世界中に核ミサイルを撃ち世界中の国を破壊し人類の半数以上を殺した。この日を人々は、【審判の日】と呼びこの日を境に人類とマシンの戦争が始まった。
以来、スカイネットの攻撃は毎日のように行われたが、あの日の攻撃はそれまでに見たことがないほど激しい攻撃だった。
ルイズに召喚された抵抗軍の戦士、平賀才人はルイズに案内され彼女の部屋に来た。外は、もう夜になっておりサイトは何気なく空を見ると。
「月が二つ?」
「当たり前じゃない、何驚いてるのよ」
ルイズにとって月が二つあることは当たり前のようだ。青い月と赤い月はサイトを照らし改めてこの世界は、地球じゃないと感じさせた。
(信じられねーけど認めるしかねー。オレは今かなり面倒な状況だってことに)
ようやく今の自分の状況を認め始めルイズの方を向いた。そんなサイトのことなど知らずルイズは口を開いた。
「とりあえず、使い魔としての使命を教えておくわね」
「使い魔か。嫌な予感しかしねーけど教えてくれ」
軍用リュックサックを部屋の隅に置き質問をした。素直に話を聞こうとしているサイトにルイズは少し驚いたがすぐに大きく、無い胸を張って答えた。
「まず、使い魔は主人の目となり、耳となる能力が与えられるのよ。何か感じない?」
「特に何も感じねーけど」
サイトは右手を見ながらグーパーを作った。視力の方も特に変化がなく聴力もおそらく普段と同じ。大きな変化は特に感じられなかった。
「・・・・・使い魔は主人の望むものを見つけてくることができるけどそこはもう期待してないわ。人間だし」
「スカベンジは一応本職だぞ」
「なによ、スカベンジって。・・・・・まぁ、いいわ。最後、これが一番重要よ。使い魔はね、主人を守る存在でもあるけど」
ルイズは言葉を詰まらせながらサイトを見つめた。
薄汚い格好に平民がよく使っているマスケット銃(形が少し違うように見えるが)、そして細身の体。はっきり言って全然強そうに見えない。ルイズがイメージする【どんな状況でも守ってくれる最強の戦士】には見えなかった。
(なんでこんなの召喚しちゃたのかしら。こんな役立たずを召喚するくらいなら大っ嫌いなカエルを召喚する方がまだマシよ)
ルイズは、ため息を吐いた。
「今日は疲れたからもう寝るわ」
「オレはどこで寝れば良いんだ?」
ルイズは、藁の山を指差した。
(・・・・まぁ、捕虜になって人体実験されるよりは全然マシだな。なんなら野営とかも経験あるし)
そう考えながらショットガン(レミントンM870) 肩にかけて藁の山の上で腰を下ろし、壁にもたれ掛る様に座った。
「待ちなさい、わたしは着替えたいの」
「分かった」
サイトは、立ち上がり外に出ようとすると。
「違うわよ。ほら、着替えさせなさい」
と、言った。
「ハァ!?お前、何言ってんだよ!?着替えくらい自分でやれよ!!」
「下々のものがいるときに貴族は服を自分では着ないものよ」
「面倒くせーな」
まるででかい赤ん坊ができたような気分だった。
「で?どの服を着せれば良いんだ?」
「なに言ってんのよ。脱がせなさい」
「・・・・・マジかお前」
サイトは、頭痛を起こしながらルイズに近づくと制服を脱がし始めた。ルイズは、サイトを男と見てないのか恥ずかしがるような素振りを全く見せなかった。ルイズの着替えを終えるとルイズはベッドに潜り込み。
「それじゃあこっちの洗濯物は明日洗っといてね。あと学校があるから朝起こすこと」
そう命令しスヤスヤと眠った。
「・・・・・いや、洗とけってマジで言ってんの?オレ、戦うこと以外は何もできねーぞ?」
翌日、ルイズよりも早く目を覚ましたサイトはとりあえず洗濯籠を持って外に出ていた。しかし、洗い場が分からずどうしようかと考えながら立ち尽くしていると。
「あの・・・・どうかされました?」
サイトに声をかけて来たのは黒髪のメイドだった。
「えっと、洗い場を探してるんだけど見つからなくて」
そう言うとメイドは、すぐに理解した。
「でしたら、一緒に行きましょう。ちょうどわたしも洗濯をしに来たんです」
「マジか?そりゃー助かる」
メイドは、サイトと一緒に洗濯の洗い場に向かった。
「あの、あなたですよね?ミス・ヴァリエールに召喚された使い魔って」
洗い場に向かってる途中、メイドはサイトにそう話しかけると。
「まぁ、成り行きでな。ってか、オレのこと知ってるのか?」
「学校中で噂になっていますよ。ミス・ヴァリエールが乞食の平民を召喚したって」
「乞食って・・・・」
そう話してるうちに2人は洗い場につくと黒髪のメイドは早速洗濯を始めた。洗濯のやり方を知らないサイトは黒髪メイドのやり方をマネしながら始めた。
ビリ!
「やべ」
慣れない洗濯にサイトは苦戦しており戦闘時とは違う汗が出ていた。そんなサイトの姿を見かねて黒髪のメイドは、サイトの隣で洗濯のやり方を教え始めた。
「これくらいか?」
「そうです。とても上手ですよ」
先ほどまでボロ雑巾を量産していたがコツを掴んだのかうまく洗えるようになりつつあった。黒髪のメイドも楽しそうに教えていると。いつの間にか日が昇りつつあった。
「助かったわ。ありがとな」
「いえいえ、困った時はお互い様ですよ」
サイトは、黒髪のメイドにお礼を言い黒髪のメイドは笑顔で答えるとすぐに同情するような顔をした。
「あの・・・・・貴族様の使い魔も大変かもしれませんが頑張ってください」
黒髪のメイドはそう言うとその場を離れた。
「・・・・・なんであんなガキどもにビビってんだ?あんなガキどもよりもターミネーターの方が怖いっつーのに」
そう言って洗濯籠を持ってその場を後にするのだった。