蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの裏方   作:アイリエッタ・ゼロス

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プロローグ/入学

「っ! あった! あったよ菫ちゃん!」

 パソコンで入試結果を見た幼馴染はそう言って私に抱き着いてきた。

 

「良かったね花帆」

「ありがとう菫ちゃん! 菫ちゃんのおかげだよ!」

「花帆が頑張ったからだよ。私はただ手伝っただけ」

「そんな事ないよ! 菫ちゃんの力が無かったら合格できなかったって!」

「....自慢げに言うんじゃないの。....それよりも、早くおばさん達に伝えてきなよ」

「うん!」

 そう言って、花帆は部屋から出て行った。

 

「....相変わらず元気だね」

 

 ~~~~

 

「おぉ! 帰ったか我が娘よ!」

「お父さん....帰ってたんだ」

 花帆の家から帰ってくると、自宅にはお父さんがいた。

 

「今日仕事で帰ってくるの明日じゃなかったの?」

「そうなんだが....急遽別日に撮影になってな。家に帰ってきたというわけだ!」

「そう....花帆、合格したよ」

「おぉ! そうかそうか! よかったな! これで二人とも蓮ノ空生だな!」

「おじさんとおばさん、少しだけ寂しそうにしてたけどね」

「言っておくが俺も寂しいぞ!」

「はいはい....」

 そう言いながら、私は自分の部屋に向かった。そして部屋に入り、私は棚に置いてある

 蓮ノ空のパンフレットを手に取った。

 

「(....そういえば花帆、蓮ノ空がどういう学校か調べてるのかな。ようやく解放されたって

 言ってたけど....)」

 そんな事を考えながら、私はパンフレットを開いた。

 

 ~一ヶ月後~

 

「じゃあお父さん! いってきます!」

「おじさん、ありがとうございます」

 一ヶ月が経ち、私と花帆は金沢駅にいた。

 

「うわぁぁぁ....! 憧れの大都会だ....!」

 花帆は鼓門を見上げてそう呟いた。

 

「菫ちゃん! 凄いね!」

「凄いけど....どこもお店開いてないからね....」

 時間が時間のため、周辺のお店はほとんど開いていなかった。

 

「菫ちゃん菫ちゃん! せっかくだしここの前で写真撮ろうよ!」

「聞いてないし....はぁ、いいよ」

 そう言って私はスマホのカメラで写真を撮ろうとした。

 

「花帆、もうちょっと右に」

「はーい!」

「撮るよ。はい、チーズ」

 私はシャッターボタンを押し、撮った写真を確認した。

 

「どうだった?」

「スマホならこれで十分」

「(カメラ一台持ってくるんだった....)」

 私は少し後悔しながら写真を花帆に送った。

 

「送ったよ」

「ありがとう! じゃあ今度は二人で撮ろ!」

「はいはい」

 私は花帆に腕を引かれ、鼓門の前に立った。

 

「撮るよ」

「うん!」

 そう言って私は写真を撮った。

 

「じゃあ次に行こう!」

 花帆はそう言うと何処かに向かって歩いて行った。

 

「花帆! あちこち行くと迷うよ!」

 

 ~数時間後~

 

「えぇ!? もっとお喋りしようよー!」

「花帆....急に他の人に迷惑かけるのやめな....すみません、バ花帆が」

 金沢駅周辺を散策した私達は蓮ノ空女学院行きのバスに乗っていた。そして、何故か花帆は

 私と反対の方に座っている見ず知らずの女の子に喋りかけていた。

 

「誰がバ花帆だよ菫ちゃん!」

「花帆以外に誰がいるの....」はぁ

 花帆の言葉に私は頭を押さえながらそう言った。

 

「ね、お名前は?」

「花帆....」

「....村野さやかですけど」

「さやかちゃん! あたしは日野下花帆! 花帆で良いよ! で、こっちは親友の菫ちゃん!」

「月村菫です。....あの、本当に花帆がすみませんさやかさん」

 私はそう言ってさやかさんに頭を下げた。

 

「い、いえ....お二人は同じ中学校で?」

「うん! 小学校も途中から一緒でもう六年ぐらいになるかなぁ?」

「そうなんですね」

 さやかさんがそう言うと、花帆は矢継ぎ早にさやかさんに喋り続けていた。そして、何かの

 拍子に電池が切れたのか私の肩に頭を乗せてきて眠ってしまった。

 

「このバ花帆....」

「あはは....」

「....こんな感じの子だけど、よかったら仲良くしてあげて。一応、私も仲良くしてくれると

 嬉しいよ」

「....わかりました。よろしくお願いしますね菫さん」

「こちらこそ、さやかさん」

「さやかでいいですよ」

「....そう? じゃあ、さやかって呼ばせてもらうよ」

 そう話していると、バスが止まった。

 

「....花帆、着いたよ。起きて」

 そう言って私は花帆の肩をゆすった。

 

「ん~....へあっ!? あたし寝てた!?」

「私の肩に頭乗せてぐっすりとね....」

「ご、ごめん菫ちゃん!」

「いいよ別に。それよりも、早く降りるよ」

「う、うん!」

 バスから降りると、花帆は不思議そうな表情をした。

 

「....乗り過ごしてとんでもない所に来ちゃった?」

「いいえ。こちらが、蓮ノ空女学院です」

 さやかがそう言った方向に、私達が通う蓮ノ空女学院があった。

 

「な、なんで山の中にあるの~~!?」

「(バ花帆....本当に学校について調べてなかったんだ)」

 その事実を知った私は頭が痛くなった。

 

 

 

 

 

 

 

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