犬の卍解が強化されてます。
ジジの標的も少し変わってますが、バンビちゃんが一番狙われてます。
ここに来てこいつの卍解…デカいな。弓矢で何回も撃ち抜いてるのに、全然効いてる気がしない。でもおかしいね、あの隊長…所々情報と食い違ってる。その上、何故か本体に折られたと思ってた矢も変だった。以前よりもどう見ても強力…どう見てもおかしい。何か見返りがあるはず。何か…
「どう見る?バンビちゃん」
「どうって…どういうこと?」
「どれだけ刺しても再生する、私の矢は通用しない…逃げ一択じゃない?」
「そうだけど!」
どれだけ逃げても、どれだけ避けても、どれだけ攻撃しても。なんでこいつは倒れない?傷を負うどころかよろけすらしないこの卍解…やっぱり本体を仕留めるべき?それとも…
「逃げないで心臓爆発すれば良いのよ!」
「笑止千万。儂は今、人化の術を使っておる。儂が人である限り、儂は死なん。」
…それだけ?それだけが効果?違う、何か、ああいうのは滅却師最終形態みたいに、デメリットがあるのが常識。詳しいことは聞き取れなかったけど、心臓がないんだから死ぬはず。でも死なないってさっき…
「バンビ!逃げて!」
血装で精一杯蹴飛ばす。バンビは一対多の時に強いから残しておくべき。それに私には聖文字がある。一撃で殺されない限りは死なないし、仮にそうだとしても完聖体になれば即死でも再生する。後はこの隊長をここに留めておくだけ。こんな奴が目の前に出たら、流石に陛下でも苦戦はするはず…
「頭の中こんがらがってもうわけわかんない!」
「そうか」
剣で斬られる。斬られるというよりも、その速さとデカさからすれば叩きつけるの方が正しい。いったい…本当に痛い…でも大丈夫、私は強い。全力で逃げ回れば不意くらいは着けれる。むしろこのまま、倒れたフリをしたままで…
「狸寝入りか?」
「!」
「隊長は今急いどる。せやからワシがやる」
何、このグラサンの男…?もしかして、あの隊長の部下…?なら不意打ちは無理か…。ま、副隊長くらいなら真っ向勝負でも大丈夫。さっさと倒してあの隊長を止めなきゃダメだ。じゃなきゃ、陛下の元へ到達する。なら全力でとめなきゃ…!
「退け副隊長」
「退くわけにはいがっ」
殴り飛ばして進む!見えてるぞ隊長!私が後ろから撃ち抜けば、一歩くらいは止まる。そうすれば。
━なぁんか、甘い匂い、してきたなぁ?━
聞き覚えのある声と共に、視界が変わる。そんな、バンビちゃんの爆発受けてまだ生きてるなんて…強いな、この隊長。
「可哀想なリーベちゃん」
「なんや、助太刀か?」
「っ…ぁぁぁああ!!邪魔ぁジジ!」
ジジを殴り飛ばす。空振り。やっぱりそうだ。左右の反転は確実。視界が変わったことから前後の逆転も確実。あとは上下だけど…それもしてないで確実。足元に地面があるからね。
「ジジはこっち!」
掴んで投げる。五番隊隊長とは反対方向に。どうにか出来てると良いけど…ま、とにかく逃げるかな。ジジはこういう時に厄介だからね。んじゃ、さよなら!
「逃げよった!」
「リーベちゃん!?」
「さよならね、さよなら!」
雨竜の元へ走る。そろそろ、苦難の手の影響か、万全のバンビちゃんくらいには苦戦する程度に疲れてきてる。いや、これは流石にキツイよ。いっそこれ外したり…は出来ないね。そういや、これ外したら滅却師の力失うかそのままかの大博打だったんだ。博打自体嫌いじゃないけど、身を滅ぼす博打は流石に嫌いよ。
「っ雨竜」
「どうした」
「リーベ・クラング。いったい何があった」
「犬が、七番隊が…!」
「あぁ、倒れたよ」
「え?」
「それよりも、霊王宮から二人落ちてきた。そっちに目を向けるべきだ」
「うぃ…」
雨竜に見放されたのでさっさと行く。が、途中で足を止める。なんだか、嫌な予感というか。なんだかおかしい気配を感じる。何も感じないのに、何かいる。何かいるというのも、勘のようなもの。おかしい。どこかでこの感覚を味わったのか?何だか、どこかで同じような目にあった気がする。
「っ…!」
「あ?…ぉお!」
更木剣八…!?あんなに派手に動いて存在を感知できなかったから、てっきり生きてるけど微弱な存在になってるのだとばかり…心臓撃ち抜いたのに、なんで生きてんのさ!?いや、そういうやつなのは聞いてたけど、なんで!しょうがない、聖別の対象になる前に滅却師の力失うのは嫌だけど…苦難の手を外す!
「滅却師…最終形態…!」
「俺の眼帯見てぇなもんか、それ。お前、やっぱり良いな!」
と、さぁ始まるぞ!って時に更木剣八の周りを大量の水が飲み込んだ。咄嗟に上に上がる。更木剣八も付いてきて、そのまま殴られる。嘘でしょ、滅却師最終形態の身体能力に血装も上乗せで、追いつけないの?やっぱり化け物…でも、さっきの水は誰がやったんだろ?水を操る能力なんて、誰もいないはずだし…
「まさか」
「更木剣八かぁ…強そうだ。想像通りに。」
「あぁ?邪魔すんじゃねえよ!」
まずいね…まずすぎて私の性格がブレるくらいまずい。片方は死神の化け物、更木剣八。片方は滅却師の化け物、グレミィ。滅却師最終形態の使い損にしないためにも、なんとかしなきゃ…
「大丈夫だ。僕は今、滅却師最終形態を使わなかった君を想像した。苦難の手も元通りだ」
「なんでそんなことしてくれた」
「…リルトットに頼まれてね」
リルトットガチ恋勢である説が多いグレミィ君。
尚リルトットからしてみれば友人程度の扱いの模様。