シャドウ   作:ゆばころッケ

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とりあえずできました。
しかし話が進まないですね。
あらすじは紅侍君がIS学園に入学するまでをまとめる予定なんですが……。
ちなみにその1なのでその2があります。
……進みませんね。


第八話 俺、IS教室その1

「紅侍さん、起きて。」

 

えーと……ここはどこで今の声は誰だっけ?

 

「紅侍さん!」

 

大きな声を出されて俺は仕方なく起きた。

 

目の前にいたのはクロエさんだった。

 

ああ思い出した。今束さんの所に居るんだったな。

 

時計を見ると朝の6時だった。

 

「朝ごはん作るから早く支度を……」

 

朝ごはんかぁ……。

 

まあ俺が言った手前、やらなければならないので起きる。

 

服は束さんが用意したジャージみたいなものに着替えた。

 

というかここ何でもあるな……。

 

用意ができたことを伝えて、

 

俺はクロエさんと台所に行った。

 

オムレツとかでいいか。あと味噌汁?

 

朝ごはんは毎日食べることは食べるのだが、

 

今までけっこう適当だったので少し困った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 束さんは時間通り座っていた。

 

俺らに気がつく。

 

「おはよー、くーちゃん、じーくん。」

 

「「おはようございます。」」

 

そんな感じで朝の食事は始まった。

 

束さんは相変わらずおいしい、おいしい言いながら食べている。

 

今なら大丈夫だろうか?

 

「束さん、一つお願いがあります。」

 

「何?」

 

じーくんは注文が多いねっと言いながらも、聞いてくれる気はあるようだ。

 

「どうにかして親に連絡つけられないでしょうか?」

 

……しばしの沈黙。

 

束さんは持っていた食事を少し見つめてから言った。

 

「束さんに不可能はないからね。やってあげるよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

断れることも覚悟していたのでうれしかった。

 

他人に興味のない(むしろ嫌っているレベルの)束さんだが、

 

一度興味を持った人には案外優しいのかもしれない。

 

「よかったね。」

 

クロエさんが言った。

 

束さんは不思議そうにこっちを見ながら、もくもくとご飯を食べ続けている。

 

 

 

 

 

 

 

 結果から言うと俺の心配は杞憂だった。

 

両親はあまり俺の事を心配していなかった。

 

曰く息子の安否ぐらいなんとなく分かるそうだ。

 

だから心配するというよりは、俺がISに乗れるという事実を喜んでいてくれているようだった。

 

「紅侍、よかったな。ISに乗れるようになって。」

 

父さんは自分の事のように嬉しそうに言う。

 

「そうだね。俺は幸せ者だよ……。」

 

父さんのテンションがあまりに高く、俺はかなり冷静にさせられた。

 

「いいか、紅侍。お前は世界で2人しかいない男性操縦者の内の一人だ。

男性にとってお前がどれだけ羨ましい立場か分かるか?」

 

いきなり父さんが真面目な口調で話し出す。

 

俺はドキッとした。

 

「俺もISに憧れる一人だったから……少しは分かっているつもり。」

 

ISというよりはロボットなんだけどね。

 

「分かっていればいいんだ。

分かっているならその人たちの分も頑張らなければならないことも分かるな?」

 

その人達の分も頑張るか……。

 

俺にできるだろうか。

 

「難しく考えなくてもいい。

とにかくがむしゃらに後悔のないようにやれよ。」

 

後悔のないように……か、

 

「分かったよ、父さん。俺後悔だけはしない。」

 

もう一度転生しようとは正直思わないからな。

 

本当は一生なんだから、また次を期待してはいけない。

 

「さすが俺たちの紅侍だ。父さん応援しているからな。」

 

「そういえば、こーちゃん今どこに居るの?」

 

相変わらず抜けてるなぁ。

 

真っ先に聞くべきことなんじゃないか?

