読者参加型TRPG風小説   作:矢端トラム

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【投票結果】

→ 大型の獣を探して肉を狩る



クエスト『湿原の ??な クエレブレ』(4/?)

 

 

 

次に行うべきは狩猟だとあなた達は結論した。

 

昼間に確認した通り、どうやらクエレブレは大食漢のようだ。

昨日今日と肉を食らい、寝床近くに死骸があった事からおそらくはその前日にも食事をしているだろう。

 

野生の肉食動物としては中々に珍しいことだ。

獅子や狼であれば一度肉を口にすれば数日は食わないなどごく普通の事である。

これは単純に狩りの成功率がそれらとは比較にならないほど高いというのが大きいだろうが、ともかく多く食べる事は確かだ。

 

ならばそれを利用しない手はない。

頻度が高いという事は、それを不快なものにしてやれば頻繁に、つまり効率良く精神にダメージを与えられるという事。

しかも今、あなた達の手には寄生虫も存在する。

上手くすれば肉体面にも負荷がかけられるのだ。

 

「問題は、どんな肉を好むかは不明という点ですか」

 

「そこはしゃーないっしょ。寝床まで見に行くのも危ないしさ。何種類か用意してやれば問題なしってことで」

 

「そうですね。よし、やりましょう。今度こそ後方援護をしっかりやってみせます」

 

そういう訳で、あなた達は早速行動を開始する。

時刻は夜。

現状の湿原においては獣達が活発に動く時間帯だ。

視界が効きにくいという問題はあるが、狩りもやってやれない事はないはずだ。

 

 

 

あなた達は沼を離れ、さらに西へ向かった。

昼間、亜竜の咆哮を受けて狂乱に陥る獣達の気配はすでに察知している。

湿原の西側にも多くの獣がいることは間違いなく、ならばわざわざ川を渡りなおして東に戻る必要はない。

 

まず向かったのは沼と森の境に広がる草地だ。

西側の森は未探索だが、東側と同じ環境であればアイアンシザーが根城にしている可能性が高く、そしてクエレブレが彼らを食していた様子はない。

沼は論外だ。

水路掘りの作業中、結局あなた達は獣の気配さえろくに感知していない。

 

必然的に狩猟の候補地は残る草地となる。

夜闇の中に身を潜め、じわじわと進んだあなた達は、付近の獣の痕跡を探した。

 

 

 

判定内容追跡
判定方法2D6+感覚SB

9以上で成功/やや難

判定結果2D6+4=15(成功)

 

 

 

しゃがみ込んだあなたが目をつけたのは、草地にいくらでも存在するただの草である。

特に珍しいものでもない。

丈はあなたの膝から腿ほどで、村近くでも見た覚えがある種類だ。

 

その草が、一定の範囲で食いちぎられていた。

草食動物によるものと思われる。

断面はまだ新しく、近くに落ちていたフンも同様。

おそらくはまだ遠くには行っていないだろう。

 

「牛のフンに見えるね。量から見て4、5頭の塊だろう」

 

魔術師の言にはあなたも同感だった。

ぬかるみに残された足跡もそれを裏付けている。

 

水牛に違いない。

ちょうど良い獲物と言えた。

体格に優れる水牛ならば亜竜にとっても食いでのある食料だろう。

 

まずはこれを狙うべきだ。

そう確認して頷きあったあなた達は、残された足跡を追う。

 

 

 

追跡は困難と言えるほどのものではなかった。

これは雨が弱まっていた事が大きい。

土を緩ませ足跡を深く残しつつ、すぐに消しはしない。

そういった実に都合の良い雨量だ。

 

問題はむしろ、周囲の環境であった。

やはり、獣の気配が恐ろしく濃い。

容易には見通せない闇の向こうから、何者が発しているともわからない息遣いが数えきれないほどに届く。

 

 

 

判定内容周囲の警戒
判定方法2D6+感覚SB

8以上で成功/普通

判定結果2D6+4=16(成功)

クリティカル

 

 

 

「……荒れてんねー」

 

細い吐息を吐いて、戦士が言う。

まさにだった。

耳に、そして肌に届く全てから獣達の激しい感情が読み取れる。

あらゆる気配は怒りや恐怖を大きく孕み、彼らに降り掛かった災害の度合いを物語っていた。

 

