遊戯王 スノーホワイト/ブラック   作:xxxg

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第三十四話 「社長-ブラコン+コーヒー+無職=元キング」

 今日はデュエルフェスタ決勝戦。長い長〜い『デュエルフェスタ編』もいよいよ佳境である。

 

 

 

「さあ、今日はデュエルフェスタ決勝戦!!長かった『デュエルフェスタ編』もついに佳境だぁ――――――ッ!!!」

「あの、秋人君。似たような言葉を、ついさっきどこかで聞いたような気がするんだけど・・・」

 

 久々のセリフがやんわりとしたツッコミ。ドンマイ、校長!

 

「では決勝で闘うデュエリスト達の登場だ!!まずは、15戦14勝という圧倒的実力で勝ち上がってきた、チームACE!!」

 

 スタジアムの生徒はワッと歓声を上げた。フユ、零士、ケイト、英雄の反応は相変わらず。千鳥も慣れた様子だ。

 

「そして対するは、こちらも圧倒的実力で勝ち上がってきたチームD!!」

「D?」

 

 チーム名を聞いた途端、千鳥が首をかしげた。

 

「どういう意味?」

「D・・・・・。まさか・・・・!!」

 

 フユがハッと何かに気がついた。

 

「○ンクーガノヴァの・・・」

「いやそれ○パロボプレイしたことある人+αぐらいしか分からないでしょ」

 

 すると

 

「だったらダークネスのDか!?」

「いやいや、○ンピースにちょいちょい出てくるあの『D』じゃねえか?」

「あるいは『大好き○ルーノちゃん』の『D』か・・・」

 

他三人も勝手にボケ出すので、

 

「いい加減にしろテメェら!!捌ききれるかこんな量!!それから零士はあんまりボケないで!アンタ数少ないシリアス担当なんだから!!」

 

そりゃあ千鳥もキレるわな。しかしまたフユが口を開いた。

 

「あ、なるほど」

 

 またボケる、そう思って千鳥は内心ツッこむ準備をする。

 

「ドラゴンのDか。捻りはあんまりないけど、シンプルでいいんじゃないかな」

 

 が、しかし、それはなかった。

 

「え?何言って・・・」

 

 千鳥は言いながら相手のチームの方を見やった。そして彼女も納得する。

 

「あっ、あれ龍一じゃない」

 

 そう、相手チームの先頭を行くのは坂木龍一。皆覚えてるかな?フユの思惑では元々ACEには英雄ではなく龍一が入る予定だったのだ。しかし彼はフユと闘いたいという意志からフユの誘いを断ったのだった。そこからは想像にかたくない。別の人間をチームに誘い、チームDを結成し、ここまできたということだ。

 

「まずは対戦カードの発表だ!!全員モニターを見てくれ!!」

 

 これで全視線がデュエルリングの上に設置されたモニターに向く。

 

第1試合 不屈野 英雄VS小谷 信人(おだに のぶと)

 

第2試合 霧谷 千鳥VS芦田 義通(あしだ よしみち)

 

第3試合 前田 ケイトVS徳山 清(とくやま きよし)

 

第4試合 天城 零士VS豊橋 寧々(とよはし ねね)

 

第5試合 白雪姫 フユVS坂木 龍一

 

「最後の最後で、やっとまともそうな順番だな」

 

 ケイトが一人ぼやく。

 

「それでは対戦するデュエリストはリングに上がってくれ!」

 

 サクサク進行していくよ、今回は。

 

「英雄、頼んだよ」

 

 フユが英雄を見据えて言った。

 

「ハッハッハ!任せとけ!」

 

 当の英雄は普段の1.5倍くらい自信満々だ。昨日麻理亜に勝って調子に乗ってきているというのは見当がつく。

 

「これは、敗けるだろうな・・・」

 

 零士が近くで囁いた。

 

「・・・だろうね」

 

 フユもそれに同意。

 そんな彼らの心配も知らず、デュエルリングに上がった英雄。相手の方は腕組みをして静かに佇んでいた。

 

「おう!待たせたな!」

 

