ドラゴンボールAT 作:澄ましたガール大好きおじさん
そろそろとっ散らかってきたけど大丈夫か不安なので初投稿です。
とある平原二つの巨大な球体が隕石のように落下した。
凄まじい轟音と砂煙、そしてクレーターをこさえたソレは、衝撃に傷ひとつついていない様子。
しばしの間を置いて二つの球体はゆっくりと開く。
中から押し出される様な形で二つの人影が現れた。
小柄な男と大柄な男は、数秒ほどその場に惚けた様に虚空を見つめる。
コールドスリープから目覚めた二人は、ゆっくりと呼吸を再開する。
「はァ…、ほう。なかなかに良い
「辺境の惑星って言うから、もう少し荒れ果ててると思ったがな。」
ナッパが指先で地面を抉る、程よい湿り気を帯びたそれは大地の肥沃さを感じられる。
ここまで自然豊かな惑星はなかなか存在しない、高値で売れるぜこりゃ…などと、査定額を地に落とす筆頭が呟いてるなか、ベジータはスカウターのログを辿っていた。
死んだと思われるラディッツからの音声記録がスカウターに受信されていたのだ。
その会話の内容にベジータは静かにほくそ笑む。
「おいナッパ、ドラゴンボールを知っているか?」
「ん…?ああ、願いの叶うボール、だったか?ありゃ御伽話だろ。」
「くく、ラディッツの野郎が、面白いことを聞いたようだぞ。」
あの野郎、生きてやがったのか。
そんな事を言いながらスカウターのログを辿る。
乱暴にコンソールを叩いて再生終了したスカウターを停止させる。
「マジかよ、おいベジータこいつはとんだ拾い物じゃねえか。」
「面白いのはそれだけじゃないぞ?」
ベジータは迫りくる複数の戦闘力を計測していた。
迫り来る2つの巨大な戦闘力。
その数値は18000と19000!
ベジータにも迫る恐ろしい数値である。
さて、並の戦士であるならこれをスカウターの故障と笑うだろう。
しかし彼はサイヤ人の王子である。
すかさず横のナッパの戦闘力を計測する。
…5000。
これは彼が一年前に自己申告した数値と合致する。
つまり、スカウターは故障しておらずこの計測した数値は真実というわけだ。
「ば、バカな!ありえねえ!スカウターの故障じゃねえのか。」
「ならば貴様のご自慢の5000も大嘘ということになるが、ソレで良いのか?」
「ぅぐぐ…!」
単細胞め…!そんなことを毒づきながらこれは楽しめそうだと。迫る巨大な戦闘力が来るのを心待ちに手頃な岩に座ったその瞬間だった。
ーーーピピピピピ!!
けたたましい警告音。
これは、所有者の戦闘力を大きく超えた未確認生命体を検知した時に鳴り響く物。
ベジータが久しく聞いていなかった音に跳ね起きる。
その数値は……
「に、25000…だと…!?」
「ソレが私の戦闘力って奴?ということは、
「!?」
振り向いた先にはベジータと然程変わらない背丈の女がいた。
その風貌からして地球の原住民であり…恐らく…。
「貴様か?ラディッツを倒したのは?」
「一度は倒したよ。今は私の……なんだろう?同僚?」
要領を得ない女の回答。
わなわなと全身が震える。
恐怖からではない、これは悦びの武者震いである。
「くっくっくっ、コイツはとんだバカンスになりそうだぜ…!」
「今なら見逃してあげる。あのポッドにのってさっさと帰ってくれない?」
そう言いながらも全身から刃のような殺気はダダ漏れ。
今直ぐにでも飛びかかって来そうな様子である。
そんな一触即発の空気をナッパが踏み躙った。
「は!…小娘が!偉そうに…!テメェごときが25000だぁ?ふざけやがって、おいベジータ、コイツは俺がやる。」
「好きにしろ、殺されんようにな?」
ナッパ程度ではウォーミングアップにもならんだろうが、この女の出方を見るにはちょうど良い。
見る限りただパワーを持っただけではないと見た。
冷ややかにナッパを見上げる黄色い瞳が苛立ちに揺れる。
「これが最期よ。さっさと自分の惑星にでも帰りなさい。この雑魚。」
最後の一言がナッパの堪忍袋を引きちぎった。
「この俺が雑魚だと!?テメェ今直ぐにでも殺しーーーァぐ!?」
彼の言葉が最後まで語られることはなかった。
無防備に見せつけられた厚い腹筋をあっさり彼女の拳が打ち貫き、その衝撃で身体をくの字に曲げて、情けなく崩れ落ちる。
「意外に硬い。」
この一撃で殺すつもりだったとでも言うように目をパチクリさせる女はまるでモノでも見下ろすかのような冷たい瞳をしている。
邪魔と吐き捨てる代わりにナッパを後方に投げ飛ばし、ベジータが前に出た。
「そいつは防御力だけは一丁前でな、コイツだけではウォームアップにもならんだろう?サイヤ人の王子である、ベジータ様が相手をしてやろう。」
ベジータの体からオーラが噴き出すころ、悟空率いる戦士達がその場に到着した。
彼が人生で幾度とない本気の戦いに投じようと言う中、女はあろうことかラディッツ目掛けて呑気に手を振っている。
「ごめんラディッツ、一人倒しちゃったかも。」
「嗚呼わかった。トドメは刺しておく。ベジータを頼んだぞ。」
「よろしく。」
まるで自分など眼中にないとでも言いだけ、その事実がサイヤ人の王子のプライドに火をつけた。
「この俺様相手に他所見だとぉ!?…ふざ、けるな!!」
しかし、怒りに身を任せて力が増大するのであれば苦労はしない。
こちらを見ていない生意気な女の横っ面目掛けて放つ渾身の拳。
その頬骨を粉砕して綺麗な顔をぐちゃぐちゃにしてくれる!
