あ、ありがとうございます。私は小籠包、どうぞシャオランとお呼びください。」
「アンタ、師匠と違って礼儀正しいわねぇ。弟子を見習えってのよ。」
「あはは…老師もアレで苦労されてるんです、どうかご容赦を。」
「そうだ、みんなを紹介するわね。」
彼女の紹介で各々、紹介が入る。
スキンヘッドの少年がクリリン、このナリだがかなりの実力者だ。単純な気の大きさなら、自分と餃子とは良い勝負をするかもしれない。
長身の青年がヤムチャ、彼もかなりの実力者だ。気の大きさだけなら負けはしないが…技量の差で十分ひっくり返る。彼も油断ならない相手だ。
黒髪の女性はランチというらしい、当然選手ではないが…何だか彼女からは不思議な気配を感じる。じっと見つめたらニッコリと笑い返された。同性だけど少しばかり緊張してしまう。
豚の彼はウーロンというらしい、武天老師を非難しているが彼も自分の胸をチラチラと覗き見してる、バレてないとでも思っているのか。ストレートにセクハラをしてくる爺さんの方がよっぽど好感が持てる。
猫の妖?はプーアル、変身が得意の様で基本的に何にでも変身できるのだとか。機会があったらその仕組みを学ぶことはできないだろうか。
最後に、武の神…武天老師。ブルマに殴られて鼻血を出してる情けない格好だが…恐らく自分は彼には勝てない。気の大きさもさることながら、恐らく彼のフルパワーを出すまでもなく、技で翻弄される予感がする。彼に敵うのは恐らく天津飯だけだろう。
「孫悟空さんは、いらっしゃらないのですか?」
「あら!孫くんを知ってるの?」
「はい、天下一武道会の準優勝者ですから。」
「ほう、俺たちは眼中にないって訳か。」
「い、いえ!そんなことは!」
「ヤ〜ム〜チャ〜女の子を困らせるんじゃないの!」
「怒るなよ、ちょっと揶揄っただけだろ。」
どうやらこのブルマという女性がこの一団を引っ張る役割らしい。女性の懐に潜り込めたのは予想外だが、結果オーライだ。
にしても、ブルマとヤムチャはやけに距離が近い、そういう関係なのだろうか。…にしては彼から感じる視線に色目を感じるが。
「悟空の奴、まだ来てないんですよ。アイツ、忘れてるんじゃないよな。」
「それは、困りましたね。受付終了まであまり時間はないですし。」
彼には来てもらわなければ困る。桃白白、師の仇を打つのは別に武舞台の上である必要はないが、鶴仙人は彼をそこで処刑されるのを望んでいる。大方、武天老師を見返すだのそういう意図だろう。ここで彼らに恩を売るつもりはないが、少しばかり協力してやろう。
意識を研ぎ澄まし…気の探知を広げていく。一般人、ひいては動物の小さな気配を無視…より大きな…自分よりも大きい気を探る。
「あの〜どうしたんですか?」
「すみません、少し静かに…。」
「え、はい。」
クリリンからの横槍が入ったが、小籠包は集中を切らさない。まるでレーダーの様に気の探知範囲を円形に広げていく。やがて街の外にまで意識が届くその頃…
ーーー!…物凄い速さで動いてる大きな気。…コイツが…孫悟空ね。
この速さならあと数分とかからずにここに辿り着くだろう。意識を外に向けて息を大きく吐き出す。
「彼なら、もうすぐ来ますよ。凄い速さで…ここに向かってきてます。」
「え!?アンタ超能力も使えるの!?」
「秘密です、見せてあげる手の内は最小限にしたいので。」
「なによ〜いいじゃない、ほらアタシにだけこっそり教えなさいよ!」
「ダメです。老師に叱られてしまいますから。」
「…しょうがないわね、許してあげる。孫くんのことわざわざ教えてくれたしね。」
「…では私はこれで…クリリンさん、ヤムチャさん、お互いに頑張りましょうね。」
「おう、アンタなら予選も楽勝だろ本戦で会おうぜ。」
「俺と当たったら手加減してくださいよ〜。」
彼らはあそこで孫悟空を待つつもりらしい。予選会場に向かいながらシャオランは思考に耽る。
自分の実力を十全に発揮して…勝てる見込みは4…いや3割程か。
気の大きさが全てとは言えない。しかし、得てして格上は気の大きな存在である。
ーーー
ブルマ達から立ち去る小籠包の顔は先ほどまでの柔らかな微笑みではなく、感情の色を消した殺し屋の無表情だった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ーーー武天老師様、…お前たちにも話がある。
食事を終え…部屋でトランプを楽しみ…皆が寝静まる頃、ヤムチャは師匠と仲間たち…悟空とクリリンをホテルのロビーに呼び出した。
「鬼姫、という殺し屋をご存知でしょうか。」