 英雄は挨拶感覚でそんなことを言う。

 

「フゥン、この俺を待たせるとはいい度胸だな」

 

 喋り方といい、雰囲気といい、どことなく社長っぽい。(DMの方)

 

「二人の準備が出来たところで、デュエルフェスタ決勝戦第一試合、スタートだぁ―――――ッ!!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

英雄 LP8000

 

 

信人 LP8000

 

 

「行くぞ。俺のターン、ドロー」

 

 先攻は社長っぽい人。

 

「手札から《調和の宝札》を発動!手札から攻撃力300のドラゴン族チューナー《伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)》を墓地へ送り、カードを二枚ドローする!さらに《伝説の白石》の効果を発動!このカードが墓地に送られた時、デッキから《青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)》を一体手札に加える!」

「やっぱりあの人のデッキは《青眼の白龍》を主軸としたデッキみたいだね」

「さらに俺は《正義の味方 カイバーマン》を召喚!」

 

 ブルーアイズの被り物を被って、髪を伸ばした社長らしき人物が現れた。

 

 

正義の味方 カイバーマン 星3 光 戦士族 攻200/守700

 

 

「カイバーマンの効果発動!自身をリリースすることで、手札から《青眼の白龍》を特殊召喚する!」

「何!?」

 

 カイバーマンが白い光に包まれて消えた。

 

「現れよ、我が魂!!《青眼の白龍》!!!」

 

グゥオオオオオオォォォォォォォッ!!!

 

 最早説明の必要もないだろう。デュエルモンスターズの顔とも言えるモンスター。ちなみに初期イラストバージョン。

 

 

青眼の白龍 星8 光 ドラゴン族 攻3000/守2500

 

 

「俺はカードを二枚セットしてターンエンド!」

 

 

信人 LP8000 手札3

モンスター/《青眼の白龍》

魔法・罠/リバース×2

 

 

「たとえ攻撃力が3000だろうと、倒せないはずはない!俺のターン、ドロー!―――俺は《E・HERO エアーマン》を召喚!」

 

 いつも以上に自信過剰でも、いきなり制限カードを握っているチートドロー力は相変わらずのようだ。

 

 

E・HERO エアーマン 星4 風 戦士族 攻1800/守300

 

 

「俺はエアーマンの効果で、デッキから《E・HERO アナザー・ネオス》を手札に加える!さらに《融合》を発動!手札の《E・HERO ザ・ヒート》とフィールドのエアーマンを融合!」

「あのバカ!またフィールドのモンスターで融合しやがって!」

 

 ケイトが舌打ち混じりに言った。

 

「まあ、今回の場合はカードのサーチもしたかったのかもしれないし、この状況でブルーアイズに勝てるのはガイアかグレート・トルネードぐらいだからね」

 

 フユも一応の弁護をする。

 

「融合召喚!来い、《E・HERO Great TORNADE》!」

 

 突風と共に現れた、嵐の戦士。

 

 

E・HERO Great TORNADE 星8 風 戦士族 攻2800/守2200

 

 

「グレート・トルネードの効果発動!このカードが・・・」

「説明は不要だ!」

 

 相手は英雄の言葉を遮った。

 

「グレート・トルネードは融合召喚に成功した時、相手フィールドのモンスターの攻撃力と守備力を半減させる効果を持つ」

 

 英雄の代わりに説明をする社長っぽい人

「分かってるんなら受けてもらう!ダウンバースト!!」

 

 

青眼の白龍 攻3000→1500/守2500→1250

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 (おそらく)嫁カードの力が半減しても、眉一つ動かさない。

 

「行くぜ、グレート・トルネードで《青眼の白龍》に攻撃!」

 

 グレート・トルネードの攻撃がブルーアイズに迫る。

 

「そんな単純な攻撃が、この俺とブルーアイズに通用すると思うな!!」

 

 しかし一喝。

 

「速攻魔法、《エネミーコントローラー》!!」

 

 でっかいゲームキューブのコントローラーみたいなのが出現した。

 

「コマンド入力!↑↑↓↓←→←→AB(適当)!!」

「いや適当て!!」

 