そんな憎悪をこめた一撃をこちらを見ないまま女は無造作に捕まえた。
「な…!?ぉぐ!?」
間髪入れずに無防備な腹目掛けて沈み込むボディブロー。
もし、これを受けたのがベジータでなければ間違いなくこのまま倒れ伏していた。
彼は顔中の血管を怒りに馴染ませ、見開いた瞳は赤く血走っている。
己のプライドを傷つけられた怒りに身を任せることでアドレナリンを過剰に噴き出し痛みを忘れさせる。
しかし、ここでその様子を優しく見守るほど彼女は甘くない。無造作に拳を頭上から拳骨よろしく叩きつけてベジータの顔面を地面へと叩きつける。
「ぐ、ぉぉぉ!?」
たった二発の攻撃でサイヤ人の王子は殆どノックアウトされつつあった。
驕り高ぶったその姿勢が隙を産み、その僅かな隙を悪辣に捉えた女は的確に、詰将棋の如くベジータを追い詰めていく。
「ちっ、わかってはいたが、俺たちの出番はないようだな。」
遠くから誰かがそんな言葉を吐き捨てている。
続け様に、頭上から鉄槌のごとく振り下ろされる女の足、地面にめり込むサイヤ人の王子。
「しぶといな。」
感情の一切乗せられていない声。
そんなことはどうでも良い。
極大の屈辱の中、ベジータの頭は実に冴えていた。
口の中に捩じ込まれる湿った土と鉄の味。
ーーーこの、ベジータ、様を、足蹴に…!!
殺す、この女は、絶対に、殺す。
ぷちん、とベジータの中で何かが千切れた。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!?!?」
「!?」
唐突に彼の全身から放たれる禍々しい膨大な気。
不意打ちで女が吹き飛ばされる程のパワー。
「ふ、…はは…!あーははははは!!凄まじいパワーだ!やはり俺は誇り高きサイヤ人の王子!追い込まれる程そのパワーをあげていく!」
「……ッ。」
「さぁ、女。殺してやるぞ。この俺様を殺しきれなかったことを地獄で後悔させてやる。」
唐突に体の底から湧き上がる♾️のパワーに酔いしれ、彼の瞳は赤く染まり、正気を失いつつあった。
力の差は完全に逆転…いや元々の力の差以上に差が開いてしまっている。
仮に、仮にである。
その力を数値化させるのなら。
戦闘力50000
この星の戦士ではどうやっても勝てない存在になってしまった。
更に、状況は悪化する。
「がーーははははは!!雑魚ども!踏み潰してやるぜ!!」
先ほど倒したはずの大男が立ち上がりしかも、満月も出ていないのに大猿に変化したのだ。
ーーーなにが…なにが起きてるの…?
