銀の雪は溶け残り   作:Tkmraeua2341

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ヒャッハァ明日(日曜日)また予定入れてたの忘れてたぜ!
頑張って書いたぜ!
投稿予約とか仕方わからんからすぐあげちゃうぜ!
別にメンタルやられてないぜ!



第12話

 

「学生2枚」

「はい」

「まだかーあちーよ」

 

お天道様が真上よりちょい手前くらいの時間、セミ達の大合唱を背に男鹿と来た市民プール。

こういう施設での支払いは大体…ほとんど…てか全部私が出してる、男鹿の将来が少し心配だ。

中に入り更衣室で別れ早速着替える。

今日の水着は水色のビキニに白Tシャツを着るスタイル、こうするとなんかビキニでも羞恥心が少なくなるのだ。

財布や家の鍵を胸ポケットの中に入れ外に出る。

私を迎えたのは、楽しそうな声と外以上の熱気だった。

…涼む目的が果たせそうになかったが、楽しむのが目的ならちょうどいいだろう。

そう眺めていると先に出てたらしい男鹿がこっちに来た。

細マッチョに淡いオレンジ色の海パン姿な男鹿、そんで捕まる服がないはずなのにどうやってかぶら下がってる裸のベル坊。

 

「おー古市、待ってたぜ」

 

手を振りながら近づく男鹿…こうして見たら、子連れの夫婦のように見えてしまうのだろうか。

いや、流石にないだろう、てかベル坊なんか持ってる?

 

「ひとまず日陰入る?」

「そーだな…こっちか」

 

人が多すぎてプールに入る気がなくなった私は男鹿を誘って端に移動する。

目的の場所に着いてすぐ、男鹿はベル坊を下ろして仰向けに寝そべった。

ベル坊はその横で持ってた物、サングラスを器用に掛けて寝そべっている。

両手を枕にし足を組んでリラックスしている姿は、まさに"満喫中"な姿だった。

 

「…男鹿」

「なんだー古市」

「ベル坊のミルクは大丈夫か?」

「…やっべ」

「ありゃー…しばらくしたらすぐ帰るか?」

「そーだなー…もったいねぇが、ここで泣かれてもやべぇしなー」

「だなー…水買ってくっけど男鹿はなんか飲む?」

「んー…ラムネ!」

「はいよ、多分瓶のはないから缶ジュースのやつな」

「おう、それでたのむわ」

 

そうして自販機の前まで来たのだが、あるのはソーダの缶ばかり。

男鹿の事だからソーダと書かれているとちょいとガッカリしそうでもっと探す。

適当にペットボトルの水を買いつつ、やっと見つけたラムネのラベル、財布を取り出し購入すると、ガコンと隣からも音がした。

ふと横を見れば、そこに居たのはワンピース水着の谷村さん。

 

「千秋ー!!そっちの席座ってるわよ…ん?」

 

そして、両手に焼きそばを持ったビキニの大森さんがやってきた。

 

「あんた…」

 

 

 

 

 

 

ひとまずここは穏便に、と思い会釈して去ろうとすれば呼び止められ、一緒のテーブル席についていた。

 

「えっと…ご用件は?」

「なに、ただあんたとお話しようってだけよ。だからそんな身構えなくていいわ、古市」

「はぁ…」

 

んー気まずい。

私は二人を見捨てたようなもんだし、事情を話すには期間が開きすぎた。

懺悔じみた行為はウザがられそうだけど…この二人には出来るだけ誠実でいたいしなぁ…。

話すかー…。

 

「傷…」

「ん?」

「傷あと、残ってないみたいで安心しました」

「ああ、気にしなくていいわ、私らもたるんでたってわけだし」

「…すみませんでした」

「だから気にしなく…いや、それは何に対しての謝罪?」

 

空気が変わったのを感じたのだろう、黙々と焼きそばを食べていた谷村さんも食事をやめてこっちを見る。

 

「私は…あの時、あそこで私達が別れた後、お二人がMK5に襲われることを思い…予想していました。しかしそれを男鹿に言うことなく、どうにかしたいという感情のみであまりにも遅くに行動しました。だから、何もできな」

「─やめな」

 

段々と自分の世界に入ってたのを大森さんに止めてもらう、ここでも迷惑をかけるのか私…。

 

「あんたはそもそもケンカが強くないんでしょ?それなのに私らを心配して来てくれたのは正直嬉しいわ。それに、後から皆に聞いたわ、死にそうな顔で今にも倒れそうなのに私達を保健室まで運んで来てくれたって」

「はい、でもそれは」

「でもじゃない、あんたはしっかり行動した。ただ突っ立ってる悲劇のヒロインじゃなく、倒れてる私らを助けようと動いた。これだけで十分よ、あんたが褒められるにたる根拠は、これで十分。だからありがとう、私らを救ってくれて」

「…ありがとう」

 

