寒いですね!
さむーいさむいよ…コタツムリになるしかない…!!
というわけでコタツを出しました、ミカンおいふぃー。
ヒルダさんの記憶喪失騒動が落ち着いてしばらく、神崎さんがやつれていた。
何かあったのかと少し心配していれば男鹿経由で神崎さん家までヘルプに行くことになった。
なんでも、神崎さんのお兄さんの娘さん、つまり姪っ子さんの面倒を昨日から任されていたらしい。
それがとてもヤンチャな娘らしく、神崎さんでも手に負えなかったようで育児経験がある…というより経験中の男鹿に助っ人を頼んだって流れだ。
それにホイホイ着いて行った訳だが…
「「「「お帰りなせぇっ若っっっ!!!!」」」」
見事な武家屋敷で、強面のスーツ姿のおじ様たちによるお出迎えをうけた。
「おー」
「おらっ何してんだとっとと入れ」
「やばいな…男鹿、準備した菓子折り安っぽすぎたかな…」
「知らねーよ」
「いずれこれが全て坊っちゃまの物になるんですよーすごいですねー」
「アー」
「物騒な事言わないでくださいよ…」
関東恵林気会(かんとうえりんぎかい)
石矢魔を拠点にその勢力をのばす極道一家。
組長の名は神崎武玄(かんざきむげん)、神崎一(かんざきはじめ)の父である。
「二葉ちゃんっ!萌えぇーーーっっ!!!
二葉ちゃーんどこでちゅかーっ!!おじーちゃんと太鼓の名人やりまちゅよー!!」
「なんだ、あのゆかいなおっさんは?」
「…うちの、親父だ…」
「組長!?」
「孫の事になるとどーにもあの調子でな…」
その後も一波乱あったが、組長の腰を犠牲に姪っ子さんである二葉ちゃんとの邂逅を果たし、神崎さんの部屋に移動した。
なお、二葉ちゃんはヤスという方を呼びお馬さん状態で移動した。
とんでもないクソガキである。
「ダッ」
「そうですね坊っちゃま、負けてはいられません。たつみ、馬だ」
「よし古市、馬だ」
「まじかよ」
ところでヒルダさん、いつの間に男鹿の名前を呼ぶようになったんです?
あんなことがあったとはいえドブ男呼びでないことにモヤモヤした気持ちが溢れてくる。
…いやこれお馬さんやってるからかもしんねぇ…。
「─ま、つーわけで、改めて紹介するぜ。姪の二葉だ」
「おっす」
「こんにちは二葉ちゃん、古市ユキって言います」
「「……」」
いや自己紹介くらいしてよ二人とも。
「何をキョロキョロしてやがる」
「広いな」
「あぁ、ドッジボールできんじゃねーか?」
「すんなよ」
確かに神崎さんの部屋広いなって思ったけど、あーほら二葉ちゃんむって不満顔になっちゃってんじゃん…金髪ツインテ幼女なせいで可愛いだけだけど。
「お前ら二葉に会いにきたんじゃないのか?一(はじめ)、なんかムカつくぞこいつら、ぶっとばせ」
「ん…」
…しかしまぁ本当にひねくれた子だなー、ちまっこくてかわいいけど。
(おい古市なんか言ってやれ)
モノローグで神崎さんが話しかけてきた、ほんと急にくるなーこのテレパシー現象。
(えぇ?なんかって言われても何を?)
(説教だ説教、ガツンと言ってやれ)
(そうはいってもさ男鹿…)
(貴様が適任だろう、やるだけやってみせろ)
(マジすかヒルダさん)
(ダ…)
(…うん、応援ってことで受け取るねベル坊)
「えー二葉ちゃん、お姉ちゃん的にさっきのはよくないと思うな…」
「あ?」
「おじいちゃんにドロップキックしたり、人を馬にして移動手段に使ったり」
「アッハッハ!お前もやってたな」
「アッハッハじゃないっ!膝痛いんだよあれ!!」
「アッハッハッ」
「男鹿シャラップ!」
二葉ちゃんに近付き目線を合わせる。
「…いい二葉ちゃん、例えば二葉ちゃんがあんなふうに蹴られたら、どう思う?」
「ムカつくな」
「そ、だから自分がやられ「だから二葉は常に蹴る側の立場なんだぜ」…」
まじか…。
んー…しょうがないか…。
「二葉ちゃん、二葉ちゃんはまだわかんないかもだけど、世の中は理不尽に溢れてるんだ…学校で一番強くなっても、急に現れた奴に倒されたり、日本一強くなっても蹴落とされてしまったり」
「でも二葉の立場は揺るがないぞ」
「…古市、代われ」
「男鹿?」
「おいガキ」
「ガキじゃないっ!二葉だ!!」
「二葉…おめーさっき自分は常に蹴る側だって言ったな。だがな…それは、最強になって初めて言えるセリフだ。聞くが二葉、おめーはそんなに強ぇーのか?」
おお…男鹿が、男鹿が年上やってる!
気付けてないだけで、しっかり成長してるんだな!
「では最強とは何か?最強とは、つまりオレだ」
…ん?
「つまりだ二葉、何が言いてーかっつーと、オレが一番強ぇって事だ」
と、途中までいい感じだったのに…。
「もうよい、代われ男鹿」
え、ヒルダさんたつみ呼びじゃないんすか?
まじであれなんだったんだ?ふざけて呼んだだけ?
えー…動揺していた私がバカみたいじゃん。
「ここからは坊っちゃまが王として有難い言葉を下さる」
「アイ」
「心して聞くがよい」
気合いの入ったベル坊が、テーブルの上に仁王立ちする。
それを見た双葉ちゃんは…
「おーっかわいいっ!まるだしじゃねーか!!」
「……」
急に赤面して両手で股間を隠すベル坊。
「お前なん歳だ!!名前は?二葉より年下だよな!?子分にしてやろーか?」
二葉ちゃんによる怒涛の攻めにベル坊は、
「…アイ」
頷くしか出来なかった。
あったかい汁物食べたいなぁ…。
外食しよ…。