遊戯王 スノーホワイト/ブラック   作:xxxg

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第四十九話 「本家遊戯王、五作目が発表されましたね。一年前に」

 さて、前回精霊世界に入った途端、かなりの高さから落下した四人。果たして無事なのだろうか?

 

(ん、んん・・・)

 

 フユは自分が地面に倒れているのを感じた。つまり生きているということだ。だが目の前は真っ暗。それもそのはず。だって目を閉じているのだから。

 

(こういうのって、どこかの世界に転生させられたりするんだよね。最新の○ーク・ファイブの世界とかだったらいいなぁ)

 

 だが様々な理由からそれはないなと判断した。

 一つは前回からまた長編が始まったのにいきなり転生とか無茶苦茶だということ(もうすでに別世界にいるけど)。

 そしてもう一つはさっきからフユの顔に何かが乗っかっているということだ。感触的に人のお尻であると想像できた。いきなり人のお尻に踏んづけられた状態で転生なんて前代未聞である(そういう話もあるかもしれないが)。

 

(これは新年一回目からあるんじゃないのか?○oloveる展開)

 

 そう。某ラブコメ漫画のお決まり展開として主人公がヒロインの誰かの股間にダイブするということがある。この場合主人公はフユ。ヒロインは可能性的に春ということになる。そう考えるとフユの息使いは荒くなってきた。すると上の方から声が聞こえた。

 

「白雪姫君。もう少しで俺、そっち方向へ目覚めてしまいそうなんだが・・・」

 

 聞こえてきたのは男の声。それも聞いたことのある声だ。顔面に乗っかっていた男が離れたので、フユは起き上がってそれが誰なのか確認した。

 

「いやー、それにしてもお互い五体満足で良かったよ」

 

 秋人だった。

 

(何で毎回毎回春さんとイチャイチャできそうな時にこの人が絡んでくるんだ・・・)

 

 フユが明らかに嫌そうな顔をしたが秋人は気にせず勝手に喋りだした。

 

「だがしかし困ったな。零士と桜木さんはどこへ行ったのやら」

「二人は一緒じゃないんですか?」

「ああ。別々の場所に落ちたようだ。落下の途中でかろうじて見えたんだが、あの二人はそんなに離れていなかったからおそらく一緒にいるだろう」

 なら早速探しに行きましょう!とフユが言おうと口を開いた時、

「おふた方、ここでしたか!」

 

そう言って駆け寄ってくる人影が二つ。《カオス・ソルジャー ―開闢の使者―》と《召喚師セームベル》だった。

 

「カオス・ソルジャー!それにセームベルも!」

「お兄ちゃーん!!ヤッホーイ!!」

 

 セームベルが思いっ切りジャンプして抱きついてきた。今までと違いちゃんとした重みがあったのでフユは少しよろけた。

 

「おっとと。半透明じゃないし、質量がある辺り、やっぱりここは精霊世界ということで間違いないんだね」

 

 改めて二人は周りの景色を見渡した。

 家や店があるなど、見た目は彼らの住んでいる世界と大差ない。そして今のところは人、というよりモンスターはカオス・ソルジャーとセームベル以外見当たらない。

 

「それより、カオス・ソルジャー。春さんと零士とはぐれてしまったんだ。近くにいると思うんだけど・・・」

「それでしたらご安心ください。先程協力者から二人を保護したと連絡が入りました」

 

 フユはホッと胸を撫で下ろした。

 

「となってくると、問題は俺達だな。いくらなんでもこの格好は目立つだろう」

 

 フユと秋人の着ている物はアカデミアの制服。そもそもこちらの世界にはいるはずのない存在なのだ。

 

「それでしたら変装等されてはいかがですか?ちょうどすぐそこに○ン・キホーテがありますし」

「いや何でこっちの世界にも○ン・キホーテがあるの!?」

 

 フユの意見も頷ける。マスターズガイドなんかだと、基本的に戦ってばかりみたいなイメージの方が強い。まだこちらに来て時間は経ってないが、この世界、かなり平和な印象を受ける。

 

「つい最近まで少しの間名前がドン・○ウザンドホーテと改名していたのですが、語呂が悪いというのと何よりラスボスの名前を使っているので苦情が殺到して元に戻したという経緯があります」

「ドン・○ウザンドホーテ!?そりゃ名前長すぎるよ!!っていうかそもそも僕達も服を買えるお金なんて持ってないよ!」

「ご安心ください。私の口座から卸せるだけお金を卸してきましたから」

 

