宅配したらよく分からん施設にたどり着いた件。
じわじわと熱が体を蝕む日のことだッた。某密林宅配サービスで働いていた自分は、熱の籠ッたバイクに乗ッてコンクリートの道を駆け抜けていた。俺はただナビの導くままに突き進ンだ。
暫く進むと、到底日本とは思えないような砂利道になり、人は見かけられなくなる。
少しばかり顔を顰めた。こんな暑い日になんつーところに頼むんだよ、クソッタレが!
しかしまァ、某密林に対してこう言ったところへの宅配を頼む人間もいる訳だ。心の中で愚痴は留めなければこの会社じゃあやッていけない。(でもきッといつかは爆発する。先輩はそれでやめたんだからな)
まぁそんなことはどうだッていい。とにかくこの荷物をこんなところまで頼んだクソッタレに一目会わねェと。ああ、ちくしょう。なんでこんな目に遭わなきゃいけねェんだ。こんなとこになンか、居たかねェよ。
俺はただ怒りのままに突き進んで行ッた。道は俺の心でも表すかの様に荒く、時折俺とバイクは飛び跳ねた。
やがて視界は緑に覆われて、木漏れ日がゆらゆらと蠢めく道にたどり着いた。とても人がいるようには思えず、その木々の集団は不気味な雰囲気を纏ッていた。
「……気味悪ィ。とッとと行ッちまうか」
如何程時間は経ッたのだろう。
俺が進み行くにつれ木々は数を増やし、多大な手を広げて光の侵入を遮ッていた。
おかげで視界は最悪、奇々怪々な雰囲気を鋭敏な俺はナニカを感じてしまい、俺は冷や汗を垂らした。
「はは、流石に幽霊とか出てきたりしねェよな……?」
以前、幼い頃神隠しにあッたことがあるらしい俺は、やたらこう言ッた雰囲気に鋭敏になッた。だからか、今は寒気が止まらず、全身が今すぐ逃げろと叫んでいる。
おいおい、こりゃマジでやべェやつじゃねェかよ。もしかしてSCiPとか出てきたりな。いやあり得ねェか。
ただビクビクと内心怯えながらもバイクを走らせること数分、道の先に光が微かに差していることに気がついた。
あァ、やッと出られるのか。いつの間にか俺ははァ、とため息をついた。
「はァ……こんなクソみてェな目に会わせやがッて。ようやくその面を拝めンのか」
絶ッ対其奴の顔面ぶん殴ッてやる、しねェけど。と意気込んでいると、辺りが真っ白に染まッた。いや、正確には久しぶりの太陽に目がやられただけなンだがな。
段々と目が慣れてきて、ようやく辺りを見回すと、そこには馬鹿みてェにでけェビルが建ッていた。
ンなとこにこんなビル建てるかよ、普通。てか出来るンだな。
ははーン?と勝手に一人納得し感心していると、その建物が檻?いや、柵?に囲まれているのが見えた。
こりゃどうやッて入れッて?どうしようもねェな。てかあれ見てェ。SCP財団のサイトッぽいな。少し来てよかッたかも知れねェな。(いやそれはやッぱり無ェよ)
取り敢えずその柵?に近付いて、辺りを見回した。おォ、なンつうか、思ってたよりも鉄じゃねェか。
じィと見つめていると、少し離れた所に穴が空いているのが見えた。
「へぇ……ふぅん……こんなン入れって言ッてる様なモンだよなァ?」
俺はそのままバイクを置いて、荷物を抱えながらその穴を通ッた。(不法侵入)
「いやァ、しかし随分とでけェ建モンだな?……ア?」
穴を潜り抜けた俺は、まじまじとその建物を見つめた。そこで、その建物になんともいえない違和感を持ッた。
なんだァ?この跡。
黒、いや若干赤の混じったような痕跡や、一度人工的に空けられた様に見える大きな穴を埋め直したらしい境界線。
いや、まじでSCiP世界観じゃねェか。銃撃戦でもあッたのかよ?!
