ドラゴンボールAT   作:澄ましたガール大好きおじさん

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 こうでもしないとベジータの立場がないので初投稿です。


ナメック星編
其之七十ニ サイヤ人の秘密?到着ナメック星!


 

 サイヤ人との壮絶な戦いから、およそ1ヶ月と少し…

 ドラゴンボールを求めたZ戦士(餃子除)とブルマは無事ナメック星へと到着した。

 およそ1ヶ月の宇宙航行にて、集中的な重力トレーニングを行った事で彼らは飛躍的な進化を遂げた。

 ラディッツから受け取ったスカウターを元に自前で改良を施したカプセルコーポレーション製のスカウターによる数値は以下の通りである。

 

 孫悟空:18万

 孫悟飯:12万

 クリリン:2万8千

 ヤムチャ:2万5千

 

 クリリンとヤムチャはフリーザの側近にも匹敵する力を身につけた。

 が、サイヤ人との戦いと彼らすら配下に置いているフリーザ軍、そんなイメージもあってか、少々及び腰なのは否めない。

 その認識は正しく、彼らではギニュー特戦隊には及ばない。

 悟飯もパワーだけ見ればギニューにも並び立つが、実戦経験に乏しい。

 

 悟空はといえば、小籠包から貰ったイメージをもとに界王拳の再現に成功。*1

 5倍程度なら無理なく発動することができ、それだけでいうなら戦闘力90万という驚異的なパワーを発揮できる。

 

 しかし、その親玉…フリーザは彼らの想像を超える怪物である。

 おまけに…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 この力を持って尚…彼らは隠密を選択した。

 その理由は簡単だ…界王を名乗る神から…彼らに伝言が来ていたのだ。

 

 ーーー小籠包がラディッツと共にそっちへ向かっている。

 

 ならば、彼らが来るまで…大きな動きはせず、ボールを少しずつ確保する。

 7つ揃わなければ願いを叶えられることはない。

 一つでも自分たちが隠し持っていれば…敵にドラゴンボールを悪用される可能性もない。*2

 

 彼らは岩場の空間にて…ブルマの用意したセーフハウスで更に修練を積みながら小籠包たちの合流を待つことにした。

 

 その間、ナメック星人の子供、デンデと知り合いとなり、原作と多少流れは違うものの、最長老と出会うことが出来た。

 

 「素晴らしい力をお持ちだ。しかし、残念ながら培った力の全てを、引き出せているわけではないようですね。」

 

 彼が目をつけたのはクリリンとヤムチャ。

 気の解放をマスターした彼らに、まだ眠った力がある?

 そんなバカなと、一笑に付した2人だったが、ネイルの強い言葉に押されるがまま、頭に彼の手を置かれた途端、その認識が誤りであったと理解する。

 

 驚く二人に、老齢のナメック人は柔らかく微笑んだ。

 特別なことはしていないと。

 ひとえに2人の努力がここに結実しただけにすぎないと。

 

 2人の戦闘力は大きく向上した。

 クリリン:5万6千

 ヤムチャ:5万

 

 驚異的な進化である。彼らならばこの新たに得られた視野にて更なるレベルアップも可能だろう。

 ソレでも界王拳を使っていない悟空にも遠く及ばない。

 …それで心が折れるのであれば、あの天下一武道会の日に既に彼らは引退している。

 

 さて、そんな諸々があって、到着から更に一週間が経過。

 彼らの元によく知る顔が…何の前触れもなくその場に現れた。

 小籠包率いる、ラディッツとターレス達である。

 

 「久しぶりだなぁ!…なぁ、あいつらは誰だ?」

 「俺の名はターレス、()()お前たちの味方だ。」

 

 あっけらかんと自分と瓜二つの戦士を見つめる悟空だが、彼から感じる悪の気配に警戒を隠せない。

 

 「そう警戒するな、ドラゴンボールの願いを叶えるまでは、お前たちに協力してやる。」

 「その後は、どうする気だ。」

 「この女を貰って宇宙をーーー…おお、怖い。可愛い顔が台無しだぜ?」

 

 じとっとした黄色の瞳を愉快そうに彼は笑った。

 

 要するに、ドラゴンボールの願いを一つもらえば彼らは退散する。

 地球にも、彼らにも害はなさない。

 その言葉には多少の欺瞞があるようだが、今は一人でも多くの戦士が必要だ。

 Z戦士達は最強の戦力であるターレスを一応は味方として受け入れた。

 