当然、追い詰められている獣達は極限まで気が立っているだろう。

ただ隙間を縫い、気配の薄い箇所を通り抜けるだけならばともかく。

この中を何にも気取られず、刺激もせず、水牛まで辿り着く。

そんなものは不可能事だ。

 

本来であれば(クリティカル特典)

 

ここに来て、かつての湿原での経験が生きた。

アイアンシザーに敗北した後、野伏が選んだ逃走経路をあなたは覚えている。

獣から離れるのではなく、むしろ飛び込むように群れのすぐ近くを突き抜けたあの光景をだ。

 

危機を避けるためには、距離を取り逃げるよりも、こちらから向かうべき時もあると、あなたはもう知っている。

 

あなたは感覚を研ぎ澄ませた。

届く感情を全能力をもって読み切り、そして選ぶ。

より大きな恐怖を発しているものの方向へ。

 

 

 

「昨日も思ったけれども、やはり君、案外えげつないねぇ」

 

笑みを噛み殺しつつ、魔術師が言う。

 

あなたの行動、殺気をわざと放ちながらの接近はまさに狙い通りに作用した。

恐怖に支配されていた獣──暗闇のためにハッキリとは確認出来なかったが、おそらくは小型の草食獣──の反応は過敏であった。

泥を跳ねさせての全力の逃走である。

物音も気配も大きく発してのそれはたちまちに連鎖する。

 

同じく逃げるもの、苛立ちのままにそれを追うもの、仲間で固まって警戒や威嚇の大合唱を始めるもの。

草地は一瞬にして混沌とした状況に陥った。

 

そんな中、注目されるのはもちろん騒ぎ立てるものたちである。

身を屈めて気配を殺すあなた達ではない。

こうなればしめたものだ。

騒乱の死角に隠れつつ(ランダムエンカウント回避)、悠々と水牛の足跡を追っていけば良い。

 

 

 

そうして辿り着いた。

わずか4頭の水牛の群れである。

 

かつては100を超えていた数は全く見る影もない。

散り散りになったのか、それとも彼らだけが取り残されたのか。

それはわからないし、今重要な事ではなかった。

 

水牛達は逃げ惑う事はしていない。

むしろ仲間で寄り集まって固まり、四方に角を向けて激しく警戒の声を上げている。

あなたの予測通りだ。

すでに以前、脅威に対しては団結し立ち向かおうとする様をあなたは目にしている。

これは草地に騒乱を引き起こしても問題ないとした根拠でもあった。

 

「よーっし、やろっか! 目標、速攻! 長引かせると横入りが来るぞぉ!」

 

実に生き生きとした戦士の宣言と共に、あなた達は飛び出した。

もう潜む必要はない。

環境も、対象の状態も、到底奇襲には向かず、ならば正面からぶつかるのみだ。

 

 

 

戦闘準備フェイズ
あなたの『守護』

3回行使/あなた、戦士、魔術師

MP25-6=19

女神官の『守護』

1回行使/女神官

MP19-3=16

魔術師の『撃滅』

MP40-4=36

 

 

 

「景気付けは任せたまえよ。派手に──いくのはまずいねぇ。ま、仕方ない」

 

戦端を開いたのは魔術師の詠唱だ。

あなたと女神官が紡ぐ聖句に混じるように、短く言葉が発される。

 

「定義。君を刃と名付ける」

 

 

 

判定内容魔術師の『撃滅』
判定方法必中

3D(3+精神SB)(攻撃力)

判定結果3D9=16(攻撃力)

 

判定内容ダメージ計算
攻撃力16
補正なし
最終ダメージ16

 

 

 

その言葉に呼応するように地面の草が蠢いた。

ミチミチと音を立てて伸び、水牛達に絡み付く。

 

「ヴォ……ッ!?」

 

全くの想像の埒外だったのだろう。

敵の攻撃が来るならば外から。

そう思い4頭で身を固めていたところに、足元からの魔術である。

彼らには何の対処のしようもなかった。

 

