シャドウ   作:ゆばころッケ

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話が進みません。
いや本当はこの話の中にもう一試合いれる予定だったんですが。
いつになったらあらすじを書けるのか……。
あらすじ書けるぐらいになるまでは週一より早いペースで頑張ります。
後今日二話の修正を少しすると思います。
大筋は全く変えないので一度見ていただいた方は
見なくても問題ないと思います。


第三話 モンド・グロッソ、主人公になる

それから更に三年、今日はモンド・グロッソの準決勝だ。

 

まあ準決勝なのは察して欲しい。今回は千冬さんとイタリア代表の試合だ。

 

準決勝といえども、これが事実上の決勝戦と言われている。

 

『さぁ、いよいよ準決勝第二試合が始まります。暮桜を操るのは我らが日本代表織斑千冬!!

対するテンペスタを操るのはイタリア代表ドナータ・フマイ!!』

 

イタリア代表が操るそのオレンジのISは凄まじい速さが特徴のISだ。

 

その速さは暮桜よりも速い。さらに初期装備であるトリピストラが凶悪だ。

 

『ブリュンヒルデと戦えるなんて光栄だわ。よろしくね。』

 

『ふん。』

 

どうでもいいことだが、ISが発表されてから4年経った今は日本語が使われることも増えてきた。

 

一回目の大会のあの暴言イギリス人も今回は日本語を話しており、驚いた。

 

そして微妙な発音から繰り出される罵詈雑言にはかなりひいた。

 

そんなことはどうでもいいとして……

 

『いよいよ試合が始まりました。』

 

挨拶代りにトリピストラから放たれる3つのレーザー……

 

そう思った瞬間にはまた新たにレーザーが放たれる。

 

トリピストラ、この武器には二つの特徴がある。

 

一つは一度にレーザーが三発放たれること。

 

しかもその三発がくるタイミングは操縦者の意志で変えることができる。

 

ただ射線は直線であるため三発来ようと意味がないように一見思える。

 

しかしながらもう一つの特徴に問題がある。それはリロードが異常に速いということ。

 

例えば一回目のレーザーを右に避けたとする。すると二回目のレーザーがすぐ右に来る。

 

それを左に避けると一回目の三発の内の二発目ないし三発目が当たってしまうのだ。

 

勿論これは単純なモデルケースで実際はそう簡単ではないのだが……。

 

 

 

 

 

 

試合が始まって10分。

 

『くっ……。』

 

千冬さんは追い詰められていた。

 

言い方がよくなかったかもしれない。

 

正しくは、相手を追い詰められないから千冬さんは負けにどんどん近づいていた。

 

暮桜は接近して零落白夜をあてるしか勝ち方のないISだ。

 

しかし相手の機動力とレーザーが接近を阻み、それどころかレーザーをくらってしまっている。

 

テンペスタ……そのリロードの速さはガンマンを想起させ、(ガンウーマンか?)

 

そして高速移動するISとそれに伴い放たれるレーザーはまさに嵐のようだ。

 

『……』

 

ふと、千冬さんが動きを止める。いきなりのことにテンペスタも思わず動きを止める。

 

『降参ですか?』

 

そう言いながらレーザーを放つ。

 

『いや……休憩だ。』

 

『できるといいですね。』

 

テンペスタも動きを止めてレーザーを撃つことに集中し始める。

 

対テンペスタを考えるとき動かないというのは愚策だ。

 

動かなければ動かない程さっきのモデルケースに近くなり当てやすくなるからだ。

 

だが千冬さんの場合は違った。

 

最小の動きで回避を続ける。

 

位置はほとんど変わっていない。

 

するとテンペスタはレーザー射撃の精度を落とし、数ででる作戦に移行した。

 

基本トリピストラを両手で撃ってはいるが、

 

IS武装としては小型のそれは片手でも撃つことが出来る。

 

後付装備のスパダパロットラを出してきた。

 

スパダパロットラは弾丸の代わりに剣を放つ平らな銃だ。

 

おそらく弾丸数は少ないが、当たれば一撃はでかい。

 

フィニッシャーがこいつの試合も多かった。

 

『これで……』

 

『全く当たらないな。』

 

……見ている方にはいつ当たってしまうのか、ハラハラさせる試合だが……。

 

『ちっ……』

 

今まで態度が丁寧だったイタリア代表は舌打ちすると、スパダパロットラを捨てた。

 

弾切れらしい。

 

すると今度はインセギトレを出してきた。

 

インセギトレはISコアを認識して追跡するレーザーだ。

 

勿論射線は曲線を描き、レーザーがレーザーとして機能する限りは追い続ける。

 

ちなみにこのインセギトレ、放たれると特定範囲の一番遠いコアを認識し、追跡する。

 

つまりタッグマッチとかではパートナーも狙いうる余りあてにならない代物でもあったりする。

 

まあ今は第二世代の初頭期なのかな?ってぐらいだからしゃーない。

 

『それを待っていた。』

 

千冬さんがわずかだが笑った。

 

イタリア代表がインセギトレを撃ってから、トリピストラのレーザーは無視しているようだ。

 

