ドラゴンボールAT 作:澄ましたガール大好きおじさん
閲覧ありがとうございます。
クリリンはやっぱりイケメンなので初投稿です。
鋼龍さま。駄犬さま誤字報告してありがとうございます!!
鶴仙士は敢えての表現です。ないわ!って思っても私のセンスが悪いと思ってくださいませ!
殆ど突貫に近い修行を終えた小籠包たち。
昼ごはんを終えてパパイヤ島に向かうべく三人揃って空の旅をする最中、三人はこの3年間の事を語り合った。
二人はクリリン、ヤムチャと共にカリン塔へ上り修行を受けた。
わずか数日でその修行を終えて、カリンから″超聖水″と呼ばれる水と仙豆を与えられたという。
その話に再び脳内でVサインを出す仙猫様に悪態をつく。
ーーー超聖水…なにそれ、カリン様そんなの私達…私に教えてくれなかったじゃない。
恐らく悟空はその超聖水とやらをもらったことがあるのだろう。
自分はあの聖地に正規の手段で入った訳ではないから、教えてくれなくて当然なのだが…。
「超聖水なんて言うが、ただの水さ。カリン様の修行を修めた証の様なモノだ。」
「ふーん。」
納得いかない。
思えばここ最近、自分は何かを教えてばかりだ。
誰かに稽古をつけてもらうというのを久しくされていない。
天界は彼女を受け入れなかったし、マジュニアは稽古というより模擬試合、スパーリングの意味合いが強い。
ーーー独りでなんとかしろって老師も仰ってたし
師からの最後の言葉を反芻してなんとか自分を納得させる。
続いて天津飯達からは当然、彼女が稽古をつけたマジュニアのことを聞かれた。
彼女の印象を全て伝える。
デリカシーゼロな最悪な奴で、
おまけにムッツリドスケベな上に、
自意識過剰の俺様野郎で、
素直じゃないし、
大魔王の息子らしく悪趣味。
でも意外にユーモアのセンスがあるし、
気功法のアドバイスをくれたことは感謝してる。
ムッツリドスケベなサイテー野郎だけど。
お友達か何かか?
それが二人の共通見解だった。
「お、思ったより親しいんだな?」
「?…敵同士だよ。親しい訳ないじゃない。」
「そ、そうか…。」
どう考えても友人に対する憎まれ口にしか聞こえなかったのは餃子も同じだ。彼女はマジュニアと呼ばれる魔族の生き残りを悪の権化と評しているが、実はそこまで悪い奴ではないのかもしれない。
「それで、奴の強さはどうだ。」
「私じゃ勝てない。」
即答だった。
最後の最後、不完全ながら気功法を何とか物にした彼女は何度か組み手をマジュニアとしたが…どう考えても8割程度の力で流されてるように感じた。
その隙をついて何度か地面に叩き伏せてはやったが、その度に″フッ…″と気障な微笑みをしてくれたのは今でも忘れられない。
片や全力、片や余力を残した戦い、お前の力はそんなものかとせせら笑われたのだ。
ただ、地面に倒れ伏したマジュニアの言い訳のように見えなくもないのが悲しいところ。
呑気に思い出を話す彼女をよそに、天津飯は戦慄する。
ここまで極めた彼女をもって″勝てない″と評するマジュニアは一体どれほど強いのか…そして焦りを感じない所から見ると、彼が大魔王程悪人ではないと信頼してるのではなかろうか。
「二人とも、その顔はなによ。」
「いや、随分奴の事を信頼してるんだな。」
「シャオ、優しい顔してる。」
「だって、悟空くんには勝てないからね、彼。」
なんでもない事の様に返す。
これは信頼ではない、憐れみだ。
あれだけ自信満々に挑んで結局悟空に返り討ちにあうのだから、少しは憐れんであげないと可哀想だ。
そう語る彼女の言葉に再び言葉を失う二人。
「ま、待て…孫に会ったのか?」
「最後にあったのは3年前の天界だよ?」
「…なぜ奴がピッコロ…マジュニアに勝てると思うんだ。」
「彼なら、なんとかしてくれるから。」
にひッ、と彼女は笑う。
根拠のない自信、信頼するというのはこういうことを言うのだ。
彼は目の前の逆境を必ず乗り越える。
ピンチを力に変える不思議な力を持つ少年。
