シャドウ   作:ゆばころッケ

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あげました。

今回はどうでもいい裏話でも。

裂空なんですが、

あれ毎回烈風って書きそうになるんですよね。

アニメを見ていないのでエネルギー刃のイメージを、

FEの暁の女神の風切りの剣に頼っているのですが、

その上位の剣が裂風の剣って名前なんです。

後は某オンラインゲームのせいです。

剣の形自体は遊戯王カードの

ソードマスターっていうチューナーが持っているやつです。

えーと……ジャックが使ったやつで、海賊みたいな見た目しているやつですね。




第二十話 俺、VSセシリア 決着

あれからしばらく戦った俺はかなり疲弊していた。

 

というのも走馬灯に突っ込むことがたびたびあったからだ。

そんな訳で星の欠片も半分ぐらい使ってしまった。

 

でも代わりにガトリングシュトロームは破壊できた。

 

あいつとBTの組み合わせはレーザーの豪雨というレベルだったからな。

 

少しは楽になるか。

 

代わりに裂空を一本失ってしまったが。

 

腕にレーザーがかすり、思わず落とした所を破壊されたのだ。

 

今は足から外したもう一本の裂空を右手に持っている。

 

今は互いに距離を取って小休止状態。

 

「英国の誇りまで破壊されるとは。

この勝負、なんとしてでも勝たないとムーア先生に顔向けができませんわ。」

 

ムーア?

 

「ムーアって、第一回モンド・グロッソ準優勝者の?」

 

ガ-ティー・ムーア、初代イギリス国家代表であり、

 

ガトリングシュトロームの性能のおかげで決勝まで勝ち上がった暴言スラング女だ。

 

「呼び捨てにしないでくださいまし。」

 

少し怒った口調でセシリアさんが言う。

 

「もしかして師匠なのか?」

 

「ええ、もちろんですわ。彼女も英国の誇りですもの。」

 

それ、俺の質問に対する答えになっているか?

 

というかセシリアさんの妙な暴言癖の原因を垣間見た気がする。

 

「他国の武器にあまり頼りたくはありませんが、仕方がありませんわね。」

 

そう言って彼女が出したのは、

 

「プレサイスか……。」

 

クロエさんと山田先生のおかげで若干トラウマ気味なんだよな。

 

「やはりご存知なのですね。

ですが、これをあなたに回避できて?」

 

「回避ね。その必要が俺にないことはもう分かってるんじゃないか?」

 

まあ星の欠片の量の限界があるからこのセリフは嘘っぱちなんだけど。

 

「あなたが瞬間的に出す石のことですわね。

どういう原理で出しているかは分かりませんが、私がここまで分かったことは二つ。」

 

「まずそれなりに致命的な一撃でないと発動しないようですわね。

かするような位置の時には発動しませんでしたもの。

つまりプレサイスによるレーザーには恐らく反応できないのでは?」

 

げっ、ばれてる。

 

「次に量に限りがあるのか、その大きさや厚みをかなり調整してますわ。

つまり回避は必要なのでしょう?」

 

おぉ、さすが理詰めさん……、当たってる。

 

「その顔を見ると図星のようですわね。」

 

あっ、しくじった。

 

「はぁ、その通りだよ。」

 

「では再開しましょうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらく俺はなかなか近づけないでいた。

 

ガトリングシュトロームこそないので、星の欠片は使わずになんとか回避はできている。

 

だが弾道型BTのせいで近づきがたく、プレサイスで裂空を叩き落とされるのが怖い。

 

プレサイスは細いレーザーを出す兵器で、リロード時間がなく、

 

相手に衝撃だけを伝える兵器だ。

 

相手の武器をはたき落したり、銃口を狙って武器を破壊したりするのが主な用途だ。

 

プレサイスは細いためセンサーの感知にも捉えにくく、

 

それが雨のように来る物だから避けるには一苦労なのだ。

 

俺の神経はすり減ってきていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、世界がスローになった!