 もちろん千鳥のツッコミ。と、それはともかくこのコマンドが入力されると、グレート・トルネードは片膝をつき、防御の姿勢を取った。

 

「防がれたか。なら俺はカードを一枚セットしてターンエンド!」

 

 

英雄 LP8000 手札3

モンスター/《E・HERO Great TORNADE》

魔法・罠/リバース×1

 

 

「フン、その程度か。俺のターン、ドロー!―――貴様に一つ言っておくことがある」

「何?」

 

 社長っぽい人は英雄を指差してこう告げた。

 

「このターンで、貴様を倒す!」

「なっ、やれるもんならやってみやがれ!」

「喚くかずともすぐに引導を渡してやる。俺は手札から《竜の霊廟》を発動。このカードはデッキのドラゴン族モンスター一体を墓地に送り、それが通常モンスターだった場合、もう一度デッキからドラゴン族モンスターを墓地へ送ることができる。俺はデッキから《青眼の白龍》を墓地へ送り、《竜の霊廟》の効果で《伝説の白石》を墓地へ送る!さらに《伝説の白石》の効果でデッキの《青眼の白龍》をデッキから手札に加える!そして手札から《トレード・イン》を発動!今手札に加えた《青眼の白龍》を墓地へ捨てて、カードを二枚ドローする!」

 

 ロングロング台詞アンドデッキ圧縮。

 

「さらに手札から《死者蘇生》を発動!甦れ、ブルーアイズよ!!」

 

 二体目の白き龍。ちなみに石版バージョン。

 

「そして《青き眼の乙女》を召喚!」

 

 その名の通り青い瞳と白い髪を持つ美少女が召喚された。

 

 

青き眼の乙女 星1 光 魔法使い族 チューナー 攻0/守0

 

 

「あのカードの名前をネットで見たときこれ絶対本家の『王の記憶編』の人だと思ったんだけどねー」

 

 フユが誰にともなしに呟くと社長っぽい人がキッと睨み付けた。

 

「俺だって○サラなんじゃないかなって期待したわ!!」

 

 その眼は微妙に潤んでいるように見えた。

 

「・・・・ッ!さらに俺は手札の《暴風竜の防人》を装備カードとして蘇生した《青眼の白龍》に装備!」

 

 白髪の青年がブルーアイズにまたがった。が、特にステータスの変化はない。

 

「次に攻撃力が半減している《青眼の白龍》に、レベル1の《青き眼の乙女》をチューニング!シンクロ召喚!粉砕せよ、《蒼眼の銀龍》!!」

 

 分かりやすく表現すれば、銀色の《青眼の白龍》と言ったところか。

 

 

蒼眼の銀龍 星9 光 ドラゴン族 攻2500/守3000

 

 

「バトル!《蒼眼の銀龍》でグレート・トルネードを攻撃!白銀の爆裂疾風弾(バーストストリーム)!!」

 

 銀龍の口から波動砲並みのビームが発射された。無論グレート・トルネードはチリ一つ残さず消滅する。

 

「くっ、だが罠発動、《ヒーロー・シグナル》!デッキからレベル4以下の《E・HERO》を一体デッキから特殊召喚する!」

 

 そこまで言ったはいいが、考え込む。

 

(それにしても、どのモンスターを特殊召喚する?手札には《ミラクル・フュージョン》があるから、次のターンアブソルートZeroを召喚できれば《蒼眼の銀龍》と相打ちして、相手のフィールドを一掃できる。となると、水属性がいいか・・・)

 

 っていうか《ミラクル・フュージョン》持ってたのならさっさと使えよ、みたいに思う読者もいるかもしれないが、それこそが英雄が英雄たる所以。

 

「どうした?さっさと壁モンスターでも召喚したらどうだ?」

「言われなくても!俺は《E・HERO アイスエッジ》を守備表示で特殊召喚!」

 

 小さい氷の戦士が現れる。前回は《超融合》のコストという、《ダーク・ヴァルキア》みたいな扱いだったが、今回はちゃんと登場。

 