まぁ、そンなことはどうだッていい。早く俺は仕事を済ませねェとな。俺はそのまま扉に向かって歩き出した。
「いや、クッッッッソでッけェな??!!一体どんだけでけェ奴を入れるつもりなンだよ?!」
俺は扉の前に来て、ただ口をポカーンと開けていた。いやにしてもでけェな?!これまでに見たことがないほどに扉は大きかッた。
にしても、セキュリティ凄ェなこれ。何回泥棒に入られたンだ?それに、幾ら掛かったンだよ?(少なくともそンじょそこらの扉よりも一桁、いや二桁は値段が違いそうだッた。)
「……っは、何驚いてンだよ俺。別に幽霊見た時よかマシだろォが」
そう、それどころじゃねェ。俺は今仕事で来ている。早くこの荷物をクソッタレに届けなきゃなんなェから、ボケッとしている暇なンぞない。さっさと行かねェと。俺はスタスタと急ぎ足でインターホンへと向かッた。
キリンかなんかが通れるンじゃねェかッてくらいに馬鹿でけェ扉と、相対的に小さく見えるインターホンと社員証をかざすアレの前まで来た。俺はそのままインターホンに手を伸ばす。
「……押してもいいンだよな?大丈夫だよな?」
が、なんとなく嫌な予感がして手をすッと引ッ込める。なんとなく、後戻りが出来なくなりそうな気がした。
しかしかと言って何もしない訳にもいかない。このままだとクソッタレの面を拝むことすら出来ずに俺のクビが飛ンじまう。
俺は恐る恐る人差し指を差し出して、ポチりとボタンを押した。
インターホンからはピンポーン、とありきたりな音が聞こえ、俺は何故か安堵した。なンだ、案外普通じゃねェか。
暫くすると、ドタバタとした騒がしい音が聞こえ、心なしか建物が揺れた。
心臓の鼓動が僅かに早くなった。
身体は先程の森にいた時のようにぶるりと震え、早く戻れとでも叫ぶように熱くなる。背筋が冷やりとしたような気もするが、熱くて何も分からない。
おいおい、一体何があッたンだよ。本当に、何なンだよ、なァ?
あァ、ちくしょう。さッさとこンな所離れるべきだッたか!ンでこんな依頼引き受けちまッたンだよ、クソッタレ!!
数時間前の俺に怒鳴り散らかすが、もちろん何も起こるはずもなく、淡々と時は過ぎた。
誰も、出てこなかッた。
「ンだよ、イタズラかよ……」
口に出る事とは反対に、内心では到底イタズラのように思えず、ついインターホンを睨みつけてしまう。居るなら出てこいよ。
「
苛立ちを抑えられずに足をせわしなく地面に打ち付けていると、若々しい男性の声がした。……今、英語だッたか?
「……?
滅多に聞かない英語を耳にした俺は呆然としてしまッた。
それをインターホンの向こうの人は聞こえていないと勘違いしたのか、改めて丁寧に言い直した。
いや、英語は分かる。分かるンだが、この辺りに外人なンて住むのか?!日本らしさが1mmたりとも無いこンな場所に?!しかもネイティヴ!!
なかなか聞けないようなネイティヴ(留学経験があッたから聞き取れたが、日本人からしたらかなり聞き辛いだろうな)を片耳に、俺はいくら動揺していても事実は変わらないと覚悟を決め、答えた。
「
「Amaz○n……?
ア……?ブライト博士だと……?
誤字・脱字があれば是非報告お願いします。
Personnel Director Bright's Personnel File
by AdminBright
原版:http://www.scp-wiki.net/dr-bright-s-personnel-file
和訳:http://ja.scp-wiki.net/dr-bright-s-personnel-file
The things Dr.bright is not allowed to do at the foundation
by AdminBright
原版:http://www.scp-wiki.net/the-things-dr-bright-is-not-allowed-to-do-at-the-foundation
和訳:http://ja.scp-wiki.net/the-things-dr-bright-is-not-allowed-to-do-at-the-foundation
SCP-963 - Immortality
by AdminBright
原版:http://www.scp-wiki.net/scp-963
和訳:http://ja.scp-wiki.net/scp-963
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