 

しくじった。

 

どうやら弾道型BTが俺の右膝に直撃するようだ。

 

俺は星の欠片を展開、それに対抗する準備を……

 

 

 

 

 

 

 

世界の時間が戻らない?

 

そうか、今接近しているのは二発のレーザー。威力は二倍近くになる。

 

弾道型は当てる箇所を指定するタイプ。

 

同じ個所を狙いやすい。

 

ドン

 

星の欠片を突き破り、俺の膝にレーザーが直撃する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬の混乱

 

その瞬間、プレサイスが俺の首元を狙った。

 

直撃。

 

「ゲホッ、ガハッ。」

 

プレサイスは止まらない。

 

喉元に意識の逸れた俺の腕をプレサイスが狙い、

 

裂空を叩き落とす。

 

落ちていった裂空はBT五機のレーザーの的に……。

 

「これであなたの武器は背中の大きなブレードのみですわね。」

 

セシリアさんが勝ち誇ったように言う。

 

まさか……プレサイスの使い方その3をやってくるとは。

 

これはISの弱点を利用した戦法だ。

 

第二回モンド・グロッソ初戦、

 

プレサイスで徹底的に相手の首元を狙う操縦者が現れた。

 

ISの防御はシールドエネルギーに頼りすぎている。

 

そのため首元といった人間の急所すら物理シールドを備えていないことが多いのだ。

 

衝撃しか来ないからシールドエネルギーが働かないプレサイスは

 

そういった弱点をつく戦法が可能なのだ。

 

その試合後、その戦法には非難の声が上がった。

 

ただ二戦目で千冬さんに完膚なきまでに潰されてしまったため、

 

特にルールで禁止されてはいないが、少しタブー視されているのだ。

 

だけど俺はタブーとかそういうのは違うとは思う。

 

原作ではシールドエネルギーを貫通する武器も

 

作られているという話もあったぐらいだ。

 

もちろん、そんなのは公には使えない代物だが、

 

プレサイスでは死なない訳だし、プレサイスのこの使い方は決して間違ってない。

 

ちなみにシールドエネルギー貫通武器の存在の確認はできていない。

 

俺が中学生までに得られたのは表向きの情報だけだしな。

 

にしても最初に美しさとか言っていたセシリアさんがやるとは思わなかったな。

 

「ずいぶん荒々しいことするもんだな。」

 

俺は苦い顔で答える。

 

「あら、最初に荒々しさが必要って言ったのはあなたでなくって?」

 

蒼と白が美しかったBTは裂空でのわずかなダメージが蓄積して、

 

大きなダメージこそないがそれなりに汚れている。

 

だがそのセシリアさんの顔は美しかった。

 

俺では上手く言えないが戦乙女とか言えばいいのか。

 

ただ綺麗なだけの最初のセシリアさんより、生き生きとしたものを感じる。

 

これがセシリアさんがの強さの片鱗なのかもしれない。

 

「そうだったな。」

 

仕方ないな。

 

俺は再び強奪者を取り出す。

 

最終手段だ。

 

強奪者に攻撃力はないが、それはセシリアさんには分からないことだ。

 

「あら?それ、只のホルダーだと思ってましたわ。」

 

「まあ、それは見てのお楽しみってことだ。」

 

俺は全力で強奪者をセシリアさんのプレサイスに向ける。

 

警戒してか、BTの射撃は激しくなる。

 

BTに集中するためか、プレサイスは放たれない。

 

星の欠片で強奪者を守りながら、

 

自分の防御は体を逸らしてなんとかごまかす。

 

強奪者を守るのに集中する分、自分のガードは適当になるが仕方ない。

 

今度は俺が荒々しさを見せる番だ。

 

さっきから直撃こそしないがかすりまくりだ。

 

体の姿勢が崩れるから強奪者もなかなか思うように進まない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、何とかなった。

 

プレサイスを掴んだ強奪者は瞬時に短縮し、

 

俺の手元に帰ってくる。

 

バキッ

 

俺はプレサイスを握りつぶす。

 

