いや気にしたら負けだ……。
えーと、こんなことを書きたかった訳ではなくてですね。
もうすぐ10000UAとお気に入り50行きそうだったので、
どうせなら今月中にと思い、あげてみました。
こんな駄作をいつも見て下さってありがとうございます。
俺は一夏と箒と一緒に、
ちなみにセシリアさんの武装は全て予備が届いたらしい
だから万全の状態で臨めるわけだ。
試合開始のブザーが鳴る。
セシリアさんは最初からBT6機を展開しており、手に持っているのはガトリングシュトロームだ。
一番攻撃を当てやすい武装の選び方だ。
慢心は0で行く気らしい。
一方の櫻は手ぶらだ。強いて言うならマントのようなもので全身を隠している。
そのマントは赤黒く、まるで血に濡れているようで、気味が悪い。
顔はバイザーを着けていて表情が見えず、何もかも隠してしまっているような印象も受ける。
「武装を何も展開しませんの?」
セシリアさんがオープンチャンネルで聞く。
櫻は返事をしない。
「あなたがそれでいいならいいですが、後悔だけはしないでくださいまし。」
そう言うと、セシリアさんはレーザーの雨を放つ。
ものすごい数のレーザ―だ。
勿論ガトリングシュトロームによる30本を超えるレーザーの狙いは正確ではない。
がBTによるレーザーは計算された位置から嫌なタイミングで撃ってくる。
当然今回もスラスターを狙っているのだろう。
「すごいな、櫻。さっきから少しも当たってないぜ。」
一夏が感心したように言う。
まあ一夏はガトリングシュトロームとは対決していないからな。
「だが、櫻からは攻撃していないようだが。」
箒が当然の疑問を投げかける。
「死神の鎌以外で公開されている武装はないしな。
どうにもあのブラッディッドリッチは好き嫌いが激しいらしくて
あまり後付装備をつけられないらしいからな。」
「俺の白式と同じってことか?」
一夏が仲間を見つけたと嬉しそうに言う。
「一夏の場合は拡張領域に余りが一切ないだろ。
でもブラッディッドリッチはあるんじゃないかな。」
「ということは現在開発されていないだけで
つけられる可能性はあるってことか。」
「そういうこと。
それに全くないって訳ではないらしいし。」
試合の方はそれからしばらく経っても櫻は無抵抗だった。
殆ど最初の位置から移動せずただ避けるだけ。
ガトリングシュトロームのエネルギー切れを狙っているのかもしれない。
ただそれ以上の効果がこの状況にはあるだろう。
というのも櫻は未だに少しもレーザーにかすっていないからだ。
マントに当たったように見える時もあるのだが、
シールドエネルギーは減らないし、マントもダメージを受けた様子がない。
ガトリングシュトロームが一番当てやすい武器なのにこれが当たらなかったら
他に何で当てられるというのだろうか。
そういう不安がセシリアさんを襲っているに違いない。
それに観客席もただ櫻の回避の上手さに釘付けになっているだけである。
「どうして一発も当たらないんですの。」
セシリアさんはガトリングシュトロームを投げ捨てた。
エネルギーが切れたんだろう。
その瞬間、櫻の方からなにか赤いものが飛び、セシリアさんに被弾した。
直撃だ。だが爆発することはなかった。
セシリアさんが避けられなかったのは射撃のみにずっと専念してきて
その間攻撃されなかったからだろう。
反撃されるという当たり前の状況が頭から抜けていたと思われる。
「なんですの。これは?」
被弾部を見るとガムのような赤い物体が腕と胴体の間に付着している。
セシリアさんの動きから察するに、腕が胴体に引っ付いて離れられないようだ。
ブラッディッドリッチの全身から次々とそのガム状の物質が放たれる。
銃から撃っているという訳ではないようだ。
セシリアさんはその予測できない発射口に苦戦しながらもなんとか避けていく。
俺はたまらず束さんと通信する。
『束さん、あれはどうなっているんですか?』
『あれは
見て分かるようにガム状の物質で、相手の動きを制限する武装だよ。』
『ではあれはどこから発射されているんですか?