混乱する小籠包の隣に悟空が並び立つ。
「悪いけど邪魔させて貰うぜ。」
「貴様がラディッツの弟か?くくく、良いだろう喜べ。超エリートであるこの俺様が貴様のような落ちこぼれと遊んでやるのだからな。」
悟空が構え、小籠包が半身を引く。
ベジータが深く腰を落としてニヤリと笑った。
第二ラウンド、開始。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
地上ではベジータが今まさに天上のパワーに覚醒したその時。
遥か上空でその様子を見下ろす二人の影があった。
無機質な瞳で見下ろす大柄な男と、艶やかなボディラインが特徴的な女が楽しそうに見下ろす。
「全くバカね?私の支配下にあるとも知らずに。」
今まさに女の魔術による能力強化…【極悪化】による影響で一時的なパワーアップを果たしたベジータを嘲笑う。
「くだらんな、こんな雑魚共にちょっかいをかけてなんになるんだ。」
「いいじゃない、ここは面倒なタイムパトローラも来ないのよ?ソレに、あまり一方的じゃ面白くないじゃない。…あそこのサイヤ人にもサービスしてあげるわ。」
そういうと、トワは細く長い指先を倒れ伏したナッパに向ける。
その体は唐突に膨れ上がり、ブルーツ波抜きに彼の体は魔術によって大猿へと変貌した。
「あッはは!良いわね!元の歴史じゃここまで面白くはならないわよ?」
コロコロとまるで少女のように楽しそうに笑うがその顔は凶悪な笑い顔である。
これだけちょっかいをかけてるというのに、いつも邪魔をしにくるタイムパトローラは現れない。
ーーーやっぱりね。
トワは狙い通りとほくそ笑む。
ここは【まだ】結末の存在しない歴史。
つまりいくらちょっかいをかけても、未来が確定してない以上、時の界王神達が首を突っ込むことは絶対ないのだ。
それはつまり、暗黒魔界復活のエネルギーを集め放題と言うことになる。
今はまだ、大した【キリ】にはならない。
この程度のダメージエネルギーではせいぜい研究所の施設が小一時間回せる程度だろう。
しかし、彼らはこの先もっともっと成長する。
それは【別の世界線】の彼らが証明している。
この先彼らが更に成長したその時に…もっと多くのダメージエネルギーを量産してもらえれば良い。
そうなればもう歴史改変などという面倒な行為をせずとも良い。
好きな時にこの時空の連中を痛めつけて、エネルギーを回収すれば良いのだから。
なんなら、この時空の歴史を今後改竄したとしても、それすら【正史】となる可能性だってあるのだ。
そうなれば流石にタイムパトロールが首を突っ込んで来る可能性があるが、その時はその時だ。
「退屈な戦いだ、トワ…俺は帰るぞ。」
「待って、ミラ。流石にここで彼らが負けて地球を破壊されてもつまらないわ。」
「俺に奴らの手助けをしろと?」
「良いじゃない、あの子、随分面白そうよ?ここで消すには勿体無いわ。」
そういうトワの視線は今まさに孫悟空と共闘する小籠包に向けられた。
ミラの目には超サイヤ人ですらないサイヤ人に痛めつけられる弱者にしか見えない。
「わからんな、お前の考えることは。」
「ふふ、そういうこと。もう少し待てば、きっと貴方好みの戦士になるわよ。」
「良いだろう、しばらく付き合ってやる。」
ため息を一つついたミラ。
腕組をして再び地上を見下ろす。
どれだけ注意深く見ても、やはり雑魚と雑魚の小競り合いにしか彼には見えなかった。
戦闘力更新
小籠包
基本最大5000
気功法25000
界王拳3倍 15000
気功法+界王拳 ?????
瞬間移動で
ささっと帰ってきて、
ささっと現れてベジータをびびらせるオリ主の鑑。
十二分に弱らせてトドメを刺すつもりだった。
孫悟空
基本最大:18000
10倍の重力完全に克服。
オリ主と足し算してもベジータには勝てないが…?
孫悟飯
基本最大:12000〜14000
怒り:28000
万超えのパワーを無理なく引き出すことに成功。
ただし怒りのパワーはそう簡単には引き出せない。
ピッコロ
基本最大:18000
小籠包の二番弟子にして悟飯ちゃんの先生。
この調子なら死ぬことはなさそう…?
ラディッツ
基本最大:19000
地球側最強戦士の一人。
サイヤ人としての冷酷さを持っていながらきちんとわきまえる後年のベジータ的な思想に。
だが、根本はヘタレなので格上相手には少しブルってしまう。
天津飯
基本最大4500
気功法(3倍):13000
+気功砲:26000
完全なフルパワーを出すとなんとベジータを超える…が、凶悪化によりソレどころではなくなった。
クリリン
基本最大4500
種族普通、強化技なし
…随分おくれをとってしまった。
気功法は鶴仙流の禁術の派生技なので、そう簡単には会得できない。
ヤムチャ
基本最大4200
クリリンに同じ、ここまで力の差を見せつけられるとそろそろついていけないと感じ初めているようす。
餃子
基本最大:2000
気功法:3000
なんとか気功法を会得したが、どうしても倍率が出せない。
基本値も低いため、彼もそろそろ限界である。
ナッパ
基本最大:5000
大猿:50000
イキリハゲ、あっさり退場かゴミめ…
と、思いきやトワな魔術により満月抜きの大猿化
やっぱり戦闘力10倍はインチキ。
サイヤ人ずるい。
ベジータ
基本最大:20000
大猿:20万
凶悪化:50000
凶悪大猿:50万
トワの魔術により一時的な超パワーアップ。
調子にのってアドレナリンドバドバなので己の潜在能力が開花したことを疑わない。
大猿化なんてしたら本当に手がつけられなくなる…?