 

「ああえっと……」

 

俺は束さんの方を見る。

 

「言っても構わないよ。

政府の奴らじゃここはわからないだろうし。」

 

よかった。できれば両親に嘘はつきたくない。

 

俺は簡単にここまでの経緯を説明した。

 

「こーちゃん、専用機もらえるんだ。すごいね。」

 

すごいか……。相変わらず少しずれた感想だ。

 

「今度見せてね。」

 

「分かった。」

 

ところで今度っていつだ?

 

そういえば俺はこの先どうするのだろうか?

 

普通だったらIS学園に行くんだろうけど

 

「じーくん、政府の連中が戻ってくるからそろそろ終わり。」

 

やっぱり重要人保護プログラムってクソだな。

 

「ごめん、母さん、父さん。

隠れて連絡とるのも限界みたい。また後で。」

 

俺がそう言うと通信は切れた。

 

「じーくん、満足した?

束さんに感謝してくれてもいいんだよ?」

 

素直にお礼を言っておこう。

 

「ありがとうございます。」

 

「ちっ、ちっ、感謝が足りないなぁ。

束さんはじーくんのお願いをけっこう叶えてきたからね。

じーくんにも束さんのお願いを聞いてもらおうかな。」

 

そんなにしてもらったっけ?

 

束さんから言ってきたとはいえ、専用機のことで頭が上がらないのは事実なんだけど。

 

「できることならば。」

 

「おそらくじーくんはIS学園に入ることになると思うんだ。」

 

あっそこは普通に入れてくれるんだ。

 

「はい、俺も束さんに誘拐されるまではそうなると思ってました。」

 

うんうん、と束さんが言って、そして、

 

「IS学園で束さんの手足になって欲しいんだよね。」

 

と言った。つまりはスパイみたいなものだろうか。

 

まあ束さんに誘拐された時点で真っ当な道はないよなぁ。

 

「分かりました。」

 

束さんは満足そうに微笑んだ。

 

この人黙っていれば綺麗なんだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって、俺はアリーナっぽい場所で

 

ラファール・リヴァイブを用いてISの訓練をしていた。

 

さすが束さんの研究所というべきなのだろうか。何でもありだ。

 

ちなみにコーチはクロエさんだ。

 

……立場が逆になったな。

 

「そうそうその調子……。」

 

今は歩行訓練だ。

 

これはそこまで苦労しなかった。

 

 

とはいえISは浮くことが基本なのでISに合った動作ではなさそうだ。

 

まあいきなりISっぽいことできるかと言われれば無理だが。

 

「筋は悪くない。」

 

彼女は指導役になって少し機嫌が良いようだった。

 

次は自由飛行。

 

「スラスターのエネルギー消費に無駄が多いかな。」

 

彼女が言うには進路方向以外にも加速をかけてしまっているそうだ。

 

「今はPICの自動制御で様になっているように見えるけど……。」

 

何か考え込んでいる。

 

「自動制御切ってみようか。」

 

あれ?クロエさんけっこうスパルタ?

 

自動制御を切った状態での飛行はかなりひどいものだった。

 

ふらふらしているし、たまに衝突する。

 

それでもその日が終わるころにはなんとか飛べるようになった。

 

「うん、こんなもんかな。明日からはまた自動制御つけるからね。」

 

この訓練の目的は無駄な加速をしなくするということだ。

 

自動制御なしでふらふらせずに飛べるということはそういう加速がなくなった証である。

 

じゃあもう自動制御要らないんじゃ?という考えがあるかもしれない。

 

しかし実際は戦闘しながら飛ぶわけだから、

 

そういう時にはまだ制御なしでは飛べないだろう。

 

……これから夕食作りか。厳しめにいくか……。

 

 

 

 

 

 

 翌日、朝ご飯を食べた俺たちは訓練を再開した。

 

「今日は射撃練習。」

 

はいっと言って手渡されたのは

 

何の変哲もない51口径のアサルトライフル『レッドバレッド』だった。

 