草はその身を変じさせていた。

今や葉は鋭く硬く、全く刃と同等の凶器と化している。

それに巻き付かれた水牛はたまったものではない。

体はたちまちに切り裂かれ、全身から血が吹き出す。

 

だが、彼らとて野の獣。

深手ではあるが、この程度で容易く死ぬほどに柔ではない。

 

「ンヴオォォッ!」

 

4頭は更に草が身に食い込む事を承知の上で駆け出してみせた。

種として元々大きい上によく肥えた湿原の水牛は、とにかく重い。

その重量の移動には硬化させられた草とて耐えられず引きちぎられた。

 

水牛はそのままの勢いを駆り、あなた達を轢き潰さんと地を蹴った。

数と重み。

それらをもって外敵を排除するのが彼らの基本戦術なのだろう。

 

「来るぞぉ! 押し負けるなッ!」

 

今のあなた達にとっては都合の良い事だ。

真っ向打ち崩す事が叶えば、望みの肉が手に入る。

 

 

 

戦闘開始/1ターン目

 

判定内容行動順の決定
判定方法2D6+敏捷SB

比べ合い/数値が大きい順に行動

判定結果2D6+3=8(あなた)

2D6+3=11(戦士)

2D6+1=7(魔術師)

2D6+2=13(女神官)

2D6+2=9(水牛の群れ)

 

①女神官

②戦士

③水牛の群れ

④あなた

⑤魔術師

 

 

 

「先頭、止めますっ!」

 

最も鋭く反応したのは女神官だった。

すでに装填を終えていたクロスボウを構え、水牛を照準に捉える。

狙うは集団先頭、最も体格の良い1頭だ。

 

 

 

判定内容女神官の攻撃
判定方法2D6+器用SB(命中力)

2D8+器用SB(攻撃力)

判定結果2D6+2=11(命中力)

2D8+2=9(攻撃力)

 

判定内容水牛の防御
判定方法2D6+耐久SB

命中力以上で成功

判定結果2D6+6=9(失敗)

 

判定内容ダメージ計算
攻撃力9
補正なし
最終ダメージ9

 

 

 

「ンゥ、オォォッ……!」

 

苦鳴を漏らし、先頭の水牛がわずかによろける。

放たれた太く重いボルトは肩に深々と突き刺さっていた。

 

素晴らしく位置が良い。

関節の動きを制限し、行動から素早さを奪う箇所だ。

実際、よろけたのも痛みや衝撃よりも脚の1本が正常に稼働しなくなった所が大きいに違いない。

 

「いぃぃねぇっ!」

 

その狙いの巧みさに賞賛を叫び、続いて戦士が突貫した。

長大なハルバードが翻り、真なる銀と称されるミスリルの輝きが闇を裂く。

 

 

 

判定内容戦士の攻撃
判定方法2D6+器用SB(命中力)

装備&技能補正命中+4

2D12+筋力SB(攻撃力)

判定結果2D6+8=12(命中力)

2D12+7=15(攻撃力)

 

判定内容水牛の防御
判定方法2D6+耐久SB

命中力以上で成功

判定結果2D6+6=14(成功)

 

判定内容ダメージ計算
攻撃力15
補正-7/防御
最終ダメージ8

 

 

 

「ンオォォォッ!」

 

しかし、その攻撃は防がれた。

鉄板のごとく硬く、そして分厚い頭骨による防御だ。

衝突の瞬間に首を振る事で斧槍を弾き、威力を削ぎ落としている。

それでもなお水牛の頭部には深い裂傷が刻まれたが、命に届くような傷ではない。

 

ならば逆撃の時だ。

すでに敵は目の前。

このまま体当たりを見舞わせ、押し潰してしまえば良い。

 

水牛はそう考えて──しかし、それを見る事となる。

 

弾かれたハルバードがクルリと回った。

まるで初めからそういう想定だったとでも言うかのように、実に自然に、かつ疾く。

 

戦士の頬が吊り上がる。

一呼吸の間さえなく戻ったミスリルの斧槍の、その先端。

鋭利な槍の切先は、今しがたの防御のために振られたために大きくさらけ出されている頭の付け根、急所たる首にピタリと狙いをつけていた。

 

 

 

 

