遊戯王 スノーホワイト/ブラック   作:xxxg

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第二十四話 「この辺から主人公が間違えられそうな気がする」

千鳥 LP5000 手札4

零士 LP5000 手札2

魔法・罠/《マクロコスモス》

 

 

田中 LP4700 手札2

宮沢 LP4700 手札3

モンスター/《スクラップ・ツイン・ドラゴン》

魔法・罠/リバース×1

 

 

スクラップ・ツイン・ドラゴン 星9 地 ドラゴン族 攻3000/守2200

 

 

「それじゃ改めて、私のターン、ドロー!」

 

 千鳥の声にはさっきまでとは違う気迫のようなものが伺える。

 

「こっから流れが変わるといいんだけどな」

 

 ケイトが言った通り、ライフは僅かに勝っているとはいえ、状況は千鳥たちの方が不利だ。

 

「どうだろうね。でも、あの二人ならきっと勝てるさ」

 

 フユは彼らの勝ちを確信しているようだ。

 

「私は手札から魔法カード《大嵐》を発動!」

 

 フィールド中央で暴風が発生した。

 

「クソッ!罠カード《荒野の大竜巻》を発動!この効果で表側表示の《マクロコスモス》を破壊!」

 

 暴風とは別に砂混じりの風が起こり、《マクロコスモス》のカードを飲み込んだ。

 

「なあフユ。どうして《大嵐》で両方共破壊されるのに、わざわざ《荒野の大竜巻》を発動したんだ?」

「セット状態の《荒野の大竜巻》は、破壊されたら強制的に表側表示のカードを破壊する効果があるんだ。そうなると、あの状態だったら表側表示のカードは《スクラップ・ツイン・ドラゴン》だけだから、それを回避するっていうのが狙いの一つなんじゃないかな」

 

 ここ最近増えた白雪姫フユの解説コーナー。

 

「この効果でカードを破壊されたプレイヤーは、カードを一枚セットできるが、どうする」

「・・・・・・・」

 

 千鳥は少しの間考え込んだ。

 

「いいえ、その効果は使わないわ。私はモンスターを一枚セットしてターンエンド!」

 

 

千鳥 LP5000 手札3

モンスター/リバース×1

 

 

「よし、それでいい」

 

 思わずグッと拳を握るフユ。

 

「え、何がいいんだ?」

 

 英雄がまた聞いてくる。しかしフユは

 

「すぐに分かると思うよ」

 

とだけ言っておいた。

 

「俺のターン、ドロー!」

(ツイン・ドラゴンの効果でがら空きにして、畳み掛けてやる)

「俺はまず、《甲虫装機 センチピード》を召喚!」

 

 このデュエル二回目の登場。

 

「行くぜ!俺は《スクラップ・ツイン・ドラゴン》の効果で・・・・アレ?」

 

 そこでハタと気付く。

 

「バウンスするカードが無ぇ・・・」

 

 そう。千鳥達のフィールドには伏せモンスターが一体だけ。《スクラップ・ツイン・ドラゴン》の効果は自分のカード一枚と相手のカード二枚が存在しないと発動できない。

 

「下手にカードを場に出してもこっちが不利になる可能性が増すだけだから、その効果を逆手に取らせてもらったわよ」

 

 千鳥は笑ってみせた。

 

(となるとどうする?次の除外野郎の手札には、確か《邪帝ガイウス》がある。モンスターを場に残しておくのはマズイ・・・。あの伏せモンスターが仮に戦闘破壊でモンスターを特殊召喚するカードなら、戦闘を行うのも、そのまま放置するのも危険だ。だが効果破壊でモンスターを特殊召喚するタイプだったら・・・)

 

 かなり悩む【甲虫装機】使い。

 

「どうするのかしら?攻撃する?しない?」

 

 ここで千鳥が精神的に追い込みをかけた。

 

「あ〜、クソ!俺は手札から《おろかな埋葬》を発動!デッキから《甲虫装機 ギガグリオル》を墓地へ送る!」

 

 《おろかな埋葬》も何げに今回二度目の使用。タッグデュエルならではと言えばならではである。

 

「そして墓地の《甲虫装機 センチピード》を除外し、ギガグリオルの効果発動!場のセンチピードの装備カードとなり、装備モンスターの元々の攻撃力を2000にし、貫通効果を得る!ついでに手札の《甲虫装機 アーマイゼ》も装備だ!」

 

 センチピードの右腕にドリルが、左手に短剣が装備された。

 