「やはり彼奴の話か。もちろん知っておる。」
ーーー鬼姫
ここ数年、突如裏社会に頭角を出した幼き少女の殺し屋。その腕前は…世界一と名高い桃白白に勝るのではとも噂されている恐ろしい存在。
もっとも…その桃白白は既に孫悟空によって倒されているのだが…今の彼らには知る由もない。
「…あの娘が、その鬼姫と言いたいのじゃな?」
「ええ、そうです。」
「えぇ!?あの女の子が、殺し屋ァ!?」
「なぁヤムチャ、誰のこと言ってんだ?」
ヤムチャはことのあらましを説明する。すると悟空からは意外な反応があった。
「な、なんじゃと悟空!?お主、桃白白を倒したというのか!?」
「おう、すっげえ強かったけど、いっぺえ稽古して倒したんだ。」
「ま、全くお前って奴は…どこまで強くなるんだ。」
「で、ヤムチャ。そのショーロンパーって奴は悪ィ奴なんか?」
「わからない、ただ彼女のターゲットは…裏社会の人間…とりわけ極悪人に限られてると聞いている。」
「じゃあ良い奴じゃねえか。」
「悟空よ、例え悪人相手でも、殺しはイカン。たとえそれがヒトの為であってもな。」
「?…じゃあ悪ィ奴ってことか?よくわかんねーぞ。」
「悟空、そいつはすっごい強いんだ、だから気をつけろって話だよ。」
「…わかった!とにかくすんげぇ強ェってことだな?オラ早くそいつと闘えてェなぁ…!」
もう寝静まる夜中だというのに腕まくりして気合いを入れるいつも通りの親友を宥め、師匠に目線を送る。
ーーーこれでいいんですよね?
ーーーうむ、すまんな。
悟空はいつも通りの能天気さで明日が楽しみだぁ…!などと言いながら一人部屋に戻っていった。そんな彼を見送った後に、残された三人はもう少し話を続けることに。
「ところで彼女、悟空を気にしていましたね。」
「ああ、つまり彼女の狙いは」
「悟空、ということじゃな。」
「ちッ…やはり俺たちは眼中になかった訳だ。」
あの時、人好きする明るい笑顔で慌てて取り繕うあの様子が完全に演技であった事に舌を巻く。アレが彼女本来の性格であればどれほど良いか…しかしそれは余りに楽観視が過ぎるという物。
「恐らく…桃白白を倒したことはもう知られておろう。さしづめ…悟空は奴の弟の仇というわけじゃ。…鶴のことじゃ、どんな卑怯な手を使ってでも悟空を殺しにくるであろうな。」
「でも、外部からの攻撃はルール違反です。流石に試合中には仕掛けて来ないでしょう。」
「彼奴は目的の為なら手段を選ばん、試合など二の次に、悟空を殺そうとするだろうよ。」
「そんな…じゃあどうすれば…!」
「安心せい、いざとなれば、わしが悟空の助太刀に入る。」
「武天老師様…流石に観客席からは少し距離があります。何とか俺たちで…」
クリリンの言葉を制して…彼はサングラスを外す。突然何をしたのかわからない彼らだったが…その目元に彼らは見覚えがあった。二人の反応に満足して再びサングラスを掛け直す。
「そういうことじゃ、お主らは自分の事に集中してあれば良い。」
「いや、そうじゃなくて!どーして黙ってたんですか!」
「ワシって有名人じゃろ?ちょっとした変装というやつじゃ♡」
「変装というやつじゃ♡…じゃないっすよ!」
「ワシもたまには暴れたい年頃なんじゃよ♡悟空には内緒じゃよ?♡」
ったくこのじーさんは……。クリリンの心底呆れ返った様子、しかしヤムチャだけは彼の真意を読み取った、その上で敢えて何も言わずに師匠のお茶目な気遣いに一人破顔する。彼が悟空をみているのなら、自分たちは試合に集中すればいい。
ーーー全く…波乱の武道会になりそうだぜ。
思わぬ三人の強敵に対してヤムチャは胸の高鳴りを押さえられなかった。
戦闘力
小籠包 120
天津飯 180
餃子 120
孫悟空 160
クリリン 120
ヤムチャ 110
武天老師 139(公式)
主人公ちゃんですが、この時点で気の扱いはダントツで、天津飯と同じく鶴仙流の皆伝です。技の扱いだけで言うなら多分天津飯より上手いというチート具合。
気の大きさ(戦闘力)で言うと、通常状態なら当時のクリリン程度と思ってください。章の終わりに戦闘力の参考数値を並べるつもりです。
チートキャラにしたくて、思うままに気の探索を習得させちゃったけど、これ後の物語に影響しないよね?ね?
特にマジュニアとか、秒で見つけちゃいそうだけど…まあなんとかなるやろ。
主人公の種族ですが、ご想像にお任せします。
(バレバレな気がするけど)ネタバラシはその内に。
閲覧ありがとうございました。
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