泉新一のいる実力至上主義の教室   作:salong

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最近仕事が忙しくなってきたので申し訳ないですがもしかしたら更新が遅れるかもしれません。ですが、エタるつもりはないです。それとこれからの投稿の時間帯を朝の7時か夕方の18時にしたいと思います。



友達

 

明日の放課後の審議で今回の件の最終的な判断が下される。その前に須藤の無実を証明出来なければ、須藤は停学、Dクラスはクラスポイントを減らされてしまう。綾小路たちは大丈夫なのだろうか。いくら佐倉と言う目撃者がいると言っても、申し出てくれなければ意味はない。

 

それと気になったのが階段の踊り場にある掲示板。そこに、須藤とCクラスに関係する情報を持つ生徒を募集する貼り紙があった。勿論ただではなく、有力な情報提供者にはポイントを支払うらしい。また、その貼り紙にはBクラスの神崎と言う生徒に連絡するようにと書かれていた。どうやら一之瀬たちが動いてくれてるみたいだ。これで何か情報が入ってくれると良いんだが…

 

 

 

そんなこんなで時間が過ぎていき、気付けば時計の針は12時を回っていた。俺は教室で昼食を取り終えた後に図書館へ向かい、何か面白い本がないか探していたところ、床に1冊の本が落ちていた。恐らく誰かが読み終わった後にちゃんと本棚に入れなかったのが原因で落ちたのだろう。そう思い、本を拾い上げる。

 

「これは……」

 

拾い上げた本には悪魔についてのことが記されていた。悪魔とは残虐非道で人に災いをもたらし、悪に誘い込む悪霊である。また、そのような人間を例える時にも使われる。

 

(そういえばミギーが前に言っていたな…)

 

 

 

 

 

『シンイチ……「悪魔」と言うのを本で調べたが……一番それに近い生物はやはり人間だと思うぞ……人間はあらゆる種類の生物を殺し食っているがわたしの「仲間」たちが食うのはほんの1〜2種類だ……質素なものさ』

 

 

 

 

 

(今ならミギーが言っていたことが分かるな…)

 

人間は色んな生物を殺して毎日食べている。勿論人間から見れば当たり前のことかもしれないが、他の生物たちからすると悪魔と言われても仕方のないことだ。そんな風にミギーが言っていたことを思い出していると不意に肩を叩かれる。誰かと思い振り返るとそこには椎名がいた。

 

「泉君、来ていたんですね」

 

「うん、さっき来たばかりだけど」

 

「そうですか。でしたら泉君、良かったら一緒に……おや?その本は?」

 

椎名は何か言いかけていたが、それよりも俺が手にしている本の方が気になったみたいだ。

 

「ああ、これはさっき見つけた本だよ。悪魔について書いてある本なんだ」

 

そう言うと、椎名にその本を手渡す。椎名は両手で本を受け取ると表紙を見つめながら話し始めた。

 

「悪魔…ですか…よくさまざまな宗教において、人を惑わせたり、善事に災いをもたらす悪の超越的存在のことですね。一度テレビで悪魔のことを紹介している番組を見ましたが、本当に恐ろしい存在であると思いました。泉君はこのような本も読まれるんですか?」

 

「たまにね。実はこの本を見つけた時、前に友達が言っていたことを思い出していたんだ」

 

「もしかしてそのお友達とは…前に話していた大の読書家の方でしょうか?」

 

「よく分かったね。椎名は鋭いな」

 

前から思っていたが、椎名はどこか鋭い一面がある。それも穏やかでマイペースな彼女からは想像出来ないくらいに。

 

「はい、何となくそんな感じがしたので。ところでそのお友達は何と仰っていたのでしょうか?」

 

「悪魔に一番近いのは人間だってさ。最初そう言われた時はなんとも思わなかったけど今なら分かるって言うか」

 

「確かにそうですね…そのお友達の言っていることは的を得ているとおもいます」

 

「色々考えさせられるんだよな。あいつの言うことには。それよりさっきは何て言おうとしたんだ?」

 

「そういえば最後まで言えてませんでしたね。丁度面白そうな本が何冊かありましたので一緒に読もうとお誘いをしようとしていたところなんです」

 

「そっか、じゃあ今から一緒に読もうか」

 

「はい」

 

そこからは椎名と一緒に本を読み始めた。本の虫である椎名が見つけただけあってとても面白く、内容が頭にスラスラと入ってくる。そしてもうすぐ時間になる頃、椎名がこんなことを言ってくる。

 

「あの…泉君。突然こんなこと言ってすみません。もしかして何かあったのですか?」

 

「な、何かって?」

 

「私の気のせいかもしれないですけど…泉君、たまに悲しそうな顔をしているように見えるんです」

 

悲しそうな顔?無意識のうちにそんな顔してたのか…

 

「多分気のせいだよ。俺は大丈夫。心配いらないよ」

 

「そうですか…でも、もし何かあった時は相談してください。私なんかが力になれるかは分かりませんが…」

 

「ありがとう。嬉しいよ、そこまで言ってくれるだけでも」

 

「本当に…何かあったら言ってくださいね…」   

 

そう言ってくる椎名。これ以上心配掛けるわけにはいかないな。それにしても…悲しそうな顔か……多分ミギーのことを引きずっているからなのか。いや、それ以前にもっと色んなことがあったからなのか。だけど、俺は前を向いて歩いていかないといけないんだ。ミギーだって今頃俺の知らない場所を歩いてるんだろうから。

 

 

