銀の雪は溶け残り   作:Tkmraeua2341

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※R6 8月30日 誤字修正しました、報告ありがとうございました


第2話

その後、赤ん坊がなついた経緯に呆れ、ヒルデガルダという金髪美女が窓から現れ侍女悪魔という自己紹介と共に赤ん坊が魔王であると説明された。

…原作ちょっと知ってるけど改めて凄い状況だな!育児経験のない男子高校生(それも不良)に魔王な赤ん坊預けて育てさせるとかヤバすぎるだろ!

それからは大魔王の適当過ぎる人類滅亡計画を聞かされ男鹿は魔王の親という立場を断った。

直後の「では、死んでください」というヒルデガルダさんの発言と共に抜刀!されて私の部屋は全壊、家は半壊というあまりにもあんまりな被害を被った、酷すぎるぜ!

その後はでっかい悪魔みたいな鳥を男鹿が蹴飛ばし、赤ん坊、つまりベル坊がかんしゃくを起こしありえない放電をして男鹿にたしなめられた。

それから倒れかけた鉄塔からベル坊を庇い、魔力か何かは分からないが鉄塔を消し飛ばして男鹿は気絶した。

てかよく死ななかったな、流石男鹿。

そして今はえっちらおっちら運んだ男鹿をベッドに寝かせて傷の手当が終わったとこ。

「おい」

男鹿の部屋の汚さに飽き飽きして掃除を始めた時、ヒルデガルダ…ヒルダさんから声をかけられた。

「お前は、この男の何だ」

ん?どういうこっちゃ…

「お前はこの男とずっと共に居るようだが、恋人というようなあの甘ったるい空気は感じなかった。しかし他人や知人にしては距離が近すぎる、まさかその見た目で姉でもあるまい」

ん〜?なんかよくわからんけど、

「私は男鹿…そいつの幼馴染で友達ですよ、それ以上でもそれ以下でもない」

「そうか…」

ついでに気になってたことを聞いてみよう。

「所で、男鹿で確定なんでしょうか、魔王の親って」

「ああ」

そっかー、原作通り進んで良かったけど、男鹿の家までベル坊抱えて着いてきてた時点で心配なかったな。

「いくらかんしゃくとしても、あれ程の力を引き出して見せたのだ。親としての資質は素晴らしいものだと判断した」

「そっすか…」

頑張れよ男鹿、私も他人事じゃなくなってるだろうし出来る範囲でサポートするぜ。

「なんか手伝える事でもあったら言ってください、ヒルデガルダさん」

「お前のような未熟者の手はいらん」

ばっさり言ったなー。

「だが、坊っちゃまの安全のために必要な時があるやもしれん、その時は手を貸して貰うぞ」

「…はい、それじゃまた」

「ああ」

返事貰えるとは思わなかった。

…もしかして、ヒルダさんデレたか!?

早くね!?

 

2日後。

─ここは県下最凶 ヤンキー率120%と呼ばれる不良校 石矢魔高校

そこに私と男鹿は通っている訳だが、今日の男鹿はいつもと違った。

「よっ」

気さくに、しかし頭の中で何か失礼なことを考えてそうな顔で男鹿が挨拶してきた。

てかほんとにベル坊連れ回してんだな、てかずっとしがみついてるのか凄いなベル坊、流石魔王。

「古市…聞いてくれ、オレんちはもうダメだ」

「ん?どうしたよ」

「悪魔に…のっとられた…」ゴゴゴ…

そう、でも私の家は半壊してるんだけど、部屋の私物全部おじゃんになったんだけど、おい聞けこら。

 

問答無用に回想…

 

夕方、外も暗くなり家族が思い思いに過ごしていた時、

「今日からこの子共々お世話になります、ヒルデガルダと申します。ふつつか者ですがよろしくお願いいたします」

「アダ」

床に正座し三つ指をついて頭を下げる悪魔、そして時が止まったかのように動かなくなる家族。

「おい、なんだその誤解をまねく言い方は…」

「ん?何か問題でも?」

「大アリだ!見ろ、全員もれなく固まってんじゃねーか!!」

家族全員の目が点となり空いた口が塞がらなくなっている。

「しかし、この国ではこうするものだと…」

「誰情報だこらっ!!前提から間違ってんだよ!!」

両親はとうとう白目を向き始めた。

「だから言ってんだろ!オレは親だなんて認めてねーっつの!」

「何を今更、あんな事までしておいて…」

そこからは家族総出で荒れまくった。

切れる父、直ぐに受け入れる母と姉、ヒルダの愛称を家族に許す悪魔。

夜になったらオレの部屋で寛ぎ始め、オレと赤ん坊が15m以上離れて泣くとと即死レベルの放電になると説明を受けた。

てかなんで泣いたら放電すんだよ、離れたら離れただけ強くなんなよふざけんな!

 

「─というわけでな…今やこのありさまさ…」

「アー」

「マジか…」

絶句する、流石魔王、頼むから泣かないでおいてくれ。

そう思いベル坊を見るとさっそく男鹿から離れて蝶々を追いかけていた。

普通に危ねぇ、抱えて戻ってくる。

「オー、アー?」

「おいオレの話聞けよ」

「聞いてたよ、だからこの子回収したんだし」

「あ?」

「離れて泣かれちゃヤバいんだろ、今さっき蝶々追いかけてたぞ」

「あぶなっ!?」

「ア"ー!」

っと暴れるな暴れるな、えーと確か買ってすぐの金平糖が…あった。

「ほーらベル坊、金平糖だぞー」

おしゃぶりを外して口の中に放り込むと、すぐさま大人しく口をモゴモゴさせていた。

「ベル坊?」

え、もしかして男鹿ってまだこの時にはその呼び方してなかったのか?

「…ほらこの子の名前、カイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世ってめっちゃ長いじゃん?だから語感が良さそうな呼び方としてベル坊」

「あーそういやそんな名前だったなこいつ」

間違いない、あの顔は絶対覚えてなかった顔だ。

その後、ベル坊を男鹿の背中に返してあげた後、2年幹部が勢揃いで男鹿を襲いに来たが、いつものように一撃で倒していった。

唯一違う所と言えば、男鹿の背中にベル坊がいて、男鹿と一緒に電撃で倒したことだろう。





「しかし、たつみは大丈夫なのかユキちゃんのこと…」
「そうよねぇ、ユキちゃんたつみのためにあんなに尽くしてくれてるのに」
「大丈夫よお父さん、お母さん。ユキちんは懐がすっごい深いからヒルダさんのこともベルちゃんのことも受け入れてくれるわ」
「確かにいい子だけど…昼ドラみたいな状況じゃない今」
「うぅ、たつみはユキちゃんと結婚するんだろうと思ってたんだけどなぁ〜ヒルダさんのことも考えると胃が痛いよぉ〜」
「心配性ねお父さん…まぁなるようになるわよ、きっと」
「そうねぇ…」
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