 

甲虫装機 センチピード 星3→6 攻1600→2000→2200/守1200→1800

 

 

「イチかバチかだ!《甲虫装機 センチピード》で、伏せモンスターに攻撃!ピードドリルナックル!」

 

 センチピードのドリルがセットカードを貫いた。

 

「やったか!?」

 

 

千鳥&零士 LP5000→LP3800

 

 

「残念、セットモンスターは《ガスタの希望 カムイ》!よってリバース効果で、チューナーモンスター《ガスタ・イグル》を守備表示で特殊召喚!」

 

 

ガスタ・イグル 星1 風 鳥獣族 チューナー 攻200/守400

 

 

「しまった!」

 

 しかし冷静に考えていれば効果破壊の方がよかったかもしれない。カード効果で破壊されてリクルート効果を発動できるのはガルド、ファルコ、スクレイルの三枚。しかもファルコは表側表示の時のみ効果を発動するから、あの状況では二枚しかない。それに対して戦闘破壊がキーとなるのは五枚。圧倒的に戦闘破壊の方がリスクが大きい。

 

「こうなったらヤケだ!《スクラップ・ツイン・ドラゴン》で《ガスタ・イグル》を攻撃!スクラップ・ツインバースト!」

 

 一瞬で破壊されたイグル。しかし千鳥は内心、

 

(ラッキー!)

 

なんて考えていた。

 

「《ガスタ・イグル》の効果発動!デッキから《ガスタの静寂 カーム》を特殊召喚!」

 

 物静かな少女が風と共に現れた。

 

 

ガスタの静寂 カーム 星4 風 サイキック族 攻1700/守1100

 

 

「チィッ!ターンエンド」

 相手に焦りが見える。

 

 

宮沢 LP4700 手札1

モンスター/《スクラップ・ツイン・ドラゴン》《甲虫装機 センチピード》

魔法・罠/《甲虫装機 ギガグリオル》《甲虫装機 アーマイゼ》

 

 

「オレのターン、ドロー。―――――――オレは《ガスタの静寂 カーム》の効果を発動。墓地のカムイとイグルをデッキに戻し、カードを一枚ドロー」

 

 そこで千鳥は一つ大事な事に気付く。

 

「あ、そうだ。後でカード返してよね」

「当たり前だ」

「いやそれこのシリアス展開で言うことじゃないでしょ」

 

 苦笑しながら言うフユ。

 

「確かにな。――オレは《ガスタの静寂 カーム》をリリースし、もう一度《邪帝ガイウス》をアドバンス召喚」

 

 再び召喚された帝。

 

「《邪帝ガイウス》の効果で、《スクラップ・ツイン・ドラゴン》を除外」

 

 ほとんどのモンスターがこの効果の前には無力。《スクラップ・ツイン・ドラゴン》も例に漏れず闇に飲み込まれた。

 

「そしてガイウスで《甲虫装機 センチピード》を攻撃」

 

 ガイウスは禍々しい気弾を放った。

 

「だが、アーマイゼを墓地に送ることで、装備モンスターは破壊されない!」

 

 

田中&宮沢 LP4700→LP4500

 

 

甲虫装機 センチピード 星6→3 攻2200→2000/守1800→1200

 

 

「さらに装備カードが墓地へ送られたことにより、センチピードの効果で《甲虫装機 ギガウィービル》を手札に加える!」

「・・・・・オレはこれでターンエンド」

 

 

零士 LP3800 手札3

モンスター/《邪帝ガイウス》

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 《スクラップ》を使う田中はドローしたカードを確認する。

 

(《スクラップ・ハンター》か・・・。壁にする以外にないな。だがこの《スクラップ・カウンター》なら、デカい反射ダメージも与えられる)

 

「俺はモンスターを一体セット。そして《甲虫装機 センチピード》を守備表示にして、カードを一枚セット。ターンエンド!」

 

 

田中 LP5200 手札1

モンスター/《甲虫装機 センチピード》リバース×1

魔法・罠/《甲虫装機 ギガグリオル》リバース×1

 

 

 片膝をつくセンチピード。

 

「私のターン、ドロー!――――私は《邪帝ガイウス》で《甲虫装機 センチピード》を攻撃!」

 

 再びセンチピードを襲う邪悪な気弾。今度は身代わりはいない。

 

「私はカードを一枚セットしてターンエンド!」

 

 

千鳥 LP3800 手札3

モンスター/《邪帝ガイウス》

魔法・罠/リバース×1

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ドローしたカードを見て、《甲虫装機》の相手の顔つきが変わる。

 

(これは・・・、いけるんじゃないか?)