 

 

 

 

泉新一君。彼はこの学校に来て初めて出来たお友達でした。私が所属しているCクラスには読書が好きな方がいなくて寂しい気持ちになっていた中、彼と出会いました。泉君は本についてとても詳しくて一緒に話していると時間があっという間に過ぎてしまいます。私にとってはこの時間が一番良いと言っても過言ではありません。

 

それに泉君はあるお友達の影響で読書が好きになったと言っていました。そのお友達は大の読書家で朝まで本を読んでしまうほどであるそうです。話を聞いてみて私も是非会ってみたくなりました。ですが気になったのがたまに見せるどこか悲しそうな顔。一体何があったのでしょうか…

 

泣くのを我慢している、と言うよりまるで涙を流さず泣いているような……泉君。何か悲しいことがあるのなら背負わずに話してみてください。私はまだあなたのことを全て知らないのですから…

 

 

 

 

___________________

 

 

 

 

夕日が差し込む中、今は放課後を迎えていた。時計を確認すると時刻は16時前に迫っている。俺はいつも通り帰ろうとしていたのだが、その途中で坂柳に呼び止められた。側には神室もいる。

 

「泉君、今日は私たちと一緒に帰りませんか?」

 

「別にいいけど、急にどうしたんだ?」

 

「ふふ…たまには一緒に帰ってもいいじゃないですか」

 

小さな笑みを浮かべる坂柳。この子は本当に何を考えているのかわからないな。

 

「そうかい。それじゃあ行こうか」

 

「それともしよければ途中でどこか寄り道していきませんか?ケヤキモール辺りにでも」

 

「ああ、わかったよ」

 

こうして俺、坂柳、神室の3人で帰ることになった。そして先程坂柳が言っていたように真っ直ぐ寮へは帰らずにケヤキモールがある方角へと足を運ぶ。やがて目的地に着き、中を一通り回った後カフェに向かい、空いている席に座った。

 

「そういえば明日はCとDの事件のことについての最終的な判断が下されるみたいですね。一体どうなってしまうのでしょうか。まぁ、私たちには関係ありませんが。ところで泉君、前にあなたがDクラスに協力していると耳にしたのですが本当なのでしょうか?」

 

「それ、私も前に聞いたわ」

 

「ああ、本当だよ。まぁ、特に役に立てるようなことは出来てないけど。それに今回の件はCクラスが仕組んだことだったからな。無実なのに停学にされて、クラスポイントまで減らされるなんて気の毒だろう?」

 

「確かに今回の件についてはDクラスにも少し同情の余地はあります。しかし、勝手に動かれるのは困りますね。それにDクラスなんかを助けて何のメリットがあるんですか?」

 

「確かにメリットなんかはないさ。俺としてはただ友達が困っていたから協力してあげたんだよ」

 

俺がそう発言すると坂柳は少し間をあけてこう答えた。

 

「…友達……ですか…確かに自分の友人が困っていれば手を差し伸べるのが正解と言えるでしょう。ですが、所詮は他人ですよ。なぜそこまでする必要があるのでしょうか?」

 

「そうさ。坂柳の言う通り、所詮は他人だ。だけど人間はみんな助け合って生きてるじゃないか。この瞬間にもきっとどこかでな。坂柳だって誰かに助けられてきたことがあるだろ?」

 

「そうですね。今まで両親や同級生に助けられてきました。でもそれは仕方のないことでしょう?」

 

「ああ、そうだ。人間は一人じゃ生きていけないからな。勿論俺だって散々助けられてきた。色んな人に迷惑もかけて。それに今こうして生きていられるのもある友達のおかげなんだ」

 

俺は胸に手を当て、制服を掴んでそう言った。

 

「そのあるお友達とはどんなお方なのですか?」

 

「そうだな、初めて会った時は何を考えているのかよく分からない奴だったな。普通の人とは価値観がかけ離れていたし、意見が食い違うことが何度もあったけど、俺がつまずいたり、悩んでいる時に支えてくれた時もあった。そんな感じで一緒に過ごしていくうちにそいつのことが分かるようになってきて、そいつも俺のことを理解するようになったんだ。今は会えないけど俺にとってはかけがえのない友達さ」

 

「そうですか。泉君のお話しを聞いてみてぜひ、その方に会ってみたくなりました」

 

すぐ目の前にいるんだけどな。残念ながら会うことはもう出来ないが。

 

「ふーん、あんたがそんなに言う程仲が良いのね」

 

「はは、まぁ、そうじゃない時も結構あったけど。そういえば今更だけど、坂柳は神室と仲良いんだな」

 

「ちょっと泉…!」

 

俺の発言に即座に反応する神室。そりゃそうだ。事情を知っているのにわざわざこんなことを聞く必要なんかないからな。勿論神室自身は坂柳のことを友達でもなんでもないと思っているだろうが、俺はあえてそう言ってみた。

 

「はい、真澄さんはこの学校に入学して初めて出来たお友達ですよ。ですよね真澄さん」

 

「……はぁ……そうね…」

 

一瞬、苦虫を噛み潰したような顔をしてため息

をつく神室。これからも卒業するまでは苦労しそうだな。俺はそう思い、話の途中できたコーヒーをすする。その後もそこから話が続き、時間になったところで寮へ帰ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日。ついに今日の放課後、Dクラスの運命をかけた審議が行われる。

 

 




今なんかYouTubeで寄生獣のアニメ公開されてますね。よう実も1〜3期全て公開してほしいですね。
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