 そう言うとカオス・ソルジャーは鎧の内側からパンパンに膨らんだ革財布を見せた。

 

「口座ってこの世界銀行まであるの!?」

 

 とまぁそんなこんなで四人はドンキへ直行し、フユと秋人は衣装チェンジしたのだった。

 

 

 

「・・・で、何でまた僕はこんな格好させられるのオオオオォォォォォォ!!!!?」

 

 フユの格好は白い長髪のカツラに白い帽子に白手袋。青の全身タイツの上に青い模様の入った白い僧侶服。要するに《サイレント・マジシャン Lv8》のコスプレなのである。

 

「いやいやなかなか似合ってるよ白雪姫君」

 

 そう言う秋人はというと、以前のデュエルフェスタの時みたいなMCの格好だ。

 ○ン・キホーテを出た御一行は人通り、というかモンスター通りの多い道を歩いていた。《切り込み隊長》やら《砦を守る翼竜》など、かなり多種多様なモンスターがいる。しかしほぼ全ての視線が、このキテレツパーティーに注がれた。

 

「ね、ねぇ。やっぱり僕の格好は無理があったんじゃない?不審そうな目を感じるし」

「それは杞憂じゃないですか?」

「今のお兄ちゃん、っていうかお姉ちゃんすっごい綺麗だよ」

 

 フユのモンスター二人が言うように、フユに向けられる視線はどちらかというと美少女に見とれている者のそれだった。

 そうこうしていると、四人の進む方向からやって来る人影にフユはドキッとした。今のフユと同じ風貌。だがその顔は憂いを帯びている。《サイレント・マジシャン Lv8》ご本人である。

 

(ここでまさかの本物登場!?マズイって!!どうするの二人共!?)

 

 フユは普段のように心の声でカオス・ソルジャーとセームベルに話しかけたが、全くの無反応だ。

 

(このタイミングで無視ィィィ!?ふざけてないで何とかしてよぉ!!)

 

 などと内心シャウトしていたが、サイレント・マジシャンが近づくにつれ嫌な汗が吹き出してくる。5メートル、3メートルとその距離はどんどん縮まっていく。そして四人と一人は何事もなくすれ違った。それから十数秒程歩くとフユは立ち止まって大きく息をした。

 

「はぁー。ドキドキしたぁ。・・・・・でも何で無反応だったんだろう?」

「こちらの世界でもコスプレをする者が時々いるんです。特にBMGさんなんかは大人気でして・・・」

「そんなことより、何で無視したんだよ二人共」

 

 早速文句を言っている。

 

「え?何か言ってたの?」

「どうやらこちらだと心の中で会話するのは無理のようですね」

「そうか。となると、デュエル中にモンスターとの連携がむずか・・・・・」

 

 そこで秋人の声が途切れた。彼の視線は隣にある現代風コロッセオのような建物に注がれていた。そこには『期間限定コスプレデュエル大会!勝てば勝つほど豪華商品が!!』と書かれた張り紙があった。

 

「・・・やろう」

 

 秋人の目は少年のように輝いていた。

 

「・・・はぁ。しょうがありませんね」

 

 ヤレヤレといった感じでカオス・ソルジャーは顔に手を当てた。

 

「決まりだな。―――という訳で、任せたぞ白雪姫君」

 

 秋人はフユの肩に手を置いた。

 

「えええっ!?僕ですか!?」

 

 急に振られたらそりゃ驚きますわな。

 

「俺の格好だと人間だってバレるリスクがあるからな。商品は君7俺3の割合で手を打つからさ、な?」

「うーん・・・・・・。8:2なら構いませんよ」

「よし、交渉成立だ」

(あ、そうだ。僕の勇姿を春さんにも見てもらおう)

 

 どこまでも欲望全開の主人公だ。

 

「カオス・ソルジャー。どうせだったら二人との集合場所ここにしない?」

「分かりました。でしたら向こうに連絡を入れておきます」

 

 するとカオス・ソルジャー、今度は鎧の内側からスマートフォンを取り出して電話を始めた。

 

((うわぁ・・・。この世界スマホまであるんだ・・・・・))

 

 カオス・ソルジャーは電話の相手に諸々説明をすると何度か相槌をうって電話を切った。

 

「零士様から、『別に構わない。好きにしろ』との仰せです」

 

 まあ要するにOKということだ。

 

「零士からの許可も降りたし、頑張ってくれよ白雪姫君!」

「もちろんですよ!」

(あぁ、早く春さん来ないかな)

