銀の雪は溶け残り   作:Tkmraeua2341

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やっぱりセリフ多くね?
状況説明や描写力が欲しい所さん



第5話

目が覚めると縛られて気を失ったヒルダさんがいた。

スカートや肩の方が不自然にめくれてたりはしてないのでひとまず安心。

 

「目が覚めたか?」

 

声をかけられ後ろを見ると、フードを被った傷だらけの不良が銃を持って座っていた。

普通の銃ではないのだろう、銃口から垂れている液体が一滴落ちる度にコンクリの床から嫌な音が立っており、不自然に溶けていた。

 

「金髪なら当分起きねーぜ」

「…おはようございます、私は古市って言います、名前を聞いてもいいですか?」

 

あ、あかん、緊張か人見知りのせいで変な返しになった、傍目から見たら呑気過ぎるだろ私。

 

「フ、肝が座ってんね君…なるほどこっちも上玉だ」

「姫川さん」

 

いつの間にか姫川が来ておい何髪持ってヒルダさんの顔を確認してんだよさっさと離せクズ野郎。

 

「で、こいつは?」

「あぁ、男鹿のツレっス、女と一緒にいたので連れて来ました」

「フーン」

 

姫川がおもむろにフード男に近付くと壁際まで蹴飛ばした。

 

「オレの完璧な計画が狂ったらどーしてくれんだ?てめぇ責任とれんのかっ!?あ"ぁ!?」

「す…すみませ…ゲボッ」

「すみませんじゃねぇーんだよったく、使えねーなぁテメーは、何がアシッド鈴木だボケが」

 

罵倒されながら踏まれ、蹴られるフード男。

バキ、メキャっと音を立て続ける光景に恐怖する。

 

「フン、なかなか見所のある奴ではないか」

「ヒルダさん!!怪我は?何かされましたか?」

「あぁ…何か強い薬をかがされたらしい、体の自由がきかん」

「……悪魔にも薬とか効くんすね」

「ものにもよるがな、相性が悪ければ死ぬ事も…」

 

ヒルダさんと話していたら向こうが静かになった、目線を向ければフード男はピクリとも動かなくなり、姫川がゆるい空気を纏いながら近付いてきた。

 

「さてと、男鹿くんを呼び出してーんだが…ケータイ、かしてもらおーか」

「ケータイ?何だそれは?そんな物持っておらんぞ」

「…そーかい」

 

そう言い終わると姫川がヒルダさんに銃口を向けた。

 

「ちょ、何する気ですか」

「サービスサービス」

「…!?」

 

銃は水鉄砲のように液体を飛ばし、ヒルダさんの服にかかった場所を溶かしていく。

 

「やめてください、やめて!」

「だまってろ」

 

暴れようとして別の不良に後ろから抑えられる。

そうこうしている内に、ヒルダさんの太ももや右肩が露わにされていく。

 

「うーん困った…本当に持ってなさそーだ」

「下衆が…」

 

この野郎、

 

「やめろって、言ってんだろ!!」

 

火事場の馬鹿力だろうか、抑えられた男の手を振り解き姫川に突撃する。

腕が振れれば殴れる程の距離になってまた抑えられ、姫川から銃口を向けられる。

眉間に向けられたそれが、少しも恐くなかった。

 

「ケータイなら私が持ってる、私のを使えばいいだろ」

「…だよねー」

 

あぁ、私って、結構ヒルダさんのこと、好きみたいだ。

 

 

 

 

「だからー、オレもうケンカしねーんだっつってんだろ、なんで次から次に…」

「ふざけんなよオガ、勝ち逃げするつもりか」

「オレ達がテメェにどれだけ…」

「あっちょっとまって」チャッチャラチャチャー

「「きけーっ!!」」

『もしもーし 男鹿くん?』

「誰だてめー?古市じゃねーな」

『あー いーよいーよ そーゆーリアクションは 用件だけ言うからアホみたいに聞ーてろ 君のヨメ二人はあずかりました 返してほしけりゃ今からゆートコまで一人で来い』

「………」

「お、おわった?」

 

 

 

 

夕方、カラスが鳴く声が聞こえた。

同じ姿勢で体が痛い、腕が痺れてる。

姫川も不良達も待ちくたびれているようで、電話からの2、3時間は警戒している様子だったが、今はだらけきっている。

もうそろそろ姫川が何かしてくるんじゃないかと心配していたら、下の階が騒がしくなった。

 

「なんだこのオッサン」

「いよーに弱かったな」

 

ボコられ縛られ、こちらに運ばれたのはアランドロンだった。

 

「…ヒルダさん」

「なんだ」

「アランドロンって、次元転送悪魔なんですよね?」

「そうだが…あぁ、なるほど」

 

『ネタバレしてんじゃねーよ古市』

 

『ったくてめーら』

 

アランドロンが縦に割れていく。

 

「世話やかしてんじゃねーぞ」

 

中から我らの主人公様が、悪魔のように笑いながら出てきた。

 

出てきて一発、近くにいた不良を殴り飛ばした。

 

「ケンカ、しねーんじゃなかった?」

「ケンカじゃねーよ、今からすんのは」

 

「─王の処刑だ」

 

 

 

 

それからは男鹿の独壇場だった。

まず姫川の名前を知らなかったことに絡んできた男二人を天井にめり込ませ、姫川が私達のことを馬鹿にしてわざと仕込みのある場所を殴らせたが、拳が少し傷付いただけに終わった。

隠し玉だろうスタンロッドも男鹿には効かなかった。

ベル坊の夜泣きのほうが痛い、とか事情知らなかったらすげーお父さんなんだけどなぁ。

それにビビった姫川が人質として私達を使おうとして部下達に命令するが、

 

「貴様の器は知れた、消えろ」

「かっけぇ」

 

ヒルダさんが部下全員を蹂躙しました、かっけぇ。

 

「ベル坊」

「ダ」

「男は、一度決めた事は貫き通さなきゃならねぇ、そう言ったよな」

「ダ」

 

「でもな、ダチがやられて黙ってるのは男ですらねぇ……分かるな?」

 

「ダ!!!!」

 

その日、また男鹿は勢力図を書き換えた。





「はい男鹿」
「あ?何だそれ」
「商店街で売ってたコロッケ、お前とお前の家族、あとヒルダさんの分が入ってる」
「あーだからそんなデケェ袋だったのか」
「そ、…今日はありがとな」
「おー、感謝してたてまとれ」
「たてまつれ」
「まてまつれ!!」

「はいはい……フフ」
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