思ったより手間取り、かつ話が進みませんでした。
後次の話なんですが、8巻買って読んでから書こうと思います。
うーん……あらすじまだ書けそうにないなぁ。
※修正になってますが、タイトルナンバーの
入れ忘れを直しただけなので特に意味はありません。
「その楽しそうな顔気に食わないな」
すごく冷たい声だった。
そしてどこかで聞いたことのある声……。
あぁ……思い出した……。
篠ノ之束博士だ……
ニュースで聞いたことはあった。
俺はゆっくりと後ろを振り返る。
いやゆっくりと感じているだけで本当に遅いわけじゃない。
何故分かるかってそりゃ一度体験したことあるからね。
そう、これは死ぬ前の感覚
……ってまだ死ぬ訳にはいかない。
篠ノ之博士は冷たい目をしていた。
「……いっくんだけでいいんだよ。」
そう言って、手刀を繰り出す篠ノ之博士。
おそらくものすごい速さなのだろうが、
スローモーションに見えるその動きのおかげで俺はなんとか避けることができた。
「おかしい。殺すつもりでやったのに。」
なにやらぶつぶつ呟いている。
俺はこの間に篠ノ之博士を説得してみようと思った。
逃げることはできないだろうし、逃げられても一時的だ。
少なくとも少しの間だけは殺されないようにしなくては。
何でもいいから気をひくようなことを……
「篠ノ之博士、俺を殺したら、何故女性しかISを操縦できないのかが分からなくなりますよ?」
篠ノ之博士がこちらを見る。
「何故ISを男性が操縦できたのかじゃないの?」
俺の発言が意外だったらしく、篠ノ之博士が聞いてくる。
「女性しか操縦できないというのは欠陥です。
欠陥を直すという観点から考えれば、
男性がISを操縦できる理由という見方にはならないからです。」
この返答は賭けだった。
天才ならば自身の作ったものが欠陥と面と向かって言われるのは悔しいはずだ。
「なんだ、そんな理由か。」
篠ノ之博士は興味を失ったようだ。
俺を蔑んでいるようでもあった。
「それに悪いけど、その理由、検討ついているんだよね。」
この流れはまずい……。何か何か言わなければ……
「じゃあ俺が操縦できる理由にも検討はついているんですか?」
恐らくつくはずはない。
だって転生特権なのだから。
束さんは一瞬黙ってから
また冷たい言葉で言い放った。
「……今から調べるからいいよ。」
……腹に強烈な一撃が入った。
さっきのようなスローモーションを体験することはなく俺は倒れた。
頭が痛い。
ここはどこだ?
誰かの話声がする。
「……スプロジェクトの被験者にするとして……」
よく聞き取れない。
俺は目を開けた。
見たことのない天井。
身体を起こす。
「起きたみたいだね。」
さっきの声は篠ノ之博士だったようだ。
「気分はどう?」
態度が軟化している気がする。
「……大丈夫です。」
「あっ、そうなんだ。じゃあもっと脳いじっても大丈夫だったかな?」
なんか聞こえた気がするが、ナノ単位まで分解されなかっただけよしとしよう。
「あの理由は分かったんですか?」
「いんや、全然。その代わり一つ面白いことが分かってね。」
面白いこと?
「ずばり、じーくんの脳は普通の人の2倍活動しています。」
なんかポーズをとってる。というかじーくん?
「じーくん……?」
「だって
「モルモット……?」
「こんな脳の人、束さんは見たことないからね。
この束さんが直々にいじってあげようというのだよ。」
なんて言ったらいいのだろうか?
「それは……光栄です。」
「でしょ、でしょ。それに君にとっても良い話なんだよ。実際!」
「良い話……?」
「そう専用機をプレゼントしてあげようではないか。」
おお……ついに俺にもチート設定が……。
「どう、のる?」
ロボットに乗りたくて転生したのだ。正直不安なこともあるが、
虎穴に入らずんば虎子を得ず、ここはのるしかないだろう。
「はい!」
俺は勢いよく返事をした。
今日はとりあえず安静にしろということなので俺はベッドに横たわっていた。
……生き延びられて良かった。
それにしても脳の活動が2倍?
どういうことだろうか?
一つだけ思い当たる節があるとしたら転生だ。
転生前の分も活動しているとか?
でも別に転生後から飛躍的に頭良くなったとかいう覚えはない。
なんとも言えんな。
もう一つ気になるのが『なんとかスプロジェクト』だ。
俺が被験者になるのだろうか。
語尾がスの言葉……
コンプレックス→クリスマス→マラカス→カラス→ランス……
ランスロッドって言おうとしたから今のはセーフなって違う違う。
……なんだろうな……?
まあいいや、いずれ教えてくれるかもしれないし。
そんなどうにも締まりのわるい事を考えていたら、扉の方から視線を感じた。
見るとそこにはクロエ・クロニクルが居た。
三つ編みにした銀色の髪が輝いて見える。
まさかラウラより先にこっちに出くわすとは……。
「束さまから命を受けて、食事を持ってきました。」
クロエさんが持ってきたということは……
予想通り俺の知っている食事ではなかった。
黒こげになったそれは人の食べるものではない。
「食べたくなければ捨てておいてください。」
そう言うと彼女は立ち去った。
……失礼なことしたかな?
