ゼロの使い魔T   作:ナイトメア・ゼロ

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9話 インテリジェンスソード

「こ、これは貴族様!ウチの店は真っ当な商売をしてやすぜ!」

 

 武器屋に入ると太った男がゴマをすりながら出てきた。おそらくこの男がこの店の店長なのだろう。

 

「客よ」

 

 ルイズがそう言うと店長は意外そうな顔をした。

 

「これはお珍しい、剣を振るうのは傭兵と決まっておられるのですが貴族様まで剣に興味を持たれるとは思ってもいやせんでした」

 

「私のじゃないわ。こいつの剣を適当に見繕ってちょうだい」

 

 そう言ってサイトの方を見た。店長も納得したのかホッとしたような顔をした。

 

「いきなりどうしたんだルイズ。マジで武器を買ってくれんのかよ」

 

「個人的に興味があったのよ。サイトって戦うことしかできないんでしょ?持ってる武器も銃ばっかりだからもし、剣とかを持たせたらどんな風になるんだろうって思って」

 

 サイトは適当に店内を見て回り壁にかかっていたレイピアを手に取った。

 

「レイピアか・・・・・初めて見たな」

 

 サイトは何気なくレイピアを振ってみた。が、なんとなく自分に合ってるという感じじゃなかった。レイピアを戻し他の武器を探しているとルイズが店長と話していた。武器を探しながらなんとなく聞き耳を立てていると。

 

「最近は【土くれのフーケ】とか言う泥棒も出ているためか下々に剣を持たせる貴族様が増えているのでごぜーやす。やはりそういった方々にはこういったものが好まれやす」

 

「へ〜」

 

「?」

 

 サイトは振り返りルイズの方を見ると宝石がついた高そうな剣を見ていた。

 

「その剣はなんなんだ?」

 

 訊いてみると店長は、サイトにも剣の説明をした。

 

「こいつはかの有名なシュペー卿が作り出した剣でございます。シュペー卿の剣はどんなに頑丈な盾や鎧を真っ二つにし魔法も真っ二つにしちまうことで有名ですからこの剣がこの店で1番の品物でやんすよ」

 

「・・・・・」

 

 ルイズは、この剣が素晴らしいものだと思ったのか店長に値段を尋ね始めた。

 

「この剣はいくらなの?」

 

「エキュー金貨で二千、新金貨なら三千でさ」

 

「ハァ?」

 

 値段を聞いた瞬間ルイズは驚愕した。

 

「高いのか?」

 

「高すぎるわよ!庭付きの屋敷が買えるくらいの値段なのよ!?」

 

「・・・・そう言われてもピンとこねーなー」

 

 サイトの世界ではもう、金の価値はゼロに等しかった。故にサイトの世界では物々交換が主流だったのだ。サイトが金の価値を理解できてないのも仕方のないことなのかもしれない。

 

「新金貨百枚で買えるものを頂戴」

 

「でしたら彼処のタルに入ってるやつから選んでくださいやし」

 

「・・・・・ルイズ。別にオレは剣じゃなくてもいいぞ。どちらかといえばナイフとかの方が得意だし適当に安いナイフをくれれば「お前さんみたいなガキに使いこなせる剣なんぞここじゃなくたってねぇよ!諦めな!」!?誰だ!?」

 

 突然、店長のじゃない声が聞こえた。サイトは慌ててルイズを自分の背に隠しハンドガンを抜こうとした。しかし、どこを見ても店長以外の人は見当たらなかった。どういうことか分からずサイトは首を傾げると。

 

「やいデル公!あんまり客に失礼なこと言うと溶かしちまうぞ!」

 

 店長がタルの中か錆びついた片刃の剣を引っ張り出した。

 

『んだとこら!溶かせるもんなら溶かしやがれ!オレはもうこの世に未練なんぞねぇ!』

 

「剣がしゃべった!?」

 

「インテリジェンスソードじゃないの。珍しいわね」

 

 サイトは驚愕しルイズは珍しいものを見た顔をした。

 

「いんてり・・・・なに?」

 

「インテリジェンスソード。要は意思を持った魔剣よ」

 

「申し訳ありやせん。コイツは、口が悪くていつも客と喧嘩をするんですよ」

 

 店長は、困った顔でインテリジェンスソードを見た。

 

「すいません、それ貸してもらっていいですか?」

 

「え?まぁ、いいですけど」

 

 サイトは、インテリジェンスソードを持ちルイズと店長から離れると軽く振ってみた。

 

「おでれーた。おめぇさん、使い手か?」

 

「?どういう意味だ?」

 

「自分のことわかってねぇのかよ。だけど、おもしれぇ。お前、俺を買え!」

 

「・・・・名前はあるのか?」

 

「あたぼうよ!!オレの名は魔剣・デルフリンガー様だ!」

 

「ふーん、ルイズ、コイツを買ってくれねーか?」

 

「えー、本気で言ってるの?その剣、口悪いしボロいし役に立たないわよ?」

 

「【いい鉄砲は、打ち手を選ぶ】だ」

 

「何よそれ?」

 

 サイトの言ったことにルイズは首を傾げた。

 

「簡単に言えば威力のある武器は強い分扱いが難しいんだよ。だから、未熟者が下手に触ると暴発して打ち手の方が怪我をするって意味だ。まぁ、こいつがいい武器なのかどうかは分かんねーけどこいつを輝かせれるかどうかはオレの腕次第ってことだ」

 

「いいこと言うじゃねーかお前!」

 

 サイトの発言でデルフリンガーは、ご機嫌になった。ルイズは店主に金を払った。

 

「もしこいつがうるさいと感じたらこの鞘にぶち込んでくだせぇ。少なくとも鞘に入っている間は静かになりやすから」

 

「ありがとう」

 

 サイトは、鞘を受け取りデルフリンガーの剣先を鞘に入れた。

 

「よろしくな相棒!長かったらデルフって呼んでくれ!」

 

「そうか、よろしくなデルフ」

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