「……成程、そういう武器ですの。でももう使えそうにはありませんわね。」

 

それはその通りだ。星の欠片で守っていたとはいえ、かなり焼けてしまった。

 

正直たどり着いても、手元にもどらないんじゃないかという不安すらあった。

 

「でもこれでそっちもスターライトmkⅢだけだろ。お互い大型武器だけって訳だ。」

 

俺は巨人刀を背中から取り出す。

 

「私にはBTがまだ五機もありましてよ。」

 

そうなんだよな。

 

でももうやるしかない。

 

集中もこれ以上もたない。

 

決めるなら今しかない。

 

スターライトmkⅢとBTなら、星の欠片で完全に防げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突っ込む。

 

ただ突っ込む。

 

俺は全力で加速し、セシリアさんに急接近する。

 

レーザーが俺を襲う。

 

避ける、防ぐ、かする、致命的な箇所でこそないが直撃。

 

そしてあと少しで届くということで、また世界がスローになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好都合だ。

 

俺は紫電を展開した後、星の欠片でガード。

 

星の欠片がレーザーで破壊される直前に紫電を発射。

 

これが決まれば俺は勝てる……

 

 

 

 

 

 

はずだった。

 

紫電の射撃とほぼ同時に俺はふっとばされる。

 

なんだ、何が起こった。

 

ISから通知が来る。

 

『左腕にインビジブルウォールの改良型を確認。』

 

成程な。

 

インビジブルウォールは腕に付ける青い円盾である。

 

波動状にエネルギーを放ち、相手を遠ざけるための盾だ。

 

そんなものを着けていたらさすがに分かるから、

 

おそらく見た目を改良して普通の物理シールドに見せかけていたんだろう。

 

俺は冷静になって目の前のセシリアさんを見据える。

 

どうやら紫電は当たっていたようで、セシリアさんは落下していく。

 

俺はもう一度急接近して、まず巨人刀でインビジブルウォールを切る。

 

そのまま二撃目を……。

 

「これで終わりですわ!」

 

どうやら紫電の効果はきれたらしい。

 

セシリアさんは巨人刀をスターライトmkⅢでガードしながら……

 

 

 

 

 

 

 

 

突然空に白く透明な結晶が浮かんだ。

 

あれは光結晶(レーザークリスタル)か……。

 

終った。

 

世界がスローになる中、俺はゆっくり考える。

 

残っている星の欠片はわずか。

 

ISのダメージもかなり蓄積している。

 

これは耐えられない。

 

光結晶は小さな球体にレーザーを大量に内包している結晶のような見た目の武装で、

 

展開と同時に正面に大量のレーザーを放つ。

 

奇襲性とその威力の高さで一時期ものすごく有名だった。

 

ただかなりの拡張領域を喰う武装であり、通常は採用されにくい。

 

まさか使ってくるとは。

 

とはいえ悔しさはなかった。

 

やれることはやったしな。

 

俺は光に包まれる。

 

俺は目の前の光景に見入っていた。

 

宙に浮いたその白い結晶はゆっくりと回転しながらどんどん光を帯びていく。

 

その白い光は強くなっていき……

 

瞬間、俺に向かってきた。

 

もう光が強すぎて、目を開けていられない。

 

俺は目をつむり、自身の敗北を待った。

 

次々とレーザーが俺を貫く衝撃が伝わってくる。

 

最後の一本が当たり、俺は地面に叩き落とされる。

 

ブザーが鳴り響く。

 

『試合終了、勝者セシリア・オルコット』

 




お疲れ様でした。

……えーと考えたけど没になった戦術を。

裂空を強奪者で結んで、強奪者を乱雑に振り回すという方法です。

かなり予測しにくいし、全方向に攻撃できるからいいかなと思ったのですが、

たぶん自分にも攻撃するなって思って没にしました。

もしかしたらいつか使うかもです。




前回の番外編では前書きにも、後書きにもほとんど書かなかったので、

反省しました。こういう書きたかったけど入れられなかったみたいなことも言えれば……
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