「俺はセットモンスターの《スクラップ・ハンター》をリリースして、《甲虫装機 ギガウィービル》をアドバンス召喚!」

 

 ゾウムシみたいなモンスターが地響きを上げて現れた。

 

 

甲虫装機 ギガウィービル 星6 闇 昆虫族 攻0/守2600

 

 

「さらに魔法カード《死者蘇生》を発動し、《甲虫装機 センチピード》を蘇生!さらに墓地のアーマイゼをセンチピードに装備!」

 

 

甲虫装機 センチピード 星3→6 攻1600→1800/守1200→1800

 

 

「レベル6のモンスターが二体・・・。まさか・・・!」

「そのまさかだよ、お嬢さん。俺はレベル6のギガウィービルとセンチピードでオーバーレイ!―――二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよ、《甲虫装機 エクサビートル》!」

 

 金色のカブトムシのような装甲の大型モンスターが召喚された。

 

 

甲虫装機 エクサビートル ランク6 闇 昆虫族 攻1000/守1000

 

 

「《甲虫装機 エクサビートル》の効果発動!このカードがエクシーズ召喚に成功した時、どちらかの墓地のモンスター一体をこのカードの装備カードにできる!そしてそのモンスターの攻撃力の半分の数値だけ攻撃力・守備力がアップする!俺は《甲虫装機 ギガグリオル》を装備!」

 

 金色カブトの右腕がドリルになった。

 

「ということは、2000の半分の1000プラスであのカブトムシの攻撃力は2000か」

 

 と言う英雄の言葉を

 

「いーや、3000だ」

 

ケイトが訂正した。

 

「どうしてだ?」

「装備カードとなっているギガグリオルの効果によって、エクサビートルの元々の攻撃力は2000となり、さらにエクサビートルの効果で攻撃力が1000ポイント上がり、その合計は・・・」

 

 

甲虫装機 エクサビートル 攻1000→2000→3000/守1000→2000

 

 

「うわっ、本当に3000になった!」

 

 これに驚いたのは千鳥でも零士でもなく英雄。

 

「まだまだ行くぜ!!俺はさらに装備魔法《甲虫装機の魔斧 ゼクトホーク》をエクサビートルに装備!これでさらに攻撃力が1000ポイントアップし、このカードの攻撃宣言時に、お前達は魔法・罠カードを発動できない!」

 そして左手には斧が握られる。

 

 

甲虫装機 エクサビートル 攻3000→4000

 

 

「バトル!《甲虫装機 エクサビートル》で《邪帝ガイウス》に攻撃!ビートルブレイク!!」

 

 エクサビートルのドリルがガイウスを貫いた。

 

 

千鳥&零士 LP3800→LP2200

 

 

「キャアアッ!!」

「うっし!ターンエンド!」

 

 

宮沢 LP5200 手札0

モンスター/《甲虫装機 エクサビートル》

魔法・罠/《甲虫装機 ギガグリオル》《甲虫装機の魔斧 ゼクトホーク》リバース×1

 

 

「オレのターン、ドロー」

 

 零士はドローしたカードを見た瞬間、小声で「来たか・・・・・」と言ったように千鳥には聞こえた。

 

「オレは手札から魔法カード《魂の解放》を発動。このカードの効果で互いの墓地から合計五枚までのカードを除外する。オレはオレ達の墓地の《ガスタ・ガルド》、《異次元の偵察機》、《ガスタの静寂 カーム》、《邪帝ガイウス》と、お前達の墓地の《甲虫装機 ホーネット》をゲームから除外」

「ヤッベ!ホーネットいたの忘れてたー!」

 

 相手の反応を見る限り、どうやら本当のようだ。

 

「さらにオレの墓地にモンスターがいないことにより、このカードを特殊召喚できる。―――出でよ、《ガーディアン・エアトス》」

 

 召喚されたのは美しい純白の翼を持ったモンスターだ。

 

 

ガーディアン・エアトス 星8 風 天使族 攻2500/守2000

 

 

「ここに来てエースのお出ましかよ。だがどうする?攻撃力じゃエクサビートルには勝てないぜ?」

「そんな事は分かっている。オレはモンスターを一体セットし、さらにカードを一枚セットして、エンドフェイズ時に除外した《異次元の偵察機》を攻撃表示で特殊召喚」

 

 

零士 LP2200 手札0

モンスター/《ガーディアン・エアトス》《異次元の偵察機》リバース×1

魔法・罠/リバース×1

 

 

 いつだって冷静かつ無表情な零士。

 

「フン!カッコつけやがって!俺のターン!」

(モンスターさえドローできればこっちの勝ちだ!)

