「それで、アンタは一体何なの?」
ギーシュとの決闘が終わりルイズはサイトを寮に連れ込むと早速質問した。
「・・・・・言っても信じねーと思うぞ」
「はぐらかさずに教えなさい!その武器も何なの!?マジックアイテムなの!?」
サイトは頭をかきながらめんどくさそうな顔をした。とりあえず、ルイズに自分のことを簡単に説明した。
「・・・・異世界?」
「あぁ、そうだ」
「・・・・・ちょ、ちょっと待って。一旦、話を整理させて。まず、アンタは、抵抗軍っていう軍隊に所属している戦士でスカイネットっていうメイジ「違う、コンピュータだ」・・・・とにかく、そのスカイネットと戦争中で、アンタの世界は全てを破壊された終末の世界で・・・・・・自分で言ってて頭がおかしくなりそうだわ」
ルイズは、額に手を置き頭が痛そうな顔をした。
「オレだってお前に召喚されて頭おかしくなってるんじゃねーかって疑ってるよ」
サイトは、腕を組みながら壁にもたれた。
「月が1つ?魔法がない世界?審判の日?ターミネーター?アンタ、小説家かなんかじゃないの?」
「残念だけど全部事実だ。さすがに審判の日は、話を聞いた程度でしか分かんねーけどな」
そう言いながらショットガンを手に取ると。
「それにこの世界にこんな形の銃はあるのか?あのガキから聞いた感じだとこの世界の科学レベルはかなり低いみたいだけど」
そう言ってルイズに渡した。
「知らないわよ。興味ないし」
そう言って、ルイズはショットガンを触りそしてサイトに銃口を向けた。
「うおっ!!弾、入ってないからって銃口をこっちに向けるな!!」
サイトは慌ててルイズからショットガンを取り上げた。
「きゃっ!何すんのよ!!」
「危ねーからに決まってんだろ。あー、びっくりした」
サイトは、ショットガンを壁に立てかけた。
「とりあえず、オレの話を信じるか信じないかは勝手に決めたらいい。だけど、1つだけ聞かせろ。元の世界に帰る方法はあんのか?」
「・・・・・アンタの話を全部信じるなら答えは【無理】よ。異世界から使い魔を召喚した記録なんてないし人間を使い魔として召喚したのもたぶん私が初よ」
「随分と迷惑な初体験だな」
サイトは呆れたようにそう言いルイズはサイトを睨みつけ。
「前の使い魔が死んだら新しい使い魔を召喚できるけど試してみる?」
ルイズは、そう言って杖を取り出した。
「ふざけんな。絶対に試すなよ?」
サイトは、両手を上げて言った。
「ねぇ、なんでギーシュと決闘なんかしたのよ。アンタの話を全部信じるなら土地勘も無いし異世界の住人を敵に回してるのよ?アンタに何かメリットがあったの?」
「別に・・・・・シエスタにメシ食わせてくれたからな」
「へっ?それだけ?たったそれだけのために貴族を敵に回したの!?」
サイトの発言にルイズは驚愕した。まさか決闘した理由がメシだったとは思わなかったのだ。
「言っただろ。オレの世界は全てを破壊された終末の世界。あの地獄の世界じゃ食糧を見つけることすらも命懸けなんだ。オレにとって食糧を分けてもらうってことは命を助けられたと同じなんだよ。だけど、オレは戦う以外は何もできねーからな。シエスタがあのガキに絡まれてるところを見た時恩を返す時だと思っただけだ」
「・・・・・・変なやつ。でも、認めるわ」
「あん?」
「アンタは強い。少なくともドット程度なら圧勝できるくらいアンタは強い。でも覚えておきなさい!この世界は、もっと強いメイジがたくさんいるんだかわたしの許可なく戦ったらダメなんだからね!」
「・・・・・・分かったよ」
「それと」
ルイズは、少し頬を赤くすると。
「教室で魔法を失敗した時、慰めてくれてありがとう・・・・サイト」
ルイズがサイトを名前で呼んだ。サイトは少し驚いたが。
「別にオレは思ったことを言っただけだ」
サイトは少し微笑んだ顔で言った。
(・・・・・・それにしても、あのガキと戦った時、体が軽くなったし左手が光ってたような気がしたけど・・・・・・気のせいだったのか?)
「ふむ、あの平民の勝ちか」
「やはりあれが伝説の使い魔、【ガンダールヴ】だったのかもしれません。しかし、同時に彼は危険な人物であることも分かりました。すぐに王宮に報告をしましょう」
「それはならん。退屈しておる馬鹿共に戦争の口実を与える気か?」
「ドットだったとはいえあんな簡単にメイジを倒したのですよ!?それにあの子は、確実に殺すつもりでいました。間違いなく戦争に慣れている人間です!子供とはいえそんな危険人物を学園に置いておくわけには」
「ミスター・コルベール!」
「!!」
「気持ちは分かるが落ち着きなさい。責任は全てワシがとろう。しばらくは様子見で彼を監視しておくのじゃ」
「はい」
「すまぬ、ミス・ロングビル。少し、1人にさせてもらえないだろうか?」
「?かしこまりました」
コルベールとロングビルが出ていったのを確認するといくつもの魔法で頑丈にロックしている引き出しを開けた。
「・・・・・・・・どうやら、お主の遺言を叶える日が来たようじゃ。じゃが、同時にワシはあの子に教えてあげようと思うのじゃ。銃を握ることだけが人生でないことを」
そう、呟いて引き出しを閉めた。