…あーもう、私、ホント単純だ。

頭の中じゃそんなことない、私は悪人なんだって考えがぐるぐるしてたのに、二人の「ありがとう」でどうでもよくなってる。

あー…好きだなぁ、二人とも。

 

「大森さん、谷村さん、ありがとうございます、そう言ってくれて。改めて私はユキ、古市ユキです。親愛の印にお二人を名前で呼んでも良いですか?」

「かたっくるしいわねあんた…私はいいわよ、千秋は?」

「…バッチグー」

「フフッよろしくお願いします、寧々さん、千秋さん」

 

こうして、私は男鹿を忘れて友達を増やしたのだ。

久しぶりだ、男鹿が有名になる前以来だろうか、気分がいい。

とっても気分が良かった、声をかけられるまでは。

 

「よう古市じゃねーか、久しぶりだな」

 

声のした方を振り返ると、ガラの悪い四人組がいた。

 

「おめーもキレーになったが、お連れさんもキレーだなー、オレらに紹介しろよ」

 

話しかけてくるのは高島、私と男鹿が通っていた中学の先輩で、今は西高の頭をしているんだったか。

 

「知り合い?」

 

うぅ、すんませんおおも…寧々さん、こんな面倒事に巻き込んで。

 

「中学の頃にお世話になった先パイで確か今は西高で頭はってるとか」

「そうそう、かなり世話してやったよなぁ」

 

少しおだてるように言うとすんなりと乗ってくれた、上手いこと穏便に…そう思ってたら取り巻きの三人が寧々さん達の背後に回ってた、頼むからなんもすんなよ…。

そう念を送ってたがどうやら届かなかったらしい、取り巻きと高島が楽しそうに話していた。

 

「ひひっ気をつけた方がいいよー、こいつ根っからのたらしだから」

「そーそー、男も女もいける両刀よー?ビッチも真っ青なヘンタイさ」

「まあでも安心しな、こいつ、オレ達には頭あがんねーから」

 

バシャ。

高島が言い終わったあたり、そう、その汚い手を寧々さんの肩に乗せた時、私は高島の顔に水をかけてやった。

私の飲みかけ、こんな間接キスは嫌だろう。

前髪を手で上げて垂れる水をぬぐいながらこちらを見る目は、完全にキレていた。

 

「…てめぇ、何のつもりだ?」

 

「いやーアツイッすねー先パイ、

─頭冷えました?」

 

一瞬の沈黙、最初に声を上げたのは取り巻きだった。

 

「てめぇこら古市!!」

「何だそりゃ!?ぶっ殺されてーのか!?あ"ぁ!!」

「…待てよ」

 

それを止めたのは表情を取り繕い笑顔を作る高島。

 

「高島さん…」

「変わってねーなあ古市、女の前ですぐかっこつけるそのクセ」

 

言いながらこちらに近づく高島、手の届く範囲までこっちに来たら腕を伸ばし胸倉を掴んできた。

 

「てめぇ、それで痛い目にあった事、まさか忘れたわけじゃねーだろーな?ククッ、ケッサクだったよなーあん時のお前…」

「ちょっとあんたいい加減に…」

 

一触即発、寧々さんも千秋さんもすぐに動けるように体制を整えたその時、

 

 

「おい古市、ラムネ買うのにいつまでかかってんだ」

 

 

拝啓、神様。

親友の登場タイミングが神かがってて最高です。

 

「な、男鹿!!?」

「男鹿だと…クソ、おいひくぞ」

「高島さん!?いくらあいつがアバレオーガとはいえ四対一なら…」

「馬鹿野郎!!あいつは正真正銘のバケモンだ…たとえこっちが20人いようがやられちまう!!」

「な、ならせめて古市だけでも…!!」

「おさえろ…今は…古市、おぼえとけよ…!!」

 

そう言って高島達は帰って行った。

なんというか、こう…

 

「小物ね」

「…はい」

 

言われちゃった、でもこういう所が高島が西高で頭をやれてる所じゃないだろうか。

危機察知の高島か…フフ。

あ、そうそう。

 

「ナイス男鹿、これラムネね。追加でハンバーガー奢る」

「お、サンキュー…古市これちょいぬるいぞ」

「文句言うなよ、バーガーにコーラ付けるから」

「やりぃー」

「ダー」

「おっと、ベル坊のためにも早く帰らないとな、サッと買ってサッと帰るか」

「ウィー」

「あーあ、もったいねーなー」

「もうちょい時間考えて来れば良かったなー」

「だなー」

 

「あ、寧々さん、千秋さん、私達はこれで失礼します」

「ええ、それじゃあね」

「…バイバイ」

 

持つべきものは、悪魔のように強い親友だなー、なんてね。

 





ふぅーやったぜー。
やっとこさ古市に寧々さん千秋さん呼びに出来た( ー̀дー́)و
高島が伏線っぽくなってるかもだけど登場するかは…んにゃぴ。
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