「ドロー!」

 

 引いたカードは・・・・・・。

 

(クソ、罠カードか・・・)

「一つ宣言する」

 

 唐突に喋りだした零士。

 

「次のターン、お前達はエアトスの攻撃を受けて敗れる」

「何だと!?」

 

 圧倒的不利に追い込まれているのは明らかに零士達の方だ。どう考えてもありえない。

 

「そんなセリフは状況を見て言うんだな!」

「・・・・・恐れているな?オレの宣言通りになることを」

「ふ、ふざけんじゃねえ!!誰がビビるかよ!!」

「だったらエアトスを攻撃してみるがいい」

「上等だよ!」

 

 【スクラップ】使いはもう爆発寸前だ。

 

「おい、落ち着けって!これは挑発だ!」

 

 パートナーの言う通り、これが挑発なのは誰の目から見ても明らかだ。

 

「うるせえ!!バトルフェイズ!!!」

 

 もうほとんど周りが見えていない。

 

「エクサビートルが攻撃宣言をする前に罠カード《攻撃の無敵化》を発動。これでエアトスは破壊されない」

 

 エアトスの前に半透明な障壁が出現した。

 

「!?おいちょっと待て!そのカードはそっちの嬢ちゃんのカードだろ?なんでさっきガイウスが攻撃された時に発動しなかったんだ?」

 

 これを言ったのは【甲虫装機】の方。

 

「もちろん、きっと零士が必要とするだろうなって思ってたから温存しといたのよ」

「だからどうした!?エクサビートルで《ガーディアン・エアトス》に攻撃!ビートルブレイク!!」

 

 衝撃は受けるものの、エアトスは無傷だ。

 

 

千鳥&零士 LP2200→LP700

 

 

「へー、久しぶりに鉄壁入ったね」

 

 こんなことをこの状況で言うのはフユ以外にいませんわな。

 

「味方のカードを自分のもののように扱って楽しいか?」

「イチイチカンに障る野郎だな・・・!!俺はカードを一枚セットしてターンエンド!」

 

 

田中 LP5200 手札1

モンスター/《甲虫装機 エクサビートル》

魔法・罠/《甲虫装機 ギガグリオル》《甲虫装機の魔斧 ゼクトホーク》リバース×2

 

 

「おい、お前・・・・・・・馬鹿だろ?」

 

 そこにまた零士が焚きつける。

 

「てめえ・・・!!いい加減にしろよ!?何が馬鹿だっつうんだよ!?」

「エクサビートルには互いの表側表示のカード一枚を破壊する効果がある。それを使えば良かったものを」

「うるせえ!!どうせ次のターンで終わりなんだ!別に大したことじゃねえよ!」

「・・・だそうだ。決めてやれ、千鳥」

「オッケー。―――私の、ターン!!」

 

 ドローした直後、千鳥の口角が上がった。

「私は《ガスタの巫女 ウィンダ》を反転召喚!」

「そ、それはさっきセットしたモンスター!何でお前が《ガスタ》のモンスターを!?」

 

 【スクラップ】の方が零士を指差した。

 

「最初にオレが発動した《ガスタの交信》で回収したモンスターだ」

 

 さも当然のように、零士は言った。

 

「いやそれよりも、これでレベル2のモンスターが二体・・・。エクシーズ召喚か!?」

「その通り!――私はレベル2の《異次元の偵察機》と《ガスタの巫女 ウィンダ》でオーバーレイ!―――――二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れて、《ダイガスタ・フェニックス》!」

 

 甲高い鳴き声を上げて現れたのは緑色の炎を纏った怪鳥だ。

 

 

ダイガスタ・フェニックス ランク2 風 鳥獣族 攻1500/守1100

 

 

「さらに私は罠カード《異次元からの帰還》を発動!ライフを半分支払うことで、除外されたモンスターを可能な限り特殊召喚する!私が特殊召喚するのは《ガスタの静寂 カーム》、《ガスタ・ガルド》、あとついでに《邪帝ガイウス》!!」

「・・・・ついでは余計だ」

 

 零士がぼそりと言った。

 

