読者参加型TRPG風小説   作:矢端トラム

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→ 森に踏み入る



エピッククエスト『湿原の 戮力の 調査任務』(3/8)

 

 

 

考えた末、あなたは森の探索を提案した。

 

まずは資源について探るべきだと判断したためだ。

そもそもとして、この湿原に手を伸ばすだけの価値があるかどうか。

そこを見極めるための材料となる物をまず集めてしまおうという目論見だ。

 

危険が予想される河原や西の魔種、情報の少ない沼については、その後でまた考えれば良いだろう。

調査のための時間は十分にある。

急ぐ必要はない。

 

「無難なとこだな。反対意見はない。それでいこう」

 

野伏も頷き、あなた達は高台を下りて手近な森へ向かった。

 

 

 

「……しかし、嫌になるほど蒸し暑いな。こりゃやっぱり火山の影響なのかね」

 

その道中、野伏はうんざりと口を開いた。

肌の防護のために着込んだ中、唯一露出している顔付近にたかる羽虫を追い払いつつだ。

湿原には虫も多い。

血でも吸いたいのか、あなたの周りにも随分と飛んでいる。

 

 

 

判定内容地理知識
判定方法2D6+知識SB

12以上で成功/難

判定結果2D6+4=12(成功)

 

 

 

虫はともかく。

野伏の問いにあなたは、そのはずだと答えた。

 

火山の周囲にはマグマを熱源とした高温帯が存在する。

北に活火山を抱えるこの湿原はまさにそれに該当するようだ。

 

そこに来て、この土である。

あなたは泥の中に埋まった足を引き抜いて歩く。

極端に水はけの悪い土地だ。

粘土質のそれはビチャビチャと一歩ごとに音を立て、足を取る。

 

「なるほどねぇ、灰の地面か。あーくそ……やりにくいったらねぇな。全部掘り返して砂利で埋めてやりてぇー……」

 

火山灰が堆積した土地特有のものだとのあなたの言に、野伏は溜め息を吐いた。

土の質に、おそらくは雨の多いのだろう土地柄が組み合わさった結果がこの大湿原と思われる。

年中水に覆われた高温の土地。

それは蒸し暑くもなろう。

生物の種類や植生が見たこともないものになるのは自然と言えた。

 

 

 

ただ、と。

あなたはさらにひとつ付け加えた。

 

考えれば少しばかり不自然な点がある。

灰の土というのは、植物の育成に適さないはずだ。

一般的には不毛の土地となる事が大半である。

 

「ふぅん? ってこたぁ、なんかあるのかね、ここ。さっぱり見当もつかんが」

 

残念ながらその理由は今のところはまだわからない。

だが、あなた達はこの疑問を心に留め置いた。

不毛であるべき場所に、緑が溢れる不自然。

これを説明し得るものに行き合った時、あなたはきっとこの事を思い出すだろう。

 

 

 

そんな話の後、あなた達は森に到着した。

 

そして……その入り口で立ち尽くす。

目の前に広がっていた光景が予想外なものだったためだ。

 

「……世界ってのは広いもんだなぁ、おい。木って水から生えるもんだったか?」

 

なんと、森の中は濁った水の中に没していたのである。

水深こそ膝や、深いところで腰ほどまでのようだが、広さは湖と呼んでしかるべきだろう。

そんな中から所狭しと木々が乱立し、森を形作っている。

 

随分と特徴的な樹木だった。

上半分、幹と枝葉はごく普通の広葉樹だが、根本が数十本に分かれ、ドーム状に大きく広がっている。

おそらくは水の流れに負けないためにだろうか。

そのために、平均的な樹高はあなたの2〜3倍程度だが、空間中に占める範囲が大きく、どことなく圧迫感があった。

 

 

 

あなた達が立ち止まっていた時間はそう長くは無かった。

例えどのような姿であっても森は森だ。

調査は行うべきである。

 

あなた達は水上に張り出した根の上を渡り、森に踏み入っていく。

根は細いものの案外頑丈で、人間ひとりほどの体重ならば問題なく支えてくれるようだ。

 

 

 

判定内容調査対象の捜索
判定方法2D6+感覚SB(野伏)

7以上で成功/普通

技能補正+1

判定結果2D6+6=11(成功)

 

 

 

そうして渡り歩くうち、あなた達はあるものを発見した。

樹木に張り付くように生えたキノコである。

細く長い軸に、三角形の小ぢんまりとした傘。

ひとつひとつは小さいが密集しており、数が多い。

 

 

 