「頑張ってねお兄ちゃん!」

 

 二人の声援を受けてコスプレデュエル大会に挑むフユであった。

 

 

 

 そして数分後、フユは『白雪姫』というニックネームで出場した(実際苗字なんだけど)。スタジアムは外側は現代風なのに内側は中世のコロッセウムそのものだ。客席は半分ぐらい埋まっている。

 フユはゴツイ鉄格子から中に入った。見ると前にも同じ門がある。するとその門が上がった。

 

(さて、精霊世界のデュエル。とくと体験させてもらおうか)

 

 中から出てきたのは、人だった。抹茶色のタンクトップ、黒い短パン。さらに白い仮面で顔の上半分を隠している(分かる人には分かるかもしれないけど、この格好ってかなりゴチャ混ぜなんだよ!)。

 

「それじゃあ始めましょうか」

 

 フユはデュエルディスクを起動させた。

 

「・・・・・・・・・」

 

 相手も無言でデュエルディスクを起動させた。十字架型の。

 

(!あのデュエルディスク・・・。まさか・・・・。でも、それはそれで面白い!)

 

 

「デュエル!」「・・・・・」

 

 

フユ LP8000

 

 

?? LP8000

 

 

「僕のターン、ドロー!―――最初から全速前進!!で行かせてもらいます!僕は《神秘の代行者 アース》を召喚!」

 

 

神秘の代行者アース 星2 光 天使族 チューナー 攻1000/守800

 

 

(あ〜、クソッ。それであとボインボインのオッパイがあったら・・・)

(今更だけど君は○ンデーで連載中の魔導冒険譚の主人公か何か?――――と、そんなことは置いておいて、デュエル中ならモンスターと心内での会話も可能か)

 

「アースのモンスター効果!デッキから《代行者》と名のつくモンスター、ヴィーナスを手札に加えます!さらに速攻魔法《フォトン・リード》!手札のレベル4以下の光属性モンスター、《創造の代行者 ヴィーナス》を特殊召喚!」

 

 

創造の代行者 ヴィーナス 星3 光 天使族 攻1600/守0

 

 

「さらにヴィーナスの効果も発動!ライフを1500払ってデッキから《神聖なる球体》三体を特殊召喚します!」

 

 

フユ LP8000→LP6500

 

 

神聖なる球体 星2 光 天使族 攻500/守500

 

 

「まずはレベル2の《神聖なる球体》二体でオーバーレイ!―――二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れよ、《ガチガチガンテツ》!」

 

 

ガチガチガンテツ ランク2 地 岩石族 攻500→900/守1800→2200

 

 

神秘の代行者アース 攻1000→1400/守800→1200

 

 

創造の代行者ヴィーナス 攻1600→2000/守0→400

 

 

神聖なる球体 攻500→900/守500→900

 

 

「続けてレベル2の《神聖なる球体》とレベル3の《創造の代行者 ヴィーナス》に、レベル2の《神秘の代行者 アース》をチューニング!―――冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、《ブラック・ローズ・ドラゴン》!」

 

 

ブラック・ローズ・ドラゴン 星7 炎 ドラゴン族 攻2400→2800/守1800→2200

 

 

 今度の主人公はこんなふうにシンクロとエクシーズをごっちゃに使うんでしょうか。それともまた新しい召喚方法でも出るんでしょうか。(結局後者でしたね)

 

「ターンエンドです!」

 

 

フユ LP6500 手札4

モンスター/《ブラック・ローズ・ドラゴン》《ガチガチガンテツ》

 

 

「・・・・・・」

 

 続けて仮面男のターンである。彼は何も言わずにカードを発動した。そのカードは、永続魔法《魂吸収》。

 続けてもう一枚、《封印の黄金櫃》を発動してきた。デッキのカード一枚を除外し、発動後二回目のスタンバイフェイズに手札に加えるカードだ。ソリッドビジョンの演出としては、金色の箱の中に選択したカードが入れられるというものだ。で、その中に入れられたカードは―――――、《ネクロフェイス》だった。

 

(うっわー。これは・・・)

 

 《ネクロフェイス》は除外されたら互いのデッキの上から五枚のカードを除外する。さらに《魂吸収》は除外されたカード一枚につきプレイヤーのライフを500回復する。つまり・・・。

 

 

?? LP8000→LP13500

 

 