「あっちは零士が伏せてたカード。うん、案外いいコンビだね。互いに味方をフォローしあえてて」

 

 フィールドに舞い戻ってきた美少女、小鳥、帝。

 

 

千鳥&零士 LP700→LP350

 

 

「おおーッとぉ!!ここに来て千鳥選手と零士選手のライフが残りを切ったー!!」

 

 ここがクライマックスだと読んで秋人が場を盛り上げる。

 

「そして私はレベル4の《ガスタの静寂 カーム》にレベル3の《ガスタ・ガルド》をチューニング!―――シンクロ召喚!羽ばたけ、《ダイガスタ・イグルス》!」

 

 シンクロ素材となったのはカームとガルドだが、現れたのはウィンダールとでっかいイグル。

 

 

ダイガスタ・イグルス 星7 風 サイキック族 攻2600/守1800

 

 

「さらに!今墓地へ送られたカームとガルドをデッキに戻して《ガスタの交信》を発動!私が破壊するのはあなた達のその伏せカード!」

 

 黄緑色の雷が伏せカードに直撃した。

 

「《くず鉄のかかし》がやられたか・・・。だが、どうしてご都合主義みたくそんなカード持ってやがった!?」

 

 それ言っちゃダメだよ【スクラップ】の人。と言いたくなるような発言。

 

「このカードなら、けっこう前から手札にあったけど?」

「何だと?」

 

 そこに零士も介入する。

 

「コイツが《ダイガスタ・スフィアード》を召喚した時のことを思い出してみろ」

「《ダイガスタ・スフィアード》を召喚した時・・・・・・・」

 

―――このカードが召喚に成功した時、墓地の《ガスタ》と名のつくカード一枚を手札に加えられる。私は《ガスタの交信》を手札に加えるわ!

 

「あの時か・・・!!」 

「《ダイガスタ・フェニックス》の、効果発動!エクシーズ素材を一つ取り除く事で、フィールドの風属性モンスター一体は二回攻撃ができる!」

「だからどうした!?フェニックスにしろ、イグルスにしろ、その程度の攻撃力じゃエクサビートルは倒せねぇよ!」

「風属性のモンスターならもう一体いるわよ」

 

 そう言って千鳥が視線を送ったのは、《ガーディアン・エアトス》。

 

「それでも攻撃力は2500!エクサビートルの足元にも及ばねえ!」

「そんな事は最後のカードを見てから言ってもらえる?私は手札から《シンクロ・ギフト》を発動!!イグルスの攻撃力を《ガーディアン・エアトス》に与える!」

 

 エアトスが緑色のオーラを纏った。

 

 

ダイガスタ・イグルス 攻2600→0

 

 

ガーディアン・エアトス 攻2500→5100

 

 

「攻撃力5100・・・・!!」

「宣言通りだと・・・!!」

 

 二人共声が震えていた。

 

「バトル!《ガーディアン・エアトス》で《甲虫装機 エクサビートル》を攻撃!精霊のオペラ!」

 

 エアトスは超高音の声を発した。それが衝撃波となってエクサビートルの装甲を貫く。

 

 

田中&宮沢 LP5200→LP4100

 

 

「最後にもう一度エアトスで攻撃!フォビドゥン・ゴスペル!」

 

 技名は変われど、やることは変わらない。

 

「うわああああああァァァッ!!!」

 

 

田中&宮沢 LP4100→LP0

 

 

「決ぃまったアアアッッ!!!二回戦第二試合を制したのは、千鳥と零士だ――――!!!」

 

 秋人の実況で沸き上がる歓声。

 

「これで勝敗は最終戦にもつれ込んだ――――!!」

 

 連戦となる零士はデュエルリングに残り、千鳥は戻り際に肩をポンと叩いて彼に話しかけた。

 

「頼んだわよ」

「ああ。―――――オレは、この戦いに敗けるわけにはいかないからな」

「・・・・・?」

 

 零士は次の対戦相手をジッと見つめていた。その眼はいつもより鋭い気がした。

 

 




 今回禁止カードである《異次元からの帰還》が使われる描写がありましたが、すぴばるに投稿した時点では制限カードだったのでご勘弁を。それと2014年10月1日のリミットレギュレーションに引っかかっているカードが現状ではあと二回ほどでます。
 それにしてもサブタイ通り作者の中では零士君の主人公度がドンドン上がってきている気がします。っていうかもうデュエルフェスタ編の主人公は零士でいいです。次回とその次はさらに零士が主人公します。
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