多くの国で制式採用されている有名な武器だ。

 

アサルトライフル自体、弾の装填が自動でなされるものだが、

 

IS武装のため量子化されている弾が装填されるらしい。

 

「今標的(ターゲット)出すから撃ってみて。」

 

俺は射撃武器とISのハイパーセンサーを連結するセンサーリンクを確認、

 

撃ってみた。

 

バンッ

 

思ったより衝撃が来るな。

 

でも、

 

「当たるもんだな。」

 

「動いてなかったしね。真ん中に当てないとだめだよ。」

 

そりゃそうか。

 

「もう一回やってみて。」

 

俺は頷き、もう一度、

 

バンッ

 

うん、衝撃にも慣れてきた。

 

「飛行よりは才能ありそうだね。」

 

彼女がそう言った。

 

よかった、一夏みたいに射撃下手は勘弁だ。

 

まあ原作と違って実は上手みたいなこともありうるけど。

 

その後数発撃った後、

 

「今度は標的動かすよ。

まだ紅侍さんは動かなくていいから。」

 

と彼女が言うと、標的が動き出した。

 

速度はそんなに速く感じない。

 

もちろんISのおかげなのだが。

 

当たることは当たるが中心に当たることはあまりなかった。

 

「うーん、もう少し標的の動きに検討つけて撃ってもいいかもね。」

 

「でも人間相手ならともかくこれランダムだろ?」

 

「そうだけど、外してもいいからやってみて。」

 

バンッ

 

バンッ

 

バンッ

 

バンッ

 

バンッ

 

10発以上撃ったが、中心に当たったのは一発だけだった。

 

下手なのかもしれない。

 

これでは一夏のことを悪く言えない。

 

「そんな顔しないで。さっきよりは良いから。」

 

この結果で?

 

「IS戦闘で射撃がぽんぽん当たる訳ないから

ヤマ張って当てた方が良いと私は思う。」

 

確かにそういうものかもしれない。

 

それからしばらく射撃を続けた。

 

「じゃあ次は標的の速度を上げるから追いかけて撃ってね。」

 

「了解。」

 

標的はものすごい速さで動き始めた。

 

「今の速度でスペックの低いISぐらい。」

 

まあテレビで見ていた記憶の中のISよりは

 

センサーのおかげで遅く感じていたし、そんなもんだよな。

 

俺は飛行を始めた。

 

昨日の訓練があってか、標的との距離を縮めることはできる。

 

とはいえ標的は円盤なので、旋回(ターン)はこちらより楽にできる。

 

その分完全には近づけない。

 

「後で旋回は練習しようか。」

 

……おぉ、スパルタ……

 

とにかく標的と同一直線上にのってから撃つのだが、

 

撃った後に円盤が直線上から逸れてしまう。

 

ちなみに弾丸の軌道は正確には直線ではないらしいが、

 

そこはISが補助してくれるそうなので気にしなくていい。

 

……撃つ前と後で位置が変わるというならば、

 

「さっき言っていたのはこういうことか!」

 

バンッ

 

俺は標的の真上を狙った。

らに俺は射撃を一旦忘れて加速に集中、距離を縮める。

 

こういう時、標的は垂直上昇の後、俺の頭の上をよぎることが多かった。

 

ビンゴ!

 

ドガーンという音とともに標的は壊れた。

 

俺は彼女の方を振り返る。

 

彼女は少し驚いた顔をしてそれから

 

「よくできました。」

 

と言った。

 

俺は褒められたのが嬉しくて笑った。

 

それを見て彼女も笑う。

 

その日一番の当たりは結局この一発だった。

 




やるとしたらISの訓練ってこんな感じでしょうか?
最初のころ言っていた設定集を作るのをさぼっているので
こういう話を作っていると設定ミスしたり、
使える設定をスルーしたりしてそうで心配です。
はい……真面目に設定集作っておきます。
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