 状況はドラゴンボールが2つ、彼らの手元にある。

 しかし、残りの5つは何者かに持ち去られた後だということがわかった。

 

 しかし…ソレが全てフリーザの手元にないことはドラゴンレーダーが証明している。

 3つがフリーザの手に渡り、2つが第三者の手に渡っているというのだ。

 

 その二つのボールの持ち主は…程なくして彼らの前に現れた。

 

 ベジータだ。

 彼は、打倒フリーザの為に、悟空たちに共闘を申し出たのだ。

 …が、残念ながら彼が交渉するには材料があまりにも足りなかった。

 

 ひとつ、彼自身脅威でも何でもないのだ。

 

 地球での死闘を経て、彼は大幅にパワーアップした。

 凶悪化によって得た仮初のパワーを、サイヤ人特有の瀕死回復によるパワーアップでモノにしたものの…それだけである。

 アレから少しばかりの訓練を経て…彼の戦闘力は6万と少し。

 

 ターレスを味方に引き入れている地球人のメンツの中では下から数えた方が早く、同じサイヤ人で言うなら最弱であった。

 これには彼のプライドは大いに踏み躙られたであろう。

 ターレスというドーピングインチキサイヤ人は置いといて、重力トレーニングという知見を持った悟空たちはソレほどに大きなアドバンテージがあった。

 

 二つ、情報の知見でも彼は不利だ。

 ベジータも所詮はフリーザ軍の下っ端であり、持っている情報は幹部の顔と名前と強さ程度。

 そんな情報ならターレスから聞けばいいだけである。

 おまけにベジータが如何にドラゴンボールを隠そうが、彼らにはドラゴンレーダーがあるため、ボールを人質に取ることもできない。

 

 三つ、ベジータは頼み事が究極に下手だった。

 原作は圧倒的な力関係により成立していた彼の高圧的な態度も、「でもお前悟空より弱いじゃん」で一蹴である。*3

 

 ベジータを迎え入れるのは百害あって一理なし。

 満場一致でそう結論付いたのだが…

 

 「どうやって、そこまで強くなったの。」

 

 小籠包のこの一言が状況を一転させた。

 

 「確かにな、ベジータ王子、アンタの戦闘力は精々2万程度だったはずだ。」

 

 凶悪化という事実を彼らは知らない、そしてターレスからしても神精樹無しにギニュー特戦隊を超えるほどのパワーを手に入れる方法には興味があった。

 

 「手を組まない以上、貴様らに言う必要などない。」

 

 彼の淡々とした拒絶文句に小籠包は目を細めた。

 

 ーーーめんどくさ、マジュニアみたいな奴。

 

 裏社会にも、ベジータの様なプライドの高い連中はゴマンといた。こう言う奴には下手に出るのが良い。

 

 「分かった、じゃあ手を組ませて。何なら、願い事を一つ叶えてあげる。」

 「おい!小籠包!正気か!?」

 

 彼女の肩を掴んだヤムチャに何が問題だと彼女は首をかしげた。

 

 「コイツはサイヤ人の【ナニカ】を知ってる。私達の主要戦力はサイヤ人、彼らが更にレベルアップするためです。それに、私たちに必要な願いはマジュニアを生き返らせることでしょう?」

 「だからといって!こんな奴にそこまですることはないだろう!」

 

 ヤムチャは、彼の仲間によって戦友2人が死んだことを忘れていない。

 確かに殺したのはベジータではないが、彼の命令がなければ天津飯たちが死ななかったのは事実であるし、何よりそのことを気にも留めてないベジータの態度が、彼は気に入らなかった。

 

 ヤムチャは徹底的に彼を味方に引き入れることを拒んだ。

 仲間を殺し、この事態を引き起こした元凶が相手だ。

 意固地になるのも当然と言うもの。

 

 しかし、最後には痺れを切らしてターレスが彼の胸ぐらを捕まえ投げ飛ばした。

 岩場に叩きつけられて、力なく地面に滑り落ちた彼を冷ややかに見つめて吐き捨てた。

 

 「雑魚は黙っていろ。」

 

 この場は半ばターレスが支配していると言っても過言ではない。

 

 「何してんの?部外者が余計なことしないで。」

 「…悪かった、そう怖い顔をするな。」

 

 過言であった。どうもサイヤ人は気の強い女には弱いらしい。

 

 「ソレで、どうするの。」

 「いいだろう、ただし、ドラゴンボールで願いを叶えるまでだ。」

 

