この作品は呪術廻戦ファントムパレードの要素や登場キャラも出すことにしていますので、ご了承ください。
伊地知がモニターに情報を投影した。
2023年3月■日
日本上空に特級呪霊『幻影の呪霊』が出現。
この半透明の光る鯨のような呪霊は日本古来より幾度も出現する特級指定呪霊であり、付近の土地や人の記憶の中を体内に再現し、その負の感情を呪力として吸収し増幅させ力を増す呪霊である。この呪霊は人間に直接害をもたらすわけではないが、鯨を苗床として多くの呪霊が誕生する。
そして鯨の体内、生得領域では必中と必殺の条件が外される縛りで半永久的に領域が展開されている。記憶の領域は呪力を宿し、鯨に害をなそうとした存在を生得領域に引き摺り込み、過去の誰かの記憶を体験させることができるのだ。
とはいえ、派遣された特級術師の乙骨憂太と特別一級術師の城ヶ崎優によって対処され、今は城ヶ崎の所持呪霊となっている。そして呪霊の能力、特性を調べる研究の過程で驚くべき発見があった。この呪霊の術式を、結界術に組み合わせて使うことで、特定の記憶の世界を作り出すことができるのだ。
実際、渋谷事変の記憶の世界では更地となる前の渋谷の街が再現されていた。街を壊しても現実には何の変化もない。なので高専生の昇格試験や術師同士の戦闘訓練、秤金次主催の賭け試合のバトルフィールドに使っていた。
そして、結界の構築式や設定、縛りの内容を変更することによって、記憶の世界をカメラなどの記録媒体にも残せるようになった。
「これならドラマの撮影スタジオに回す費用を少なくできるし、何より好きなだけ暴れられます」
「「「」」」
今後の撮影について話し合いに来た芸能関係者は絶句していた。地方の少年院に学校、シャッター街、森林などをドラマの撮影のために貸し切ろうと考えどの場所にするかなどの資料を持ってきていた彼らの苦労が宙に消えることになった。とはいえ、彼らにとってレンタル料などの費用がかなり減ることになるのでヨシとすることにした。
尚、冥冥のカラスで記録した京都姉妹校交流会の映像のレンタルで浮いた額を支払うことになる。
「一応言っておきますが、帳の影響で記録媒体を残せません。なので冥冥一級術師の記録したカラスや与幸吉一級術師の小型傀儡では撮影しきれていない映像もあります。もちろん、公共の電波で放送できないグロシーンもありますし故人のプライバシーの問題が多いですからね。誰も人間で作った有機物100%の地下鉄なんて見たくないでしょう?」
「•••じゃあ、問題のあるシーンはできるだけカットしーー」
「とはいえ呪術師のことを脚色なしで知って欲しいって上は言ってるので、一般人の死亡シーンはできるだけスタントマンとCGでやってもらい、呪術師の死亡シーンは親族や親しい人に了承をとった上で利用します。そして術師に関してですが、これは記録した魂の映像に代わりの俳優をトレースして撮影します」
話し合い終了後、伊地知はプロデューサーの鏑木勝也と話していた。
「いやぁ、呪術には脱帽だね。記憶に出てきた人物を俳優に投影することによる特殊メイクの必要なし、レンタルする必要のない撮影現場、規格外だよ」
「いえ、場所の利用でも諸々の許可や申請が必要です。これから必要な道具の用意や幾つかの映像との照らし合わせ、あとエキストラで出演する人たちへの説明、あとそれから••••」
「全部1人で?」
「あ、元は倍以上やらないといけなかったんです••••••私は、戦いが怖くて逃げた人間なんです。ですが自分よりも幼い子供たちを死地に送らないといけない仕事をするしかできない。だから、これは私なりの使命です」
「••••改めて資料を読ませて貰っても、本当に現実に起こったことなのかと疑問に思ってしまうね」
「でしょうね•••でも、誰かが、いえ私がやらないといけないんです」
■□■■□■
「てな訳で、虎杖くんの受肉から八十八橋のところまで放送することに決定されました」
「「「「てか、ドラマ化ってマジ!!?」」」
「あ、知らなかったんですか」
明星以外の4人は驚愕していた。
「ん?となるとこの高専の位置が特定されるのでは?」
ミサゴ、現呪術高専学長の五条悟により作られた完全自律呪骸である。元になった魂は、非業の死によって亡くなった加茂分家の3人の若者の魂である。
「あ、それは大丈夫。結界が幾層も重なってるし、侵入されたらメカ丸くんの警報が鳴るようになってーー「登録された呪力による侵入者の判定するし、それに禪院さんみたいな呪力のない存在への対策として熱源探知システム、ドローンとか盗聴器とかの電子機器は特殊な結界術でデータを送れなくなってる。さすがメカ丸様様だね」
「「おぉ〜」」
「•••僕が言いたかったのに」
「先生、どんまい」
真崙に解説の役目を奪われ、明星は教室の隅で体育座りをして泣いていた担任の肩を撫でた。
その日の夜、乙骨は自宅で
□■□□■□
「劇団ララライ所属の黒川あかねです。よろしくお願いします」
釘崎野薔薇代役、黒川あかね
「同じく、ララライ所属の姫川です」
伏黒恵代役、姫川大輝
撮影スタジオに集められたのは劇団ララライの若手俳優たちだ。黒川あかねはあまり世間的には有名ではないが、演技力としては上澄みの方であり、そして姫川大輝は劇団ララライの中でもNo. 1の実力を持つ俳優である。
「よろしく、脚本を担当する家入黎人だ。こっちは同じく脚本担当と、今回のドラマの映像を監督する与幸吉」
「与幸吉だ。よろしく頼む」
黒川あかねは、圧倒された。
目の前に立っている仮面を被った長髪の男の、その圧倒的な強さにだ。一般人がプロボクサーと対面して、この人は強いんだなと無意識に感じるように、目の前の呪術師の圧倒的な強さを感じ取った。もちろん隣に立っている与も一般人とは比べ物にならないほどの呪力量をもっているのだが、黎人と比較すると太陽と月である。
(すごい・・・生物としての格が違う!!)