 一瞬でフユのライフの二倍以上となった。

 そして仮面男はモンスターを一体セットし、永続魔法《次元の裂け目》を発動したところで上げていた両腕を下ろした。ターン終了の意思を示しているのだろう。

 

 

?? LP13500 手札2

モンスター/リバース×1

魔法・罠/《魂吸収》《次元の裂け目》

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

 ちなみにこのデュエル、秋人はフユが最も近くで見える場所で観戦していた。

 

「フッ。あの二人も、結構な物好きだな」

 

 などと一人で呟いていた。

 

「僕は《ダーク・ヴァルキリア》を召喚!」

 

 

ダーク・ヴァルキリア 星4 闇 天使族 攻1800→2200/守1050→1250

 

 

「バトル!《ダーク・ヴァルキリア》で、セットモンスターを攻撃!ダーク・エンジェル・ダスト!」

 

 堕天使の攻撃でれい・・・、ゲフンゲフン、相手のモンスターが姿を見せた。

 

 

異次元の偵察機 星2 闇 機械族 攻800/守1200

 

 

?? LP13500→LP14000

 

 

(マークがどこまで制御できるか少し試してみるかな)

「続けてバトル!《ブラック・ローズ・ドラゴン》で(あの仮面を狙って威力抑え気味で)攻撃!ブラック・ローズ・フレア!」

 

 上に白い手袋をつけているせいで周りからは見えにくいが、攻撃宣言をすると、フユはマークを発動させた。直後《ブラック・ローズ・ドラゴン》の放ったブレスが直撃するが、相手は微動だにしない。しかしその仮面にはヒビが入った。そして――――、

 

 

ピシッ、パリィィィン

 

 

仮面が真っ二つに割れ、その素顔が露わになった。

 

 

零士 LP14000→LP11200

 

 

 ジャンジャジャーン!今明かされる衝撃の真実ゥ!無口な仮面の男の正体は、零士だったのだぁ!!―――――え?分かってた?

 

「やっぱり君だったんだね」

「まあな。お前達より少し前からこっちに来ていてな。ちょうどデュエルが終わったところで連絡が入ったというわけだ」

「そう言えば、春さんは?」

「あそこだ」

 

 そう言って零士は親指で後ろの客席を指した。すると、

 

「おーい!白雪姫君ー!」

 

ブサイクな鶏の着ぐるみがブンブン手を振っている。あれがそうなのだろう。

 

「オレもあの女に頼まれてな。―――で、どうする?全員集まったわけだから、もうデュエルを中止にするか?」

「まさか」

 

 フユは軽く笑った。そしてかぶっていた帽子とカツラを外した。

 

「他の誰かなら止めたかもしれないけど、君とのデュエルに限ってそれはないよ。君だってそうだろう?」

「そうだな。―――――デュエルを続けるぞ」

 

 二人はやる気マンマンのようだが、観客のモンスター達はざわついた。おい、あれ二人共人間じゃないか?と。

 

(・・・マズイな)

 

 この状況に秋人は内心焦った。そして席を立ち春のいる場所へ足早に向かった。

 

 

 

「僕はカードを一枚セットしてターンエンド!」

「このエンドフェイズ、除外されていた《異次元の偵察機》を攻撃表示で特殊召喚する」

 

 

フユ LP6500 手札3

モンスター/《ブラック・ローズ・ドラゴン》《ダーク・ヴァルキリア》《ガチガチガンテツ》

魔法・罠/リバース×1

 

 

「オレのターン、ドロー。―――オレは《異次元の偵察機》をリリースし、《邪帝ガイウス》をアドバンス召喚」

 

 

零士 LP11200→LP11700

 

 

邪帝ガイウス 星6 闇 悪魔族 攻2400/守1000

 

 

「《邪帝ガイウス》のアドバンス召喚に成功したことにより、《ダーク・ヴァルキリア》を除外する」

 

 ガイウスの放ったエネルギー弾は《ダーク・ヴァルキリア》にクリーンヒット。

 

 

零士 LP11700→LP12200

 

 

「さらに闇属性のモンスターを除外したことによりお前に1000ポイントのダメージだ」

 

 

フユ LP6500→LP5500

 

 

「ライフ差6700・・・!!」

「バトル。《邪帝ガイウス》で《ガチガチガンテツ》を攻撃」

「でも、ガンテツはエクシーズ素材を取り除くことで破壊されない!」

 

 

ガチガチガンテツ ORU 2→1 攻900→700/守2200→2000

 

 

ブラック・ローズ・ドラゴン 攻2800→2600/守2200→2000

 