なんか申し訳なくなったし、ともかく食べるか……。
一口目なんとかなった。
二口目俺は人生の選択を間違ったに違いない。
とりあえず食べかけてしまったものは完食しないと。
俺はその一心でひたすら黒色物質を口に運んだ。
翌朝俺は口に不快感を感じて起きた。
何が起こった?
俺は昨日篠ノ之博士に誘拐されてそれから……
……黒色物質を食べてこうなったらしい。
「おっはよ―。」
篠ノ之博士が部屋に入ってくる。
「今日は専用機作るために色々とデータ取るから。」
今日も軟禁されるのかな?
そう思ったとき、ふと両親が心配になった。
「篠ノ之博士、一つお願いがあります。」
「なに?じーくんは現時点では貴重な実験体だからある程度ならサービスで聞いちゃうよ。」
「親に連絡とらせてもらえませんか?」
……しばしの沈黙……
「じゃあ交換条件。」
何を要求されるのか?
「篠ノ之って呼ばれ慣れてないから、束様かマスターかご主人様のどれか好きなので呼んで。」
「分かりました。束さん。」
「じーくん、束さんは人の話聞かない人は嫌いだよ?」
あんたがそれを言うか……。
「まあいいか。はい、通じないと思うけどあげる。」
そういって束さんが投げつけてきたのは俺の携帯だった。
まずは自宅の固定電話にかけてみる。
『おかけになって電話番号は現在つかわれておりません。』
あれ?
じゃあ母さんの携帯に……
『おかけになって電話番号は現在つかわれておりません。』
父さんは
『おかけになって電話番号は現在つかわれておりません。』
あれ?
「じーくんはさ、重要人保護プログラムって知らないの?」
あっ……。
すっかり忘れていた。
「その顔だと知っているみたいだね。じゃあデータ取るからついてきて。」
心配だな……。
父さん、母さんは大丈夫なのだろうか。
箒の反応からみるに重要人保護プログラムはろくなものではない……。
「データ取り始めるからね―。」
俺は上の空で聞いていたが、一応指示には従っていた。
今は頭に何やら装置を付けられて、立ちっぱなしだ。
「よし、じゃあそろそろいいかな。」
さっきまですごいスピードでキーボードを叩いていた手を休めると、
ジャキ、
拳銃をこちらに向けてきた。
「束さん、飽きっぽいからなぁ。もう飽きちゃったよ。ばいばーい。」
世界がスローモーションになる。
拳銃から放たれた銃弾は俺に向かってくる。
丁度額に当たりそうだ。避けることはできそうにない。
……死を覚悟した。
だが俺が死ぬことはなかった。
当たる寸前、銃弾は何かにはじかれたのだ。
「えっ?」
「アハハ、じーくんの顔面白い。
さすがに束さんでもまだまだ実験し足りないものに飽きたりはしないよ。」
そういうとまたキーボードをいじり始める。
どうやら俺の目の前にシールドかなにかが張られていたようだ。
まったく心臓に悪い。
「たぶんこれ束さんの手刀を避けられた理由だから、これを上手く引き出せるようにして……」
「とりあえずはこんなもんかな。次行くよ。」
その後俺は色々ことをやらされた。
身体測定、運動能力チェックなど目的の分かるものはいいのだが、
目的がはっきりしないものもあった。
束さん曰く、俺は空間把握能力が高いらしく、主にそのテストをしていたらしい。
それにしてもお腹すいてきたなぁ。
今何時だろうか……。
「じーくん、もしかしてお腹すいてる?」
「はい……。」
「空腹時のデータなんてとっても今は意味ないからね。くーちゃんに作ってもらおうか。」
えっ……?あれをまた食べるの?
命の危機を感じた俺は、
「束さん、俺が作りましょうか?」
こう言うしかなかった。
「でもじーくんは男の子だし、ここはくーちゃんに任せようよ。」
ここで引き下がる訳にはいかない。
「俺は立場上クロエさんより立場下の訳ですし、雑用は俺がやるべきです。」
それっぽいことをてきとうに言ってみる。
「くーちゃんの名前言ったっけ?」
あっ……
「まあいいや、そんなに作りたいなら二人で作れば?
束さんはデータいじくっているからできたら呼んでね。」
そう言うと、束さんは部屋から出ていった。
部屋には先程から少し困っている様子のクロエさんと俺が残されていた。
どーすんの……この状況……。
おまけ
※茶番です。見なくてもokです。
死ぬ!生きたい。
俺の次の一言……
俺は何を言えばいい?
俺が言った一言は常識では考えられないものだった。
「コムギ……?」
「何言ってんの?」
当然のようにまた繰り出される手刀。
それをかろうじて避けた俺
「おそろしく速い手刀。
俺でなきゃ殺されちゃうね。」
……
「束さん、ドン引きだよ……」
書きながらウェルフィンのシーンが脳裏をよぎったので……
でも手元に単行本がないのでけっこう違っていると思います。
ハンターハンター面白いですよね。
個人的にはグリードアイランド編が一番好きです。