彼がいるなら絶対なんとかなる。
現に彼はなんとかしてきた。
立ちはだかる自分を、天津飯を、ピッコロ大魔王を。
だからこそ、小籠包はマジュニアを鍛えることにしたのだ。
孫悟空なら、絶対に乗り越えてくれると信じてるから。
「…今のお前になら分かるか?孫の気の大きさが。」
「それが、感じないんだよね、悟空君の気を」
実は、天津飯達に会う前に、彼女は悟空に会いにカリン塔へ行っていた。3年前の仙猫様の悪口にブー垂れた後、彼に会うために天界へ登る許可を貰いに言ったのだが…
『奴ならもう下界じゃぞ。』
そう言われて、気を探ったが見つけることはできなかった。
その様子を
だから、彼女にも悟空が今どこにいるのか知らない。
天下一武道会で会えるのだからいいかと、特に気にすることなく次に足を運んだのが天津飯たちのいる南の都だった。
さて、そうしているうちにパパイヤ島が見えてきた。
南の都からはおよそ数100km……約1時間余りでここまでたどり着いた彼らは、新幹線もびっくりのスピードである。
これにはヤジロベーも″人間でねーな″と言ってしまうレベル。
パパイヤ島に到着した彼らはその足で真っ直ぐ武道会場へと向かった。覚えのある気配を街の中からいくつか感じる。
クリリンにヤムチャ、その力は大きく増しているようだ。
武天老師もいる様子、残念ながら…その力は変わらない…しかし衰えてもいない様子。
孫悟空の気は…やはり感じない。
あれほど自分と決着をつけたがっていたのに、彼はここに来ていないのか?
「お、天津飯たちじゃねえか!」
背後からの声に三人は振り返る。
ターバンを巻いた逞しい青年がそこにいた。
見たところ気を感じない、一般人だろうか?
ーーー誰?
数秒間の沈黙、訝しげに首を傾げる小籠包に青年は手を叩く。
「あ、そっか!気を消してっからわかんねーのか。これでどうだ…?小籠包?」
直後…目の前の青年の雰囲気が変わった。濃密で充実した気。
この気は良く知っている。
戦友、孫悟空だ。
「ご、…悟空、くん…?」
「な…!?なに!?」
「おう、ほれ…天津飯たちも…これでどうだ?」
頭のターバンをクルクルと外していく。ハリネズミを思わす独特の髪型。成長した孫悟空の姿がそこにあった。
「大きくなったね。」
「お前ェも、相当腕を上げたみてぇだな…!」
互いの拳をごちん、と合わせて再会を喜ぶ2人。
驚くべきは彼の気配の消し方だ。
完全に気を消し…目の前にいた小籠包にすらカケラも悟らせる事のなかったその技術。
それだけで…彼が天界で尋常ではない鍛錬をしたことが伺える。
「辞めたのね、常に気を解放するのを」
「ああ、オラ向きじゃねえし、神様からもやめろって言われたんだ。」
この技術は小籠包にとって脅威以外の何者でもない。
気を探れば、目で見えずとも感じ取れる。
しかし…それが神出鬼没となれば話は別だ。
逆に言えば…隙をつけば彼にダメージを与える余地が増えたということ。
しかし、悟空には無類のタフネスがある。
尋常ではないほど頑強な肉体。
打たれ弱い彼女にはそれがない。
だからこそ、彼女は悟空の選択を羨ましく思った。
「天界でどれほど腕をあげたのか楽しみにしてるぜ孫。」
「ああ、今度はオラが勝たせてもらうぜ天津飯。」
「ふっ、望むところだ。…素晴らしい試合になりそうだぜ。」
互いの旧交を温めるのもその辺に、四人は受付まで急いだ。
そこで待っていた亀仙人一行に悟空はまったく同じ反応をするのだが…同時に武天老師は…小籠包の大人びた成長を見逃さなかった。
「おォ〜♡また一段とデカくなったのぉ〜♡」
「ドコがとは敢えて聞かないことにしますね。」
「じっちゃんも相変わらずだな〜!」
カラカラと笑う悟空に小籠包は薄ら笑いを隠せない。
折角素晴らしい武人なのに、玉に瑕どころの騒ぎではない。
ため息をこぼしながら受付をする。
ちらりと名簿を確認する。目当ての人物の名前がない。
「ジャッキー・チュン選手はいらしてますか?」