「説明があったと思うけど、今回黒川さんと姫川さんにはかなり出番の多い役をやってもらう。頑張って」
「はい」「は、はい」
「ちなみにアクションとそれ以外の時は、術師本人の顔と声に変換されるから、音声と場面に合わせて演技してくれ。あと、無理するなよ」
「にしても、あの年は改めて苦労したなぁ〜」
「えっと、家入さんも2018年に戦ったんですか?」
あかねが驚きの声を上げる。
「ん?あぁ、大体君の一歳下だったかな。渋谷事変のときに死にかけて、人外魔境新宿決戦で殺されかけたかな、比喩表現抜きで。あははは!!」
「「」」
「笑い事じゃないだろ。右肩から左脇腹にかけて両断されたときは死んだと思ったからな?つーかなんで死んでないんだ?」
「あの時は黒閃キメてたから反転術式を回しまくってたし、それに虎杖のお陰で繋がってた*1し、つーか先輩こそ、真人と戦ったって聞いたときはよく死ななかったなってヒヤヒヤしましたよ」
「首の根元に瓦礫の破片が刺さったがな。柏山と照屋が助けに来なかったら死んでた」
かなり軽い空気で、一般人なら絶対に助からない重傷の話が繰り広げられていた。あかねと姫川はとんでもない仕事引き受けちゃったなと改めて理解した。
「そろそろ本読みを始めます」っとADが告げ、集まったあかねや姫川などの俳優の中には、ある人物も混ざっていた。
「まずは自己紹介からーー「あ、俺が最初か」
虎杖悠仁役、
〜〜〜
特級術師、五条悟は語る。
「虎杖悠仁を演じられるのは虎杖悠仁本人だけだ」
「悠仁はね、単純に顔が良い陽キャじゃないんだよ。根明、善人、人たらし、これらを無意識のうちに常時発動させている。そして悠仁はイカれてないといけない。どんな悪口を言われても真顔で、全身を切り刻まれても眉を動かさず、腑出そうが目を潰されようが殴り続けて呪霊を殺すくらいイカれてないといけない。もう、何もかもめちゃくちゃじゃないといけないんだよ」
〜〜〜
てな訳で、今に至る。
「初めまして!!虎杖悠仁役の虎杖悠仁です!!好きな女優はジェニファー・ローレンスです!!」
「伏黒恵代役の姫川大輝だ。あと、虎杖さんがジェニファー・ローレンスのファンと聞いて親近感が沸いた」
「えっ、マジ!?姫川さんもファン!?すっげぇ〜さすが芸能界」
「あぁ・・・俺も自分より年上の高身長のお姉さんに甘やかされたい」
「すっげ〜分かる。実際はありえないんだよな〜もし居たとしても金払わないといけないお店の人だし」
「これが資本主義国家の末路か・・・」
(え、仲良くなってる!?話して数回だよね!?)
スーパーコミュニケーションモンスター虎杖悠仁。
ここに戦績を刻む。
じゅじゅさんぽ
ドラマ化に対する反応
新禪院家の場合
伏黒「え、反対ですよ。俺らはヒーローじゃなく、呪術師でー」
来栖「恵!!早く変えのオムツと服持ってきて!!!」
伏黒「わかったすぐに行く!!!」
新加茂家の場合
脹相「なーーーと言うことは俺たち兄弟の活躍がお茶の間に流れると言うことか!?」
東堂「あぁ、とても誇らしい気分だ」
脹相「あぁそうだな!!」
虎杖「•••••うす」
新五条家の場合
歌姫「なんでお前は周りに相談しないで独断専行するんだよ!!この甘党ばかが!!!
五条「歌姫が観に行きたいって言ってた試合の最前列チケット!!」
歌姫「許す!!!」