判定内容戦士の連撃
判定方法2D6+器用SB(命中力)

装備&技能補正命中+4

2D12+筋力SB(攻撃力)

判定結果2D6+8=16(命中力)

2D12+7=21(攻撃力)

 

判定内容水牛の防御
判定方法2D6+耐久SB

命中力以上で成功

判定結果2D6+6=14(失敗)

 

判定内容ダメージ計算
攻撃力21
補正なし
最終ダメージ21

 

 

 

「────……ッ」

 

悲鳴は上がらない。

その機能はすでに失われている。

群れの先頭の水牛、その首は大きく裂かれ、大量の血液とともに命をこぼしていた。

 

ごぼごぼと、自らの血に溺れるような最期だった。

それでもなお突進を敢行し戦士に身をぶつけたのは讃えられるべきかもしれないが、それも容易くいなされて終わる。

 

おそらくはリーダーだっただろう個体の死に、仲間の3頭は素早く反応した。

突進の方向が変わる。

あなた達を排除するためでなく、逃走のためにと目的を切り替えて。

 

薄情なのではない。

この土地、この現状においては、そうでなければ生きられないというだけの話だ。

 

 

 

水牛の逃走
妨害者なし

自動成功

 

 

 

それを、あなた達は追わない。

必要がないためだ。

 

水牛は巨大な獲物である。

今ここで複数頭を狩ったとして、まとめて運ぶ方法がない。

そして当然、1頭ずつ運んでいては残した側の肉は周囲の獣に貪られるだけだろう。

 

追撃は余計な消耗を呼ぶのみで、何の益もないという事になる。

ならば逃げる背は放置しておくのが得策だ。

 

 

 

戦闘終了

 

 

 

「っし。お疲れ。良い援護だったよ」

 

「──はい。ありがとうございます」

 

「うむ、褒め言葉はいくらあっても良いものだ」

 

戦士が労い、女神官と魔術師が素直に受け取る。

かつて組んだ時は何もできなかったと悔やんでいた女神官の言葉はあなたも覚えているだろう。

その雪辱を果たせたためか、彼女の顔にはほんの薄くだが確かに笑みが浮かんでいた。

 

 

 

 

 

こうして、あなた達はまずひとつめの肉を手に入れた。

 

さて、そうなると次なる問題が発生する。

死骸をどう保管しておくかという点だ。

これを亜竜に馳走するのは明日の予定である。

それまでまさか、適当にその辺りに転がしておくわけにもいかない。

死肉漁り(スカベンジャー)を呼び寄せ、折角の獲物が横取りされるだけの落ちに終わるのは想像に難くない。

 

となれば、手段はひとつしかない。

見張りを置いて隠し、守る事だ。

この役目には適任が居る。

 

「お任せください。この場は私が確かに守り切ります」

 

女神官である。

秘蹟により獣を遠ざける事の出来る彼女は肉の番人にはピッタリだ。

万一襲撃があったとしても、守りに優れるために最悪の事態は免れやすい。

 

そして、狩猟のメンバーから外れても問題がないという点もある。

彼女の最大の強みは秘蹟だが、それはあなたも、というよりあなたの方が強力に扱える。

女神官が抜けたところで戦力の減少はそう大きくない。

 

沼に近い位置の小規模な森──水没していない一般的なもの──の中に彼女と水牛の死体を残し、3人となったあなた達は再び狩りに向かう。

白み始めた空の下、先ほどの草地とはまた別の、つまりはあなたが起こした騒乱の影響がない区域へ。

 

 

 

湿原において、早朝とは視覚の働きにくい時間帯である。

登り始めた朝日により朝靄が立ちこめるためだ。

よくよく目を凝らせば見通せなくもない夜の闇と違い、一定の距離から先の視覚情報がゼロになる霧はあなた達の探索を大きく妨害する。

 

必然、狩猟のための痕跡探しも難しいものになった。

 

 

 

判定内容追跡
判定方法2D6+感覚SB

10以上で成功/やや難

判定結果2D6+4=8(失敗)

 

 

 