 

E・HERO アイスエッジ 星3 水 戦士族 攻800/守900

 

 

「ならば《青眼の白龍》でアイスエッジを攻撃!滅びの爆裂疾風弾!!」

 

 これもブルーアイズの代名詞とも言える技だ。

 

 

英雄 LP8000→LP5900

 

 

「馬鹿な!?守備表示にしていたのにダメージを受けているだと!?」

「《暴風竜の防人》を装備しているモンスターには貫通効果が備わるのだ!」

 

 社長っぽい人は思いっ切り見下した目をしている。

 

「くっ!だが、このターンで俺を倒すなど・・・」

「ならば見せてやろう!リバースカードオープン!《リビングデッドの呼び声》!特殊召喚するのは、さっきシンクロ素材とした《青眼の白龍》!」

 

 復活したブルーアイズは、もちろんステータスも戻っている。

 

「さらに速攻魔法《銀龍の轟咆》を発動!このカードの効果で墓地のドラゴン族通常モンスターを一体特殊召喚する!」

「ま、まさか・・・!!」

 

 社長っぽい人は両腕を上げた。

 

「見るがいい!そしておののくがいい!!ワハハハハハハハ!!!」

 

 そして三体目のブルーアイズが天空から舞い降りてきた。Vジャンプの付録バージョン。

 

「さっきから気になってたけど、いちいちバージョン説明せんでいいわ!!」

 

 千鳥のツッコミはともかく、三体の《青眼の白龍》が揃うのはやはり壮観。

 

「・・・・・・!!」

 

 英雄も呆然と立ち尽くしている。

 

「トドメだ。《青眼の白龍》二体でダイレクトアタック!滅びの爆裂疾風弾!!!」

 

 二つの青白いビームが英雄に襲い掛かった。

 

「グアアアアアアアアァァァァッ!!!」

 

 

英雄 LP5900→LP0

 

 

「フハハハハハハハ!!強靭☆無敵☆最強!!!粉砕☆玉砕☆大喝采!!!」

 

 ・・・・・こんなハイテンションなモブキャラも、たまにはいいもんだね。

 

 

 

「決勝戦第一試合は、チームDの勝利だぁ――――――ッ!!」

「クゥッ・・・・。スマン」

 

 戻ってきた英雄は完全に意気消沈していた。自信満々だった分、ショックが大きい。

 

「ま、うっすら予想はしてたけどね」

「二回戦もそうだったけど、お前勝ってすぐは簡単に敗けるよな。調子乗って」

「お前が油断したらロクなことにならないということがよく分かった」

 

 さらに追い討ちと言わんばかりにチームメイトから精神的に責め立てられる。本来なら千鳥が間に入るべきだが・・・。

 

「・・・・・・・・」

 

 何故かうつむいている。

 

「あれ?どうしたの千鳥?」

 

 そう言えば、と思いフユが話しかけた。

 

「え?あ、ああ。なんでもない」

 

 そうは言うものの

 

(どうしよう・・・。次の私まで敗けたら、もう敗けられないだけじゃない。皆の士気まで落ちる・・・!皆でここまで頑張ってきたのに)

 

内心では不安で一杯だった。

 

 そんな千鳥の不安を他所に、フユは微笑みかけた。

 

「次は千鳥の番だね。頑張って。君なら大丈夫だよ」

「・・・・・当たり前でしょ」

 

 千鳥は精一杯に意地を張る。そして口を結んだ。

 

(敗けられない、絶対に・・・!!)

 

 




 【青眼】はストラクの登場で一気にガチデッキに変貌しましたね。最近のストラクは歴代キャラのデッキを改良したものになっていますが、皆さんは誰のデッキを元にしたストラクが発売されてほしいですか?作者は一周してキャットちゃんなんかいいんじゃないかな、なんて思ってます。ゲームでも異様に強かったので。あ、作者が弱いだけか。
 それはさて置き、次回はここまでデュエルフェスタ敗けなしの千鳥のデュエル。相手は一体どんなドラゴンデッキを使ってくるのか。こうご期待。
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