インセギトレが当たるという寸前でやや前よりに上昇。

 

するとインセギトレは千冬さんの後部スラスター付近に……

 

そこからはあっという間だった。

 

千冬さんの瞬時加速は今までで一番速かった。

 

予想外の速さに驚いたイタリア代表は逃げようとする。

 

しかしそれがよくなかった。

 

千冬さんが狙っていたのはテンペスタというよりは、テンペスタの後部スラスターだった。

 

背中を見せたテンペスタの後部スラスターは無残に切り裂かれ、爆発した。

 

そうなれば速さ関係は逆転。

 

テンペスタの風力は弱まり、千冬さんを押しのけることは最早できなかった。

 

『……織斑千冬選手の勝利です。』

 

……この実況、

 

前回と違ってまともかと思いきや試合に熱中するあまり実況していなかったようだ。

 

ゴミか。

 

「ねぇねぇ、こーちゃん、織斑選手は何をしたの?瞬時加速したっていうのは分かるけど……

それなら何回か試したけどイタリア代表を捕えることはなかったじゃない。」

 

母さんが聞いてくる。

 

「普通瞬時加速は放出した自身のエネルギーを圧縮して再度放出する時の

慣性エネルギーを利用して行うものっていうのは大丈夫?」

 

「ああ、なんか前こーちゃんが言ってたような。」

 

「そしたらさ、圧縮する量増やせば増やすほど速くなるじゃん。」

 

「ああママが甘いもの食べれば食べるほど頑張れるみたいな感じ?」

 

それは太ると思う。後子供がママと呼んでないのに、自分の事をママと呼ぶのはやめなさい。

 

母さんでいいじゃん、母さんで。おっと、意識がそれた。

 

「でも自分が一度に出せる量は限られてるから

今回織斑選手は相手のレーザーのエネルギーも利用したってこと。」

 

「なるほどねぇ。さすがこーちゃんお気に入りの織斑選手ね!」

 

日本人のIS好きで織斑選手を嫌いな人はたぶんいない。

 

それはともかく、口では言うのは簡単だが、今言ったことは実際やるとなるとかなり難しい。

 

というのも自身のエネルギーを放出して、吸収し、圧縮に移る、

 

その間の時間はコンマ何秒よりもさらに下の桁、

 

いやもしかしたらもっと下の桁の間でしかないからだ。

 

何故そのタイミングかというと、

 

吸収する前にインセギトレがきたら放出したエネルギーと打消しあってしまうからだ。

 

また圧縮している途中にエネルギーを送り込んだら誤作動、悪くて爆発を起こしかねない。

 

加えてインセギトレがちょうど後部スラスターの位置に来るようにしなきゃいけないのだ。

 

ただおそらくテンペスタの瞬時加速なら

 

最後の強化瞬時加速のスピードも上回っていたことだろう。

 

でも逃げられなかった、その理由はテンペスタの操縦者が撃つことに集中するあまり、

 

千冬さんと正面で向かいあってしまったからだ。

 

もちろん普通の瞬時加速なら逃げ切るくらいの距離はあったのだろうが。

 

普通後方に瞬時加速をすることはない。後ろを向いてから瞬時加速しなければならない。

 

そのわずかなタイムログを許さなかったのが強化瞬時加速だったのだろう。

 

いや……第一回大会でもそうだったが、

 

相手の土俵に乗った時点でIS勝負は負けるものなのかもしれない。

 

今回のテンペスタだったら

 

相手が止まったことで撃ちやすくなったと勘違いして自分も動かなかったが、

 

おそらく千冬さんの周りを高速移動して360度射撃した方が避けにくかっただろう。

 

最もその場合自らのトリピストラが当たるという醜態を晒すはめになるかもしれないが。

 

そういえば一夏も甲龍の衝撃砲を利用してたっけ。

 

まああれは射線が直線だし、タイミングはある程度自由だから今回と比べれば楽々だけど。

 

うん、姉には程遠いな、一夏よ。まだ見ぬ一夏に対して上からちょっと目線になってみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 モンド・グロッソ決勝はやはり千冬さんの不戦敗だった。

 

これも原作どおりだ。案外いけるか、転生者未来予知。

 

それ以降千冬さんのニュースは聞かなくなっていき、ある時いきなり日本国代表が変わった。

 

原作に書かれていないような人物だし、

 

そんな重要人物でもないとタカをくくっていた俺は驚いた。

 

『本日、日本国代表が正式に織斑千冬さんから華蛇櫻さんに代わりました。

華蛇櫻さんは小学生ではありますが、IS適正がSであり、

IS開発者の篠ノ之束さんが直接専用機を作って渡したことでも知られています。』

 

こいつ……俺と同い年じゃん……。

 

 

 

えっ?

 




テンペスタにも捏造の魔の手がおよびました。
後最後にちょろっと出てきたのはオリキャラです。
紅侍一人だけオリキャラじゃおそらく原作と大差なくなるので足しました。
次回はそのキャラメインの話の予定です。
主人公とはなんだったのか。
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