あなたが目をつけたのは足跡だった。

一見して鳥のもののようだが、サイズは一般的な鳥のイメージとは段違いと言える。

何しろあなたの頭を丸ごと鷲掴みにしてもまだ余るような大きさだ。

 

おそらくダチョウの仲間か、その遠縁か。

あるいは鳥類に似た脚を持つ爬虫類かもしれない。

ともかくこの足跡から推定される体躯で考えれば亜竜の餌になり得る存在である事は確かだ。

 

それを、あなた達は追ったのだが……。

 

「途絶えたねぇ。止め足かな」

 

足跡は途中で忽然と消えた。

魔術師の言葉通り、自身の足跡を踏んでいくらか戻り、途中から遠くへ跳んで足跡の連続性を消す野生動物の技法、止め足だろうか。

 

「鳥かもしれないんでしょ? 飛んだんじゃない?」

 

戦士の言が正解である可能性もある。

どちらにせよ、こういった場合は付近を探るのがセオリーだ。

跳んだにしても飛んだにしても、そう遠くない位置に続く足跡があるはずだ。

これほど大型の鳥ならば、長い跳躍は出来ても飛翔は不可能なケースが多い。

 

 

 

しかし、残念ながらあなた達には発見できなかった。

相手はよほど上手くやったようで、どこから跳んだかが全く見当がつかない。

しらみ潰しに見回りもしたが、視界を遮る霧のせいもあって効率的には進められなかった。

 

結果、無為に時間だけが過ぎる。

これだけ時を浪費してしまえば、標的は相当に移動出来ただろう。

固執して追うにはややリスクが高い相手になりつつある。

 

さらに、周囲の獣の気配も薄れてきていた。

もう少し経てば亜竜の活動時間に差し掛かる。

獣にもすでにそれが分かっているのだろう。

可能な限り安全性の高い隠れ場所を目指して退避を始めたようだ。

 

このまま草地に残っていても狩りになるまい。

やむなく足跡の主は諦め、あなた達は切り替えて気配を追いかける事とした。

獣達の隠れ家を突き止めて潜んでいるところに奇襲をかけるためである。

 

 

 

判定内容隠密
判定方法2D6+敏捷SB

特定の対象がないため通常判定

8以上で成功/普通

判定結果2D6+3=5(失敗)

 

 

 

が、しかし。

これもまた失敗に終わった。

 

「──ピュイ!」

 

草地に甲高い鳴き声が響く。

仲間に敵の接近を知らせるものだ。

 

湿地故の足音の消しにくさ故か。

それとも臭いか。

はたまた霧の中でも視界を確保する特殊な目でも持っているのか。

ともかく、あなた達の追跡は看破されてしまったようだ。

 

途端、獣の気配が猛速で遠ざかっていく。

しかも、ひとつの群れだけではない。

警戒の鳴き声は周囲全体に伝播したらしく、草地からの避難速度は劇的に上がってしまった。

 

これではどうしようもない。

全力で逃げる姿の見えない獣を、いちいち足跡を調べながら追うのは不可能だ。

その足跡とて、この慌てぶりからしてめちゃくちゃに入り乱れているに違いない。

新しく始めた追跡は、先のものと同じく打ち切らざるを得ないようだ。

 

 

 

「ふぅむ。参ったねぇ。これはどうしたものかな」 

 

あなた達3人は寄り集まり、頭を突き合わせた。

早朝の狩りは失敗と言わざるを得ない。

これまで得られた獲物は、深夜の水牛が1頭のみだ。

亜竜の腹にあなた達の企みを送り込むには足りないだろう。

よほどの幸運に恵まれたなら別ではあるが、その望みはどう考えても薄い。

 

もちろん、まだ時間はある。

亜竜の活動時間外である夕刻と夜にあなた達はまた狩猟を行う予定だ。

そちらで首尾よく複数の獲物が確保できれば問題はないだろう。

 

が、不足がある現状ではより多くの機会が欲しくもある。

昼間にも狩りが行えるならそれに越した事はない。

特に狙い目なのは昼にまた起きるだろう混乱だ。

恐怖に耐えきれず飛び出した獣達は発見も狩猟も容易いに違いない。

 