 フリーザの次は貴様らの番だからな。

 そんな陳腐な捨て台詞をハイハイと聞き流す。

 

 「いいから、教えてよ、サイヤ人の秘密って奴を」

 「…いいだろう。」

 

 ベジータは約束通り…一部のサイヤ人しか知らない種族の特性を語った。

 ソレはサイヤ人は死の縁から蘇る度に戦闘力をどんどん高めるというもの。

 元々彼らの肉体はかなりの頑強さを持つ。

 殆ど致命傷であってもしばらくは生きていられるほどに。

 

 「確かに、そうかも。あの時急に君が強くなったのはそう言うことだったのね。」

 「あの時って、いつのことだ?」

 「忘れたの?ピッコロ大魔王に殺されかけたでしょ?」

 「…あの時か!!」

 

 悟空は間違いなくあの瞬間死んでいた。

 仙人すらも彼の死を断定する程に、彼の体は死んでいたのだ。

 ソレをすんでの所で踏みとどまり、彼は息を吹き返し、戦闘力をかなり向上させていた。

 

 「…さ、サイヤ人にそんな秘密が…!」

 「ふん、貴様は雑魚ばかりを狙っていたからな?お前くらいのもんだぜ?スカウターに警告設定をしていた臆病者は。」

 「その臆病者の下級戦士に遅れを取った王子様はどこのどいつだ?」

 「貴様…死にたいようだな。」

 

 びきり、とこめかみに青筋を立ててラディッツを睨みつけるも、その怒り立つ頭をブルマがポカリと引っ叩いた。

 

 「アンタ達!バトルなら遠くでやんなさいよね!フリーザ達に見つかったらどうすんのよ!」

 「な…!こ、この俺の、頭を…!」

 「なによ、文句でもあるわけ?言っとくけど、アタシを殺したら小籠包が黙っちゃいないわよ?」

 「え!?私!?」

 

 そこは悟空じゃないのか!と思わず突っ込んでしまう。

 ドヤ顔で小籠包の背後に隠れるブルマとベジータを交互に見やる哀れな元殺し屋。

 そんな彼女を憐れみ、クリリンが優しく肩を叩いた。

 

 「小籠包、諦めろ。ブルマさんはそう言う人だから。」

 「えぇ〜…」

 「ちッ…!」

 

 地球人達のそんなコントじみたやり取りに、すっかり毒気を抜かれてしまったベジータは舌打ちと共に怒りを納めた様子。

 またも「命拾いしたな」などと捨て台詞を吐いて…我が物顔で用意されたセーフハウスの中に入り込み、早々に自身の寝床を確保するのであった。

 なんだかんだ彼はしたたかなのである。

 

*1
これには界王様もニッコリ

*2
もっとも、そんなことをしなくてもナメック語が使えなければ願いは叶えられない

*3
彼の名誉の為に言うのであれば、独力でここまで力をつけたことは賞賛に値することであり、そもそも数万単位の戦士が下位の戦士であることが異常事態なのだ。





 戦闘力更新
 孫悟空
 基本最大:18万
 界王拳5倍:90万
 界王拳10倍:180万
 界王拳20倍:360万

 重力トレーニングによりレベルアップ。
 界王拳10倍以上は倍率が上がるごとに加速度的に継戦能力が落ちる。
 原作ベジータ戦でいうところの
 3倍=10倍、4倍=20倍という感覚でいてもらえればと。
 これでもやっとフリーザの足元、宇宙の帝王やばすぎる。

 孫悟飯
 基本最大:12万
 怒り:24万

 5歳児とは到底思えない才能の塊。
 最長老様が手を施せるレベルを超えてしまっているので、本世界線ではスルー

 クリリン
 基本最大:5万6千
 重力トレーニングにより更にレベルアップ、これが頭打ちかと、少しばかり諦觀していたが、最長老様まじパネーっす。
 原作だとここから更に力を増したが…さて…。

 ヤムチャ
 基本最大:5万
 戦線離脱した餃子を除外し最弱の身。
 少しずつ差を広げられるクリリン、自身を大きく突き放したかつてのライバル達に焦りが伺える。
 最長老様の潜在能力解放は彼をどこまで引き上げるのか。

 ベジータ
 基本最大:6万2千
 凶悪化の世界をしっかり自身の中に落とし込む戦いの天才。
 見よう見まねであっさり気のコントロールまで獲得する。
 サイヤ人ズルい、というかベジータもズルい。
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