判定内容植物知識
判定方法2D6+知識SB

9以上で成功/やや難

判定結果2D6+4=10(成功)

 

 

 

あなたはそれを知っている。

正確には聞いた事があった。

いつかの隣町への護衛の折、薬師の弟子の少年が語ってみせたのをあなたは覚えていたのである。

 

「新種じゃねぇのか。ならこれはいらねぇか?」

 

あなたは野伏に対し首を振る。

横にだ。

 

このキノコは非常に貴重なものだ。

生育に必要な気温と湿度の条件が厳しく、人の手で育てるのはほとんど不可能とされているらしい。

にも関わらず最上級の強壮剤の作成に不可欠な素材で、片手に乗せられる程度の量であってもとんでもない高値がつく。

マイナスをゼロに戻すのではなくプラスを大きく積むその効果は、秘蹟などでの代用がきかないものなのだ。

 

それを聞いた野伏は上機嫌に口笛を吹いた。

そして素早く短剣を抜き、削ぐようにして丁寧に採取する。

 

森に入ってすぐだが、早速の良い成果だ。

辺りを見渡せば同じキノコは無数にとは言わずとも相当に多く見つけられる。

もし湿原に人の手が入ったなら、この森は強壮キノコの一大産地となるかもしれない。

 

 

 

評価点獲得
+2(現在3)

 

 

 

と、その時だ。

森の中に大きな音が響いた。

 

ドン、ドン、と連続の音。

あなたと野伏は素早く反応し、音の出所を探った。

 

「……なんだ、あいつかよ」

 

そしてすぐに安堵する。

音の源、あなた達からやや離れたところにいたのは、先ほど高台でも見た鳥だ。

仮称ハンマービークである。

それが特徴的な巨大クチバシを木の幹に叩き付けていた。

 

よく見れば幹には生き物がしがみついている。

鈍色(にびいろ)の、カニのような甲殻類だ。

いや、貝を背負っていないヤドカリと言った方が近い造形か。

ともかく、それを仕留めて昼食にしようとしているらしい。

 

それならば特に問題はない。

放置して探索に戻っても良さそうだ。

 

 

 

判定内容固定エンカウント
判定方法2D6+幸運SB

7以上で成功/普通

判定結果2D6+3=12(成功)

 

 

 

ただしそれは、その後の展開があなた達の予想通りだった場合の話である。

 

事態は急変した。

甲殻類が何度も叩かれ、いよいよ頑丈な甲羅が限界かというその瞬間。

ハンマービークの足元、水中から飛び出すものがあった。

 

幹に居た個体と同じく鈍色──つまりは濃い灰色の甲殻。

しかしそのサイズは段違いだ。

平均的な人間の1.5倍はあろうかという体躯に、鋏の大きさもそれ相応。

 

「ギィー! ギ、ギュヴ、ェ゛──ッ」

 

そんなものに首を掴まれたハンマービークはひとたまりもない。

羽ばたき暴れて逃げようとするもかなわず、あっさりと水底に引きずりこまれる。

 

水面を揺らす抵抗の形跡は、ややあって消えた。

窒息か、それとも首を折られたか。

どちらにせよ、ハンマービークは自身が昼食となってしまったようだ。

 

「……まぁな。濁り水だし何かは居ると思ってたけどよ。予想よりえげつなさそうだな」

 

瞬発力があり、力も強く、そして硬い。

見た限り面倒な生き物のようだ。

だが、だからこそ記録のし甲斐もあるだろう。

 

「確かにそりゃそうだ。なんせあのデカさだ。多分この一帯、森の頂点捕食者だな。しっかり調べりゃ評価はそれなりにつくだろ」

 

甲殻類が姿を見せたのは一瞬だけだ。

スケッチのしようもなく、記録には全く足りない。

調べたいと望むなら、最低でももう少し追加の観察が必要だ。

 

ただ、今は森全体の探索が先である。

あなた達はそっとその場を離れ、水中の捕食者を刺激しないよう、慎重に探索を続けた。

 

 

 

判定内容探索
判定方法2D6+感覚SB(野伏)

9以上で成功/やや難

技能補正+1

判定結果2D6+6=11(成功)

 

 

 

あなた達は森の中をぐるりと回った。

初めに外周近くを一周し、横切るように内部を進む。

 

まずわかったのは、森は全体が水没しているわけではないという事だ。

とは言っても8割ほどは水の中なのだが、それでも多少の陸地はある。

島のような形で複数箇所に点在し、そしてそのわずかな陸地にはいくらかの草花が茂っていた。

 

水との境目には少なく、島の中央付近には密集するように。

 