なんか全身から出ているように見えるんですが?』
『全身か。大体正解だね。
ブラッディッドリッチは全身に砲台が始めからあってそこから自由自在に放てるんだよ。』
『始めから?』
『その砲台は展開の必要もなければ、拡張領域も喰わないってことだね。』
『でもそれだとあのマントみたいのに当たりませんか?』
『あのマントは
ISが必要に応じて部分的に展開、非展開を操作するマントだよ。』
『成程、弾が発射される時はその部分だけしまえるって訳ですか。
自動でやってくれるから時間もかからない。』
『そういうこと。』
『でもその霊衣には何の意味があるのですか?』
『あの霊衣の中はISのセンサーじゃ感知できないようになっててね。
砲台の位置が一切ばれないんだ。だからやや速度の劣る地獄の手を当てられるってこと。』
『面白いISですね。
そういえばなんで始めはデスハンドを撃たなかったんですか?』
『ああ、デスハンドはレーザーで焼き切れるから。
ガトリングシュトロームの弾雨の中で発射するには心許なかったからじゃないかな。』
「紅侍、大丈夫か。
さっきからぼぉーとしているように見えるが。」
ちょっと通信に集中しすぎたか。
「大丈夫、大丈夫。」
試合の方を見ると、セシリアさんは両方の腕と胴体がくっつき、
脚もほとんどくっついて棒のようになっていた。
ただ地面にへばりつくデスハンドの量を見るとかなり避けただろう。
「しかしこの対決どうやって決着をつけるのだ?
まだオルコットの方もシールドエネルギーは減っていないようだが。」
箒がまた疑問を投げかける。
「……櫻は前に降参するように言ってたな。」
一夏が嫌なことを思い出すように言う。
「こういうことだったのか。」
俺は頷く。
さらに時間が経つと、かなりのデスハンドがセシリアさんについていた。
レーザーで焼けるということはスラスターからのエネルギーでも焼けるのだろう。
そのおかげでまだ動けているが、あれでは何もできないだろう。
それにしてもひどい有様だ。
辺りに散らばるデスハンドは血飛沫に見えるし、
霊衣は返り血を浴びた結果のようにも見える。
『どうして皆赤なんですか?絵面的によろしくないように見えます。』
『絵面ね。でもこれでいいんだよ。
これがさっちゃんとブラッディッドリッチが好む状況なんだから。』
……以前、櫻が日本国代表になったニュースを見た時、思ったことがあった。
束さんは櫻にどうしてこんなISを与えたのだろうと……。
実際会ってみた印象だとなおこの状況が似合わない人に思える。
『ブラッディッドリッチはともかく、
櫻もこの状況を望んでいるんですか?』
少し沈黙があってから、呆れたような感じで返事がきた。
『前から思ってたけど、じーくんは第6感が弱いよね。
まあ戦闘中はISがカバーしてくれるとは思うけれど。
IS着けていない時は痛手だな、それ。』
俺が返事に困っていると、
『ほら、試合が動きだしそうだよ、見なくていいの?』
試合に集中するよう言われてしまった。
「私はまだ、降参などしませんわ。」
そう言うとセシリアさんは櫻に突っ込んでいった。
成程、相手にデスハンドをなすりつける作戦だろうか。
それなら勝てなくても引分けにできる見込みはある。
相手もデスハンドで動けなくなる可能性があるからだ。
『やっぱりキンパツは馬鹿だね。』
束さんが何か言ってる。
いや俺は何も通信を受けてない。うん、そういうことにしよう。
『デスハンドはさっちゃんのブラッディッドリッチにはくっつかないってのに。』
櫻に近づいたセシリアさんは流されるようにして地面に叩きつけられた。
地面にはセシリアさんが避けたデスハンドがこびりついている。
当然地面に張り付くことになる訳だが、最悪なことに地面と接しているのは腹の方だ。
ゆっくりと櫻がセシリアさんに近づく。
そして死神の鎌を展開してから一言。
「師匠、試合を終了にしてください。」
その声は聞いたことのない程冷たかった。
一夏も箒も思う所があるようでだんまりだ。
試合終了のブザーが鳴る。
『試合終了、勝者華蛇櫻』
試合後、観客は皆呆然としていた。
結果が櫻の圧勝だったからだ。
「……さすが、櫻だったな。」
箒が絞り出すに言った。
「あれが日本国代表の力か。」
俺も公開処刑とか好き放題に言っていたが、そんなことはなかった。
ここにいる誰もが誰が戦ったって同じ結果になる、そう感じたからだ。
公開処刑なんていうのは恥をかくことに対する表現だが、
恥など何もなく、ただ当然の結果なのである。
ズォォオオオ
何か掃除機のような音がアリーナに響いた。
櫻の方を見ると、何か白い筒状の武器を展開している。
それがデスハンドを吸着しているようだ。
『あれは?』
『
確かにあのままじゃあ、デスハンドの掃除は手間がかかりそうだ。
それにしても便利だな。
吸着している時デスハンドは周りのものにくっつかなくなるのか。
ここでふと疑問が湧いた。
『無差別に吸引してますね。あれじゃあ戦闘の役には立たないんじゃ。』
『……それはどうだろうね。
にしてもさっちゃんは優しいなぁ。あんなキンパツ切っちゃえばいいのに。』
……もうほっとこう。
お疲れ様でした。
そういえば某アニメで中二病を否定する長セリフがありましたね。
あれは聞いていて、全くもってその通りだなと素直に感心してました。
いや中二病好きですけどね。