ただし、最大の問題点は当然、混乱の原因たる亜竜の脅威そのものだ。

現在位置は湿原の中央から遠く、亜竜の飛行範囲からは外れている。

あなた達が実際に見て確かめた事であり、これはおそらく間違いない。

しかし、それでも空の主に目をつけられる可能性はゼロとは言えない。

 

発見される可能性が低く、昼間にも狩りが出来る場所といえば、森と沼だろうか。

空からの視線を遮る木々の下や、立ち上る臭気のために近寄らないであろう沼であれば多少暴れても問題はないはずだ。

 

もっとも、どちらもいささかの懸念点がある。

 

湿原西部の森が東側の森と同じ環境であれば、そこに住まうのはアイアンシザーだろう。

恐るべき強敵である上に、亜竜がその肉を好むかは怪しい部分がある。

それでも踏み入りたいというのであれば、それも自由だろう。

西の森は未探索である。

何か別種の生物が根城としている可能性に賭ける、という選択も有りだ。

 

沼の方は、そもそもこれまで大型の獣の気配をあなた達は感知していない。

単純に何かを見つけられる可能性は低いだろう。

ただ、あなた達はすでに鳥の嗅覚の鈍さを知っている。

そして、早朝に見つけた足跡は大型の鳥のもののように思えた。

悪臭に耐え、懸命にくまなく探ればどこかに巣を見つけられる、などという事もあるかもしれない。

 

他には、基本的には隠れ潜み軽く体を休めつつ、近くに獣が逃げてくれば奇襲を試みる、という手もある。

極めて消極的な形の狩猟だ。

これならば亜竜に発見される心配もない。

そんな都合の良い事が起きるかは運頼みではあるが。

 

 

 

重視するべきは安全性か。

それとも獲物の数を増やす事で得られる、工作の確実性か。

あなた達は選択を迫られる。

 

 

 

名前(あなたが自由に決めて良い)
職業神官

 

HP41/41
MP19/25

 

筋力9SB=3
耐久15SB=5
敏捷10SB=3
器用9SB=3
感覚13SB=4
知識15SB=5
精神19SB=6
幸運10SB=3

 

装備性能
メイス+1『2D6+筋力SB』の物理ダメージ

命中力+1

バックラー+1防御成功時、

物理ダメージを『耐久SB』軽減

防御成功率+1

 

特殊技能詳細
重撃攻撃命中時、『朦朧』判定

クリティカル時、『朦朧』確定付与

信仰+秘蹟の使用権を得る

信用、説得、言いくるめに補正+2

1Tに1度、初歩の秘蹟の行動権消費を無効

初歩の秘蹟を強化

治癒初歩の秘蹟、消費MP5

肉体をあるべき姿に戻す

『2D6+精神SB』のHP回復

守護初歩の秘蹟、消費MP2

肉体があるべき姿を保つ力を強める

『精神SB』だけ全ダメージを軽減

効果時間は1戦闘

戦闘準備フェイズで行動権消費なし

賦活初級の秘蹟、消費MP5

肉体と魂をあるべき姿に引き戻す

状態異常を回復

聖域初級の秘蹟、消費MP6

小規模な聖火の結界を顕現させる

休息中のみ以下の効果

通常エンカウント停止

環境ダメージと休息妨害を無効化

一部状態異常を即時回復

回復判定ダイス数+1

 

アイテム詳細
チェインメイル1度だけ死亡を回避
ハイポーションx53D4のHP回復
ネクタルx32D4のMP回復
解毒剤x4猛毒のダメージを2回無効化
解熱剤x4熱病の進行を抑える
試製炸裂バリスタ1D50の必中物理ダメージ

残弾3/1戦闘1回のみ

 





【お知らせ】

私生活の方で時間と手を取られる用件が発生したため、更新が遅れています
次回投稿は7/24もしくは7/25の予定です
申し訳ありませんが、ご了承下さい

予定より大きく時間を取られ進捗がかんばしくありません
大変お待たせして申し訳ありませんが、土日まで再延期とさせてください



【選択肢】

昼間は隠れて身を休める
隠れて休みつつ、獣が近くに来れば狩る
昼の混乱に乗じて草地で狩りを行う
森を探索して狩猟を行う
沼を探索して狩猟を行う

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