蜜を糧にしているのか、複数種の鳥も確認できた。

鳥達は闖入者に驚き飛び立つが、それは良いだろう。

見たところ多くはありふれた野鳥の類で、特筆すべき点はなさそうだ。

それよりも植物を調べた方が目はありそうである。

 

あなたは周囲の警戒を野伏に任せ、しゃがみ込む。

発見の後はあなたの仕事だ。

 

 

 

判定内容植物知識
判定方法2D6+知識SB

7以上で成功/普通

判定結果2D6+4=10(成功)

 

 

 

結果、いくつかの採取候補が見つかる。

あなたが知る既存の薬草の近縁種と思われるものや、独特の匂いを放つもの。

葉の切り口から粘液を滴らせるものに、花の中に異様に蜜を溜め込んでいるものもある。

 

植物というのは、どれも大なり小なりなんらかの効能を持つものだ。

上記の種はその中でも薬として利用できる可能性の高いものになる。

この場で効果を暴く事はかなわないが、村に持ち帰れば薬師が時間をかけて調べ上げてくれるだろう。

 

 

 

評価点獲得+1(現在4)

 

 

 

ただ、残念ながら量はない。

狭い地形であるのだから仕方ない事だが。

より多くの成果を望むなら、他の森も渡り歩くしかなさそうだ。

 

そうして立ち上がったあなたへ、野伏が近付く。

 

「終わったか? 実はこっちも中々良いものを見つけてな」

 

 

 

判定内容『創意』発動判定
判定方法2D6+器用SB(野伏)

9以上で成功/探索判定と同値

判定結果2D6+4=12(成功)

 

判定内容技能『創意』によるアイテム獲得
種類1=攻撃系 2=防御系 3=探索系

4=隠密系 5=回復系 6=異常系

1D6=2(防御系)

強度数値が大きいほど有用

1D6=3(一般)

 

 

 

野伏の手には蔓があった。

鋭い棘の生えた、茨である。

ただし、あなたが見慣れたような種とは少々異なっている。

 

棘が大きく、そして太い。

しかもどうやら大変に頑丈なようだ。

野伏に勧められるままに触れて折ろうとしてみても容易にはいかない。

 

「木にがっつり巻き付いてたんだわ。こんだけ頑丈なら使い道もあるってもんよ」

 

言うと、野伏は実演してみせた。

湿原用に調整された厚手の長いブーツの底。

そこに切り開いて平たくしたトゲの蔓を貼り付け、しっかりと固定していく。

するとあっという間に靴裏はトゲだらけとなった。

 

「流石に歩きにくかったからな。これでなんぼかマシになんだろ」

 

野伏は根の上をトントンと跳ぶ。

その足はトゲのおかげで根をしっかりと掴み、実に動きやすそうだ。

靴裏にこびりついた泥で滑るような様子は全くなく、軽快そのものである。

 

あなたの靴にもまた同じ細工がなされた。

獣の攻撃を避ける時、または踏ん張って耐えようとする時、これはいくらかの足しになるだろう。

 

 

 

アイテム獲得
『トゲの靴』

異様に硬い茨のトゲを貼り付けた靴

回避/防御の成功率+1

戦闘を2回行うと、破損のため効果を失う

日が経つと萎れるため、クエスト後に破棄される

 

 

 

ひと通りの作業を終えてあなた達はひと息をついた。

森の中、小さな陸地は静かなものだ。

樹木がなく天も開けており、灰色の分厚い雲が良く見える。

 

「周り全部水没してるしな。アイアンシザー(鉄のハサミ)がいるせいで他の獣はよりつけねぇんだろ」

 

出会った生物にまたも勝手な名をつけた野伏がそう推理する。

ありそうな話だ。

森の水中に潜む甲殻類、仮称アイアンシザーの脅威を考えればそうそう近付きたい獣もいまい。

 

 

 

判定内容ランダムエンカウント
判定方法2D6+幸運SB

9以上で成功/やや難

判定結果2D6+3=6(失敗)

 

判定内容エンカウント危険度
判定方法1D10

大きいほど危険

環境補正『-3』

技能補正『-2』

判定結果1D10-5=-3

 

 

 

実際、現れた生き物は無害そうな存在だった。

 

「お? ……猿だな」

 

猿である。

特に大型でもない、小さな数匹の猿だ。

人間の掌に乗せれば体が多少はみ出すか、程度の大きさか。

 

水没した木々を器用に渡ってやってきたそれは、あなた達をチラチラ警戒しながらも蜜の多い花をしゃぶり、ちゅうちゅうと吸ってはまた別の花をしゃぶる。

また、時折花に止まっている虫を捕まえてはムシャムシャと貪っていた。

 