 

「エンドフェイズに除外されていた《異次元の偵察機》を攻撃表示で特殊召喚してターンエンドだ」

 

 

零士 LP12200 手札2

モンスター/《邪帝ガイウス》《異次元の偵察機》

魔法・罠/《魂吸収》《次元の裂け目》

 

 

(さて、ライフはかなり広げられたけど、現状フィールドで最も攻撃力が高いのは僕の《ブラック・ローズ・ドラゴン》。でも次の零士のターンには《ネクロフェイス》が手札に入ってくる。アレを召喚されたらちょっと厳しい・・・。でもでも・・・)

 

 フユはチラリと伏せているカードを見た。

 

(僕のセットカードは《光霊術―「聖」》。元々は対零士戦を想定して入れておいたカード。そして《ネクロフェイス》の効果で《マスター・ヒュペリオン》がゲームから除外されている。あとは召喚できる光属性モンスターを引くことができれば・・・)

 

「僕のターン、ドロー!」

(―――――と、思ったけど、どうやらその必要はないみたいだね)

「僕は魔法カード《大嵐》を発動!これでフィールド上の全ての魔法・罠カードを破壊する!」

 

 これで零士の除外&ライフ回復のコンボは崩れた。

 

「続けて僕は《ジャンク・シンクロン》を召喚!そして効果で墓地の《神聖なる球体》を守備表示で特殊召喚!」

 

 

ジャンク・シンクロン 星3 闇 戦士族 チューナー 攻1300/守500

 

 

「レベル2の《神聖なる球体》に、レベル3の《ジャンク・シンクロン》をチューニング!―――シンクロ召喚!殲滅せよ、《A・O・J カタストル》!」

 

 

A・O・J カタストル 星5 闇 機械族 攻2200→2400/守1200→1400

 

 

「闇属性以外の戦闘においては無敵とも言えるカタストルだが、零士のフィールドには闇属性のモンスターしかいないし、次のターンも闇属性の《ネクロフェイス》が召喚されるだろう。となると白雪姫君の狙いは・・・・・」

 

 いい感じに解説をしている秋人だが、移動中だし、そもそもあのMCの格好だからイマイチカッコつかない。

 

「これで僕の墓地に闇属性モンスターが送られた。行くよ!!僕は墓地の《ジャンク・シンクロン》と《神聖なる球体》を除外!―――光と闇、二つの魂交わりて、我が剣となれ!!光臨せよ、《カオス・ソルジャー ―開闢の使者―》!!!」

 

 

カオス・ソルジャー ―開闢の使者― 星8 光 戦士族 攻3000→3200/守2500→2700

 

 

「さあ、反撃開始だ!まずはカタストルで《異次元の偵察機》を攻撃!ダーク・カタストロフィ!」

 

 カタストルのレンズから撃たれたビームは偵察機を一瞬で貫いた。

 

 

零士 LP12200→LP10600

 

 

「次は《カオス・ソルジャー ―開闢の使者―》で《邪帝ガイウス》を攻撃!開闢双破斬!!」

 

 最強の帝と謳われるガイウスだが、一太刀で破壊される。

 

 

零士 LP10600→LP9800

 

 

「そしてカオス・ソルジャーの効果!相手モンスターを戦闘破壊して墓地へ送ったことで、もう一度攻撃!次元突破・開闢双破斬!!」

 

 

零士 LP9800→LP6600

 

 

「最後に《ブラック・ローズ・ドラゴン》でダイレクトアタック!ブラック・ローズ・フレア!」

 

 

零士 LP6600→LP4000

 

 

 このターン、8000以上のダメージを受けたにもかかわらず、零士は全く動じていない。

 

「ターンエンド!」

 

 

フユ LP5500 手札1

モンスター/《ブラック・ローズ・ドラゴン》《ガチガチガンテツ》《A・O・J カタストル》《カオス・ソルジャー ―開闢の使者―》

 

 

「オレのターン、ドロー。――このターンのスタンバイフェイズ、《封印の黄金櫃》の効果で除外されていた《ネクロフェイス》が手札に加わる」

「くっ・・・!!」

「オレはまず、手札から魔法カード《魂の解放》を発動し、オレの墓地の《邪帝ガイウス》と《異次元の偵察機》を除外する」

 

 ○ュエルカーニバルで何故か《魂の解放》が入ってなくて零士のデッキが作れないと嘆いている作者です。

 

「そしてオレは今手札に加えた《ネクロフェイス》を召喚」

 

 

ネクロフェイス 星4 闇 アンデット族 攻1200/守1800

 

 

「《ネクロフェイス》の効果発動。このカードが召喚に成功した時、除外された互いのカードをデッキに戻し、戻したカード一枚につきこのカードの攻撃力が100アップする」

 

 さて、いったい何枚のカードが除外されていたでしょうか?