「あ〜前々回の…いや〜今回は来てないですねぇ。」
後ろの天津飯に視線を送る。
全てを察している彼は無言で首を振った。
ーーーそっか。残念。
是非一戦交えてみたい相手の一人だったが、彼にその気がないのなら諦めるしかない。
どうせ誘っても断られるのがオチ…いや、自分の身体を餌にすれば或いはーーーそこまで考えたところで彼女の頭に鉄槌が落ちる。
「痛ッ…!」
「シャオ、やめておけ。」
「まだ何も言ってない。」
「破廉恥な事はこの俺が許さん。」
バッチリバレていた。
…いや、普段から彼には破廉恥な発言をされているのだけどそれはいいのだろうか。
「………。」
「なんとか言いなよ天兄。」
ごほん、と咳払いを一つ。
うら若き乙女が往来で乳を強調するな、はしたない。
そんな注意にちゃっかり差し替えられた。
ドスケベ仙人に対して、フォローはされなかったのである。
残りはヤムチャとクリリンだ。あと数分で受付は終了する。
皆が慌て始めるころ…悟空と小籠包だけは落ち着いていた。
ーーー二つの大きな気が、すごい勢いで迫ってくる。
直後、風をも超えた速度で、二人の影が欠伸をする受付員の前に現れた。
言うまでもない、クリリンとヤムチャだ。
3年前から彼らも大きく力をつけた様子。
悟空との再会にお礼と涙を滲ませるのを小籠包は遠目から見ていた。
どう声をかけていいかわからない。
あの時彼をむざむざ殺させたのは自分のせいだと彼女は思っている。
魔族の気配に気遅れし…敵の先制を許した結果、クリリンは命を落とした。
彼の死は、防げたはずなのだ。
人智を超えた力で生き返ったから良かったモノを…本来、この過ちは取り返しのつかないことだ。
さて、そんな風にモタモタしてる彼女をクリリンは見つけてしまう。
「小籠包じゃないか!…お前も、ありがとうな。聞いたよ、悟空と一緒に戦ってくれたんだろ?」
「………。」
「…どうしたんだよ?」
余りにも真っ直ぐな礼の言葉にこう返すしかなかった。
ーーー…ごめんなさい。
深々と頭を下げる彼女を皆は意味もわからず見つめた。
久しぶり、生き返ってよかったね、という話ではないのか?
そんな困惑の空気で凍りつく。
面食らうクリリンだったが、優しく笑い返した。
「…謝るなよ、俺が死んだのは、俺が弱かったせいだ。」
お前のせいじゃない。
小さな肩に手がぽん、と慰めるようにおかれる。
「…むしろ、悪いな。俺のせいで…変な責任感じさせちまって。」
「そ、そんなこと…!」
「生き返ったんだ、悟空とお前のおかげで。ソレでいいじゃないか。」
ごめんはナシだぜ。と親指を立てた拳で、彼女の額をこづいた。
「…ありがとう。」
「…その代わり、武道会で当たったら手加減してくれよ〜?」
「おいクリリン、ソレはちょっと情けないぜ?」
「あッ…ソレは言わないでくださいよヤムチャさん!?」
二人の冗談に凍りついた空気は笑いで解されていく。
つられて、小籠包も笑ってしまう。
「今夜はわしが宿を取ってある。積もる話は宿ですればよかろう。」
話がまとまった所で…亀仙人を先頭に、彼が取った宿へと向かうこととなった。
戦闘力更新
孫悟空
気を消す 0
少し気を入れる 400
神様のもとで修行した悟空、その力の全容は見えない。
気を消す技術をモノにしたことで、小籠包にすら気配を探られなくなった。
気を辿って動きを掴む彼女にとっての天敵足り得る。
クリリン
基本120=>240
かめはめ波:480
あの日見た小籠包の気の解放を見よう見まねで再現中。
気の扱いが上達したことで原作より多少戦闘力が伸びた。
ヤムチャ
基本:130=>220
かめはめ波:440
クリリン同様、気の解放を真似てはいるがうまくいかない。
気の扱いについてはクリリンに分があるのか、少し伸び悩む。
これでも地球上ではかなりの達人。
閲覧ありがとうございました!
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