彼らにとってはここは暮らしやすい土地なのだろう。

外敵の侵入はアイアンシザーが防いでくれ、樹上の住民たる猿は餌食にされない。

そういう環境のようだ。

 

湿原において、もしかすれば森は比較的平穏な区域なのかもしれない。

もちろん、アイアンシザーの存在を除いた上での話であるし、そもそも全てを見て回ったわけでもないのだが。

 

 

 

地形効果発生判定
1=熱病判定 2=寄生判定 3-6=判定なし

(ボーナスにより発生率低下)

 

1D6=1(熱病判定)

 

判定内容熱病抵抗
判定方法2D6+耐久SB(あなた)

2D6+耐久SB(野伏)

7以上で成功/普通

判定結果2D6+4=9(あなた成功)

2D6+3=8(野伏成功)

 

 

 

あなた達の体調にも変化はない。

まだ湿原に踏み入って初日である。

幾日も経過して疲労が蓄積したならまだしも、この短期間で病に倒れるほどあなた達はやわではないようだ。

 

ひとつの森の探索を終えて、日は傾いた。

厚い雲はまだ灰色のままだが、少しすれば夕陽の赤に染まり始めるだろう。

日が暮れるまでに出来る行動は1回といったところだ。

 

さて、この次はどう動くべきだろうか。

 

 

 

名前(あなたが自由に決めて良い)
職業神官

 

HP41/41
MP25/25

 

筋力8SB=2
耐久14SB=4
敏捷10SB=3
器用8SB=2
感覚13SB=4
知識14SB=4
精神18SB=6
幸運10SB=3

 

装備性能
メイス+1『2D6+筋力SB』の物理ダメージ

命中力+1

バックラー+1防御成功時、

物理ダメージを『耐久SB』軽減

防御成功率+1

 

特殊技能詳細
重撃攻撃命中時、『朦朧』判定

クリティカル時、『朦朧』確定付与

信仰秘蹟の使用権を得る
治癒初歩の秘蹟、消費MP5

肉体をあるべき姿に戻す

『1D6+精神SB』のHP回復

守護初歩の秘蹟、消費MP3

肉体があるべき姿を保つ力を強める

『精神SB』だけ全ダメージを軽減

効果時間は1戦闘

賦活初級の秘蹟、消費MP5

肉体と魂をあるべき姿に引き戻す

状態異常を回復

聖域初級の秘蹟、消費MP6

小規模な聖火の結界を顕現させる

休息中のみ以下の効果

通常エンカウント停止

環境ダメージと休息妨害を無効化

一部状態異常を即時回復

回復判定ダイス数+1

 

アイテム詳細
チェインメイル1度だけ死亡を回避
ポーションx32D3のHP回復
解熱剤x3熱病を軽減
におい袋1度だけ確実に逃走
触手鞭3D10+器用SBの物理ダメージ

最大捕捉3体

トゲの靴回避防御成功率+1

 

 

 

仲間野伏
能力HP24/24 MP0/0

筋力5 耐久9 敏捷17 器用14

感覚15 知識9 精神7 幸運3

装備『ダガー』

2D4+筋力SBの物理ダメージ(近接)

2D4+器用SBの物理ダメージ(投擲)

投擲は1戦闘につき3回まで使用可能

 

『ショートボウ』

1D6+器用SBの物理ダメージ

対象との距離によって命中低下(中)

状況により最大で1ターンに2回攻撃可能

近接距離では使用不能

技能『軽業+』

回避を常に+3

身軽さを要求される判定で常に+2

連続回避ペナルティを、

1ターンにつき1回まで無効化

 

『鋭敏』

探索、危機感知、追跡に常に+1

奇襲の被強制クリティカルを確率で無効化し、

通常の被攻撃判定に変更

ランダムエンカウント発生時、

対象の危険度を-2

 

『周到』

クエスト開始時、

難度に関係なく道具を1D3個追加で持参

アイテムの種類と効果の強さはランダム

このアイテムは次回に持ち越せない

 

『創意』

探索成功時や戦闘勝利時、

アイテム追加獲得判定を発生させる

クリティカル時、持ち越し可能アイテムになる

 





【選択肢】

川へ向かう
沼を調べる
魔種の縄張りを目指して移動する
別の森で採取を行う
森の中で野営の準備をする
アイアンシザーの生態を観察する
アイアンシザーと戦って脅威度を調査する
高台に戻って野営に備える

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