 

「《ネクロフェイス》の効果で除外されていた十枚。ガイウスの効果で除外された《ダーク・ヴァルキリア》。お前のカオス・ソルジャーを召喚するために除外された《ジャンク・シンクロン》と《神聖なる球体》。そして今除外した《邪帝ガイウス》と《異次元の偵察機》。合計15枚のカードが除外されていた」

 

 

ネクロフェイス 攻1200→2700

 

 

「そしてオレの墓地にモンスターはいない。これにより、オレはこのモンスターを特殊召喚する。―――出でよ、《ガーディアン・エアトス》」

 

 

ガーディアン・エアトス 星8 風 天使族 攻2500/守2000

 

 

「そしてオレはエアトスに装備魔法《ブラック・ペンダント》を装備」

 

 エアトスの首に黒いペンダントが付けられた。

 

 

ガーディアン・エアトス 攻2500→3000

 

 

 これでエアトスの攻撃力が3000にまで上がったのだが、零士の狙いは少し異なっている。

 

「エアトスのモンスター効果、発動。このカードに装備されているカードを墓地に送り、お前の墓地の《神秘の代行者 アース》《創造の代行者 ヴィーナス》《神聖なる球体》を除外。そして除外したモンスター一体につき攻撃力を500アップさせる。聖剣のソウル」

 

 フユの墓地のモンスターがスロットの中から半透明になって現れた。これが王様の場合はモンスターを射出しまくったせいかモンスター達から怒りの眼差しを向けられていたが、このダメ主人公の場合は可哀想な人を見る目をされた。

 

「見るな・・・!僕をそんな目で見るなぁ!!」

 

 フユも王様を倣って頭を抱えて悶えている。

 

 

ガーディアン・エアトス 攻3000→2500→4000

 

 

「これでエアトスの攻撃力はカオス・ソルジャーを超えた。さらに《ブラック・ペンダント》が墓地に送られたことにより、お前に500のダメージを与える」

 

 

フユ LP5500→LP5000

 

 

「バトルだ。まずは《ネクロフェイス》で《A・O・J カタストル》を攻撃」

 

 頭部だけの人形の首から触手が伸びてきて、カタストルを締め上げた。

 

 

フユ LP5500→LP5200

 

 

「次は《ガーディアン・エアトス》で《カオス・ソルジャー ―開闢の使者―》を攻撃。精霊のオペラ」

 

 エアトスが猛スピードで斬りかかる。負けじとカオス・ソルジャーも剣を大上段に構えた。そして二体が剣を振り下ろした瞬間だった。

 

 二体のエースモンスターの間に黒い影がよぎった。

 

 ガキィィィン!

 

 直後その影はそれぞれの剣を片腕で受け止めていた。それは全身を黒い装甲で覆った黒い翼の付いたモンスターだった。

 

「あれは・・・、アーマード・ウィング!?ってことはまさか!!」

 

 フユは空を見上げた。零士もジッと天を睨む。すると数秒後、

 

 

「うぅおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!!」

 

 

 聞いたことのある声が徐々に大きくなる。そしてフィールドのど真ん中にその声の主が落下してきた。

 

「あ〜らよっと!」

 

 黒髪のサイドポニーテール。黒いブーツ、スカートの下に黒いスパッツ。前田ケイトだった。そして落下して来たのは彼女だけではない。ケイトは肩に千鳥と英雄を担いでいた。やはりというか当然というか、この二人は目を回している。

 

 

「よぉ!オレ達もこの戦、一つかませてもらうぜ!!」

 

 




 新年一発目から先輩(男)の尻に敷かれ、サイレント・マジシャンのコスプレをさせられ、自分のモンスター達に可哀想な目で見られるという主人公でした。でもまぁこれこそがスノブラ(スノーホワイト/ブラックの略)ですからね。
 それはともかくとして、年明けからまた禁止制限が変更になりました。今回使用された《大嵐》もそうですが、本当にストーリーに関わってくるカードばかりでした。(勘弁してくれ)
 次回も禁止カードが使われますが、投稿した当時はまだ制限だったのでご容赦ください。
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